地球環境の成り立ち

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Transcript 地球環境の成り立ち

地球環境概論 厳網林
地球環境の成り立ち
地球の誕生
 生命の誕生
 地球環境の形成
 地球環境の変化

地球環境概論 厳網林
地球の歴史と文明の進化
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
45億年前:
6億年前:
6000万年前:
600万年前:
60万年:
6万年前:
6000年前:
600年前:
160年前:
60年前:
地球誕生
生物の出現
恐竜の絶滅
類人猿
原人の出現
新人の出現
文明の出現
大航海時代
工業革命
コンピュータの誕生
注:以上の数字はあくまで目安です。別のまとめはここにある。
地球環境概論 厳網林
太陽系と地球の誕生

太陽系の誕生
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

宇宙空間に存在する星雲のガスが凝縮し、固体化して微粒子となる。
微粒子が衝突を繰り返して大きな粒子となる。
中心星が存在していて、それに向かって微粒子が集積する。
衝突を繰り返して、核融合を起こす臨界温度を超える高温となる。
これで、原始中心星は太陽となり、その周りに存在して自転する星雲がそ
れぞれ低温のままに成長し、太陽を取り巻く惑星となる。
地球が太陽とほぼ同じ時期に誕生したという。
地球の誕生
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
宇宙空間に漂っていた微惑星の一部が隕石となって地表に降り注ぐ。
その衝突で発生した高熱により、地球は溶岩の塊となる。
その周囲は水素ガス(H2)とヘリウムガス(He)からなる原始大気に覆われる。
太陽に近い惑星には、原始大気は残っていない。
木星(82%のH2と18%のHe)と土星(94%のH2対6%のHeに原始大気が
残っている。
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地球環境の形成
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
原始大気は太陽風によってほとんど吹き飛ばされる。
マントル対流により、地中の奥深くまで冷却し、地殻が生
まれる(地圏)。
原始大気の残りと地中から噴出したガスから2次大気が
発生する。
地球の適切な重力により、それらの大気は保持される。
2次大気が進化する初期の段階で、高温の水蒸気が大
量に存在していた。
雷鳴と稲妻を伴った大暴風雨が長期にわたっていた。
それによって海洋ができた(水圏)。
生物の進化によって、窒素(N2)と酸素(O2)が蓄積され、
現在の地球の大気構成となった(気圏)。
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地球の階層構造
地球の大気の成分:
窒素
75.5%
酸素
23.1%
アルゴン
1.28%
二酸化炭素
0.046%
ネオン
0.00125%
クリプトン
0.00033%
一酸化二窒素 0.000076%
メタン
0.0000725%
ヘリウム
0.0000724%
一酸化炭素
0.00001%
オゾン
0.000003%
水素分子
0.00000348%
水蒸気
不定
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地球生命の誕生

生命の誕生に必要な条件
 場所の条件
 太陽から適当な距離だけ離れていて、環境が安定している。
 平均して15℃程度の温度を保っていている
 物質条件
 火山活動でできたアミノ酸や水などの物質
 時間的条件
 さまざまな化学的過程を繰り返するのに十分に長い時間

生命の誕生の3段階説
 無機化合物から簡単な有機化合物へ転化する第一の段階
 簡単な有機化合物からたんぱく質のような複雑な有機化合
物へ化学的に進化する第2の段階
 物質の代謝機能を持つようになる第3の段階
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地球環境の変化と生物の適応

地球上の最初の生物は水中で生まれた。

エネルギーの高い有機物が代謝機能によって消耗、分解されると、炭酸ガ
ス(CO2)と水素(H2)になった。

CO2から有機物を合成する機能を持つ生物が生まれた(光合成)。

生物の遺体から発生したN2と光合成を行った副産物としてのO2が、長い
時間の中で地球の2次大気の組成を変えた。

これらの気体が、太陽エネルギーのうち,生物にとって致死的である紫外
放射エネルギーを、大気上層において吸収し、地表への到達を阻害した。
(オゾン層の形成)

その結果、海中でのみ生存可能な生物が、陸上へ進出するようになった。

陸上に進出した生物の存在によって、地表の土壌に変化をもたらした。

(生物圏の形成)
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地球環境の成立に欠かせない太陽エネルギー
宇宙空間への 69
赤外線放射
宇宙空間に反射された
太陽放射(アルベド)
31
太陽放射
100
雲による
赤外線放射
9
大気による
赤外線放射
22
48
雲、エアロゾル、
大気による反射
20
大気による
吸収
雲、大気、
エアロゾル
による
赤外線放射
102
23
7
12
9
95
49
地表による
太陽放射の吸収
地表からの
赤外線放射
地表によ 潜熱
る反射
顕熱
地表による
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太陽放射エネルギーの波長分布
出典 上村ら、生態環境科学概論、講談社サイエンティフィク
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地表環境の変化要因

