1年間で看護技術が安全・確実に提供できる 新卒看護師の教育プログラム
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Transcript 1年間で看護技術が安全・確実に提供できる 新卒看護師の教育プログラム
新卒看護師の
看護技術チェックリストの提案
~新卒看護師が看護技術を安全・確実に
提供できるようにするために~
9G
新人教育検討グループ
提案趣旨
厚生労働省の指針に沿った、標準的な
新卒看護師の看護技術チェックリストと、
評価基準と評価指標を提案
<目的>
看護技術チェックリストを使用することで、県
内の新卒看護師が標準的な知識・技術を身
に付け、患者に安全・安心な看護技術を提供
する
提案理由 1
(臨床現場の理由)
<新卒看護師に、安全・確実に提供できる
看護技術が教育できていない現状がある>
施設によってオリジナルの新人チェックリスト
を使用しており、県内で新人教育にばらつき
今までのチェックリストは厚生労働省報告書
に沿っておらず、新人教育に必要な項目が網
羅されていない
認知領域の項目の「わかる」「わからない」の
評価が曖昧であった
提案理由 2
(新卒看護師側の理由)
<新卒看護師を取り巻く現状の厳しさ>
看護基礎教育の実習時間の削減
「1人でできる」と認識した看護技術が103項目中4
項目しかないと、新卒看護師の7割が評価している
現代の若者の精神的な弱さ・未熟さ
→全国の新人看護師の離職率9.3%
「新卒看護職員の入職後早期離職防止対策報告書」日本看護協会
中央ナースセンター事業部 2005年
(提案理由2 続き)
<新卒看護師の離職理由のワースト3>
①配属部署の専門的な知識・技術の不足
②医療事故を起こさないか不安
③基本的な看護技術が身に付いていない
「新卒看護職員の入職後早期離職防止対策報告書」日本看護協会
中央ナースセンター事業部 2005年
知識・技術の未熟さが離職の原因
(提案理由2 続き)
新卒看護師が1年間で、必要な知識・技術を身
に付けることができるようにしなければ、
①患者さまに安全・安心な看護技術が提供できない
②新卒看護師の離職原因が解決しない
③離職が減らなければ看護師の安定供給ができない
①②③を解決するために
新卒看護師の標準的な看護技術チェックリスト
と、評価基準・評価指標を提案
具体的な提案内容
新卒看護師チェックリストは、厚生労働省報告書に
提示された基礎看護技術の項目を使用し、新卒看
護師に必要な基礎看護技術すべてを網羅した
→施設毎にばらばらだった新卒看護師教育
が標準化でき、レベルアップに繋がる
評価が曖昧だった認知領域に評価指標を加えた
→評価者の主観にまかされていた「わかる」・
「わからない」の評価を明確にした
評価基準
行動領域 A 一人で出来る
B 助言を得たら出来る
マニュアルを見たら出来る
指導を得たら出来る
C 出来ない
D 未経験
認知領域 A 言える
B 助言を得たら言える 一部言える
C 言えない
提案内容の利点
新卒看護師の基本的看護技術が網羅されており、
鳥取県の新卒看護師教育の水準が確保できる
評価指標を使用することで、曖昧だった「わかる」
「わからない」の評価が明確になり、「わからない」
項目の指導を的確に行うlことができる
評価者は評価指標が明記されていることで、
評価の負担が軽減できる
提案内容のリスクと条件
新卒看護師チェックリストを施設毎の業務に合った内
容に修正が必要である
→基本的看護技術なので、
内容修正は不要
項目の削除程度で済み容易である
チェックリストを評価する労力と時間がない
→評価指標を追加した事で評価時間が
短縮ができる
→評価を小分けにして行う等の工夫で
対応できる
代替案との比較
1.鳥取県看護協会の研修を利用
→中部・西部の施設の参加が難しい
2.看護塾の開催→まだ未実施
3.研修ビデオ作成→予算がない
4.全国レベルで看護師研修制度の確立
→まだ未定
5.看護教育の実習時間増加 →検討中
実現までの実施計画
平成19年7月
新卒看護師基礎看護技術チェックリスト
評価指標・評価基準を作成
平成19年9月
平成19年11月
平成19年12月
平成20年4月
アンケート調査
アンケート集計 考察
基礎看護技術チェックリスト修正
各施設で新人教育に活用
アンケート調査実施
実施期間
平成19年9月~
対
象
県内31施設
看護管理者又は病棟師長回答
方
法
独自のアンケート作成
今回作成したチェックリストを同封
郵送し、返信にて回答を得た
アンケート内容及び結果
回
答
23施設
回答率 74%
病床数合計 5263床
看護師総数 3053人(内1施設回答なし)
平成18年度採用者数 137人
平成18年度離職者数 20人
離職率 14.5%
(全国離職率9.3%)
新卒看護師退職理由
1
2
3
4
5
6
進学・転職
業務がきつい
メンタル的
結婚
人間関係
不明
30%
15%
15%
10%
5%
25%
新人チェックリストについての現状
チェックリスト
あり
なし
17施設
5施設
評価指標
あり
なし
9施設
11施設
評価基準
あり
なし
14施設
8施設
到達目標の量・内容について
良い 19
・
悪い 2
・無回答 1
良いコメント
*認知領域・行動領域と明確になっているの
で指導しやすい
*到達目標が具体的でわかりやすい
意見
*量や内容が多い
*評価者の負担が大きい
評価基準と評価指標について
評価基準について
良いコメント
*基準が細かく、到達レ
ベルを把握しやすい
*評価が一定化される
意見
*評価が大きすぎるとこ
ろがある
評価指標について
良いコメント
*同一レベルでの評価
ができる
意見
*項目の領域別の誤り
がある
その他のコメント
*厚生労働省の看護技術項目がすべて含まれて
おり活用できる
*到達目標が明確であり、自己評価しやすい
*各施設間の新人の統一が図られ、レベルアップ
につながる
*既存のチェックリストの見直しができる
今後の課題
一年間で習得できなかった場合は
どのようにフォローしていくか、
各施設においてシステムの検討が
必要である
県へのお願い
各施設において利用できるように
チェックリストを県のホームページへの掲載
最後に・・・
新卒看護師が育てば、
患者もハッピー!
スタッフもハッピー!
そして病院もハッピー