第12回食品会社の経営理念

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Transcript 第12回食品会社の経営理念

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回経営理念論 食品会社(味の素とアサヒビール)の 経営理念

食品業界とは

• • • • • 食品業界 ⇒ すべての食品の基盤となる農業、水産 業、畜産業(1次産業)~食品工業、食品工業用機 械製造業、包装資材製造業、物流業、食品卸業、食 品小売業、外食産業までが含まれる(広義) ∴ 食品業 ≒ 食品工業(一般的) 農業、水産業、畜産業で生産されたもの=主原料 これに付加価値+加工処理 ⇒ 加工食品を生産 この活動を行っている企業=食品メーカー ⇒ 単一業 種メーカー+複数の業種を併せもつメーカー

食 品 工 業

・食品工業のさまざまな部門

基礎素材部門 製粉、製油、精糖、乳業、でん粉 素材関連部門 パン、麺類、食用油脂加工、水あめ、ぶどう糖 直接加工部門 肉製品、魚肉ハム、ソーセージ、水産練製品 漬物等 特殊包装部門 缶・瓶詰、冷凍食品 調味料部門 みそ、醤油、化学調味料等 菓子部門 飲料部門 飼料部門 煙草部門 生菓子、ビスケット類、米菓等 清涼飲料、酒類、茶、コーヒー 配合飼料等 その他部門 穀類、製氷、こうじ、あん類等 (鈴木國朗著 比較日本の会社 食品メーカー 発行所 実務教育出版より転載)

食品の生産から消費までの流れ

国内 1次生産者 農産物・畜産物・ 水産物等 海外 1次生産者 食品メーカー (川上) 食品メーカー 卸問屋 小売店・飲食店 消 費 者 (川下) (鈴木國朗著 「比較日本の会社 食品メーカー 」 発行所 実務教育出版より転載)

味の素株式会社

• 沿革 • 1908 年 池田菊苗博士(東京帝大)が湯豆腐のダシ用昆布 のうま味の正体がグルタミン酸であることを突き止めた。 (現在でも日本人十大発明のひとつに数えられている。) うま味調味料グルタミン酸ナトリウムの製造法特許を取得。 • 味の素の創始者鈴木三郎助〈 1907 年(資)鈴木製薬所設立〉 が特許を共有、その工業化を引き受けた。 • 1909 年 うまみ調味料「味の素」一般発売開始 • 1912 年 (資)鈴木製薬所を(資)鈴木商店と社名変更 • 1917 年 ㈱鈴木商店設立。二代目鈴木三郎助社長就任(初 代社長) 7 月ニューヨーク事務所開設

味の素の沿革②

• 1925 年 (資)鈴木商店と㈱鈴木商店を合併(㈱鈴木商店を 新設) • 1932 年 味の素本舗㈱鈴木商店と社名変更 • 1940 年 三代鈴木三郎助社長就任(第3代社長) • 1946 年 味の素㈱と社名変更 • 1956 年 ニューヨーク味の素社設立(現・アメリカ味の素社) • 1962 年 米国ケロッグ社と提携 • 1970 年 味の素レストラン食品㈱〈現・味の素冷凍食品㈱〉 設立 • 1973 年 米国GF社と提携、GF日本㈱を味の素ゼネラル フーヅ㈱に改組

味の素の沿革③

• 1980 年 味の素ダノン㈱設立 • 1984 年 北京事務所開設 • 1989 年 創業 80 周年記念事業の一環として(財)味の素食 の文化センター設立 • 1990 年 タイ味の素冷凍食品会社設立、カルピス食品工業 ㈱〈現・カルピス㈱〉の総発売元となる • 1992 年 カルピス味の素ダノン㈱設立 • 1993 年 上海事務所開設、蓮花味の素社設立(中国) • 1999 年 新コーポレートロゴタイプ導入、スローガン「あした のもと」導入

味の素の沿革④

• 2000 年 味の素物流㈱設立 • 2002 年 東京スタジアムにおけるネーミングライツ(命名権) を取得 • 2003 年 香辛料の㈱ギャバン朝岡〈現・㈱ギャバン〉と業務 提携 • 2004 年 「アミノバイタル」が「ニューヨーク・ヤンキース」の公 式アミノ酸サプリメントに • 2005 年 山口範雄社長就任(第 11 代社長) • 2007 年 ヤマキ㈱との資本・業務提携 • 2007 年 カルピス㈱完全子会社化