地殻変動
 プレートテクトニクス(大陸漂流説)
 地球内部のマントル対流によって中央海嶺から内部物質が噴出し、
その物質が地球の表面で海洋地殻となり、できた海洋地殻はマント
ル対流に乗って中央海嶺の左右の方向へ水平に運ばれ、海溝の部
分でマントル対流とともに、地球内部へ沈み込む。大陸もこのマント
ル対流に乗って移動していくとのこと。(2-4cm/yrほど)
 造山運動
 プレートがぶつかったりすれ違ったりして山脈を作る。
 地震
 海嶺型地震:プレートの上昇に伴う地震。百km程度の浅い地震
 海溝型地震:プレートの沈みこみに伴う地震。浅いものも深いものも
ある
 造山運動にともなう地震
 マグマ(解けた溶岩)の上昇にともなう地震
 火山
 溶岩が溶けてマグマとなり、噴出すること。
 海嶺型、海溝型、ホットスポット型の3種類ある。
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風化作用


熱や水、空気、生物などが岩石に関与して、岩石が小片化、土壌化したり、
岩石の化学組成を変化させたりする現象を風化(Weathering)という。
物理(機械)的風化
地下深部で形成された岩石が地表に露出し、圧力が解放され膨張することによっ
て破壊していくこと
 太陽からの熱によって表面温度が変わったり、雨水によって冷やされたりすること
を長年繰り返していくうちに、岩石の物質構成によって膨張率が違うため、割れ目
ができて、破片が落ちていく。


化学的風化
岩石の構成物質が酸化や炭酸化したり、加水作用を受け、元の岩石の物質構成
と異なる化学組成の物質に変わり、分解していくこと
 石灰岩の石林。カルスト地形という。石灰岩(炭酸カルシウム)がCO2を含んだ雨
水により溶かされることによって形成される。


生物的風化
植物の根は水や養分を求め、また、上部を支えるためにより深くより大きく成長し
ていくが、岩の割れ目に根が入り込み、岩石を分解していくこと
 樹木の揺れによっても、割れ目が大きくなり、岩石は破壊されていく。

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浸食作用(流水・氷河・風)


流水や氷河は地表を侵食し、岩石から分離した岩片などを運搬
し、下流の方に堆積させる働きをもっている。
流水






河川の上流は水流が少ないが、勾配が大きいため、水の流れが速く、川
底や岸を侵食する力が大きい。中国の三峡のようなV字谷の急峻な地形
ができる。
下流に出ると、勾配が緩くなるため、上流から運ばれてきた土砂が堆積す
る。→扇状地の形成・黒部
曲がるところが益々攻撃され、蛇行河川となる。
河川に沿って自然堤防ができたり、河川が氾濫して氾濫原となる。
河口から海にかけて、河水によって運ばれてきた砕屑物が堆積し、三角
形の形となった埋立地:三角州ができる。
氷河


万年雪が長期に積み重なって厚くなり、下の重い部分が圧縮され、氷と
なって、高いところから低いところへ流動していくものが氷河という。
氷河が侵食した谷はU字型を示し、U字谷という。
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生物の化学的作用

動植物の出現によって、地表の土壌環境を変えてい
く。

植物の根や微生物による岩石の細粒化とシルト、粘
土、砂、腐植などの混合の比率が種々の土壌を生み
出した。

そのような土壌環境に適応した生物を進化させた。

土壌環境については、次回以降詳しく紹介する。
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人間活動の作用

近代の地球環境を変化させる要因に、人間活動
の影響を無視できない。

人口の増加と集中

地球資源の摂取

地球表面の改変

廃棄物による汚染
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地球環境の成り立ちと今日のくらし

衣
自然繊維の生産
化学繊維の合成
 「衣」と地球環境




食


自然な食品,安全な食品
「食」と地球環境



食料の構造,食料の生産方式の変化
環境ホルモン
住

地球上の様々な住居:環境への適応


安全な居住地を求めて
「住」と地球環境


動物保護,農業構造
土地の改変,災害への対応
行


交通手段の革命
「行」と地球環境

大気汚染の元凶としての自動車
環境問題の原因
・地球温暖化
・オゾンの破壊
・海洋汚染
・砂漠化
・熱帯雨林の伐採
・酸性雨
・汚染の越境移動
・ごみの大量発生
・種の減少
・・・・・
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SFC周辺の環境
御所見地区
遠藤地区
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SFC周辺の地質断面
広田清一,大和市及びその周辺の地質
SFC周辺の表層地質
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参考文献




Newton,地球システム特集,1999.11.
アル・ゴア著(小杉隆訳),地球の掟-文明と環境の
バランスを求めて,ダイヤモンド社,1992,406p.
2500円.
Al Gore, Earth in the Balance, Ecology and the
Human Spirit, penguin Books: USA, 407p.
WRI,世界の資源と環境,2000-2001.