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サービス管理責任者研修テキスト
分野別講義
「アセスメントと
サービス提供の基本姿勢」
<介護(療養介護・生活介護)>
和洋女子大学
教授 坂本 洋一
平成22年9月9日
(目 次)
1.生活介護・療養介護について
(1)研修目標の確認
(2)事業の概要
(3)サービス管理責任者の役割
(4)サービス・マニュアルの必要性
2.サービス提供の基本的姿勢
(1)利用者中心の考え方
(2)達成すべき状態の明確化
(3)利用者のニーズについての理解
(4)提供するサービスについての
理解
3.生活介護・療養介護のサービス提供
の視点
(1)小さな変化に気づく観察力を
(2)利用者の能力を伸ばす支援
(3)地域行事への参加やボランティアの
利用など社会参加に配慮
(4)相談支援専門員、地域の関係機関と
の連携
4.アセスメントのポイント
(1)アセスメント時の視点
(2)個別支援計画策定・展開時の視点
(3)地域生活移行支援時のポイント
5.サービス管理プロセスの実際
(1)相談支援時の状況把握
(2)アセスメント
(3)個別支援計画の作成
(4)個別支援計画の実施
(5)中間評価と修正
(6)関係機関等との連携
(7)終了時評価
6.サービスの評価
(1)福祉サービスの第三者評価基準(試案)
(2)サービス管理責任者の仕事の評価
7.サービスの評価及び検証例
1.生活介護・療養介護について
(1)研修目標の確認
1.生活介護・療養介護におけるサービス提供の基本
的な姿勢、サービス提供のポイント、アセスメントの
ポイント、サービス管理プロセスの実際、サービス評
価について理解する。
2.アセスメントに基づいて目標設定、個別支援計画
の作成の技術を習得する。
3.モニタリングを通じて、個別支援計画の修正及び見
直しの技術を習得する。
4.模擬支援会議を通じて、サービス内容のチェックと
マネジメントの実際を習得する。
(2)事業の概要
生活介護の概要
【利用者】
○ 地域や入所施設において、安定した生活を営むため、常時介護等の支援が必要な者
○ 常時介護が必要な障害者であって、次のいずれかに該当する者
① 障害程度区分3(施設へ入所する場合は区分4)以上である者
② 年齢が50歳以上の場合は、障害程度区分2(施設へ入所する場合は、区分3)以上である者
(具体的な利用者のイメージ)
・ 身体機能の状態から在宅生活を維持することが困難であり、施設に入所して介護を受けながら安定した生活を希望する者
・ 病院は退院したが介護等の支援が必要なため、直接地域生活へ移行することには不安がある者
・ 訓練施設を利用していたが、障害の状態が悪化し介護が必要な状態になった者
【サービス内容】
○
○
○
○
食事や入浴、排せつ等の介護や日常生活上の支援を提供。併せて、軽作業等の生産活動や創作的活動の機会も提供。
これらを通じて、身体能力、日常生活能力の維持・向上を目指す。
居住の場として、夜間の介護等を行う「施設入所支援」を実施。
利用期間の制限なし。利用者の状態に応じて地域移行を支援。
(職員配置)
サービス管理責任者
看護職員
生活支援員
(利用者の平均障害程度に応じて、
6:1~1.7:1で配置)
(サービス内容)
・個別支援計画の作成
・サービス内容の評価
・介護や訓練内容等の指示
・入所の場合、外部の日中活動分を含めた利用者負担上限額の管理 等
・機能回復訓練等の実施
・経管栄養や褥瘡等への対応
・健康管理
・服薬管理 等
・食事や入浴、排せつ等の介護
・軽作業等の生産活動の実施
・日常生活上の相談支援
・社会活動の支援 等
療養介護の概要
【利用者】
○ 病院等への長期の入院による医療的ケアに加え、常時の介護を必要とする障害者
○ 医療及び常時の介護を必要とする障害者のうち、長期の入院による医療的ケアを要する者で、次のいずれかに該当する者
① 筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者等気管切開を伴う人工呼吸器による呼吸管理を行っている者であって、障害程度区分が区分6の者
