Transcript あいさつ
あいさつの通訳 授業の構成 1.あいさつというと 2.あいさつの実例 3.場面別練習 4.通訳が注意すべきところ 1.あいさつというと 「あいさつ」というと 「挨拶」 ーー「挨」は推す、「拶」は迫る意(ともに推す)。 もと 禅問答におけるやりとりを指した。 「あいさつ」というと 「挨拶」 ーー「挨」は推す、「拶」は迫る意(ともに推す)。 今 ①人と会ったときや別れるときにやりとりする、 社交的・儀礼的な言葉や動作。 ⇒日常挨拶(最も簡単なのは「会釈」) 「あいさつ」というと 「挨拶」 ーー「挨」は推す、「拶」は迫る意(ともに推す)。 今 ②その場にいる人に対して、こういうわけで来 たのだ・これから会を始める・これでおしまい にするといった趣旨の言葉を述べたり、儀礼 として祝意や謝意を表したりすること(言葉) ⇒式辞挨拶 2.あいさつの実例 日常挨拶 いろいろな場面: 出迎え、お別れ、相手の無事、訪問、お土産、 喜び、新年、お祝い、感謝、お詫び、お見舞 い、お悔やみ、慰め、励まし、道で何かを訪ね る、物事を頼む/頼まれる 日常挨拶 目的: 人間関係を保つために挨拶をする 人間関係をスムーズにするために挨拶をする サラリーマンとしての挨拶いろいろ 朝の挨拶 おはようございます おはよう サラリーマンとしての挨拶いろいろ 出かける時、帰る時 行ってまいります。 ○○商事へ出かけます。 行ってまいりました。 ただいま帰りました。 遅くなりました。 サラリーマンとしての挨拶いろいろ 退社する時 失礼します。 失礼いたします。 お先に失礼させていただきます。 サラリーマンとしての挨拶いろいろ 廊下ですれ違う時 目礼 会釈 サラリーマンとしての挨拶いろいろ よその部署を訪ねる時 失礼します。 お邪魔します。 お忙しいところ申し訳ありません。 今よろしいでしょうか。 ○○の件で伺いました。 ○○についてお願いに参りました。 サラリーマンとしての挨拶いろいろ よその部署を訪ねる時 ありがとうございました。 お忙しいところ失礼いたします。 ○○の件よろしくお願い致します。 サラリーマンとしての挨拶いろいろ 返事をする時 はい。 はい、そうです。 はい、さようでございます。 ×いいえ、違います。 ○いいえ、違うように思います。 通訳の場合 日本人/中国人の挨拶として正しいものを使う。 您饭吃过了吗? →いいお天気ですね。 今日はちょっと寒いですね。 今日は暑いですね。 決まり文句、定型句 (必“背”内容,应当脱口而出) 決まり文句 我出去了。/走好。 →いってきます。/いってらっしゃい。 我回来了。/您回来了。 →ただいま。/お帰りなさい。 请您走好。/请留步。 →お気をつけて。/そのままで(いいです)。 決まり文句 お出かけですか。/ちょっとそこまで。 →您出去啊。/去去就来。 いただきます。 →我吃了。 3.場面別練習 出迎え・再会 请问,是日本经济代表团的各位吗? →失礼ですが、 日本経済代表団の皆様でしょうか。 出迎え・再会 我叫____,认识您很高兴(荣幸)。 →__と申します。 お目にかかれて、 大変うれしい(光栄)です。 久闻大名。 →ご高名をかねがね伺っております。 お噂をかねてからお伺いしております。 出迎え・再会 热切期待各位的来访。 →(皆様の)ご来訪を心から楽しみにお待ちし ております。/心待ちにしておりました。 恭候已久了。 →まだかまだか/首を長くして(鶴首して) お待ちしておりました。 出迎え・再会 让您久等了。 →長いことお待たせして、申し訳ございませ んでした。/お待たせしました。 这点是应该的。 →このぐらいは当然のことです。 出迎え・再会 天气这么热(您这么忙), 您特意来接我们,真不好意思。 →こんなに(たいへん)お暑い中(ところ)を(お忙しい ところを・ご多忙中を)わざわざお出迎えをいただき、 ありがとうございます。 