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OPTIM
緩和ケアセミナー
ステップ緩和ケア(3)
オピオイドの副作用の治療と
看護のコツ
45分
聖隷三方原病院 緩和支持治療科 森田 達也
緩和ケア認定看護師 藤本 亘史
Ⅲ 症状マネジメント
1.疼痛
(4)オピオイドの副作用対策
a)眠気
b)せん妄
c)嘔気
オピオイドの副作用への対応
<P.12>
・原因を見落とさない(オピオイド以外の薬剤、カルシウム)
・NSAIDs・放射線→減量、副作用の対症療法、オピオイドの変更
オピオイドの副作用への対応
眠気
<P.12>
・原因を見落とさない(オピオイド以外の薬剤、カルシウム、脳転移)
・NSAIDs・放射線→減量、眠気覚まし、オピオイドの変更
オピオイドの副作用への対応
眠気 Overview
<P.38>
まず評価
・眠気は不快か?
・原因はほんとにオピオイド?
↓
・STEPにしたがった治療
・ケア
↓
・治療目標
-達成されたかを確認
-達成されなければFAQなど
事例
65歳 女性 乳がん 骨転移
骨転移による痛みのために
・オキシコンチンを20mgから30mgに増量
・眠気が強く、かつ、鎮痛も不十分
Rp:
オキシコンチン30mg
ノバミン3T
(NSAIDsはなし)
疼痛時 オキノーム5mg
評価のポイント
・眠気が快か不快かを患者に聞く
・眠気とオピオイドの開始・増量に時間関係があるかを確認
・ほかの原因を見逃さない
-制吐剤(ノバミン)、安定剤(デパス)
-カルシウム、脳転移
1 眠気が不快か患者に聞く
「眠気は、うとうとしてちょうどよいくらいですか?
それとも不快な感じですか?」
不快でないなら
・呼吸数を測定
≧10回/分なら経過観察
<10回/分なら減量
2 時間関係があるか?
評
価 3 原因を探索する
①薬剤を見直す(ノバミンなどの制吐剤、向精神薬)
②血液検査(高カルシウム血症、高血糖、
脱水、高アンモニア血症、感染症)
③酸素飽和度(低酸素血症)
④画像検査を見直す(脳転移)
原因の治療
①薬剤→減量・中止
②高カルシウム血症
事例にもどって・・・
・眠いのは不快かどうか?
・時間関係は?
・眠気の原因は何か?
の評価をします
事例
65歳 女性 乳がん 骨転移
骨転移による痛みのために
・オキシコンチンを20mgから30mgに増量
・眠気が強く、かつ、鎮痛も不十分
Rp:
オキシコンチン30mg
ノバミン3T
(NSAIDsはなし)
疼痛時 オキノーム5mg
評価
1 眠気は不快か?
「痛みも大変だけど眠くなるのも困る」 →治療の対象
もし、
「う~ん、眠気はあるけどこれくらいのほうが気持ちいいや」
→あえて治療の対象としなくてもいい
2 時間関係は?
「眠くなっているのはこのおくすり増やしてからですか?」 はい
→関係ありそう
3 眠気の原因
薬剤
ノバミン
血液検査 カルシウム含めて正常範囲
脳転移
調べていない
(あるかもしれない、と念頭においておく)
今のところ
ノバミンだけ
オピオイドの副作用への対応
眠気
治療のポイント
オピオイド投与中の眠気の治療ステップ
●神経ブロック
治
療
●オピオイドの変更
オピオイドローテーション
●原因の治療
●オピオイド減量
(←NSAIDs・放射線)
STEP1
STEP2
STEP3
事例にもどって・・・
・STEP1~2のうち患者さんに当てはまりそうなものは・・・?
