Transcript x - 和真クリニック
和真式人間工学とは
●日常・社会生活を、自主自律自尊で人間ら
しく生きるために、その人間自らの身体的・
精神的・社会的能力その他自己の持てるもの
を、科学的に素直に調和し、活用する。
●決して薬・物・他者に頼るのではなく、あくま
でも人間としての構造とその機能・能力を、引
き出し、活用する科学的思考とそのアプローチ
●人間丸ごとをあるがままに受け入れて、本質的
に単純に素直に再考してみる。
和真式人間工学とからだのリハビリ
1
和真式と一般の人間工学の比較
比較
和真式
一般
対象
人間
器具、器械
調和させるも 人間の身と心と 仕事、システム、
の(リソース) 自然
製品、環境
目的
分野
己と身と心の調 機械と環境と管
和
理・運用の調和
日常生活
和真式人間工学とからだのリハビリ
産業
2
和真式人間工学の基本的認識
認識(公理、定義)
自然(理)
科学
人間(己身心)
症状
薬物他者依存
転帰の3分類
科学的原因分類
身心の構造と機能
からだの処理過程
和真式認知行動モデル
主観と客観
固定化(悪循環)
固定化開放手順
からだの活かし方原理
能力を引き出す:
からだのリハビリ
構造の修復:
血液の質と量を兼ね備え
た入浴療法
機能の回復:
認知行動変容療法として
の教育動作
和真式人間工学とからだのリハビリ
3
自然に対する認識
自然界には自然の理がある
自然に即して、初めて自然のことが起こる。
知識、情報の有無に関わらず。
時代が変わり、技術が進歩しても。
手順、道順は決まっている⇔理、法則
ニュートンの万有引力の法則
F=G・
m ・m
1
r
2
2
りんごの木からりんごが落下
法則発見、その前後、落ちる時期、落ち方不変
和真式人間工学とからだのリハビリ
4
科学に対する認識
科学とは、自然の事象に対して素直な目を向け、
素直に単純に認識、認知すること
本質:事象の単純化と汎用化⇒法則
偏らず
無駄なく
無理なく
F=G・
m ・m
1
r
2
2
ある条件下で満遍なく当てはまる y=f(x)
なぜ重力が生じるかの原因には、一切言及せず
時代とともにその情報は量も質も変わるが、
自然そのものはやはり不変である。
和真式人間工学とからだのリハビリ
5
人間に対する基本的認識
人間は、生れて、そして死ぬ。生者必滅
死ぬまでは、生きており、行きてる限りは、
変化、反応する。生命力 生成流転
科学がいくら進んでも一人の人間が、その
すべてを知ることは出来ない。不可知
人間は考えるブラックボックスである。
身心(意志氣)をもつ動く不可知生命体
われ思う、ゆえにわれ在り (デカルト)
人間は、考える葦である (パスカル)
和真式人間工学とからだのリハビリ
6
人間のからだの基本的な捉え方
人間は考えるブラックボックスである
己
意志
皮膚
心
身体
ブラックボックス
からだの構成要素
●見て触れれる: 皮膚、目、舌
●実体を実感出来る:心臓、肝臓
●実態なくても認知可: 感情、心
●今のところ認知不能: 氣、霊魂
以上の構成要素のひとつだけでなく
生まれながらに備わりている諸々を含む
身心(意志氣)をもった己という不可知生命体 全体
和真式人間工学とからだのリハビリ
7
症状に対する認識
怪我、障害、疾病その他、からだ(身心)が、そう
ならざるを得ない状況、状態に陥った結果、自然
の理に即した変化反応を生命体はひき起こす。
その変化過程を人間は症状と呼ぶ。
症状そのものが良い悪いではない。自然の理の
当然の結果の変化反応の途中経過である。
が、現代はその不快さと日常生活の不便さ、都
合の悪さのため、その症状を、忌むもの、悪いも
のと認識し、結果の症状を目の仇にして、表面的、
一時的に、即効性の目先の対処のみを繰り返す。
和真式人間工学とからだのリハビリ
8
治療の対象
治療の対象を勘違いしている限りは、治
療にはならない
下痢をした時の治療の対象は?
1. 下痢便そのもの
2. 消化管(小腸、大腸、他)
3. 身体(肉体)
4. からだ(身心)
からだは、決して、皮膚、身体のみではない
•
②
身体③
からだ④
そして、【皮膚】のトラブルの場合には、
さらに肩こり、腰痛、頭痛 、血圧、発熱、咳、鼻水では治すところ、
治療の対象は症状そのもの?