我代表全体团员(工作人员)向您表示衷心的感谢。 →団員(職員/係り/関係者)一同を代表して/に 代わり、心からお礼を申し上げます/感謝いたします。 出迎え・再会 天気の話 凌ぎよくなってきましたね。 すっかり春めいてまいりましたね。 春めいてきまして、凌ぎよくなりましたね。 今日はずいぶん冷えますね/寒いですね。 冷えてきましたね。 毎日うっとうしくて、いやですね。 ずいぶん蒸し暑いですね/蒸しますね。 出迎え・再会 (老朋友见面) 欢迎,好久不见, 又见到您老朋友,很高兴。 一向可好? →ようこそいらっしゃいました。 お久しぶりですね。(ご無沙汰しております)また お目にかかれて大変うれしいです。その後お元気で すか。(お変わりございませんか) 出迎え・再会 您近来工作情况怎么样? →お仕事の具合はいかがでしょうか。 谢谢您,一切都很顺利。 →おかげさまで、順調にいっております。 出迎え・再会 小王让我向您问好。 →王さんがよろしくといっていました。 谢谢,请向小王问好。 →どうもありがとう。 王さんにもよろしくお伝えください。 お見舞い 谢谢我好多了。 →おかげさまで、だいぶよくなりました。 那太好了。 →それはよかったです。/それは何よりです。 让您担心了,真对不起。(谢谢关心) →いろいろご心配をおかけして、すみません。 お見舞い (探病)请多保重身体。 →くれぐれもお大事に。 お体にはお気をつけて(ください)。 祝您早日康复。 →早く元気になってください。/よくなってください。 一日も早く元気を取り戻してください。 一日も早く全快・回復されるようにお祈り致します。 再一次表示感谢。 →重ねて・あらためてお礼申し上げます。 (×もう一度、再び) 質問・お願い 不好意思,我想去邮局(银行),该怎么走? →すみません。郵便局(銀行)に行きたいんですが、 (どういきますか。) 这个座位有人吗? →ここ、空いていますか。 能让我走(让我通过)一下吗?/借光/借过 →ちょっと通していただけませんか。 質問・お願い 能请问一下您的电话号码吗? →お電話番号(お宅の電話番号) いただけますか。 请给我一支烟吧 →すみません。一本いただけせんか。 質問・お願い 有件事情想请您帮忙。 (务必请帮忙) →ちょっと(一つ)お願いがありますが。 ちょっとお願いしてもいいですか。 (どうしても)お願いしたいことがありますが。 質問・お願い 未经您的同意就求您办事,真是不好意思。 →まことに勝手なお願いで、 申し訳ございません。 净提些让您为难的要求,不好意思。 →わがままなことばかりお願いして、 申し訳ありません。 質問・お願い 提出这样的要求很难为情,不过…… →あつかましいお願いですが… 不好意思,问一下。 →申しかねますが、ぶしつけなことをお伺いしますが。 冒昧地说一句/问一句。 →僭越(せんえつ)ながら申し上げます/お伺いします。 質問・お願い 请多多指教和帮助。 →いろいろとご指導とご協力をお願い致します。 从您的话中学到了很多。 → 大変勉強/参考になりました。 大変参考になるお話でした。 質問・お願い 您可帮了我大忙了。 →(おかげさまで、)本当に/たいへん助かりました。 给您添麻烦了。(请别人帮忙) → お手数をおかけしました。 お世話になりました。 お世話様でした。 ご迷惑をおかけしました。 質問・お願い 经常来麻烦您,不好意思。 →重ね重(がさ)ね(お邪魔して/面倒をかけて) まことに恐れ入ります(恐縮です)。 占用您宝贵的休息时间,不好意思。 →せっかくお休みのところを恐縮です。 招待・訪問 多谢您的邀请。 →お招き/ご招待 頂きまして/に預かりまして、 ありがとうございました。 招待・訪問 百忙之中请您过来,不好意思。 →お忙しいところを、 来ていただいて お越しいただいて おいでいただいて お呼び立てして、 恐れ入ります。 招待・訪問 略表心意,请收下。 →つまらないものですが、 ささやかなものですが、 ほんの少しばかりですが。 ほんの気持ちですが。 心ばかり(印ばかり)のものですが。 お粗末なものですが。 お受け取りください。 ご笑納ください。 招待・訪問 就此告辞了。 →この辺で失礼します。 有点急事,我先走了。 →ちょっと急用が出来たので、 お先に失礼致します。 一足先に失礼します。 招待・訪問 打扰了。 →おじゃましました。 お騒がせ致しました。 多谢款待。 →ご馳走さまでした。 ご招待ありがとうございました。 招待・訪問 招待不周。 →お粗末さまでした。 十分におもてなし出来ず、おそれいります。 何もおかまいできませんでした。 下次有空多坐坐。 →今度はゆっくりお出かけください。 招待・訪問 请再来玩。 →また遊びにお越しください/おいでください/ おでかけください。 有空请到我家来玩吧。 →機会(おひま)があったら、うちに遊びにおい でください/お越しください/いらっしゃってくだ さい。 今度我が家へお越しください。 招待・訪問 如果来到附近的话,请顺便来坐坐。 →近くにおられたら、 ぜひお立ち寄りください どうぞお寄りください。 天很黑,路上小心。 →道が暗いから、お気をつけてください。 招待・訪問 恕不远送。(不送了) →この辺で失礼いたします。お気をつけて。 祝您一路平安。(旅途愉快) →どうぞ、ご無事で。 では、道中お気をつけて。 道中のご無事をお祈り致します。 楽しい旅でありますように。 4.通訳が注意すべきところ 紹介 自己紹介と他の人を紹介 順序:賓→主;下→上;幼→長;男→女 内容:出身、職業、肩書き、専攻、趣味など、 場合によって(事前に準備、特に読み方) 自己紹介の時、「漢字」を正しく相手に伝える: 1.音訓2.部首の分解3.有名人 – (原則として、起立)「初めまして、私は**と申します。」 – (自分側を呼び捨て、上司は肩書き) 「ご紹介致します。うちの会社の**部長です。」 – (紹介を受けて) 「ただいまご紹介にあずかりました**です。」 – (最後に通訳の自己紹介) 「申し遅れましたが、私が通訳の**です。」 握手 どちらが先に? 賓←主;下←上;幼←長;男←女 原則:右手、起立、正面、手袋を除く、(できない場合、 ちゃんと謝る)、力を適当に、交差してはだめ。 名刺 どちらが先に? 賓→主;下→上;幼→長;男→女 内容: 個人の身分と人格の表現。 名刺はその人を判断する基準になる。 色は白や冷色が中心、簡潔、上品。 資料の確認、肩書きを適当に 名刺 名刺の扱い 目下の者から、ただ上司や先輩の交換が済んだ後。 名乗りながら、正面から出す。(右手主導、左手補助) 「○○会社○○部の**と申します。よろしくお願いします。」 右手で受け取り、左手を添える。内容、相手の名前をその場 で確認。読み方を確認する。「何とお読みするでしょうか。」 「**さんですね。」「すみません、お読み方は。」 名刺を強要するな。「申し訳ございません。今日は名刺を持 ち合わせておりません。」(ビジネスとしては不合格) 名刺 名刺の扱い 会談などで、席順に並べて確認することができる。 いじったり、その場で書き込んだりしない。 退席するとき、名刺を尊敬し、大切に納める。 (男性は内ポケットの名刺入れ、女性はハンドバックなど) (尻ポケットとか失礼) 後で整理、日にち、場所、内容などを書き込んでも。 名刺を有効的に使う、 (バーや飲み屋で勝手にばらまくのは良くない) 授業の構成 1.あいさつというと 2.あいさつの実例 3.場面別練習 4.通訳が注意すべきところ 参考資料 曾宪凭《日语口译基础》上海外语教育出 版社(1998) 陆留弟《日语口译实务(2级)》外文出版 社(2005) 周殿清《同声传译(第四版)》大连理工 大学出版社(2002) 塚本慶一《实用日语同声传译教程》大连 理工大学出版社(2005)