PPT/J - HIV Care Management Initiative

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Transcript PPT/J - HIV Care Management Initiative

症例から学ぶHIV感染症診療のコツ
インタラクティブ・セッション
Nov. 27, 2008
第22回日本エイズ学会学術集会・総会
シンポジウム3
企画・協力:HIV Care Management Initiative-Japan
共催:第22回日本エイズ学会学術集会・総会/グラクソ・スミスクライン株式会社
第22回日本エイズ学会教育セッション 2008.11.27
1
練習
Please Vote
大阪での献血サンプルにおけるHIV陽性率は、9.421/10万人で
すが・・・
(参考:全国 2.065/10万人)
この危機的状況について、あなたの第一印象を「大阪弁」で表現す
ると・・・
1) えらいこっちゃ・・・
38%
2) そら、あかんわ!!
29%
3) ほんまでっか!?
20%
4) しゃぁないな・・・
13%
第22回日本エイズ学会教育セッション 2008.11.27
2
ケーススタディ
Professor David A Cooper
NCHECR
November 2008
第22回日本エイズ学会教育セッション 2008.11.27
3
Case 1- IF
47歳白人男性
1986年にHIV感染症判明
CDC B
CD4陽性細胞数最低値: 252/mm3
治療開始前VL: 376,100 c/mL
アルコールおよび薬物乱用
HBVs抗原(-)、 c抗体(+)
HCV(-)
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4
Case 1- IF
治療歴:
d4T + 3TC
ABC + IDV/r
2000年11月- 2001年5月
ABC + LPV/r
2001年5月- 2004年9月
(治療中断)
ABC + FPV/r
2005年8月- 2007年1月
AZT + 3TC + ATV/r
2007年1月-
HIVは常にコントロールされていた。
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5
Case 1- IF
2007年10月: 倦怠感および右上腹部痛
ABC+IDV/r
600
ABC+LPV/r
ABC+FPV/r
AZT+3TC
+ATV/r
ABC+IDV/r
14
ABC+LPV/r
ABC+FPV/r
AZT+3TC
+ATV/r
12
500
10
400
8
300
BILIRUBIN
ALT
200
100
0
第22回日本エイズ学会教育セッション 2008.11.27
HDL
6
ALK PHOS
GGT
CHOL
4
LDL
TRIGS
GLUCOSE
2
0
6
Please Vote
Case 1- IF
肝炎の原因は?
1) HBV再活性化
43%
2) 急性HCV
11%
3) アルコール性肝炎
21%
4) 膵炎
6%
5) 乳酸アシドーシス
19%
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7
Please Vote
Case 1- IF
肝炎の原因は?
1) HBV再活性化
43%
2) 急性HCV
11%
3) アルコール性肝炎
21%
4) 膵炎
6%
5) 乳酸アシドーシス
19%
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8
Case 1- IF
HBV DNA:
HCV RNA:
乳酸値:
(-)
700,000 c/mL
14.4 mg/dL
(正常値 4-15)
血糖値:
コレステロール:
HDL-chol:
LDL-chol:
トリグリセライド:
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76 mg/dL
58 mg/dL
27 mg/dL
8 mg/dL
186 mg/dL
9
Please Vote
Case 1- IF
急性HCVの治療は?
1) 経過観察
29%
2) PEG-IFN
16%
3) PEG-IFN + RBV
50%
4) 抗HIV療法強化
1%
5) その他
4%
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10
Please Vote
Case 1- IF
急性HCVの治療は?
1) 経過観察
29%
2) PEG-IFN
16%
3) PEG-IFN + RBV
50%
4) 抗HIV療法強化
1%
5) その他
4%
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11
Case 1- IF
2008年9月にHCVは自然消失
ABC+IDV/r
ABC+LPV/r
ABC+FPV/r
AZT+3TC+ATV/r
800
700
600
500
400
BILIRUBIN
ALT
300
ALK PHOS
GGT
200
100
0
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12
Case 1- IF
Please Vote
HIV感染者の急性HCVの自然治癒の割合は?
1) 1-2%
8%
2) 10-20%
51%
3) 50-60%
35%
4) 90-100%
6%
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13
Case 1- IF
Please Vote
HIV感染者の急性HCVの自然治癒の割合は?
