Transcript 埴岡 隆 - 日本禁煙推進医師歯科医師連盟

普及性を重視した
歯科禁煙指導・支援
プログラムの開発
2009年2月7-8日和歌山市
第18回禁煙医師連盟学術総会
○埴岡 隆
小島美樹
田中英夫
禁
煙
は
愛
で
す
福岡歯科大学
大阪大学院歯学研究科
愛知県がんセンター研究所
歯科（単独）禁煙診療の効果(RCT)
10
8
6
4
40
禁煙の
１年間の
実行が 30
禁煙継続
2.8倍に
36.4 が2.8倍に
9.1% なった 20
% なった
2
0
あり
3.3%
10
なし
0
禁煙導入
13.0
%
あり
なし
禁煙支援
禁
煙
は
愛
で
す
歯科は効果的に禁煙指導・支援ができる、しかし
2
2
歯科・禁煙指導の普及には｢疾患予防｣より
｢治療効果｣を重視した方が効率的では？
歯肉着色
口 臭
味覚の低下
歯石の増大
インプラント
歯の着色
充填物着色 歯肉の膿瘍
口腔のがん 粘膜の白板 抜歯後治癒 歯早期喪失
口唇の異常
歯周病治療
禁
煙
は
愛
で
す
口蓋の異常 組織の破壊
埴岡 隆
日本は医療者も患者も疾病治療が中心の医療
3
日本歯科医師会員調査（２）
背景
• 歯科治療は、大多数の歯科で行われる
方法
• 千人を抽出し、２種類の教本を割付け
• 実験群治療中心のカラーチャート
• 医師による禁煙治療・OTC紹介を追加
• 対照群予防中心のカラーチャート
変数
• カラーチャート試用の実施率
• カラーチャート使用継続の意志
禁
煙
は
愛
で
す
全国調査、男女様々な年齢層の歯科医師対象
4
２群の歯科禁煙診療プログラム
新治療重視型（紹介追加）
旧予防重視型（歯科独自）
禁
煙
は
愛
で
す
埴岡 隆
新しいチャートでは喫煙影響を治療と連結する
5
結果
送付会員1022人
回答763人、反応率75%（男703人、女60人、50.9±8.8歳）
禁煙治療保険適用を知っている者…70%
禁煙外来紹介経験…6% 指導用チャート知る者…4%
治療中心チャート群(374人) 予防中心チャート群(389人)
73% ………… 反応率 ………… 76%
25% ……… 現在喫煙率 ……… 29%
禁
39% ………ﾁｬｰﾄ使用意志……… 40%
煙
35% ………ﾁｬｰﾄ実際試行……… 33%
は
このうち 50% ……禁煙外来紹介関心…… 54%
愛
で
30% …… 禁煙助言未経験 …… 33%
す
このうち 56% … 禁煙助言継続(P<0.05) … 35%
｢紹介｣は新・旧関連なし、助言継続は｢治療｣優位
6
歯科医師の喫煙率（目的外使用）
調査対象
調査方法
日本歯科医師会員約1000名
郵送による質問紙調査、未回答者
には２回の追加調査を行った。
反応率
約75％
喫煙率
男性25％、女性3％
（最近１か月の禁煙）
医師の喫煙 2000年男性27.1％、女性6.8％
率（日本医 2004年男性21.5％、女性5.4％
師会調査） 2008年男性15.0％、女性4.6％
禁
煙
は
愛
で
す
男性歯科医師の喫煙率は医師より８年遅れる
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禁煙医師連盟会員研究(2004年)
背景
• 簡便な方法で禁煙に誘導する
• 見える喫煙の口腔影響を個別に説明する
方法
• 歯科医師会員35施設
• 口腔カラーチャートを見せた介入群248名
変数
• チャート24項目別の使用回数
• 禁煙ステージ進行と禁煙試行
禁煙動機・実行と指導内容との関係を調べた
禁
煙
は
愛
で
す
8
結果 7
(%)
禁
煙
動
機
づ
け
へ
の
潜
在
力
6
禁煙行動
歯槽骨吸収 r=0.873, p<0.001
変容ステージ
歯の着色
進行
歯肉着色
歯の早期喪失
歯周病の
治療効果低下 口腔癌
5
4
下線は
治療効果
口臭
歯周病リスク
歯の着色
N=24
r=0. 731,
p<0.001
歯周膿瘍
易感染性
3
歯周病リスク
2
歯肉着色
1
0
禁煙実行
5
10
15
20
25
30
適用された歯科喫煙患者(割合)
35
(%)
治療効果も多くの喫煙患者の動機に影響する
禁
煙
は
愛
で
す
歯科医師禁煙指導料（新設）の提案
歯科医療の質が向上
歯周疾患の進行防止、治療歯の維持
治療内容等の情報提供
自力による禁煙は困難
医師禁煙治療・ＯＴＣなど禁煙方法が多様化
禁
煙
は
禁煙治療の医療機能の連携
愛
重篤でない喫煙者が歯科医療機関を受診する で
す
喫煙者に効率的・効果的に禁煙を指導する
新しい根拠：歯の喪失と喫煙
Hanioka et al,
平成１１年 歯科疾患実態調査、
国民栄養調査のリンケージデータ分析（男性） J Epidemiol, 2007
歯
喪18
の100
非喫煙 失
喪
し
失
喫煙 た
所
新しい視点
歯10
見 50
禁
の
者
煙
本
は
割
愛
数
合
で
す
（
％ 0 全体 20-9 30-9
0 全体 50-9 60-9 70）
たばこを吸う人は、早く・多くの歯を失います
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8020歯の治療効果を失うリスク
男
Hanioka et al, J Epidemiol, 2007
女
元喫煙者は非喫煙者と同じレベル
2
オ
基準
ッ
ズ1
比
0
非 元 現
喫煙者
基準
非 元 現
喫煙者
歯の治療効果・口の機能を長持ちさせる
禁
煙
は
愛
で
す
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喫煙と歯の喪失発生（追跡）との関係
自然の介入因果関係の強い根拠
43,112人の健康専門職16年間追跡
Dietrich T et al, J Dent Res, 2007
Dietrich et al, J Dent Res, 2007
1日喫煙本数
3
禁煙後の年数
ハ
ザ
ー2
ド
比1
0
1- 5- 15- 25- 35- 45
4本 14 24 34 44 +
<1 1- 3- 6- 10
年 2 5 9 +
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は
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歯周病と歯の喪失（口腔機能喪失）と因果関係
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