事例
65歳 女性 乳がん 骨転移
骨転移による痛みのために
・オキシコンチンを20mgから30mgに増量
・眠気が強く、かつ、鎮痛も不十分
Rp:
オキシコンチン30mg
ノバミン3T
(NSAIDsはなし)
疼痛時 オキノーム5mg
事例にもどって・・・
STEPの選択肢
STEP1
・原因の治療
・NSAIDs・放射線
→オピオイド減量
STEP2
・オピオイドの変更
STEP3
・神経ブロック
この患者さんの選択肢
・嘔気がずっとないことを確認
⇒ノバミンを中止
・アセトアミノフェン2g(ロキソニン3T)
を追加
・放射線治療を追加
・オキシコンチン30mgを
デュロテップパッチ2.5mgに変更
ワンポイント 眠気に対する薬
「リタリン」がありましたが流通できなくなりました
代替薬:
ベタナミン 0.5T朝で開始
1~2T/日
・リタリンより効果がマイルド
・激症肝炎に注意(といわれている)
アリセプト
・臨床研究では眠気を改善するとの報告があるが
有効例は見たことがない
・胃腸障害、精神症状
カフェイン
・あまりきかない
ここまでのまとめ
・眠気
快か不快か?
時間関係
原因を見落とさない:薬(制吐剤、安定剤)、カルシウム、脳転移
NSAIDs・放射線→減量、眠気覚まし、オピオイドの変更
・嘔気
時間関係
NSAIDs(胃潰瘍)、カルシウム、便秘・腸閉塞、脳転移
オピオイドの変更、放射線・ブロック→オピオイド減量
・便秘
硬いのか⇒カマグ、蠕動が弱いのか⇒ラキソを区別する
ワンポイント
・嘔気がおさまらなければMALTA(ジプレキサ)に頼ってみる
・のめなくなったらとりあえず挿肛⇒座薬・経皮・注射に変更
・プルセニドでおなかが痛くなるならモニラック
オピオイドの副作用への対応
嘔気
・原因を見落とさない(他の薬剤、カルシウム、脳転移)
・NSAIDs・放射線→減量、制吐剤、オピオイドの変更
<P.12>
オピオイドの副作用への対応
吐き気 Overview
<P.42>
まず評価
・時間関係?
・原因はほんとにオピオイド?
↓
・STEPにしたがった治療
・ケア
↓
・治療目標
-達成されたかを確認
-達成されなければFAQなど
事例
45歳 男性 肺がん 頸部リンパ節転移
頸部リンパ節転移による痛み
オキシコンチンを20mgから30mgに増量
レスキュー 1日1回で痛みはSTAS=1
嘔気が強い
Rp:
ロキソニン3T(オメプラール1T併用)
オキシコンチン30mg
ノバミン3T
疼痛時 オプソ5mg
評価のポイント
・嘔気とオピオイドの開始・増量に時間関係があるかを確認
・ほかの原因を見逃さない(薬、カルシウム、腹部、頭部)
・嘔気の性状をきく 「動いたとき」→抗ヒスタミン剤
1 嘔気とオピオイドの開始・
増量との関連を確認
2 原因を探索する
①薬剤を見直す
(NSAIDs、SSRI)
評
②血液検査
価
(高カルシウム血症)
③腹部所見、便通
(消化管閉塞、便秘、胃潰瘍)
④画像検査を見直す(脳転移)
3 性状を確認する
開始・増量と無関係に嘔気が出現
→オピオイドによる嘔気の可能性は低い
原因の治療
①薬剤→減量・中止
②高カルシウム血症
評価
1 嘔気とオピオイドの開始・増量に時間関係があるか?
「吐き気が出るのはこのおくすり増やしてからですか?」 はい
→関係ありそう
2 嘔気の原因
薬剤
ロキソニン
血液検査 カルシウム含めて正常範囲
腹部
ぺちゃんこで便でている
胃も痛くない(PPIでてる)
脳転移
調べていない
(あるかもと念頭においておく)
いまのところ
ロキソニンくらい
3 嘔気の性状
あたま動かしたときに気持悪くなりますか?
食べたあと?
それとも、1日中ずっと?