1) 1-2%
8%
2) 10-20%
51%
3) 50-60%
35%
4) 90-100%
6%
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14
Case 2- MB
41歳白人男性
1985年にHIV感染症判明
AIDS CDC C3
1994年にニューモシスチス肺炎をペンタミジンで治療
1997年にCMV網膜炎をGCV+シドフォビルで治療
2002年に非ホジキンリンパ腫をCHOP+高用量メトトレ
キサートで治療
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15
Case 2- MB
ART開始前:
CD4陽性細胞数:
ウイルス量:
60/mm3
310,900 c/mL
治療歴
AZT+ddC
1995年1月- 1995年10月
AZT+3TC+loviride
1995年10月- 1996年3月
ddI+d4T+3TC+loviride
1996年3月- 1996年9月
d4T+DLV+SQV
1998年1月- 2002年5月
d4T+ABC+3TC+DLV+SQV 2002年5月- 2004年7月
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16
Case 2- MB
d4T+DLV+SQV
d4T+DLV+SQV
d4T+ABC+3TC+DLV+SQV
250
1000
12
d4T+ABC+3TC+DLV+SQV
12000
900
800
10
200
700
8
100
4
CREATININE
UREA
500
2
0
0
CD4
300
VL
4000
2000
100
0
2003年8月
BUN
14 mg/dL
クレアチニン 1.0 mg/dL
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6000
400
200
50
8000
600
150
6
10000
0
17
Case 2- MB
Please Vote
重度のリポジストロフィー発現。
どのレジメンを選択しますか?
1) AZT+3TC+EFV
7%
2) TDF+3TC+EFV
24%
3) TDF+3TC+LPV/r
19%
4) ABC+3TC+EFV
37%
5) ABC+3TC+LPV/r
13%
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18
Case 2- MB
Please Vote
重度のリポジストロフィー発現。
どのレジメンを選択しますか?
1) AZT+3TC+EFV
7%
2) TDF+3TC+EFV
24%
3) TDF+3TC+LPV/r
19%
4) ABC+3TC+EFV
37%
5) ABC+3TC+LPV/r
13%
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19
Case 2- MB
TDF+ABC+3TC+DLV+SQV に変更
手首および膝に重度の麻薬性鎮痛剤を必要とす
るほどの痛み発現
350
d4T+DLV+SQV
12
d4T+ABC+3TC TDF+ABC+3TC
+DLV+SQV
+DLV+SQV
300
10
250
8
200
6
CREATININE
150
UREA
4
100
50
0
第22回日本エイズ学会教育セッション 2008.11.27
2
0
2005年8月
BUN
28 mg/L
クレアチニン 2.8 mg/dL
20
Case 2- MB
2005年8月の骨密度
部位
右大腿骨
脊椎: L2-L4
測定年月
骨密度
(g/cm2)
2002年5月
0.979
2005年8月
0.778
2002年5月
1.153
2005年8月
1.128
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若年成人
年齢調整
治療開始前
からの変化
(%)
%
Tscore
%
Zscore
-20.5
71
-2.4
76
-1.9
-2.2
91
-0.9
96
-0.4
21
Case 2- MB
2005年8月の骨密度と年齢
脊椎
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右大腿骨
左大腿骨
22
Case 2- MB
Please Vote
腎障害と骨痛の原因は?
1) TDF
21%
2) HIV腎症
14%
3) TDF および かつて投与したペンタミジン
13%
4) かつて投与したシドフォビルおよびステロイド
14%
5) TDF および かつて投与したシドフォビル
38%
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23
Case 2- MB
Please Vote
腎障害と骨痛の原因は?
1) TDF
21%
2) HIV腎症
14%
3) TDF および かつて投与したペンタミジン
13%
4) かつて投与したシドフォビルおよびステロイド
14%
5) TDF および かつて投与したシドフォビル
38%
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24
Case 2- MB
2005年8月にTDF投与中止
新たなレジメン: ABC+3TC+DLV+SQV
350
d4T+DLV+SQV
d4T+ABC+3TC
+DLV+SQV
TDF中止
TDF+ABC+3TC
+DLV+SQV
ABC+3TC
+DLV+SQV
18
16
300
14
250
12
200
10
150
8
CREATININE
UREA
6
100
4
50
2
0
第22回日本エイズ学会教育セッション 2008.11.27
0
2008年10月
28 mg/dL
クレアチニン 1.8 mg/dL
BUN
25
Case 2- MB
Please Vote
2005年12月に腎生検実施
腎生検でどのような変化が予見されますか?