和真式人間工学とからだのリハビリ
9
薬・物・他者依存(固定化)
社会生活上の問題
↓
家庭生活の問題
【大悪循環】
↓
個人の生活全般の問題
↓
病苦 ← こころ、 精神
↓
症状苦 ←身体
↓
【中悪循環】
皮膚
症状
← 目先の対処
↓ 【小悪循環】 ↑
→
目の仇
不快
和真式人間工学とからだのリハビリ
10
転帰(治る、治らない)の3分類
入力 x
認知
処理 y=f(x)
意志
皮膚
出力 y
行動
治癒
心
身体
ブラックボックス
不治
悪化
治癒するものは、治癒することをすれば、治癒する salutogenesis
適切に認知し、適切に処理し、適切に受け入れ、対応、行動
⇔ 認知行動変容療法
後はからだにお任せ
和真式人間工学とからだのリハビリ
12
からだの不調和の科学的分類
ミス
入力
処理
出力
x
f(x) =
y
認知
1
入力
x+δx
f(x+δx ) =
y
y
2
処理
x
g(x) =
y
y
3
認知
x
f(x) =
y
z
ミスの有無の組み合わせは
2の3乗で8通りとなる
yは結果であり、問題はyではない
何が問題かが問題
入力
処理
出力
認知
○
X X
和真式人間工学とからだのリハビリ
X X
身 心
からだ
×
13
身(外)
入力/認知 皮膚、感覚器
感覚(情報)
原材料
処理
出力/
構造維持
活動
繁殖
行動、動作
消化器、呼吸器
中枢神経
循環器、自律神経、
内分泌、免疫、泌尿
生殖器
末梢神経、骨、筋
その他
心(内)
意識
志
氣
知・情・意
自
己
感情、情動
精神、心理
その他
【構造と機能】
改善
回復
調和
活性化と再構築
身体のリハビリ
自宅での入浴療法
機能の回復と調和
認知行動変容療法
からだ(身心)のリハビリ
和真式人間工学とからだのリハビリ
14
からだの認知処理過程
自らのからだ(身心)に聞いて見て学ぶ。
自らの状態を客観的に認識し、対処
x
入力
f(x)=
処理
y
出力
日常、実地臨床で科学する
1.自分自身の体験、経験を通して、
入
力
2.落ち着いて自然に則して、
→
からだ
3.みて(見て、聞いて、感じて)、
4.考えて、
→
身 心
○
△ 処
理
X
出
力
⇒適切な認知
5.理解・納得する。
6.慌てないで、
7.行動、実践・継続し、
⇒適切な処理
⇒適切な行動
8.初志貫徹する。
固定観念・固定化、思い込みからの開放
身と心の乖離、慢性緊張不当使用の認知
和真式人間工学とからだのリハビリ
15
和真式認知行動モデル
和真式人間工学とからだのリハビリ
(福井の仮説モデ
ル)
16
主観と客観の誤差と固定化
● からだの客観的事象と主観的事象のずれと主観的判断 (福井の仮説)
場合分け
1
2
3
客観的事象
主観的事象
250gの緊張
500gの緊張
250gの緊張
250gの緊張
250gの緊張
50gの緊張
åªé¿Ç²é©ï™ÇÃåÎç•
主観の評価
過大評価
等価評価
過小評価
êgDzêSÇÃò®ó£ Å@Å@Å@êSêgÇÃè«èÛ
ïaãCÅAïaãÍ
Ç©ÇÁÇæÇÃéñè€Ç²ÇµÇƒÇÕÅAãŸí£ÅAÉXÉgÉåÉXÅAååà•
ÅAêSîzÅAïsà¿Ç»Ç«
åíçNÇLJÅAdžÇÈíˆìxÇÃåÎç
ÅAò®ó£Ç™Ç†ÇÈÅBdžǡǃìñëRÅB
ñ
óùñ
ë ÉÄÉâñ
Ç°íŠòaǾï€Ç¡Çƒé©ï™ÇÃÇ©ÇÁÇæÅiêgêSÅjǾé©ëRÇÃéËèáÇégǧÅB
àÍïÞÅAǪÇÃåÎç
Ç™ëÂÇ´Ç°Ç»ÇËÅAåíËâªÇ
ÇÈDzÅAêgDzêSÇÃÉoÉâÉìÉXLJ
ïsêèà”Ç…ñùê´ìIÇ…éùë±ìIÇ…ïˆÇÍÇÈDZDzDzǻÇËÅA
êSêgÇÃïsíŠÇ¾óàǞǵÅAêSêgÇÃà·òaä¥Ç²ÇµÇƒé¿ä¥Ç
ÇÍÅAëiǶÇÈÇÊǧDžǻÇÈÅB
ǪÇÍǾêlÇÕè«èÛDzǵǃè«èÛãÍǾñ°ÇÌÇ¢ÅAÇ