「そう、そう」
「う~ん、そうかも」
「いいえ」
オピオイドの副作用への対応
嘔気
治療のポイント
オピオイドに伴う嘔気の治療ステップ
●制吐剤の非経口投与
or 神経ブロック
治
療 ●原因の治療
●オピオイドローテーション
or 制吐剤の変更・追加
●オピオイドの減量
(←NSAIDs、放射線)
●制吐剤の経口投与
STEP1
STEP2
STEP3
制吐剤の使い分け
頭動かしたときになる → 前庭神経の刺激
⇒酔い止め(抗ヒスタミン剤)
ご飯食べた後になる → 消化管の動きが悪い
⇒おなかを動かす薬
1日中ず~っと
→ 「化学受容体」の刺激
⇒ドーパミン受容体の阻害薬
動くと嘔気がする
ヒスタミン拮抗性薬
トラベルミン3錠 分 3
(嘔気が強まる時間帯に合わせて投与)
食後に嘔気がする
消化管蠕動促進薬
ナウゼリン(10mg) 3~6錠 分3食前
(食後ではなく食前に投与)
1日中嘔気がする
ドーパミン受容体拮
抗作用のある薬剤
セレネース(0.75mg ) 1錠 眠前
or ノバミン(5mg) 3錠 分 3
or ジプレキサ(2.5mg ) 1錠 眠前で開始
1~3日ごとに5mg → 7.5mg 眠前まで増量
or リスパダール液(0.5mg ) 1包 眠前で開始
1~3日ごとに1mg → 1.5mg 眠前まで増量
or ルーラン(4mg) 1錠 眠前で開始
1~3日ごとに8mg 眠前まで増量
<P.43>
事例にもどって・・・
・STEP1~2のうち患者さんに当てはまりそうなものは・・・?
頸部リンパ節転移による痛み
オキシコンチンを20mgから30mgに増量
レスキュー 1日1回で痛みはSTAS=1
嘔気が強い
Rp:
ロキソニン3T
オメプラール1T
オキシコンチン30mg
ノバミン3T
疼痛時 オプソ5mg
事例にもどって・・・
STEPの選択肢
STEP1
・原因の治療
・放射線
→オピオイド減量
・制吐剤
STEP2
・オピオイドの変更
・制吐剤の変更
STEP3
・神経ブロック
この患者さんの選択肢
ロキソニン(痛みあるから減らしにくい)
アセトアミノフェンに変えてみる △
放射線は適応にしない、と
ノバミンはでている
体動時・食後の嘔気なので
-トラベルミン±ナウゼリンに変更
-ジプレキサに変更
オキシコンチン30mgを
デュロテップパッチ2.5mgに変更
患者さんと相談
「痛みは今やっと落ち着いたので、鎮痛薬は変えたくないな~」
↓
・オキシコンチン、ロキソニンはそのまま
・吐き気止めを追加しよう
-トラベルミン±ナウゼリンに変更
-ジプレキサに変更
「吐き気止めは錠数が少ないほうがいいな~」
↓
ジプレキサで~
経過:以下の処方で吐き気は消失
Rp:
オキシコンチン30mg 疼痛時 オプソ5mg
ジプレキサ5mg 1T
ナウゼリン 3T食前 吐き気がなくなれば中止してみてください
トラベルミン 1T 吐き気時
おさまらなければ1日2Tを朝・寝る前に飲んでください
ほかの選択肢(1)
オキシコンチン30mg
トラベルミン3T
疼痛時 オプソ5mg
ほかの選択肢(2)
デュロテップパッチ2.5mg
トラベルミン3T
疼痛時 オプソ5mg
ワンポイント オピオイドが飲めなくなったとき
症例 オキシコンチン20mg×2飲んでいたけど飲めなくなってきた
1 とりあえず内服薬(オキシコンチン)を挿肛する
そのあいだに・・・
2 坐薬か貼り薬か注射に切り替える
換算表(P160)を見て同じ量になるものを探す
①坐薬
オキシコンチン40mg=モルヒネ坐薬40mgなので、
定期:アンペック坐薬10mg×3
疼痛時:1回分追加
②はり薬
デュロテップ2.5mgをはる
疼痛時:レスキュー換算表から見てアンペック坐薬10mg
③注射(専門家に相談)
IVHあり→持続静注
なし→持続皮下注
ここまでのまとめ
・痛みを聞くときは、嘔気・眠気・便秘を一緒にきく
・眠気
快か不快か?
