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加速する魚型ロボットの試作
石原輝
1. はじめに
・近年、海水の温度は上昇してきており、水棲動物には大きな影響を与えかねない。そこ
で浅海域の調査が重要になってくる。
3. 実験結果
Author (Akira ISHIHARA ) and his hand made fish robot.
30
・しかしながら浅海域を移動する場合,スクリューを用いた推進機構では浅瀬や藻に引っ
かかり運用が困難。
1/2[sec]
角度(°)
10
・そこで実際の魚を模した魚型ロボットを作成する。
・モデルはアジ型である。
第1関節
第2関節
第3関節
-10
-30
-50
0
5
10
時刻(1/4 sec)
15
(a)停止時からの加速(ブラックバス)
(b)遊泳時からの加速(コイ)
図. 動画解析から得た角度
2.実験方法
表. 推力、最大加速度、最大速度
ケース
推力[mN]
最大加速度
[m/s2]
速度[m/s]
遊泳時から加速
3.4
12.3
1.9(0.267)
遊泳時から加速(初速度あり)
-
13.2
2.2(0.267)
停止時からの加速
5.1
12.1
3.9(0.279)
停止時からの加速(振れ角を小さく)
3.9
11.9
1.7(0.250)
停止時からの加速(振れを角大きく)
5.7
12.2
1.8(0.245)
魚を撮影した動画から動きを読み取
る
コイ:遊泳時からの加速。
ブラックバス:停止時からの加速。
図. 動画解析の測定角
1コマ(約1/4秒)ごとに切り分け、図
に示すように各関節の体前半部に対
する角度(Φ)をトレースした。
この結果を元にロボットの動きをプロ
グラミングする。
・ロボットが遊泳している動画を撮影し、速度を導出したところ平均で0.26[m/sec]であり、加速
度を積分したもとは信用できない。
図. 加速度の測定法
・加速度は5パターン5回ずつ測
定した。
・推力と加速度を考えると、一番効率がよい泳ぎは停止時からの加速。
4. まとめ
・実際の魚の加速には2パターンある。
(1)遊泳時からの加速:動きは通常遊泳時に近く、位相差が非常に小さい。
(2)停止時からの加速:位相差を作らずに、溜めを作るよう尾びれを大きく左右に振る。
・プログラムが同じものがあるた
め、推力は4通り測定した。
・ロボットの動きも実際の魚に似せ、位相差をつけないほうがより良い推力と加速を得られた。
図. 推力の測定法