1) 尿細管障害
27%
2) 間質性腎炎
28%
3) 虚脱性糸球体腎症(巣状糸球体硬化症のひとつ)
16%
4) 糸球体硬化症
6%
5) 糸球体および尿細管の疾患
23%
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26
Case 2- MB
Please Vote
2005年12月に腎生検実施
腎生検でどのような変化が予見されますか?
1) 尿細管障害
27%
2) 間質性腎炎
28%
3) 虚脱性糸球体腎症(巣状糸球体硬化症のひとつ)
16%
4) 糸球体硬化症
6%
5) 糸球体および尿細管の疾患
23%
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27
Case 2- MB
腎生検の結果、
重度の間質繊維化
全体的な糸球体硬化
尿細管変性
BK ポリオーマ腎症
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28
Case 3- EN
52歳アジア系男性
1991年にHIV感染症判明
AIDS CDC B1
1998年に軽度2型糖尿病判明
シェフとして勤務
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29
Case 3- EN
治療開始前
CD4陽性細胞数:
ウイルス量:
207/mm3
40,000 c/mL
治療歴
d4T+3TC+SQV
1997年2月- 1997年9月
d4T+3TC+NVP
1997年9月- 1997年11月
d4T+ddI+NVP
1997年11月- 1998年1月
d4T+ddI
1998年1月- 1998年4月
1998年7月- 1998年11月
1999年2月- 1999年10月
EFV+IDV/r
1999年10月- 2002年3月
EFV+ATV/r
2002年3月-
EFV治療でHIVはコントロールされていた。
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30
21/02/2002
21/03/2002
21/04/2002
21/05/2002
21/06/2002
21/07/2002
21/08/2002
21/09/2002
21/10/2002
21/11/2002
21/12/2002
21/01/2003
21/02/2003
21/03/2003
21/04/2003
21/05/2003
21/06/2003
21/07/2003
21/08/2003
21/09/2003
Case 3- EN
2002年2月~2003年8月の脂質変化
25
EFV+ATV/r
20
15
10
CHOL
HDL
TRIGS
5
第22回日本エイズ学会教育セッション 2008.11.27
2003年8月
TG:
655 mg/dL
TC:
217 mg/dL
HDL: 45 mg/dL
血糖値:209 mg/dL
HbA1c:8.6%
0
31
Please Vote
Case 3- EN
脂質代謝異常にどのように対処しますか?
1) 食事療法
30%
2) フィブラート
20%
3) スタチン
12%
4) フィブラートとスタチン
13%
5) メトフォルミンとスタチン
25%
第22回日本エイズ学会教育セッション 2008.11.27
32
Please Vote
Case 3- EN
脂質代謝異常にどのように対処しますか?
1) 食事療法
30%
2) フィブラート
20%
3) スタチン
12%
4) フィブラートとスタチン
13%
5) メトフォルミンとスタチン
25%
第22回日本エイズ学会教育セッション 2008.11.27
33
Case 3- EN
2003年10月よりフィブラート投与開始
EFV+ATV/r
25
Gemfibrozil開始
Gemfibrozil中止
20
15
CHOL
HDL
10
LDL
TRIGS
5
21/12/2004
21/10/2004
21/08/2004
2004.02
21/06/2004
21/04/2004
21/02/2004
21/12/2003
21/10/2003
21/08/2003
2003.02
21/06/2003
21/04/2003
21/02/2003
21/12/2002
21/10/2002
21/08/2002
2002.02
21/06/2002
21/04/2002
21/02/2002
0
2005年2月
TG:
186 mg/dL
TC:
228 mg/dL
HDL: 66 mg/dL
血糖値:147 mg/dL
HbA1c:8.1%
2005.02
2005年2月にミオパチーのため
gemfibrozil投与中止
第22回日本エイズ学会教育セッション 2008.11.27
34
Case 3- EN
Please Vote
脂質代謝異常にどのように対処しますか?
1) 食事療法
5%
2) メトフォルミン
25%
3) スタチン
6%
4) スタチンとエゼチミブ
14%
5) 抗HIVレジメン変更
50%
第22回日本エイズ学会教育セッション 2008.11.27
35
Case 3- EN
Please Vote
脂質代謝異常にどのように対処しますか?
1) 食事療法
5%
2) メトフォルミン
25%
3) スタチン
6%
4) スタチンとエゼチミブ
14%
5) 抗HIVレジメン変更
50%
第22回日本エイズ学会教育セッション 2008.11.27
36
Case 3- EN
2005年2月にプラバスタチン投与開始
EFV+ATV/r
25
プラバスタチン開始
20
15
CHOL
HDL
LDL
10
TRIGS
5
0
2002.02
21/02/2002
2003.02
21/02/2003
2004.02
21/02/2004
2005.02
21/02/2005
第22回日本エイズ学会教育セッション 2008.11.27
2006年10月
TG:
1240 mg/dL
TC:
309 mg/dL
HDL: 31 mg/dL
血糖値:169 mg/dL
HbA1c:6.9%
21/02/2006
37
追加スライド: 脂質代謝異常治療ガイドライン
IDSAガイドライン: Table 5
(Dube MP, et al. CID 2003; 37: 613-27)
第1選択
(evidence level)
第2選択
(evidence level)
[高LDL血症もしくは
高non-HDL血症] かつ
高TG血症(200-500 mg/dL)
スタチン(B-I)
フィブラート系(C-I)
または
ニコチン酸系(C-III)
高TG血症 > 500 mg/dL
フィブラート系(B-I)
ニコチン酸系(C-III)
Fish oils (C-III)
脂質異常の種類
EACS(European AIDS Clinical Society)ガイドライン( Lundgren JD, et al. HIV Medcine 2008; 9: 72-81)
脂質異常の種類
第1選択
第2選択
高LDL血症のみ
(cut off 値はfig.1に)
スタチン
+エゼチミブ
高LDL血症+高TG血症(TG 442885 mg/dL; 5-10 mmol/L)
スタチン
+フィブラート系
(またはニコチン酸系)
高TG血症のみ( TG 203-885
mg/dL; 2.3-10 mmol/L)
食事療法、禁酒
なし
重症高TG血症(TG > 885 mg/dL;
10mmol/L)
フィブラート系
+ω3酸エステル??
(またはニコチン酸系)
低HDL血症のみ
フィブラート系
+ニコチン酸系
スタチンとフィブラート系を同時に使うと横紋筋融解症のリスクがあがるので、併用は避けるのが好ましい。
第22回日本エイズ学会教育セッション 2008.11.27
38
Case 3- EN
Please Vote
次に何をしますか?
1) より強力なスタチンに変更
12%
2) プラバスタチンにインスリンを追加
6%
3) プラバスタチンにメトフォルミンを追加
7%
4) プラバスタチンにエゼチミブを追加
21%
5) 抗HIVレジメンを脂質に対する影響のないものに変更
54%
第22回日本エイズ学会教育セッション 2008.11.27
39
Case 3- EN
Please Vote
次に何をしますか?
1) より強力なスタチンに変更
12%
2) プラバスタチンにインスリンを追加
6%
3) プラバスタチンにメトフォルミンを追加
7%
4) プラバスタチンにエゼチミブを追加
21%
5) 抗HIVレジメンを脂質に対する影響のないものに変更
54%
第22回日本エイズ学会教育セッション 2008.11.27
40
追加スライド: 高脂血症薬 日米投与量比較
Statin 投与量の比較
初期投与量
最大投与量
日本
米国
日本
米国
Atrovastatin
10 mg
10 mg
20 mg
80 mg
Fluvastatin
20 mg
20-40 mg
60 mg
80 mg
Pravastatin
10 mg
20-40 mg
20 mg
80 mg
Rosuvastatin
2.5-5 mg
10 mg
10 mg
40 mg
Metformin投与量の比較
初期投与量(1日量)
最大投与量(1日量)
日本
米国
日本
米国
500mg
500-1000mg
750mg
2000 mg(徐放製剤)
or 2550 mg
フェノフィブラートの投与量は変わらない
第22回日本エイズ学会教育セッション 2008.11.27
41
Case 3- EN
2007年2月にロスバスタチン投与開始
25
EFV+ATV/r
20
ロスバスタチン開始
15
CHOL
10
HDL
LDL
TRIGS
5
2007年11月
TG:
956 mg/dL
TC:
236 mg/dL
HDL: 35 mg/dL
血糖値:111 mg/dL
HbA1c:5.9%
0
第22回日本エイズ学会教育セッション 2008.11.27
42
Case 3- EN
Please Vote
抗HIV療法変更を決定。
どのレジメンが勧められますか?