アサヒビール株式会社

• 沿革 • 1889 年 朝日麦酒㈱の前身である大阪麦酒会社設立。日本 麦酒醸造会社、札幌麦酒㈲も前後して創立され、日本の ビール産業の興隆期を迎える • 1892 年 「アサヒビール」発売 • 1893 年 大阪麦酒㈱に改組、シカゴ世界博で「アサヒビー ル」最優等賞受賞。 • 1897 年 本格的なビアホール「アサヒ軒」の第一号店開業 • 1900 年 日本初のびん入り生ビール「アサヒ生ビール」発売。 パリ万国博で「アサヒビール」最優等賞受賞 • 1906 年 大阪麦酒、日本麦酒、札幌麦酒の3社合同により、 大日本麦酒㈱設立

アサヒビールの沿革②

• 1907 年 「平野シャンペンサイダー」発売 [ 三ツ矢サイダーの ルーツ「三ツ矢平野水」は 1884 年の発売 • 1930 年 純粋ビール酵母製剤「エビオス錠」発売 • 1949 年 朝日麦酒㈱設立。山本為三郎、初代社長に就任。 過度経済力集中排除法により、大日本麦酒㈱は、朝日麦酒 ㈱と日本麦酒㈱に分割。 • 1951 年 日本初の果汁入り清涼飲料「バヤリースオレンジ」 および「ウヰルキンソンタンサン」発売 • 1954 年 ニッカウヰスキー㈱に資本参加 • 1957 年 特性アサヒビール「アサヒゴールド」発売 • 1958 年 日本初の缶入り「アサヒビール」発売

アサヒビールの沿革③

• 1964 年 「アサヒスタイニー」発売 • 1969 年 “賞味期限”表示「アサヒビール本生」本格発売。日 本初のビールギフト券発売 • 1971 年 日本初のアルミ缶入りビール発売 • 1972 年 三ツ矢ベンディング [ 現・アサヒ飲料㈱ ] 設立 • 1977 年 日本初のアルミ製小型樽「アサヒ生ビールミニ樽(7 リットル)発売 • • 1983 年 「レーベンブロイ」のライセンス生産販売開始(日本 初のライセンス生産) 19 86 年 住友銀行副頭取、樋口廣太郎社長就任

アサヒビールの沿革④

• 1987 年 日本初の辛口生ビール「アサヒスーパードライ」発 売。ビール業界に革命を起こすヒット商品となる • 1989 年 「アサヒビール株式会社」に社名変更 • 1996 年 大山崎山荘美術館開設 • 1996 年 平成 8 年度OAネットワーク賞受賞 • 1998 年 第 7 回地球環境大賞通産大臣賞受賞 • 2000 年 アサヒビールグループ中期計画発表 • 2001 年 発泡酒「アサヒ本生」発売 • 2005 年 「未成年者飲酒予防基金」設立 • 2006 年 高校生環境研修「若武者塾」開講。小学生向け環 境教室「アサヒ風の子塾・森の子塾」開講

仕事十則・管理職十訓 ◎仕事十則

• • • ○第一則 基本に忠実であれ。 捨てることから始まった 謙虚で礼儀正しく、卑屈になるな 自分主役型でベストを目指せ • • ○第二則 口先や頭の中で商売をするな。心で商売を せよ。 父親から学んだ商売の心 意欲のない商売では心が伝わらない

十則・十訓②

• 「そこを何とか」は商売の恥 • • • ○第三則 生きた金を使え。死に金を使うな。 山本為三郎氏に教えられた贈り物哲学 追い銭に意味なし 心のこもった金こそ生きた金 • • • ○第四則 約束は守れ。守れないことは約束するな。 約束を守れない者は辞表を出せ 本気にならなければ約束は守れない 約束とは心を束ねること

