実験3:プログラムによる制御
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実験3:プログラムによる制御
■プログラムの課題
ハンドにペンを持たせ、文字や絵
を書かせるプログラムを開発する。
1
仕様
ハンドの初期位置を正面上空の待機ポジション
とし、テーブル右手前のペンスタンドからペンを
取って作図作業をする。終了後、ペンをスタンド
に戻して待機ポジションに帰る。
テーブルに置かれた紙の指定された作図範囲
いっぱいに枠を書き、その中に自由な文字や絵
を書く。
文字数はアルファベットなら2文字、漢字なら1
文字程度とする。
2
ペンスタンドや書き始めのポジション等への移動
は上空から真下にアプローチし、戻るときもまっ
すぐ上空に戻る。・・・・・・「MA」コマンド
線を引くときと、上空を移動するときとで、PTP制
御とCP制御を使い分ける。
・・・・・「MO」,「MS」コマンド
他のグループのプログラムやポジションデータが
影響しないように、プログラムの最初で「NW」コ
マンドを使ってロボットのメモリをクリアする。
3
待機ポジション、ペンスタンドのポジション、作図
範囲の四隅のポジションは、teaching boxを
使ったジョグ操作と「WH」コマンドでポジションの
座標データを調べ、「PD」コマンドを使って登録
する。
ロボットの座標と作図範囲の縦横高さの位置は
一致していません。
WHコマンドで得られたポジションデータはその
ままPDコマンドに使用すること。
4
作図に必要なポジションは「パレット」を使い、プ
ログラムの中で設定する。
プログラムが完成する前の試験運転は、動作速
度3に設定して運転する。・・・・・「SP」コマンド
5
パレットによるポジション登録と移動
等間隔で分割されたポジションの登録が必要な
場合、「パレット(PT)」を使ってポジションの登録
をするとteachingする箇所を大幅に減らすことが
出来る。パレットで登録されるポジションはいつ
も同じ番号なので、登録したら直ちにMO, MS,
MA等のコマンドでハンドを移動する。
6
手順
1.
2.
3.
4.
5.
Teaching等でパレット範囲の四隅のパレットポジション
を設定する。
PAコマンドでパレット番号、パレットの縦横の格子点数
を宣言する。
SCコマンドで縦と横のパレットカウンターに、求める格
子点の位置をセットする。
PTコマンドを実行すると、そこがパレット番号と同じポ
ジション番号として登録される。
MO, MS, MAなどの移動コマンドを使って、登録した
ポジションに移動する。
※次の格子点をポジション設定し、移動するには3~5を繰り返す。
7
パレット番号5のときに使用する
ポジション番号とカウンタ番号
使用するパレット番号によって、パレットポジション番号、格子点を指定する
パレットカウンター番号(縦、横の2個)、およびPTコマンドで設定されるポジ
ション番号が決まっている。パレット番号5を使う場合は次のようになる。
基準ポジション・・・・・・・・・50
縦方向終端ポジション・・・51
横方向終端ポジション・・・52
対角ポジション・・・・・・・・・53
縦カウンター・・・・・・・・・・・51
横カウンター・・・・・・・・・・・52
設定されるポジション・・・・・5
縦方向終端ポジション
P51
6
10の桁は使用したパレット番号と同じになる。
1の桁は場所をさす。
(1は縦、2は横)
対角ポジション
P53
5
縦
方
向
4
3
2
基準ポジション
P50
1
横方向終端ポジション
P52
8
横方向
縦方向終端ポジション
P51
対角ポジション
P53
6
5
縦
方
向
4
3
横方向終端ポジション
P52
2
基準ポジション
P50
1
1
2
3
4
5
6
7
8
9 10
横方向
●プログラム(文字の作図部分のみを抽出、前後の必要な処理は省略)
70 SC
PD
20,51,
0, 0,
1 20, 0, 0 :パレット5の縦カウンタに縦の格子点位置1をセット
:各ポジションでの上空移動距離の設定(Z=+20mm, 他は0mm)
PDSC
80
50,52,
-118,
6 274.8, 185.8,
:パレット5の横カウンタに横の格子点位置6をセット
-88, 85.7
:パレットの基準ポジション
PDPT
90
51,5-116.5, 368.8, :カウンタが示す格子点をポジション5に設定
188, -88, 85.7
:パレットの縦方向終端ポジション
PD 52,
100
MS108.2,
5, 10, 272,
C 185.6,
:ハンドを閉じてポジション5(通過点)にCP制御で移動
-88, 85.7
:パレットの横方向終端ポジション
PD 53,
110
SC 106,
51, 6367.2, 188,
:パレット5の縦カウンタに縦の格子点位置6をセット
-88, 85.7
:パレットの対角ポジション
10 PA
120
SC5,52,
6, 10
9
:パレット5の横カウンタに横の格子点位置9をセット
:パレット5を用い、格子点数を縦6、横10に設定
20 SC
130
PT51,
5 6
:カウンタが示す格子点をポジション5に設定
:パレット5の縦カウンタに縦の格子点位置6をセット
30 SC
140
MS52,
5, 310, C
:ハンドを閉じてポジション5(書き終わり点)にCP制御で移動
:パレット5の横カウンタに縦の格子点位置3をセット
40 PT
150
MA
5 5, 20, C
:ハンドを閉じて上空にPTP制御で移動
:カウンタが示す格子点をポジション5に設定
50 MA 5, 20, C
:ハンドを閉じてポジション5の上空にPTP制御で移動
60 MO 5, C
:ハンドを閉じてポジション5(書き始め点)にPTP制御で移動 9
ロボットプログラム開発の流れ
作図範囲の中に文字、図をレイアウトする。
1.