② 筋ジストロフィー患者又は重症心身障害者であって、障害程度区分が区分5以上の者
(具体的な利用者のイメージ)
・ 筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者等気管切開を伴う人工呼吸器による呼吸管理を行っている者
・ 入院医療に加え、常時の介護が必要な筋ジストロフィー症患者
・ 入院医療に加え、常時の介護が必要な重症心身障害者
【サービス内容】
○
○
○
○
病院等への入院による医学的管理の下、食事や入浴等の介護を提供。
併せて、日常生活上の相談支援やコミュニケーション支援、レクレーション活動等の社会参加活動支援を実施。
これらを通じて、身体能力、日常生活能力の維持・向上を目指す。
利用期間の制限なし。利用者の状態に応じて地域移行を支援。
(職員配置)
サービス管理責任者
生活支援員
(利用者の平均障害程度に応じて4:1~2:1で配置)
医療保険
障害者施設等入院基本料等
(サービス内容)
・個別支援計画の作成
・サービス内容の評価
・介護や訓練内容等の指示 等
・食事や入浴、排せつ等の介護
・日常生活上の相談支援
・社会活動の支援 等
・疾病の治療
・健康管理
・服薬管理 等
(3)サービス管理責任者の役割
1.
2.
3.
4.
5.
6.
7.
8.
9.
10.
11.
利用者の状態を把握 → 助言・指導の根拠を持つ
各サービス提供職員の支援内容を確認 → 適切な助言・指導を行う
サービス全体の適切なマネジメント → 各サービス支援内容を相互に活かす
ケース会議等を企画運営 → サービス提供職員の意思統一を図る
常に利用者の意向を把握 → 各サービスの支援内容が意向を反映したもの
となるよう調整
利用者の意向が支援方針と著しく異なる等の場合 → 利用者の理解度を確
認の上、理解を求める(説明責任)
個別支援計画の作成過程や実際のサービス提供場面において、サービス提
供職員のOJTにつながるような工夫を行う
サービス提供開始から終了までのスケジュール管理 → 支援内容の優先順
位付け
様々な社会資源を活用できるよう各支援内容を確認 → 円滑な地域生活へ
の移行を図り、必要に応じて助言・指導を行う
管理者への連絡と報告の義務 → 要望の多い個別的なサービスは標準的
なサービスに変化させていく → マニュアルの見直し
サービス終了後の総括 → 利用者の目標達成度や満足度、地域生活移行
後の状況等から、サービス全体を確認 → 今後の仕事に活かす
(4)サービスマニュアルの必要性
マニュアル
・サービスを
標準化するもの
個別支援計画
相互に補完
・サービスを
個別化するもの
施設や在宅での利用者の支援を図っていくことが求められている。
どの職員も同じサービスを提供
してくれるという安心感
利用者満足「安心感」
サービス実践
施設の選択・契約
職員満足「やりがい」
経営満足
能力開発
組織の維持発展
(イメージ図)
※ 同じようなサービスや複数の人々が希望する個別的な
サービスを整理統合していけば、標準化された
サービスに置き換えて行くことができる。
標準化していく ※
→ サービスの質の向上
個別化されたサービス
個別化されたサービス
個別化されたサービス
個別化された
サービス
個別化されたサービス
個別化された
サービス
標準化されたサービス
(マニュアル化)
個別化さ
れたサー
ビス
2.生活介護・療養介護の
サービス提供の基本的姿勢
(1)利用者中心の考え方
○ 支援を必要とする人々は、種々のハンディによる
困難を抱えているが、基本的にはそのサービスを主
体的に利用し、問題解決できる能力を有している。
福祉サービスの提供では、利用者に代わって課題
を解決するのではなく、提供できる制度やその他の
社会資源を紹介しながら、利用者がそれらを主体的
に活用して課題解決に取り組めるよう支援する。
(2)達成すべき状態の明確化
サービス管理責任者の役割・・・ニーズに基づいて利用者の望みを実現
どのような支援
があれば達成で
きるかの分析
利用者の意向
初
期
状
態
(
現
在
の
状
況
)
サービス開始
反 映
個別支援計画
サービス提供
達
成
す
べ
き
状
