円錐曲線の接線定理(仮)と 楕円運動ホドグラフ

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円錐曲線の接線定理(仮)と
楕円運動ホドグラフ
山 本 文 隆
長崎県立小浜高校
楕円運動
ケプラー運動の捉え方1
ケプラー運動の捉え方2-1
ケプラー運動の捉え方2-2
→光速渦
円錐曲線の接線定理(仮称)
「円錐曲線接線の任意長さを
動径垂直方向と短軸方向へ分解した長さ成分
の比は常に円錐曲線の離心率になる。」
例:楕円
任意長さ V
動径垂直方向
U
短軸方向 v
離心率
e
1.円錐曲線
円錐曲線とは円錐を平面で切った断面に表れる曲
線で、極形式では、Rを定数、θを方向、rを動径、
eを離心率として次の式で1つに表せる。
R
rθ=───────── ・・・・・①
1-ecosθ




条件と種類は次の通りである。
断面が
傾き0(底面に垂直)のとき e=0 円
側面の傾きより小さいとき 0<e 楕円
側面の傾きと同じとき
e=1 放物線
側面の傾きより大きいとき
1<e 双曲線
2.楕円の極形式の公式
楕円の公式は、中心を極座標の原点として
γR
rψ=───────────・・・・・③
√1-e2cos2ψ
また焦点1を原点とする式にr1、θ1を用い
焦点2にr2、θ2を用いて
R
r1=────────・・・・・・・・④
1-ecosθ1
R
r2=──────── ・・・・・・・・⑤
1+ecosθ2
③④⑤は同じ楕円の原点を
変えての表記
3.準線の定義と性質
準線は円錐曲線に存在し、
円錐曲線の任意の一点から準線
までの距離Lと動径rθの比が
常に離心率e
準線から焦点までの距離S1は
動径を④式、L=L1として
S1=L1-r1cosθ1
r1
=─── ー r1cosθ1
e
1-ecosθ1
=r1 ────────
e
R
=─── ・・⑥
e
焦点から準線までの距離S1は一定
焦点2からも同様に⑥式を得る。
L2:r2=1:eよりS1=S2
4.楕円の性質から導くΘ1とΘ2の関係
④式と⑤式は2焦点から楕円上の任意の一点までの距離であ
るから、楕円の性質によりその和は一定で長半径の2倍とな
る。(r1+r2=2a) 従って、Rで約して
1
1
──────── + ──────── =2γ2
1-ecosθ1
1+ecosθ2
これをcosθ2について書き換え、整理し
(1+e2)cosθ1-2e
cosθ2=───────────── ・・⑦
1+e2-2ecosθ1
(γ2=γ2e2+1、α2=1-e2 の関係等利用)
α2sinθ1
sinθ2=───────────── ・・⑧
1+e2-2ecosθ
よく現れる角度の関係
θ2+θ1
sinθ1
tan────=───────・・・・・・⑨
2
cosθ1-e
θ2+θ1
──── は準線と楕円の
2 接線がなす角
θ2-θ1
sinθ1
tan────=────────・・・・・⑩
2
1-ecosθ1
θ2-θ1
──── は2本の動径が
2 なす角の2等分角
なお角度の2等分線と楕円接線は
垂直に交わる。
6.準線定理(仮称)
円錐曲線の接線定理 導出の前段階として次
の定理1~3を提唱し、証明する
準線定理1(仮称)
準線定理2(仮称)
準線定理3(仮称)
準線定理1(仮称):
楕円の接線と準線
の交点から準線側焦
点に引く直線は、こ
の焦点から楕円の接
点へ向かう動径と垂
直に交わる。
準線定理1(仮称)の証明
R
af=S1=───
e
よって
mf=md+df
L1
= ─────── + r1sinθ1
θ2+θ1
tan────
2
cosθ1-e
=r1(────────+sinθ1)
esinθ1
1-ecosθ1
R
=r1 ──────── =─────
etanθ1
etanθ1
(④式より)
af
tan∠amf=───=tanθ1
mf
準線定理2(仮称):
焦点1に動径1と準線1、焦点2に動径2と準
線2を対応させるとき、楕円上の一点から動径
1に垂直に伸びる直線が準線2と交わる点まで
の長さと、動
径2に垂直に
伸びる線が準
線1と交わる
点までの長さ
は等しい。
準線定理2(仮称)の証明
図左において
ce=L2=jc sinθ1
図右において ce’ =L1=jc’ sinθ2
jc=jc’のためには
L1sinθ1=L2sinθ2
両辺に離心率eを掛けると r1sinθ1=r2sinθ2
最後の式の成立は
動径の正弦関係
より明らかである
準線定理3(仮称):
楕円上の一点から動径に 垂直に伸びる直線
が準線と交わる点までの距離とこの点から同
じ準線上にある楕円接線との交点までの距離
の比は常に
離心率eと
なる。
準線定理3(仮称)の証明1
準線定理3(仮称)の証明2
円錐曲線の接線定理(仮称)
「円錐曲線接線の任意長さを
動径垂直方向と短軸方向へ分解した長さ成分
の比は常に円錐曲線の離心率になる。」
中心力の世界
(面積速度一定)