3,4章 - Bekkoame

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p型半導体酸化物
• 遷移金属〔3d金
属〕の電荷移動
• 2p酸素中への
強い電子間相
互作用
• 金属欠損あるい
は過剰酸素に
よるholeの導入
n
dバンド
EF
上部Habbardバンド
pバンド
p
pバンド
Mott-Habard絶縁体
下部Habbardバンド
電荷移動型
高効率 「p型」 酸化物熱電変換材料へのキー?
• 低次元伝導体
2次元金属のバンド端近傍でのランダムさの増加
=>絶縁体化
•縮退半導体
•ヤンテラー効果
•ホッピング伝導
(VRH)
遷移金属
複酸化物
縮退半導体
La2CuO4+d
• 高温超伝導酸化物
のエンドメンバー
• K2NiF4構造:
p2次元導電パス
• 過剰酸素によるホー
ルドープ
• Sr、Baによるホール
ドープ
La
CuO6
K2NiF4構造
La2(Cu,Ni)O4+dの
電気伝導度とゼーベック係数
Ni: 0%
250
1%
200
La2(Cu1-x,Nix)O4+d
Ni:0%
1.0
-1
-1
log ( / Scm )
300
La2(Cu1-x,Nix)O4+d
1.5
350
 / VK
2.0
800600 400
Temperature / °C
200
100
0.5
3%
0.0
1.0
1.5
2.0
2.5
-1
1000 T / K
-
3%
3.0
3.5
1%
100
5%
50
5%
-0.5
150
0
100 200 300 400 500 600 700 800
Temperature / °C
La2NiO4+d
エネルギー
・常温ではn型!
・700℃以上でpに変化
30
Seebeck Coefficient / VK
-1
La2Ni1-xCoxO4+d
EF
20
酸
素
ド
ー
プ
:x=0
: x = 0.05
: x = 0.10
: after Ganguly et al.
for La2NiO4
10
0
O2p
p型
n型
Ni 3d
-10
0
200
400
600
800
o
Temperature / C
CoをドープしたLa2NiO4の
ゼーベック係数の温度依存性
La2NiO4のエネルギー
状態の予想図
La2NiO4+dのNiサイトのCo置換と
金属絶縁体転移
12.69
o
Temperature / C
c /Å
12.68
2.0
400
200
100
La2Ni1-xCoxO4+d
12.67
1.6
-1
log ( / S cm )
12.66
12.65
3.866
a /Å
800 600
1.2
x=0
x=
0.8
x=
0.4
3.864
0.0
5
0.1
0
3.862
0.0
3.860
0.00
0.02
0.04
0.06
0.08
0.10
x in La2Ni1-xCoxO4+d
格子定数へのCo置換の
影響
1.0
1.5
2.0
2.5
-1
3.0
-1
1000 T / K
La2NiO4+dの電気伝導度
〔金属 - 絶縁体転移〕
3.5
磁化率
16
14K
14
La2Ni0.9Co0.1O4+d
10
-6
MH / 10 emu g
-1
12
8
-1
84K
6
La2NiO4+d
4
2
0
50
100
150
200
Temperature / K
250
300
Nd2NiO4
• 400~500℃で金属
半導体転移
• La2NiO4よりもさらに
n型
• 高温において過剰
酸素量が変化
エネルギー
p型
EF
酸
素
ド
ー
プ
O2p
n型
Ni 3d
Nd2NiO4のエネルギー
状態の予想図
NaCo2O4
・早稲田大学理工学部
寺崎一郎ら
結晶構造:
• ABO2型: AサイトにはLi,Na,K,Rb,Cs,などのアルカリイオンが, Bサイ
トにはMn,Fe,Co,Niなどの3d遷移金属が入る。
• 層状酸化物であり, CoO2面と
Na(サイトを50%ランダムに占有)
が c軸方向に交互に積層した構
造を持つ。
• 電気伝導を担うCoO2面にはCoイ
オンが三角格子状に配列し,酸
素イオンはCoイオンを中心に陵
を共有した歪んだ八面体を形成
している。
物性:
• 抵抗率:室温で200 μΩcm
• 熱起電力:室温で100 μV/K
→ 熱電変換材料として有望
• 電子状態:擬2次元的
• 室温での移動度:10 cm2/Vs
程度( Bi2Te3と比べて一桁程
度低い)
「熱電変換材料=高移動度の縮退半導
体」という従来の設計指針には合致しない。
研究室では・・
•Na2CoO4の合成に成功
•Naの蒸発により組成の
変化と不均一が激しいこ
とが判明
•組成により格子定数が
変化
•焼結体中にはアモル
ファス状態が存在(?)
p-n型両性半導体
• BaIn2O4
• 酸素分圧、温度、組成によってp型-n型の
両性の半導体であることが判明
• しかし、電子構造などは謎。 holeはどこに
存在するのか不明。
• 電気伝導度は低いが、ゼーベック係数は
大きい。
まとめ
1.JonkerPlotによって物質本来の熱電特性を知ること
ができる。
2. n型酸化物半導体による熱電変換材料
– 5p元素のような広いバンドを持つ金属の複酸化物を選ぶ
– 結晶格子中に稜を共有するMO6八面体を持つなど、金属
イオン間の距離の近い伝導パスを持っている材料を選ぶ
– 原料のプロセシングを開発し、焼結体密度の高い材料を
作る
– キャリア濃度を調節するとともに、結晶の格子乗数を小さ
くし、金属イオンの電子雲の重なりを助長する、適当な元
素を選んで置換する
3.p型酸化物半導体による熱電変換材料
– 遷移金属複酸化物を含む用いて、低次元導電パスを
持つ化合物を選択する
– ヤンテラー効果を用いて金属イオン間の距離を短くす
る
– 縮退半導体 ←→ 遍歴電子(ホッピング?)
– 正孔の効果的な導入
4.p-n 両性酸化物による熱電変換材料
– BaIn2O4などの移動度が高いp-n境界領域の材料を選
べば単一材料による熱電変換素子を作ることが可能
となる
– 雰囲気や温度の調整など問題点も多い
謝辞
• 本発表では次の方々の出したデータを使っています。
–
–
–
–
–
–
Zn2SnO4、凍結乾燥法 :1994修士 石井直樹君
Zn2SnO4、錯体法: 1997年修士 鈴木鉄之君
MgIn2O4 : 1996年修士 伊勢昌弘君
La2NiO4,BaIn2O4: 1996年修士 草野大介君
Nd2NiO4: 現M2 牛島孝嘉君
NaCo2O4: 現M1 朝倉健作君
• また、その他にも、多くの面で千葉大工学部機能材料工学
科研究室のメンバーの協力をいただいています。
• OHPの作製にあたり書籍、Webより、多くの引用をしました。
• 東工大水谷先生の叱咤激励がなかったら受賞はできませ
んでした。
• 以上の方々にお礼いたします。ありがとうございました。