態
(
実
現
し
た
い
状
況
)
サービス終了
(3)利用者のニーズについての理解
1.個別性・多様性がある
・障害者一人ひとりの考え方や価値観、障害の内容や程度、年齢、家族介
護の状況等の違いから利用者のニーズには個別性があり、多くの要因
によって影響を受けている点で多様性がある。
2.幅がある
・在宅等での生活を支援する視点と共に、利用者の地域における社会参
加や自己実現、成長発達を支える視点も必要である。
3.変化し発展する
・ニーズは固定的なものではなく、利用者の状態の変化や成長発達等、多
様な要因の影響を受けつつ、継続的に変化し発展する。
(4)提供するサービスについての理解
<サービスの特徴>
1.社会的支援策の一環である
・利用者のニーズに対応するため、支援目標を設定し、支援計画を策定し
た上で、チームにより支援に取り組む。
そしてPDCA(Plan・Do・Check・Action)のプロセスに基づき提供される社
会的支援策の一環である。
2.個別性が高く多様性のある支援
・利用者一人ひとりの心身の状況(障害等)、ニーズ、思い、家族関係、社
会活動への参加意欲、人間関係での価値観等に十分配慮した個別性が
高く多様性のある支援である。
3.ライフステージ、社会活動参加との関連が強い支援
・利用者の価値観、人間性、社会的活動の内容等に直接触れる部分が多く、
人間的な共感や信頼感、守秘義務等に特に配慮したサービスであり、専
門職としての自覚に立った態度が求められる。
<サービスの機能>
○ 利用者の生命維持を保障しつつ、利用者が求めている人間らしい生活
保障を支援する。
1.日常生活の基盤を支える機能
・日常生活を維持し安定を図る
・通院介助、買い物の付き添い等、外出を支援
・見守り、相談援助、危機介入等
2.地域での生活の質の向上のための機能
・生活環境改善・維持
・自分らしい生活スタイルを維持するための支援
・近隣関係の維持・拡充、住民としての役割、関係作りを支援
3.社会活動、自己実現のための活動参加への支援の機能
・社会活動参加に関する情報収集、相談等
・ボランティアとの連携、関係作り
・活動場面での付き添い支援等
4.育成・訓練ニーズに対する支援の機能(開発的機能)
・障害児の発達支援、生活力を高めるための実習(調理実習)等
・家族関係の調整、地域との関係作り
・他の専門職、専門機関との連絡調整
3.生活介護・療養介護の
サービス提供の視点
(1)小さな変化に気づく観察力を
今までは・・・
利用者は日々変化
しているにもかか
わらず、利用者の
変化を見逃し、生
命に危険が及ぶよ
うな変化を見逃す
こともあった。
利用者の健康状態
は常に変化しており、
小さな変化も見逃さ
ない観察力を養い、
健康の管理や維持
に努める。
(2)利用者の能力を伸ばす支援
今までは・・・
本人が行う行為に時間
がかかるため、職員が
待つことができずに、つ
い「やってあげる」支援
になってしまいがちであ
り、その結果、能力の低
下や依存心が高まり、
本人の自立を妨げるこ
とになりかねない。
利用者の
「能力」を把握し、
それを活かす環境を
つくり、その中で
「更に可能性が広が
るよう」
支援する。
利用者個々に応じた活動を創る
今までは・・・
介護中心の支援に
重点をおくあまり、生
産的活動、文化的活
動、趣味的活動など、
利用者の生き甲斐
を実現する活動は軽
視されている。
生産的活動、文化
的活動、趣味的活
動など、
一人ひとりが
生きがいを感じられ
るような活動を創造
し、
利用者の思いを実
現していく。
利用者のニーズに応じて次の生活を目指す
今までは・・・
障害の重さ故に、
家族や関係者さえ
も、支援開始当初
から地域生活への
移行は困難である
とあきらめてきた。
利用者のニーズに応じ、
生活介護から就労継続支援、
施設入所支援からケアホー
ムなど、
地域生活への移行に
トライする。
また、利用者への動機付け
や、家族や関係者の理解と
協力を求め、
移行先の見学や体験など
支援のあり方を工夫する。
(3)地域行事への参加や
ボランティアの利用など社会参加に配慮
1.地域住民と接する機会を考える
(1)地域に外出する機会を充実させる