指定された作図範囲の縦と横を細かく分割して格子点を設け格子点
間を結んで線を引く。
分割した格子点の数は、縦横ともに1~255個まで可。
必要なポジションの座標データをジョグ操作とWHコマンドに
よるteachingで取得する。
2.
待機場所、ペンスタンドの位置、作図範囲の四隅のポジション
WHコマンドの出力形式:X座標、Y座標、Z座標、ピッチ角、ロール角
得られた座標データはPDコマンドを使ってプログラムの中でポジショ
ン登録する。
10
3.
プログラミング
①
初期設定
②
古い座標データとプログラムのクリア
座標データの設定
速度の設定
スタートしてから枠の作図まで、ポジション登録が済
んでいる経路
待機ポジション→ペンスタンド上空→ペン位置→ペンを
掴んで上空→作図範囲の四隅の1ポジション上空→下の
書き始めのポジション→四隅をまわって枠を書く→書き
始めたポジションの上空
11
使用するコマンドはMO, MS, MAなど。
③
文字や図を書くために必要なポジションの登録と移動
④
パレットを使用してポジション登録し、移動する。
ペンスタンドから待機ポジションまでの、ポジション登
録が済んでいる経路
ペンスタンド上空→ペン位置→ペンを置いて上空→待機ポ
ジション
入力作業
4.
後方のパソコンのエディタでプログラムを入力し、ネッ
トワーク越しにロボットにつながれたパソコンのハード
ディスクに保存する。
ファイル名: 8文字以内の半角英数字
12
拡張子: 「.PRG」
パソコンにあるプログラムを
ロボットのドライブユニットへ転送。
5.
プログラムを実行するコマンド「RN」で
ロボットを運転。
6.
7.
最初の実行はペンを持たせないで動きを確認する。
非常停止ができる準備をしておく。
プログラムに間違いが見つかったら、
入力したパソコンで修正。
13
NW
PD 120, 0, 314.3, 251.2, -88, 85.7
PD 100, 251.5, 93.8, 143.4, -88, 85.7
PD 50, -118, 274.8, 185.8, -88, 85.7
PD 51, -116.5, 368.8, 188, -88, 85.7
PD 53, 106, 367.2, 188, -88, 85.7
PD 52, 108.2, 272, 185.6, -88, 85.7
PD 110, 0, 0, 60, 0, 0
PD 20, 0, 0, 20, 0, 0
10 SP 3
20 MO 120, C
30 MA 100, 110, C
40 MO 100, O
50 MA 100, 110, C
60 MA 52, 20, C
70 MO 52, C
待機ポジション
80 MS 50, 30, C
ペンの把持
90 MS 51, 30, C
枠の作図
100 MS 53, 30, C
110 MS 52, 30, C
120 MA 52, 20, C
130 PA 5, 6, 10
140 SC 51, 6
150 SC 52, 3
※Z軸だけプラスの上空移
動用ポジションデータは、
ペンスタンド上空と作図位
置上空とで使い分けている
初期設定
160 PT 5
170 MA 5, 20, C
180 MO 5, C
190 SC 51, 1
200 SC 52, 6
210 PT 5
220 MS 5, 10, C
230 SC 51, 6
240 SC 52, 9
250 PT 5
260 MS 5, 10, C
270 MA 5, 20, C
280 MA 100, 110, C
290 MO 100, C
300 MA 100, 110, O
310 MO 120, C
320 ED
パレットで
ポジション
設定をしな
がらの移動
ペンの格納
待機ポジションへ
14
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機械システム工学科 黒田研究室
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