時間関係
原因を見落とさない:薬(制吐剤、安定剤)、カルシウム、脳転移
NSAIDs・放射線→減量、オピオイドの変更、眠気覚まし
・嘔気
時間関係
原因を見落とさない:
カルシウム、 胃潰瘍(NSAIDs)、便秘・腸閉塞、脳転移
放射線→減量、制吐剤、オピオイドの変更
・便秘
硬いのか⇒カマグ、蠕動が弱いのか⇒ラキソを区別する
ワンポイント
・嘔気がおさまらなければMALTA(ジプレキサ)に頼ってみる
・のめなくなったらとりあえず挿肛⇒座薬・経皮・注射に変更
・プルセニドでおなかが痛くなるならモニラック
ワンポイント
オピオイドの副作用の看護のコツ
1.眠気
2.嘔気
3.便秘
オピオイドの副作用への対応
<P.12>
・原因を見落とさない(オピオイド以外の薬剤、カルシウム、脳転移)
・オピオイド以外の鎮痛方法、副作用の対症療法、オピオイドの変更
ワンポイント
オピオイドの副作用の看護のコツ
眠気 嘔気 便秘
1)特徴を把握する
2)日常生活への影響を確認する
3)患者の認識・体験を確認する
(患者自身の対処方法の確認する)
4)上記を踏まえて対処する
(患者・家族と目標の設定を共有した上で対処する)
ワンポイント
オピオイドの副作用の看護のコツ
眠気
1)特徴を把握する
・オピオイドを使用する患者の30%に出現する
・オピオイドの開始時、増量時に出現しやすい
・オピオイド耐性は数日以内である
・レスキュー使用後は、血中濃度上昇時間と関係する
(ステップ緩和ケアP158を参照)
・痛みが軽減し、寝不足が解消されている場合がある
・痛みが残存し眠気が強い場合には、注意が必要である
ワンポイント
オピオイドの副作用の看護のコツ
眠気
2)日常生活への影響を確認する
*摂食・栄養
*排泄
*清潔
*活動(運動)
*コミュニケーション
*楽しみ
*家事
*仕事
ワンポイント
オピオイドの副作用の看護のコツ
眠気
3)患者の認識・体験を確認する
「このまま眠ってしまって起きないのでは」
「こんなに眠いとなにもできない」
「寝ないように家族に刺激してもらっている」
「これぐらいが丁度よい」
「もっと眠くても良い」
「身内がおかしくなった」
患者(家族)が(眠気とのバランスで)どれくらいの
疼痛緩和を希望しているか 体験から探り出す
ワンポイント
オピオイドの副作用の看護のコツ
眠気
4)対処する
・患者、家族に情報提供など見通しを説明する
・患者が好む覚醒作用のある嗜好品を活用する
(コーヒー・緑茶など)
・生活にリズムがつくように気分転換を図る
(散歩 入浴 リラクゼーションなど)
・嘔気がなければノバミンやセレネースなど
中枢性制吐剤は中止してよいか医師に相談する
・ベタナミンを使用(朝~昼までに使用する)
・オピオイド量が増えていないのに
眠気が増えている場合にはその他の原因を考える
ワンポイント
オピオイドの副作用の看護のコツ
嘔気
1)特徴を把握する
・オピオイドを使用する患者30%に出現する
・オピオイドの開始時、増量時に出現しやすい
・オピオイド耐性は1~2週間以内である
・レスキュー使用後は血中濃度上昇時間と関係する
・オピオイドによる嘔気の機序を見極めるために
安静時、体動時、食後などいつ嘔気が強まるのか
観察する
・便秘と重複している可能性がある
ワンポイント
オピオイドの副作用の看護のコツ
嘔気
2)日常生活への影響を確認する
*摂食・栄養
*睡眠
*排泄
*清潔
*活動(運動)
*コミュニケーション
*楽しみ
*家事
*仕事
ワンポイント
オピオイドの副作用の看護のコツ
嘔気
3)患者の認識・体験を確認する
「いつまでこれが続くのか いい加減にしてくれ!」
「食べれず体が弱っていく」