(2)地域の行事等を積極的に活用する
(3)地域の人と関わる日中活動を考える
(4)地域の人が気軽に立ち寄れる機会を考える
2.利用者のニーズに沿った支援を実現する
(1)利用者が市民講座などを希望するとき、積極的に
事業所内の支援に留まらず、外部の社会資源を活
用する
(4)相談支援専門員、地域の関係機関との連携
生活介護・療養介護の支援では、日中活動
の場、暮らしの場・居宅支援事業所・医療機
関・行政・相談支援事業所などとの連携を図
る
利用者のニーズに対応した個別支援計画を
作成すると、関係機関との連携が発生する
4.アセスメントのポイント
(1)アセスメント時の視点
①表面的な個々の現象を捉えるのではなく、生活の中
で起こっている状況を繋がりのあるものとして総合
的に捉える。
②利用者の生活が人間らしい「健康で文化的な生活」
の水準を満たしていない状況を敏感に捉える。
③利用者の多様な訴えを冷静に受け止め、支援者側
も一方的に解釈することのないよう気をつける。
○ 例えば、生活介護事業所(旧法の身障療護施設)では・・・
1.利用者についての理解
・常時介護を必要とする状況の中で、利用者は身体機能について自分
なりに理解し、周囲の人たちは自分の障害をどのように思って接して
いるかなどを、利用者自身の心身で感じ受け止めながら暮らしている。
・また、利用者は過去に最低一つの大きな喪失(受障等)と選択(地域で
生活し続けることが困難な理由を持ち、一つの決断として施設入所を
選択している等)をしてきている。
2.施設サービスについての理解
・支援者(サービス提供職員)は、施設がどのような内容、レベルのケア
を提供できているか評価し、理解しておくこと。
3.支援者自身についての理解
・支援者が、「この場で専門的視点と技術を持って、この目的で利用者
と向き合っている自分」についての理解と整理が必要
(2)個別支援計画策定・展開時の視点
1.どのような支援があれば、「潜在的な可能性を引き出せる」
のか、そのための「全て」を支援の範囲として考えてみる。
2.「生活全体を支援する」という視点に立った支援を行う。
本人と周囲の人々の生活全体を勘案して、必要なことは支
援していく。
3.行動の自由については完全に支援する。
外出等の頻度や行き先は問わない。
4.支援の制限については、一番低い生活レベルを基準として
それ以上は提供しないとする最低保障の考え方はとらない。
(3)地域生活移行支援時のポイント
1.施設(病院)内における推進体制の構築
(1)施設全体としての方針の明示
(2)職員全体の意識
(3)多職種職員で構成する「地域生活移行を支援する委員会」等の設置
(4)地域の関係機関・団体と協働したプログラムの実施
2.施設入所者、長期在院者が地域の住民と接する機会の充実
(1)地域に外出する機会の充実
(2)地域の人と関わる日中活動の充実
(3)地域の人が気軽に立ち寄れる機会の充実
3.希望の明確化と地域生活移行後における支援のポイントの明確化
(1)地域で暮らす当事者によるピアカウンセリング
(2)地域の情報の提供と地域生活の具体的なイメージ作りへの支援
(3)見学や体験、聞き取り調査を通じた希望の明確化への支援
(4)体験の機会を通じた地域生活移行後における支援のポイントの明確化
4.本人の希望を実現するための家族との調整
(1)家族との調整における具体的な情報の提供
(2)家族の理解を促進する取り組みの推進
5.サービス管理プロセスの
実際
(1)相談支援時の状況把握
先天性の身体障害を持ち、移動は全て車椅子。就
労経験もなく生活保護を受け、8畳一間のアパート
で長い間一人暮らしをしている45歳の男性の場合
上記の情報だけで、あなたが一人で初回訪問をします。
サービス管理責任者のチェックポイント
・必要な情報が提供できているか。
・説明はわかりやすいか。
・必要な情報が聞き取れているか。
【相 談 受 付 票 】
利用者名
年 齢
相談者氏名
性別
生年月日
続柄
<連絡先>
住所:
電話番号:
その他:緊急連絡先等
本人状況: 在宅
利用事業所(
)
手帳等
身体障害者手帳:なし あり(
療 育 手 帳 :なし あり(
