Transcript 協力のU字カーブ
協力のU字カーブ 小林盾(シカゴ大学) 大浦宏邦(帝京大学) 2004年3月28日 数理社会学会 東京都立大学 1 狙い 2 移動とフリーライダー? 3つの移動可能性で実験 問題 3 近代社会では… 移動が増加 転職,離婚,引っ越し,移民 グローバライゼーション インターネットで加速 「フリーライダー問題」への 「移動」の影響? フリーライダー問題 「フリーライド」が合理的 しかし,「全員で協力」が効率的 約束,寄付 チームワーク 社会運動 環境問題 4 OUT-FOR-TAT (林) 「退出」が報復として有効 シミュレイション C 退出 C 経験的には? → C F 実験 5 実験デザイン 2003年12月,日本の4大学 6セッション,N=100,1291円 コンピュータ利用,集団データ 条件 移動なし・低移動・高移動 各セッション N=16-7,4グループ 50 回,9 休憩・移動 6 7 ゲーム 8 開始 4グループの1つに配置 フリーライダー問題 5 休憩か移動 終了 9 フリーライダー問題 資源20円を グループに提供する・しない プールされた資源は, 1人グループではそのまま 2人グループでは1.5倍 3人以上では2倍 グループメンバーで平等に分配 9 例(4人グループ) 10 20円 x 2 = 40円 提供 しない しない しない 提供する 10円 30円 30円 30円 = 40 m / 4 (提供者数) 提供しない = 40 m / 4 + 20 休憩・移動 移動なし...休憩 低移動...移動に50円 高移動...移動に20円 11 12 13 14 15 16 17 仮説 18 協力 創造効果? 破壊効果? 移動可能性 19 結果 N=100,6セッション,3条件 協力回数 移動回数 25 20 15 10 5 0 50 40 30 20 10 0 0 5 10 15 20 25 30 35 40 45 50 m=17.2/50回 s=10.7 0 1 2 3 4 5 m=1.4/9移動 s=1.6 20 移動の変化 移動回数 3 2.5 2 1.5 1 0 0 p<.05 p<.01 移 動 なし 低 移 動 高移動 21 協力の変化 25 22 協力回数 20 15 p<.01 13 10 17 p<.1 5 0 移 動 なし 低 移 動 高移動 22 協力回数 協力と移動 25 20 15 10 5 0 0 1 2 移動回数 3 考察 協力 まず破壊効果 つぎに創造効果 移動 23 結論 24 協力 移動可能性→協力のU字カーブ 中間でフリーライダーが最多 移動 まとめ 25 移動できると→協力のU字カーブ まず破壊効果,つぎに創造効果 中途半端は危険 実験 移動コスト = ゼロ 調査 転職とぶら下がり