1) TDF+FTC+EFV
11%
2) TDF+FTC+ATV
13%
3) ABC+3TC+ATV
18%
4) TDF+FTC+ATV/r
23%
5) ATV + RAL
35%
第22回日本エイズ学会教育セッション 2008.11.27
43
追加スライド: スタチンの用量比較
Approximate Equivalent Dose (mg)
Atorvastatin(リピトール)
常用10mg、極量20mg
5
10
20
40
80
40
Fluvastatin(ローコール)
常用20~30mg 極量 60mg
20
40
80
Lovastatin(日本未発売)
10
20
40
80
Pravastatin(メバロチン)
常用10mg 極量 20mg
10
20
40
80
5
10
20
20
40
80
10/10
10/20
Rosuvastatin(クレストール)
常用 5~10mg、極量20mg
Simvastatin(リポバス)
常用 5mg 極量 20mg
Simvastatin/ezetimibe
5
10
10/40
10/80
上記の他、日本にはpitavastatin (リバロ)がある。常用1~2mg 極量4mg 。
CYP代謝の影響を受けにくい薬剤はメバロチン、クレストール、リバロである
コレステロールの生合成は夜間行われるのでいずれの薬剤も夕食後投与が望ましい
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44
追加スライド: PIとスタチン等との相互作用
PIはCYP450 3A4を強力に阻害するものが多いためスタチンのAUCが上昇し易い、(一部の薬
剤ではグルクロン酸抱合を誘導するという結果もある)
シンバスタチン:
NFV併用で505%上昇、SQV/RTV併用で3,059%上昇
アトルバスタチン: NFV併用で74%上昇、FPV併用で150%上昇
SQV/RTV併用で347%上昇、 LPV/RTV併用で588~900%上昇
フルバスタチン:
データなし
プラバスタチン:
LPV/RTV併用で33%上昇、 SQV/RTV併用で50%低下
ロスバスタチン:
LPV/RTV 併用で210%上昇、 しかし効果は25%減弱 (OATPC*)
例外: DRV/RTVはCYP450 3A4を阻害するが、
アトルバスタチン: 15%低下(しかしトラフ値は81%上昇)
プラバスタチン:
81%上昇 (500%まで上昇との報告もあり)
理論的にはスタチンは、フィブラート系薬剤のクリアランスを促進する
Thomson MICROMEDEX Health Care Series. Accessed June 12, 2008.
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45
Case 3- EN
Please Vote
抗HIV療法変更を決定。
どのレジメンが勧められますか?
1) TDF+FTC+EFV
11%
2) TDF+FTC+ATV
13%
3) ABC+3TC+ATV
18%
4) TDF+FTC+ATV/r
23%
5) ATV + RAL
35%
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46
Case 3- EN
2007年11月にATV + RAL 投与開始
EFV+ATV/r
ATV/r+RAL
25
ATV + RAL開始
20
15
CHOL
HDL
10
LDL
TRIGS
2008年8月
TG:
80 mg/dL
TC:
130 mg/dL
HDL: 43 mg/dL
血糖値:62 mg/dL
HbA1c:5.1%
5
0
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47
Case 4- RVB
60歳白人男性
1982年にHIV感染判明
CD4陽性細胞数最低値: 96/mm3
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48
Case 4- RVB
治療歴:
AZT 単独治療:
1988年8月- 1994年11月
1995年1月- 1995年8月
AZT+ DLV:
1994年11月- 1995年1月
d4T 単独治療:
1995年8月- 1996年8月
d4T+3TC+IDV:
1996年8月- 1996年11月
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49
Case 4- RVB
1996年8月
ニューモシスチス肺炎
ペンタミジンで治療
1996年11月
筋肉減少
体重減少
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血糖値:
473 mg/dL
TG:
646 mg/dL
TC:
140 mg/dL
HbA1C:
10.9%
50
Case 4- RVB
Please Vote
最も可能性の高い糖尿病の原因は?
1) PI
2) NRTIによるミトコンドリア障害
3) ペンタミジン
4) 高トリグリセライド血症による膵炎
5) HCV
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51
Case 4- RVB
Please Vote
最も可能性の高い糖尿病の原因は?