精神 保健 手帳:なし あり(
介 護 保 険 :あり なし(
<相談内容>
①施設利用
④福祉用具・住宅改修
②在宅サービス利用
⑤福祉制度全般
③在宅介護について
⑥医療機関について
<主 訴>
<特記事項>
~A D L ・疾病・住環境等~
<対応の確認>
相談日: 年 月 日( )
相談方法: 来所・訪問・電話
(家族状況)
支援費情報(
)
)
)
その他:(
)
◎その他
)
)
(2)-① アセスメント:初期状態の把握
テレビの音
量も控え気味で、
近所にも気を
使っている様子
が伺える
常にヘルパー
や行政職員に
遠慮がちに見
える
単純に当事者の性格と考えてよいだろうか?
サービス管理責任者のチェックポイント
・適切な評価項目を選択しているか。
・必要な情報が集められているか。
・データに基づく客観的な分析ができているか。
(2)-② アセスメント:基本的ニーズの把握
現在の生活には満足しています。月に2〜
3回は巡回入浴に来ていただいてますし、
ヘルパーさんに買物は全部していただい
ていますから・・・
なんとなく外出もしてみたいですが、贅
沢を言ったらきりがないですから・・・そ
れに玄関に段差があって一人じゃ外
出できないしね
サービス管理責任者のチェックポイント
当事者の気づいていない
ニーズはないのだろうか?
・利用者の意向を丁寧に聴取しているか。
・複数の専門職等から必要な情報が集めら
れているか。
・データに基づく客観的な分析ができてい
るか。
アセスメント表(抜粋)
チェック項目
本人の能力と制限 気づいたこと
環境の能力と制限 気になること
項目
援助の要・不要
実態
希望
経済環境
要
年金
無
障害基礎年金1級
住環境
要
改修済み
無
(手すり・玄関スロープ・電動リフト)
服薬管理
要
全介助
有
全介助
食事管理
要
全介助
有
刻み食・嚥下障害が少しづつ進行している
病気への留意
要
定期的な通院必要訪問看護訪問リハ
有
ALSは進行性の障害であるが、本人はその診
断に納得していない。痰の吸引が頻回
に必要
体力
要
筋力低下が急速に進行している
有
リハビリに対して強い意欲がある
寝返り
要
妻が介助している
有
意思伝達が困難なので、体位変換の際手足の位
置調整に時間がかかる
起き上がり
要
妻が介助している
有
全介助
衣服着脱
要
妻が介助している
有
整容行為
要
妻が介助している
有
食事行為
要
妻が介助している
有
全介助・嚥下障害
排泄行為
(排尿)
(排便)
要
妻が介助している
有
出来る限り洋式トイレに座り排便したいが、座
位保持が困難になってきている。妻一
人では介護が困難になってきている。
入浴行為
要
通所リハで2回/週 入浴
有
全介助・4回/週程度入浴したい
ベッドへの移乗
要
ヘルパー妻
有
二人介助
屋内移動
要
妻が介助している
有
車椅子使用全介助
(2)-③ アセスメント:課題の整理
常に遠慮が
ちなのはな
ぜか?
月に2〜3回し
か入浴しないの
はなぜか?
当事者が選択できるほ
どの情報や経験を持っ
ているかということを常
に考えながら、見立てて
いますか?
買物をヘルパーだ
けにお願いしている
のはなぜか?
外出等の意
欲が少ない
のはなぜ
か?
サービス管理責任者のチェックポイント
・データに基づく客観的な分析ができているか。
・具体的で適切な課題が示されているか。
課題の整理表(例)
領 域
ニ
<課題>
A
本人の
状況及び
関係機関
B
ADL
感覚受容
C
コミュニケー
ション
行動面
D
健康管理
医療ケア
E
生活の
状況
ー
ズ
<経過>
(3)個別支援計画の作成
就労は?
もう少し入浴回
数を増やすこと
ができます
趣味は?
様々な情報や可能性を
示し、当事者本人が選
択できる状態を作ってい
ますか?
あなた自身がヘル
パーと買物に行くこ
とができます
外出は?
玄関の段差解消に
対する費用補助制
度があります
仲間は?
サービス管理責任者のチェックポイント
・データに基づく客観的な分析ができているか。
・具体的で適切な課題と目標が示されているか。
・利用者自身がイメージできるものとなっているか。
作成時の留意点

