Transcript 5月19日
第6回授業(5/19)での学習目標 1.2.1 実験計画法のひろがり(途中か ら) 1.2.2 節完全無作為化デザインをもっ と知 ろう (1)睡眠遮断実験の例、分散分析表、 (2)構造模型と各平方和、及び F 値 の意 味 1.2.3 完全無作為化要因デザインと交 互作 基本的なデザイン以外のデザイン テキスト pp.1415 に紹介されて いる、基本的なデ ザイン以外の分散 分析デザインを読 みながら、その広 がりを知ろう。 完全無作為化デザインの例 テキスト pp.16-17 の1.2.2 節 「完全無 作為化デザインと多重比 較」を読む前に、パワー ポイントでその具体例を 見てみよう。 具体例は、つぎに示す睡 眠遮断実験で、ある時間 被験者を強制的に眠らせ ないでおき、手先の敏捷 性の変化を見るものであ る。 完全無作為化デザインの例 睡眠遮断実験データ (Kirk, 1985) 要因ー睡眠遮断 要因数ー1 要因の水準ー4 12h, 24h, 36h, 48h の睡眠遮断条件 サンプル数ー各水準に8 名づつ無作為割付 従属変数ー手先の鈍感さ 完全無作為化デザイン ANOVA 1 2 3 4 5 6 7 8 12h 24h 36h 48h 3 4 7 7 6 5 8 8 7 9 3 4 3 3 6 8 1 2 5 10 2 3 6 10 2 4 5 9 2 3 6 11 水準間での平均値の違いは 何を意味する? 睡眠遮断データでは、12時間、24時間、3 6時間、48時間の睡眠遮断を課す4グループ 各8名の手先の敏捷性(鈍感度)のデータの平 均値は、睡眠遮断時間が増すにつれて、増大し ている。 水準間での平均値の違いは、手先の敏捷性に対 する睡眠遮断という要因の効果の有無を表して いる、と考えられる。 完全無作為化デザインの分散分析表とは? (テキスト p.17 の表 1.2 参照) 変動因 平方和 自由度 平均平方 要因名 SSA I-1 UA= SSA/(I-1) UE= SSE/(N-I) 誤差 SSE N-I 計 SST N-1 F値 UA/UE p値 p 睡眠遮断データの分散分析表 変動因 平方和 自由度 平均平方 睡眠 遮断 誤差 194.5 3 63.83 41.0 28 1.46 計 235.5 31 F値 p値 44.28 .0001 分散分析での3つの仮定 (テキスト p.18 上部参照) (1)正規性 (構造模型の)誤差項は正規分布に 従う (2)等分散性 各セルの(母集団での)分散はす べて 等しい (3)独立性 従属変数の値は互いに独立である 分散分析における構造模型(参考) 構造模型ー分散分析では、どのデザインでも、そ れにより得られるデータ y を実現値とする確率変 数 Y に対するモデル(構造模型)を仮定する。例 えば、CR-p デザインでは、p.16 の下方の Yik=μ+αi + Eik. (1.10) が仮定される。 ここで、μは一般平均、αi は因子 A の第 i 水 準の主効果、Eik は誤差項である。 基本用語1-平方和とは?(参考) 例えば、分散分析表の中の平方和の1つである SSAは、第 i 水準の Ni 人のサンプルの従属変数 の値の平均を実現値とする確率変数から全サン プルの平均を引いたものの二乗和(平方和)で ある。 千野の WEB 頁では、 SSAは講義ノートのうち の「反復測定(測度)分散分析/基礎と応用」 の1.3.1節の(1.8)式で定義されてい る: I Ni SSA (Yi Y ) , (1.8) 2 i 1 k 1 SSAの意味を知る-2(参考) テキストp.16 の (1.10) 式で定義さ れる構造模型を用いると、SSA の構成要素 Y i Y は、第 i 水準の主効果αi と、誤差にかかわる項 Ei E から成ることがわかる。 基本用語1-平方和とは-2(参考) 同じく分散分析表の中の平方和の1つである SS E は、第 i 水準の k 番目のサンプルの値 yik を実現値とする確率変数 Yik から第 i 水準の Ni 人のサンプルの平均を引いたものの二乗和(平 方和)であり 千野のWEB頁では、上記1.3.1節の(1. 9)式で Ni I 定義されている: 2 SSE (Yik Yi ) , (1.9) i 1 k 1 SSE の意味を知る-2(参考) SSA と同様の検討を行うと、SSEの構成要素である Yik Y i は、誤差にかかわる項 Eik E i のみから成ることがわかる。 基本用語2-平均平方とは?-2(参考) つぎに、分散分析表の中の平均平方の1 つである UAは、誤差平方和 SSA を 水準 数I – 1 で割ったものである: U A SSA /(I 1) I Ni (Y i Y ) /(I 1) i 1 k 1 2 基本用語2-平均平方とは?-1(参考) 同様に、分散分析表の中の平均平方の1つ で ある UEは、誤差平方和 SSE を 総サンプル 数N マイナス水準数 I で割ったものである: U E SSE /( N I ) I Ni (Yik Yi )2 /( N I ) i 1 k 1 CR-p デザインにおける F 値の意味 結局、CR-p デザインにおける要因の効果検 定 のための統計量 F は、要因の効果と 誤差に 関 わる項の、誤差に関わる項に対する比 F U A / UE として定義されることがわかる。 分散分析における F 値の意味 結局、CR-p デザインに限らず、一般に分散 分析では、テキスト p.18 下方の枠内にま とめたように、 分散分析では、データの全変動を、組み込 んだ因子の変動と誤差変動に分解し、誤差 変動に比べて当該因子の変動がどれ程大 きいのかを検討する。 睡眠遮断の効果が有意とはー多重比較 o 対比較 ( 手 先 の 鈍 感 度 平 均 ) o o 12h o 24h 36h 非対比較とは? 48h テキスト 1.2.2 節を読み、 内容を再確認しよう 1.2.2 節 完全 無作為化デザイ ンを読み、これ までの学習内容 を整理しよう 完全無作為化要因デザインデータ B1 A/B … YI11 Y1J1 … A1 … … Y11K : : Y1JK … YI11 AI BJ : Y111 … … YI1K … YI1K