「これじゃ治療が進まず悪くなっていく」
「早めに吐気止めを頼んでいる」
「これぐらいの吐気なら痛みを止めて欲しい」
「○○さんは吐気に悩まされて最後を迎えた」
患者(家族)が(嘔気とのバランスで)どれくらいの
疼痛緩和を希望しているか 体験から探り出す
ワンポイント
オピオイドの副作用の看護のコツ
嘔気
4)対処する
・患者、家族に情報提供など見通しを説明する
・予防的に制吐剤が処方されているか確認する
・環境調整をする 臭いや室温など配慮する
・ 食事の内容の工夫をする
口当たりの良いもの(フルーツ、シャーベット、かき氷など)
好みの差し入れ、盛り付け、ラッピングの工夫
・口腔の観察 ケア セルフケアを促す
・内服薬の整理、見直しをする
・オピオイド以外に嘔気の出現や増悪させる病状の
把握と変化をアセスメントする
ワンポイント
オピオイドの副作用の看護のコツ
便秘
1)特徴を把握する
・オピオイドを使用する患者80%に出現する
・オピオイドの開始時、増量時に出現しやすい
・オピオイド耐性はない(必ずおこると考える)
・緩下剤投与が必要である
・緩下剤量は病態を含めて個人差がある
・排便は回数だけで判断するのではなく性状や
残便感、腹部膨満感など総合して判断する
ワンポイント
オピオイドの副作用の看護のコツ
便秘
2)日常生活への影響を確認する
*摂食・栄養
*睡眠
*清潔
*活動 (運動)
*羞恥心
ワンポイント
オピオイドの副作用の看護のコツ
便秘
3)患者の認識・体験を確認する
「今まで便秘などしたことないから緩下剤は必要ない」
「これ以上便秘するなら(オピオイド)飲みたくない」
「なるべく食べないようにしている」
「薬ばかり増えていく」
「浣腸でもよいから出してくれ」
「専門家にすべておまかせします」
患者(家族)が便秘と痛みのバランスでどれぐらい
疼痛緩和を希望しているか 体験から探り出す
ワンポイント
オピオイドの副作用の看護のコツ
便秘
4)対処する
・患者、家族に情報提供など見通しを説明する
・便秘は必ずおきるものとして説明する
・予防的に緩下剤が処方されているか確認する
・軟化剤と大腸刺激剤を併用する
(スッテプ緩和ケア P66~)
・食事の工夫をする
(水分摂取 繊維質の多いもの 果実)
便秘になる前にどれぐらい予防できるかが大切
便秘の対処 もう少し具体的に
・オピオイド(特にモルヒネ)は便秘が多い
*モルヒネ≒オキシコドン>フェンタニール
・便秘のリスク評価をする
*臥床がち、抗コリン性薬剤、もともと便秘症
・腸を動かしてはいけない状態のリスク評価をする
*腸閉塞で下剤で腹痛が生じる→医師に評価を依頼
・便秘の内容に合わせて薬剤を選択する(ステップP66)
*硬い→浸透圧性剤(カマ・ミルマグ、モニラック)
*グル音が弱い→蠕動亢進薬(ラキソベロン、プルゼニド、大黄)
・腹部や便の性状を観察して判断する
*腹部膨満の状態 触診や聴診をしっかりとする
*残便がある場合は、まず処置を考慮する
*下痢に見えても溢流性便秘の場合がある
参考 ~便秘のツボ~
まとめ
・眠気
快か不快か?
時間関係
原因を見落とさない:薬(制吐剤、安定剤)、カルシウム、脳転移
NSAIDs・放射線→減量、オピオイドの変更、眠気覚まし
・嘔気
時間関係
原因を見落とさない:
NSAIDs(胃潰瘍)、カルシウム、便秘・腸閉塞、脳転移
放射線→減量、制吐剤、オピオイドの変更
・便秘
硬いのか⇒カマグ、蠕動が弱いのか⇒ラキソを区別する
ワンポイント
・嘔気がおさまらなければMALTA(ジプレキサ)に頼ってみる
・のめなくなったらとりあえず挿肛⇒座薬・経皮・注射に変更
・プルゼニドでおなかが痛くなるならモニラック