安全性ばかりに着目した、リスクマネジメントになら
ないようにする。

自立性も考慮した、ストレングス(当事者(利用者)の
強さ)を常に意識する。

当事者の自主性が向上するよう、自己決定・自己選
択を基本とする。

標準化されたサービスは事業所マニュアルで示し、
個別化されたサービスは支援計画で示す。
(4)個別支援計画の実施
サービス導入後は、
早い段階で当事者や
家族の感想を聞く
必要があれば積極的に
サービス提供者へアド
バイスをする
サービス提供者へは、サービス提
供時の当事者の様子を報告させ、
修正等が必要な場合には、サービ
ス提供者との会議等をレスポンス
よく行えますか?
サービス管理責任者のチェックポイント
・支援スタッフの相互連携がとれているか。
・段階を意識した支援となっているか。
・利用者の同意を得ながら支援しているか。
・設定された目標は効率よく達成されているか。
・必要に応じ、サービス提供職員等への適切な助言指導を
行っているか。
(5)-①中間評価と修正:個別支援計画の評価
実施経過




時期(段階)ごとに、到達目標達成度を評価・分析する。
利用者にサービスが適切に提供されているかを評価する。
達成度は、初期状態と比較して主目標及び個別目標の観点
から評価する。
併せて、利用者の意向や環境の変化なども評価する。
必要なツール
• 中間評価記録表
サービス管理責任者の視点
・段階ごとの到達目標の達成度はどうか。
・利用者の満足度はどうか。
・利用者の意向や環境の変化をとらえているか。
(5)-②中間評価と修正:個別支援計画の修正
実施経過




到達目標に達成するために、個別支援計画(プログラム)を
修正する。
提供されるサービス内容を修正する。
修正にあたっては、 時間軸と支援(サービス)内容の観点か
ら修正・変更する。
利用者に修正や変更の同意を得る。
必要なツール
サービス管理責任者の視点
・適切な修正ができているか。
• 個別支援計画の修正・変更記録表
・利用者の同意を得ているか。
ニーズは常に一定ではない
(人は毎日変わるものです)
定期的な調査に
よる分析や評価
ができますか?
当事者のニーズや
考えにズレが生じた
ら、再評価や再計画
が行えますか?
他職種やサービス提供者との定期的
なモニタリング会議や要望苦情への
対応システムがありますか?
(6)関係機関等との連携
地域で生活するためには、福祉、保健、医療、労働、教育など幅広い関係機
関との連携が必要。
また、地域の他のサービス提供事業者や相談支援事業者等とネットワークを
構築して支援していくことが必要である
支援の内容
・事業者で抱えこまないで、地域で支援する体制をつくる。
・ 地域における関係機関などと定期的な支援の調整の場を設ける。
・ 相談支援事業や地域自立支援協議会等を活用する。
・ 家族との良好な関係も普段から築いておく。
・ 利用している他のサービス提供事業者とケア会議などを通して連携する。
・ 連携やネットワークの構築については、取り組みの成果を評価する。
サービス管理責任者のチェックポイント
・地域自立支援協議会への参加はどうか?
・地域の社会資源を熟知しているか?
・利用者の多様なニーズに対応してほかの事業者を紹介して
いるか? 等
(7)終了時評価
実施経過