1) PI
2) NRTIによるミトコンドリア障害
3) ペンタミジン
4) 高トリグリセライド血症による膵炎
5) HCV
第22回日本エイズ学会教育セッション 2008.11.27
52
Case 4- RVB
インスリン治療を開始したが、1999年に中止
1998年にHCV陽性が判明していた
治療終了後の空腹時検査値;
血糖値:
160 mg/dL
HbA1C:
8%
TC:
239 mg/dL
HDL:
23 mg/dL
TG:
1,620 mg/dL
第22回日本エイズ学会教育セッション 2008.11.27
53
Case 4- RVB
Please Vote
この糖尿病をどのように治療しますか?
1) 食事療法
2) インスリン
3) 血糖降下剤の経口投与
4) HCV治療
第22回日本エイズ学会教育セッション 2008.11.27
54
Case 4- RVB
Please Vote
この糖尿病をどのように治療しますか?
1) 食事療法
2) インスリン
3) 血糖降下剤の経口投与
4) HCV治療
第22回日本エイズ学会教育セッション 2008.11.27
55
Case 4- RVB
2001年4月、PEG-IFN + RBVでHCVを治療し、
ウイルス学的著効(SVR)が得られた
35
30
プラバスタチン中止
(強い頭痛)
25
20
GLUCOSE
CHOL
15
HDL
TRIGS
10
5
Hb1Ac
2006年8月
TG:
2700 mg/dL
TC:
380 mg/dL
HDL:
38 mg/dL
血糖値: 130 mg/dL
HbA1c: 6.8%
0
現在ABC+3TC+NVPでHIV治療は順調
糖尿病治療は行っていない
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56
Case 4- RVB
Please Vote
現時点で治療方針を変えますか?
1) 変更しない
2) 経口血糖降下剤 投与
3) 経口血糖降下剤+フィブラート 投与
4) フィブラート 投与
5) フィブラート + スタチン
第22回日本エイズ学会教育セッション 2008.11.27
57
Case 4- RVB
Please Vote
現時点で治療方針を変えますか?
1) 変更しない
2) 経口血糖降下剤 投与
3) 経口血糖降下剤+フィブラート 投与
4) フィブラート 投与
5) フィブラート + スタチン
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Case 4- RVB
2006年10月にフェノフィブラート投与開始
2007年7月にメトホルミンとrosiglitazone投与開始
rosiglitazone +
メトホルミン
40
35
30
プラバスタチン フェノフィブラート
(強い頭痛で中止)
25
GLUCOSE
20
CHOL
HDL
15
TRIGS
Hb1Ac
10
2008年6月
TG:
4,080 mg/dL
TC:
473 mg/dL
HDL:
138 mg/dL
血糖値: 216 mg/dL
HbA1c: 8.1%
5
0
第22回日本エイズ学会教育セッション 2008.11.27
59
Case 4- RVB
Please Vote
脂質代謝異常にどのように対処しますか?
1) 経口血糖降下剤を中止し、フィブラートのみを継続
2) 経口血糖降下剤を中止し、 フィブラートに強力な
スタチンを追加
3) 経口血糖降下剤およびフィブラートを継続し、強力な
スタチンを追加
4) インスリンに変更し、フィブラートは継続
5) メトフォルミンとロスバスタチンを投与
第22回日本エイズ学会教育セッション 2008.11.27
60
Case 4- RVB
Please Vote
脂質代謝異常にどのように対処しますか?
1) 経口血糖降下剤を中止し、フィブラートのみを継続
2) 経口血糖降下剤を中止し、 フィブラートに強力な
スタチンを追加
3) 経口血糖降下剤およびフィブラートを継続し、強力な
スタチンを追加
4) インスリンに変更し、フィブラートは継続
5) メトフォルミンとロスバスタチンを投与
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Case 4- RVB
2008年6月にインスリン投与再
ACE阻害剤とアスピリンを追加
インスリン、ACE、アスピリン
40
35
30
25
20
15
10
5
2008年10月
TG:
416 mg/dL
GLUCOSE
TC:
220 mg/dL
CHOL
HDL
HDL:
35 mg/dL
TRIGS
血糖値: 93 mg/dL
Hb1Ac
HbA1c: 6.3 %
0
第22回日本エイズ学会教育セッション 2008.11.27
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