X-BAND RF電子銃の シミュレーション

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Transcript X-BAND RF電子銃の シミュレーション

X-BAND RF電子銃の
シミュレーション
秋田工業高等専門学校
山本昌志
東京大学 原子力工学研究施設
上坂充
加速器開発用コードの開発
秋田工業高等専門学校
山本昌志 研究室の学生
2006.12.7 高輝度電子銃シミュレーション研究会 @ 京大
Part 1
X-BAND RF電子銃のシミュレーション
RF電子銃の全体組立図
f314
333





11.424GHz
3.5セル
pモード加速
同軸カップラー
熱カソード
設計に使ったコード

RFの計算
• 二次元 : SUPERFISH
• 三次元 : MW-Studio

磁場
• 二次元 : POISSON

ビームトラッキング
• General Particle Tracer (GPT)
加速モード
周波数
Q値
11.424 GHz
9342
RF電力
カソード面電場
最大電場
最大磁場
5.5 MW
158 MV/m
244 MV/m
334654 A/m
ビームトラッキング

計算条件
• カソードf3.4 mm 20 pC/bunch
• 空洞入力電力 6.0 MW
• 集束磁石は、ピーク0.36 T

General Particle Tracer (GPT)
•
•
•
•
粒子トラッキングは、3次元。粒子数は、10000個。
空間電荷効果は、メッシュを使った方法(PICではない)。
電磁場は、POISSON/SUPERFISHの結果を取り込む。
アルファー磁石やスリットのエレメントを追加
加速の様子
RF電子銃出口の様子(150mm)
0.02
position=0.15
400
350
300
Intensity
Beta_x
0.01
0.00
250
200
150
100
-0.01
50
0
-0.02
-4
GPT
N(nmacro) = 3025
3.66
-3
-2
-1
0 1
x [mm]
2
3
4
GPT
3.68
3.70
Energy [MeV]
3.72
3.74
アルファ磁石内の軌道


GPTにアルファ磁石とスリットのエレメントを追加
シングルバンチ
GPTの特徴




電磁場は他のコードから
空間電荷効果(二次元,三次元)
ユーザー定義のエレメントと解析を追加する
ことが可能
GUIを用いた計算結果のグラフ化
通常の設計であれば,PARMELAよりも
使いやすい
GPTの問題点

空間電荷効果
• point to point method


計算時間がかかる
境界条件が設定できない(現在は無限に広い空間)
• mesh method (PIC法ではない)



空洞形状に応じた境界条件が設定できない。
構成するバンチの粒子のエネルギーが大きく異なる場
合,誤差が大きい。
ウェークフィールドの計算ができない。
• ビームローディング
• その他
0
2
4
6
8
10
12
14
16
18
20
22
24
0
5
10
9.4GHz X-band Accelerator for electorn gun
DC電子銃のシミュレーション
15
20
Z:\collaboration\2006\todai
おまけ
GPTの計算結果
time=1.3e-009
2.0
r [mm]
1.5
1.0
0.5
0.0
0
GPT
2
4
6
8
10
12
z [mm]
14
16
18
20
22
24
まとめ



GPTとSUPERFISHを使って,RF電子銃のか
なりのシミュレーションは可能。
GPTでPIC法の計算ができると,満足できる
ビームトラッキングができる。
次の組み合わせで、リニアック全体のシミュ
レーションが可能。
• GPT SUPERFISH POISSON
Part 2
加速器開発用コードの開発
なぜ、プログラムを作っているか?

作成しているプログラム
• 静電場解析
• 静磁場解析
• 高周波電磁場解析(時間領域、周波数領域)
• ビーム軌道解析



面白そうなので、勉強をかねて作成している
学生の卒業研究のテーマに適当
誰かの役に立てば、うれしい
プログラムの体系
モデリング
メッシュ生成
静電場計算
イオン・電子銃軌道計算
静磁場計算
固有モード計算
荷電粒子軌道計算
ポストプロセッサー
時間領域計算
モデリング・メッシュ生成
•Qtを使ってGUIを作成
•絵はOpen GLを使用
•メッシュは、ドローネ三角分割
現 総合警備保障 藤原友希
電子銃・静電場計算
•有限要素法
•一次要素、直線要素
•ビーム軌道計算は、
PIC法の予定
現 秋田高専 遠藤信二
静磁場計算
•有限要素法
•二次要素、直線要素
•ヒステリシスを計算できるようにすべきか?
現 豊橋技大 小玉豊久
秋田大学 宮田翔吾
時間領域でのRFシミュレーション
・有限積分法
・正方形メッシュ

高周波(8000MHz)
現 千葉大学 滑川雅人
ビームと空洞の相互作用
・電磁場とビームの作用をきちんと計算している
・Particle In Cell法
・正方形メッシュ
現 東北大学 相場亮人
共振モード解析
•有限要素法
•2次要素、曲線要素
•進行波の取り扱い可能
•計算は、TM0nモードのみ
共振周波数
測定値: 499.5 MHz
計算値: 499.557 MHz
PFの空洞の計算結果
現
東京大学 夏井拓也
計算精度の検証
f1=130.91174401MHz
f2=237.29905116MHz
f3=291.85193563MHz
SUPERFISHとの比較
10-1
error
10-3
作成コード f1
作成コード f2
作成コード f3
SUPERFISH f1
SUPERFISH f2
SUPERFISH f3
10-5
10-7
10-9
10-11
0.001
0.01
0.1
mesh size [m]
誤差のグラフ
1
進行波の計算
Q0 :Q値
R :シャントインピーダンス
K :ロスパラメータ
Q0
R [MΩ/m]
K [V/pC]
作成コード
7775.0
99.272
2.0038
SUPERFISH
7715.3
98.422
2.0025
まとめ



何とかプログラムは動いているが、実用にはい
ろいろと改良が必要である。
共振モードの解析プログラムは、いい線を行っ
ている。SUPERFISHより、良い部分もある。
今後、少しずつ改良を重ねたい。