ÇÁÇ…üÜǾïaÇÒÇïaãCDzǻÇËÅA
ïaãÍǾñ°ÇÌÇ¢ÅAé©êgÅAâ²ë
ÅAé¸àÕÇ™Ç
ÇÁÇ…à´èzä¬Ç¾èïí
ǵÅAÇ
ÇÁÇ…åíËâªÇ
ÇÈÅB
和真式人間工学とからだのリハビリ
17
からだ(身心)の固定化手順
●固定化手順
型(枠)にはまる、はめる
身体感覚
体感⇒実感⇒主観
(無評価、無努力、行動回路形成)
型(枠)の補強、増強 認知
(上記の条件反射回路の繰り返し)
型(枠)の常習化、固定化 動作、行動
固定化
無意識的
評価
意識的
意図
(固定観念)
~~~ 個から周囲、社会へ ~~~~
計画(課題設定)
型(枠)の一般化
(既成概念、一般常識、規格化)
心理活動
命令(行動決定)
周囲の認識が変化、固定化する
努力
型(枠)の普及
(周辺だけではなく社会化、一般化)
和真式人間工学とからだのリハビリ
18
固定化開放手順(ゆるめ方)
Å@ÅúljÇÈǽïÞ(åíËâªäJïÝ)éËèáÅFêgǾâÓǵǞêSóùäàìÆâÒïúåPóÞÅAÉäÉnÉrÉä
⇒臨床動作法(認知行動変容療法)
îFímÅÀï]âøÅFã¦ÇËåNjǡǃǢÇÈé©å»Ç÷ÇÃêgǾLJǡǃÇÃé¿ä¥ÅAãCǦǴ
äJïÝÇ÷ÇÃà”ê}ÅiÉrÉWÉáÉì
ÅAê^ÇÃñ¹ìIÅAêMîOÅAé©êMÅAäÛñ]Åj
身体感覚
ìwóÕÅiòaÇÁÇ
ÇÈÅAljÇÈǽÇÈÅAÇŸÇ«Ç°ÅAäJïÝÇ
ÇÈÅj
体感⇒実感⇒主観
認知
Å@ ÅÅÅÑñ{óàÇÃã@î\ÅAî\óÕǾñ
óùÅAÉÄÉâǻǰî°äˆ
固定
無意識的 化
Å@é©ï™é©êgÇ™éÂëÃé“
評価
意識的
Å@ìKêÿÇ»âáèïé“Åiñ{êlàÍêlÇÇÕìÔǵǢÅj
意図
心理活
Å@ÉRÉ~ÉÖÉjÉPÅ[ÉVÉáÉì
動
計画(課題設定)
Å@ëäå›óùâ¾ÅAëäå›ã¶óÕÅAëäå›äwèKÅAëäå›
óÕó å`ê¨
命令(行動決定)
ìÆçÏÅiçsìÆÅj
íBê¨ÅFîcà¨â¬î\ä¥=>èàóùâ¬î\ä¥=>óLà”ñ°ä¥Å@
努力
動作、行動
( 実感 ⇒ 自信 ⇒ 意味 )
和真式人間工学とからだのリハビリ
19
からだの活かし方原理
状況、環境
ビジョン
(目的)
(夢)
意
志
皮膚
身体
(行動)
アクション
コミュニ
ケーション
(意思疎通
相互理解)
心
からだ
自己、主体
エンパワー
メント(力量形成)
人間は考えるブラックボックス
和真式人間工学とからだのリハビリ
20
認知行動療法:小指の硬縮
角度
屈曲PIP
差
治療前 11:56
59度
治療後 12:04
86度
27度
屈曲DIP
差
32度
85度
53度
和真式人間工学とからだのリハビリ
21
認知行動療法:足首の複雑骨折
右足首の複雑骨折後の屈曲・伸展拘縮に対する臨床動作療法
改伸
善展
幅位
改屈
善曲
幅位
和真式人間工学とからだのリハビリ
22
認知行動療法:慢性蕁麻疹
治
療
前
治
療
30
分
後
和真式人間工学とからだのリハビリ
23
認知行動療法:ADかゆみ前
治療前のかゆみの程度
入眠するまでの状態:2〜3時間かかる
入眠後の状態:入眠出きるが熟睡できない
かゆみの程度:爪を立てて強く擦る
その結果皮膚の状態は:赤くなる/ほてって熱
い/皮膚からつゆがじわっとにじんでくる/切ら
なくても爪が伸びてこない
VAS = 60
和真式人間工学とからだのリハビリ
24
認知行動療法:ADかゆみ後
治療後のかゆみ
からだ(心身)の緊張がほぐれ、
治療開始後間もなく入眠
VAS: 60====⇒10
和真式人間工学とからだのリハビリ
25
ステロイド剤に依存する経過
和真式人間工学とからだのリハビリ
26
離脱前後のSOCの変化:SD
2004.2.23
3.2.
かゆみVAS 100
4.5.