十則・十訓③

• • • ○第五則 出来ることと、出来ないことをはっきりさせ、 YES 、 NO を明確にせよ。 心を打たれた神学者の言葉 仕事は命がけでなく心がけ いっぺんに二階へはあがれない • • • ○第六則 期限のつかない仕事は「仕事」ではない。 やるべきときには集中力で乗り切れ スピードをエンジョイせよ 惰性に流されて仕事をするな

十則・十訓④

• • • ○第七則 他人の悪口は言うな。他人の悪口が始 まったら耳休みせよ。 三休主義で本質をつかめ もっと自分に自信をもとう 治気養心の術 • • • ○第八則 毎日の仕事をこなしていく時、「今何をする ことが一番大事か」ということを常に考えよ。 物事は変化する 脳に汗をかけ、心に汗を流せ 全体から部分を考える

十則・十訓⑤

• • • ○第九則 最後までやり抜けるか否かは、最後の一 歩をどう克服するかにかかっている。これは集中力 をどれだけ発揮できるかによって決まる。 継続は「力」なり 熱意を燃やせば集中力が出る 体力がなければ集中力も伴わない ○第十則 二人で同じ仕事をするな。お互いに相手が やってくれると思うから「抜け」が出来る。一人であ れば緊張感が高まり、集中力が生まれて良い仕事 が出来る。

十則・十訓⑥

• • • 助け合いと頼り合いの違い 仕事を楽しむことだ 金太郎飴集団から桃太郎軍団へ

◎管理職十訓

○第一訓 組織を活性化しようと思ったら、その職場 で困っている事を、ひとつずつうぶしていけばよい。 人間は、本来努力して浮かび上がろうとしているの だから、頭の上でつかえているものを取り除いてや れば自ずと浮上するものだ

十則・十訓⑦

• • • 人間は熱気球だ はじめて部下をもったら後攻めでいけ 期待を裏切らない管理職であれ • • • ○第二訓 職位とは、仕事の為の呼称であり、役割分 担を明確にする為にあるものだと考えれば、管理と は、何かがキチンと出てくる。 人を見る目の養い方 社内の位階勲等を排除せよ 管理職は新幹線型経営を目指せ

十則・十訓⑧

• • • ○第三訓 「先例がない」、「だからやる」のが管理職 ではないか。 自己革新で新しい世界へブレイクスルーせよ “夢”をもって仕事にあたれ ミドルの役割は新しいことへの挑戦にある • • • ○第四訓 部下の管理はやさしい。むしろ上級者を管 理する事に意を用いるべき 異常値をチェックせよ ビジネスマンの謙虚と礼節 上司を管理せよ

十則・十訓⑨

• • • ○第五訓 リーダーシップとは、部下を管理する事で はない。発想を豊かに持ち、部下の能力を存分に引 き出す事である。 自分の弱点をさらけ出して部下の能力を引き出す 大事に泰然、小事を揺るがせにしない 自己燃焼するミドルになれ • ○第六訓 「YES」は部下だけで返事をしてもよいが、 「NO」の返事を顧客に出す時は、上司として知って いなければならない。 毅然たる態度をとれ

十則・十訓⑩

• • OBラインを広くとれ 難しいときこそミドルの出番 • • • ○第七訓 人間を個人として認めれば、若い社員が喜 んで働ける環境が自ら出来てくる 水は方円の器に従い、人の善悪は友による 褒めることの大切さ 目くばり、気くばり、心くばり ○第八訓 若い人は、我々自身の鏡であり、若い人が もし動かないならば、それは我々が悪いからだと思 わなければならない。

十則・十訓⑪

• • • リーダーに必要とされるもの 自らを映す鏡をもとう 心の“ダイナモ”を回し続けよう • • • ○第九訓 若い人の話を聞くには、喜んで批判を受け る雅量が必要である。 風通しのよい環境づくり 部下の声に耳を傾けよう すべてを受け入れてからアウトプットする

十則・十訓⑫

• • • ○第十訓 結局職場とは、人間としての切磋琢磨の場 であり、練成の為の道場である。 自己練成に励め 複眼思考で考える 感謝すれども満足せず (以上 著者 樋口廣太郎 発行所 オーエス出版株式会社 の「元気と勇気が出る 仕事術」より抜粋) おわり