Transcript 卒業発表
USARSIM ● 災害救助の分野で探査救助 のロボットが研究される。 ● ロボカップレスキュー: 人工知能やロボティクスの技術の開発を推 進するプロジェクト ● 実際のロボットによる実験は時間と費 用の面で非効率。 ● ロボットと災害環境をシミュレート ● USARsim : 高度な3次元ゲームエンジン を利用,災害救助環境のシミュレータとして 開発された研究用ツール 目的:USARsim を利用して、不安定な状態の環境に自律的 かつ知識的な探索ロボットのコントロールシステムを設計 課題 ◎ USARsimでロボットの制御プログラムを簡単に開発するため、SDKを作成 ◎ 複数のロボットのシミュレーションを行うためにSDK を拡張 ◎ 災害環境で被害者を探索するアルゴリズムの設計 ◎ 設計した制御手法を評価するための実験 被害者探索ロボットの技術 ◎被害者探索ロボット:環境を安全にナビゲートと被害者を認識 ◎ナビゲーションのため確率ロボティクスの概念 (1990年) 統計学により、環境やロボットのモデルの構築とセンサの測定を数学的に表現 ◎環境モデル:Occupancy Grid map(占有格子地図) 等空間の物体の存在を表すバイナリ確率変数を持つグリッドで地図を表現 USARsim 概要 USARsim (Urban Search and Rescue Simulator)とは 都市の探索、レスキューロボット や環境を実物そっくりにシミュレートし、人とロボットの相互作用やマルチロボットを調整する ために設計された研究ツール RubyUSARsim RubyUSARsim とはUSARsim のシミュレータに探索ロボットチームを実行 するプログラムの開発を支援するためのSDK(Software Development Kit)である ●プログラミングライブラリに搭載したモジュール ◎ マルチスレッド、モジュール型設計 Picture of Structure RubyUSARsimの被害者探索実験の役割 RubyUSARsimにより、自律的の被害者探索手法の開発 ○ ロボットのナビゲーションはRRT(Random Ray Tracing) というアルゴリズムを利用 障害物からの 距離 r (i) 地図データ U(i) ○被害者認識 :USARsimの被害者認識センサ ○障害物の回避: 超音波センサ、レーサースキャナとINS 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 0 0 1 1 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 0 0 1 1 1 0 0 0 0 0 1 0 0 0 1 1 1 0 0 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 開発した手法をUSARsimでシミュレートした環境での実験 ◎NIST(National Institute of Standards and Technology ) 組織 が開発した災害環境のマップ ◎地図の特徴 ◎被害者: 6 人 ◎発見する被害者の数でアルゴリズムを評価 ◎探索ロボット:P2AT 2台 ◎制限時間: 19 分 実験結果 被害者を発見したロボット数 第1回目 RRT 第2回目 RRTMEM RRT 第3回目 RRTMEM RRT 第4回目 RRTMEM RRT 第5回目 RRTMEM RRT RRTMEM Victim1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 Victim2 0 1 0 1 1 1 0 0 0 0 Victim3 1 1 1 0 1 0 1 1 1 2 Victim4 1 1 1 1 1 2 1 2 0 0 Victim5 2 2 1 2 1 2 1 2 1 2 Victim6 1 1 1 2 1 1 1 2 0 0 合計 6 7 5 7 6 7 5 8 3 5 0.5 0.58 0.42 0.58 0.5 0.58 0.42 0.67 0.25 0.42 0.83 1 0.83 0.83 1 0.83 0.83 0.83 0.5 0.5 割合(1台あたり) 割合(全体) 平均(1台あたり) 平均(全体) RRTMEM 56.6 % 79.8% RRT 41.8% 79.8% 結果のスクリーンショット 地図を利用した RRTアルゴリズムの探索した地図 地図を利用しなかった RRTアルゴリズムの探索した地図 まとめ ◎USARsimでロボット制御プログラムを簡単に開発できるため、RubyUSARsimを作成 ◎被害者探索タスクの平行処理、モジュール型ライブラリー、OpenGLにより記憶した地図の 表示などの機能とツールを持つ ◎RubyUSARsimを利用して、開発した制御手法がシミュレートした災害環境で半分以上の 被害者を発見できることを確認した 今回の課題 ◎複数のロボット間の地図共用方式 の開発 ◎移動機能を性能向上 ◎Waypointシステムによる移動方式の開発 映像 おまけ RubyUSARsimの被害者探索実験の役割人間/ロボット SLAM問題 ◎SLAM 問題は 「SLAMはモバルロボットを未知の環境において、 そのロボットは増加的かつ絶えずに環境の地図を生成する同時にその地図を 利用して、自分の場所を推測することが可能であるかという問題である」 ◎ SLAM問題を解決すれば、より正確な位置、センサデータを手に入れることが できる ◎SLAM問題の解決方法 1.EKF-SLAM:観察モデルとモーションモデルをガウスノイズ持つステートスペース モデルに表現する。 2.Rao-Blackwellized particle lter を利用する。モーションモデルを サンプルデータのセットに表現する。 実験に利用されたロボット(P2AT) ◎この実験ではP2ATというロボットを利用する ◎P2ATはActivMedia Robotics社が開発した全地形対応ロボット。 以下の仕様を持つ -サイズ: Length x Width x Height = 50 cm x 49 cm x 26 cm ‐重量 : 14kg ; 最大運び量:40kg ;稼働可能時間: 20 分 ◎このシミュレーションでP2ATは以下のセンサーを持つ ‐8個の前のソーナー距離センサー ‐8個の後ろのソーナー距離センサー ‐LMS200レーサー距離スキャンナー - INS ロボットのセンサ INSセンサ(慣性航法装置, 英: Inertial Navigation System)最初に自分がいた位置 を入力すれば、移動しはじめても自機の位置と速度を常に計算して把握できる, 航法 装置などによる補正を加えて使用することが多い ソーナー距離センサー 超音波の距離センサー(Ultrasonic Range sensor) であって超音波パルスを送信することにより、 対象物までの距離を測定する。 ロボットのセンサ2 LMS200 のレーサースキャナー (距離スキャナーセンサー) LMS200の距離スキャンーは赤色レーザ を使用した、高分解能、高速のスキャンが できる製品である。体積測定やロボットの 位置決めなどに利用される。 赤外のパルスレーザを使用して、180° の範囲の角度ごとの距離を測定します ●RubyUSARsimのツール Occupancy Grid の地図(m) 生成は与えられたセンサのデータ(z) とロボットの経路データ(x) を利用して計算する 地図の空間を多数の有限個の格個セルに分わけることができて、地図の全体の確率は各セ ルの確率の積で近似できる 地図の占有を推定する問題は静的状態に対する二値推定問題になる。(静的というのは地図 を測定するとき、状態は変更しない) この問題に対して、バイナリベイズフィルタが利用できる。 なお地図のセルの占有の信念bel(m) は計測データ z(1:t) と位置データ x(1:t) から計算できて いる。 バイナリベースフィルタ は Occupancy Grid のグリッドの状態が測定するとき 変更しないという仮定のうえにそのグリッドの占有の確率をある組の測定データ から推定することを利用する 地図のグリッドの占有している信念 bel(m) は ー(1) (確率ロボットの教科書P286) から計算することができる ベイズ定理によると, 地図の占有する確率 P(m | z,x) は下の数式で 計算できている ー(2) (確率ロボットの教科書P95) そして、P(z|m)をベイズ定理に応用すると が成り立つ になって、数式2に代入すると 数式 2 を否定をすると数式 3 になる ー(2) ー(3) 数式 2 と数式 3 に割ると数式4になる ー(4) バイナリ確率なので 1-P(A) =P(¬A) に代入すると証明は終わる ◎ P(M(i)| z , t )というは地図のグリッド内の確率をセンサー情報によって更新する ◎ RayCastという方法を利用する。目的の距離までレーサ線を定数で辿って、当たった グリッドに確率を更新する ◎更新する割合は標準分布によって決める目的距離に近いほど、変化する 確率は激しい 標準分布の公式