事故セミナー資料(2003年実施 抜粋)(264KB)

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【事故セミナー】
1.バルブの構造1(3/8NPT,POL),シリンダーレイアウト
2002年11月佐賀
2.バルブの構造2(フィッシャーバルブ)
2001年9月長岡
3.高圧線の構造
2002年9月鈴鹿
4.パイロットハーネスの適切な使用方法
2002年1月砺波
5.バーナーメンテナンスの重要性,その他
2003年4月渡良瀬
【ガスが出なくなった!!】
概要
発生日時 2001/9/28
8:30 頃
発生場所 新潟県長岡市
概要
降下中にすべてのシリンダーからのガスの供給が止まった。
P IC
総P 1
311 H
30日
1H
90日
3H
1年
14 H
機体
登録N o. JA -A
997
サイズ
1950 m 3
飛行時間
2H
飛行回数
2回
球皮
IN O M
バーナー C A M ER O N / M k4 super w
フライト 飛行目的 task flight
気象
fine
気温
℃
風速
m
状況
発生時点
原因
過流防止弁の作動
損害
損害額
円
保険 連絡
風船一揆秋の陣での競技飛行中(H N H )、ターゲット上空からの降下中に、シリンダーからのガスが止
状況説明
まった。即座にシリンダーを切り替えたが、切り替えたシリンダーもすぐに止まり、全てのシリンダーが使
えなくなった。シリンダーのバルブ(液用)を回して開閉している内に回復し、接地寸前で降下は停止し
た。その後適当なところを見つけて着陸。
その後、シリンダーの耐圧試験時に取り替えたバルブが、過流防止弁付きのバルブであったのが原因
であった。これを、過流防止弁のないタイプのバルブに交換したところ、問題なく飛行できた(約1時間
半)。
ガスの供給ストップ後、ボンベのバルブ操作を複数回行うことにより
ガスの供給が復活し飛行を継続することができましたが,後の調査
でこれは偶然だということが分かりました.
【過流防止弁】
過流防止弁とは、バルブの不用意な
開放時に一定流量以上ガスが流れな
いようにするためにガスを止める物で、
一般家庭で使われます.
耐圧検査の時,適切に支持しなけれ
ば,このバルブが装着される可能性が
あります.
プロパンボンベが耐圧検査を受けたばかりの物であり,
検査時に交換したバルブが「過流防止弁付き」だった.
【フィッシャーでもこのようなことが起こりうる】
◆構造
ボンベ側に取り付けた時、オス(ボンベ側)とメス(バーナー側)の逆止弁が互いに
押し合いガスが流れる.
◆トラブル
ボンベ交換でメスを外した時、メス側の逆止弁が戻らなくなり(ゴム製の逆止弁が
内側に食い込んで戻らない状態)、次にオスに取り付けてもオスの逆止弁を押して
ガスを出すことが出来なくなる。
◆対応
ドライバーなどで,めり込んだ逆止弁をほじくり返す.
空中でこれを回復させるのは難しい.
FISHERには個体差があり,3組を用いてテストしたところ次のようになった.
1.メス1個は完全に逆止弁がめり込んで出てこなくなった.
2.問題なく脱着できた.
3.2つのオスにはうまく装着されるが,1つのオスにはうまくはまらない。
【バルブの確認をしてください!!】
1.燃料系統に荷物をかけない.
軽量のバッグなどでも,接地の衝撃でバルブを破損させる可能性あり.
2.マニホールドをバスケットに固定する.
マニホールドを固定しないで使用すると,接地時思わず体がかかり,
体重によりマニホールドを破損させる可能性あり.
マニホールド,バルブの破損は,即,ガス放出につながります.
3.適切なシリンダーレイアウト
不用意にホースやバルブに荷重がかかることを防ぐため,
ホースはゴンドラの壁に沿わせるようにシリンダーをレイアウトする.
4.バルブの構造を確認し,必要であれば交換する.
過流防止弁,フィッシャーバルブは速やかに交換する.