70
140
50
120
徳丸直宏辛かったとき
徳丸直宏040405
120
7.4
100
100
80
2
27.1
31.3
68.6
67.9
co
ma
78.8
80
60
70.8
30.3
60
96.4
4.7
40
76.9
40
20
41.8
46.4
46.4
20
34.3
0
0
ToTAL
me
co
%
ma
ToTAL
%CV
me
%
和真式人間工学とからだのリハビリ
%CV
27
健康観
本来の人間として、その生活習慣文化の中
で、その環境、季節の中で、普通に素直に生
活できるのが普通のからだ(身心)、健康で
あり、特殊な空気、特殊な水、その他の特殊
なモノで、特殊な環境でしか、生活出来ない
状態は決して本来の健康ではない。
症状(症状苦)、病苦も治癒過程であり、
変化反応するのも健康のうちであり、
成長発達と学びのチャンス。
和真式人間工学とからだのリハビリ
29
和真式人間工学の治療・医療観
治りたい人のからだ(身心)に害を与えずに、その
能力をきちんと認識し、多少時間がかかっても、そ
れを引き出し、活用して、自然の道順、手順で、か
らだ(身心)を本来あるがままの状態に修復し、機
能を回復させることを自ら実現するのが、自然に
則した素直な治療である。 【からだの調和のとれ
たリハビリ】
それをサポートするために、からだ(身心)の治癒
環境を整え、家庭の治癒環境を整え、そして社会
の治癒環境を整える手伝いをすることが医療であ
る。
和真式人間工学とからだのリハビリ
30
治療の対象者
ある症状、状態に対して、
1)従来の受動的薬・物対症療法により
2)思い込まされ・陥ってきた状況、状態
【薬・物・他者依存】
から
主体的にその人間機能・能力の調和すなわち
回復を図り、そして、その結果、本来の健康な
日常生活を取り戻し、生きがいのある人生を、
真に望む人たち
和真式人間工学とからだのリハビリ
31
治療の対象
•
症状(症状苦)、病苦そのものが対象ではない。
•
対象者の固定化された健康観、治療観、医療観
•
•
からだ(身心)に関して素直に見て聞いて学ぶ
⇔科学する
固定観念(悪循環)打破:
•
治療の対象:局所、臓器からからだ全体
•
からだの認識:心身一如、慢性不当緊張
•
“治る、治らない”から“治ることをしたら治る”
Salutogenesis
和真式人間工学とからだのリハビリ
32
治療の原理・原則
1. 素直にあるがままにみる(固定観念の打破):
• 固定観念1:治療の対象
• 固定観念2:からだの認識
3.【からだ(身心) 】
に害を与えない!
意志
皮膚
身体
2.自分(己)で治りたいと思う
【意志】!
心
治癒
4.【からだ】全体の調和の
とれたリハビリ(構造修復、
機能回復)
和真式人間工学とからだのリハビリ
33
からだ全体の調和のとれたリハビリ
治すのではない、からだ(身心)の治癒環境を整えた結果とし
て身体症状も自然の道順で、納まる所に納まる
からだ(身心)全体の調和のとれたリハビり
⇔原材料を活かし、からだの構造と機能の調和を回復
再 【原材料】血液の質と量を適度に適当に整える
構
質 (食物、水、空気、睡眠)⇔ごく自然の生活
築
量 (血行・治癒システム促進)⇔温熱療法・他
開 【活かす】固定化開放:からだ(身心)のほぐし方⇔
放
と 臨床動作法、簡易精神療法、
身体:不当慢性緊張を緩める ⇒ 症状苦の軽減
機
能
心:固定観念・思い込みを緩める⇒ 病苦の軽減
回
復 主観と客観とを調和を保って適切に処理出来るように
和真式人間工学とからだのリハビリ
34
和真式人間工学リハビリ療法のまとめ
心
量質
身
自然に即した
健康観、人生観
和
認知行動変容
希望→自信・元氣
食物・水
空気・睡眠
血行促進→
身体機能活性化
病苦↓
症状苦↓
からだのリハビリ
自己治癒力促進
自律の
真
の健康な人生
和真式人間工学とからだのリハビリ
35
いわゆるアトピー対するアプローチ
1.自分で治りたいと思う 2.からだ(心身)に害を与えない!
全人的医療
臓器別医療
ステロイド皮膚症
(薬物他者依存症)
アトピー性皮膚炎
意識
ステロイド剤
その他薬物療法
皮膚
他者依存
pathogenesis
【新たに物を
付け加える】
身体
心
心身一如
3.
X
X
からだ全体の調和の
とれたリハビリ療法
【からだを活かす】
自主自律
salutogenesis
【からだをゆるめ
能力を引き出す】
【何も足さない、何も引かない、その持ち味を引き出す 。ピュアヒューマン】
和真式人間工学とからだのリハビリ
36