到達目標達成度を含めた個別支援計画全体を客観的に評
価する。
サービス提供はスムーズに行われたか、また、行われなかっ
た場合の原因は何かを評価する。
利用者の状態の変化・満足度などの観点から評価する。
同様のケースの個別支援計画作成に評価を活かす。
必要なツール
• 終了時評価表
サービス管理責任者の視点
・到達目標の達成度はどうか。
・適切なサービス提供ができたか。
・利用者の満足度はどうか。
・事例としてまとめ、今後の参考としているか。
6.サービスの評価
(1)福祉サービスの第三者評価基準(試案)
(「福祉の第三者評価に関する中間まとめ」より)
Ⅰ 福祉サービス提供の
基本方針と組織
Ⅱ 地域等との関係
Ⅲ 対等なサービス利用
関係の構築
Ⅳ 福祉サービス提供過
程
Ⅴ 福祉サービスの適切
な提供
Ⅵ 利用者本位のサービ
ス提供
Ⅶ 組織の運営管理
Ⅰ 福祉サービス提供の基本方針と組織
1 福祉サービス提供の基本方針
(1)福祉サービスの提供に関する基本姿勢が明示されている
(2)理念や基本方針を内外に周知している
2 サービス提供組織の運営
(1)組織の運営に関する諸規程が定められている
(2)組織の運営が適切に行われている
3 計画の策定
(1)サービスの質の向上に向けた中・長期的な計画を策定している
(2)サービスの質の向上を意図した事業計画を策定している
4 職員の質の向上
(1)職員の質の向上に向けた基本姿勢を明示している
(2)職員の研修体制が確立している
Ⅱ 地域等との関係
1 地域社会との連携
(1)地域とのつながりを強めるための取り組みを
行っている
(2)地域の社会資源との連携が確保されている
2 福祉人材の育成
(1)実習生の受け入れるための体制が整備され
ている
Ⅲ 対等なサービス利用関係の構築
1 サービス提供開始時の対応
(1)サービス提供の開始が適切に行われている
(2)利用者との契約が適切に行われている
Ⅳ 福祉サービス提供過程の確立
1 サービス提供計画の管理
(1)サービス提供計画の策定、実施及び評価の各過程における責任体制が明確
である
(2)利用者その家族を尊重したサービス提供過程を確保している
2 サービス提供計画の策定
(1)利用者一人ひとりについてアセスメントを行っている
(2)一人ひとりの利用者に対するサービス提供計画を作成している
3 サービスの提供
(1)組織が提供するサービスの標準化が図られている
(2)サービス提供に関わる適切な記録が確保されている
4 評価・変更
(1)サービス提供計画の実施の評価を行っている
(2)評価結果をサービス提供計画に反映している
Ⅴ 福祉サービスの適切な提供
1 生活環境
(1)サービス提供環境が適切に整備されている
2 コミュニケーション
(1)利用者とのコミュニケーションが円滑に保たれている
3 移動
(1)必要な利用者に対する移動の支援が適切に行われている
4 食事
(1)要な利用者に対する食事の支援が適切に行われている
(2)快適な食事環境の整備に配慮している
5 入浴
(1)必要な利用者に対する入浴の支援が適切に行われている
(2)入浴の安全性やプライバシーを確保するための取り組みを行って
いる
6 清拭
(1)必要な利用者に対する清拭の支援が適切に行われている
(2)清拭時の安全性やプライバシーを確保するための取り組みを行っている
7 排泄
(1)必要な利用者に対する排泄の支援が適切に行われている
(2)排泄時の安全性やプライバシーを確保する取り組みを行っている
8 整容
(1)利用者の身だしなみや清潔保持が適切に行われている
(2)利用者の理・美容が適切に行われている
9 相談等の援助
(1)利用者からの相談に適切に対応している
(2)家族や友人等のつながりに配慮している
10 機能回復訓練等への支援
(1)利用者の機能の回復等に向けた支援が適切に行われている
(2)利用者の余暇活動や学習に対する支援が適切に行われている
Ⅵ 利用者本位のサービス提供
1 利用者の意向の尊重
(1)利用者の希望に沿った生活の実現や日常生活
への配慮を行っている
2 利用者の安心と安全の確保
(1)事故防止のための取り組みを行っている
(2)事故や災害発生時の対応体制が確立している
(3)衛生管理ならびに感染症対策が適切に行われ
ている
Ⅶ 組織の運営と管理
1 経営
(1)地域住民等の福祉に対するニーズに対応している
(2)経営状況を的確に把握している
2 人事管理
(1)人事管理の体制が整備されている
(2)職員に対する配慮がなされている
3 財務管理
(1)予算管理が適切に行われている
(2)情報の開示に向けた取り組みを行っている
4 物品管理
(1)物品の購入などが適切に行われている
(2)組織が保有する物品に関する管理が適切に行われて
いる
(2)サービス管理責任者の仕事の評価
例えば、
○個別支援計画の作成など、利用者のニーズに基づ
いたサービス提供の仕組みを作ったか
○適切な個別支援計画の作成やサービス提供ができ
るよう、サービス提供職員を適切に支援したか
○利用者に対して質の高いサービスを提供したか
などが評価される。
サービス管理責任者の役割は自分自身の役割を常
に意識して仕事を果たすこと
7.サービスの評価及び
検証例
(1)サービス提供事業所評価・検証の方法例

事業所としての適正を評価(行政監査含む)

事業所が自ら行う、内部評価

第3者による外部評価

利用者にによるユーザー評価

上記評価を総合的に勘案した、総合評価などが
考えられる
(2)内部評価・検証の例 1

自己評価によるもの <別紙>
(3)内部評価・検証の例 2

コンピテンシー(高い業績を安定的にあげている
者の行動特性)の分析や設定、数値化によるも
の <別紙>