岡田浩之(京大) - 核融合科学研究所

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Transcript 岡田浩之(京大) - 核融合科学研究所

核融合実験のデータ処理に関する次世代システム技術の検討、核融合科学研究所、2月28日から3月1日
ヘリオトロンJのデータ処理と
S-SINET利用
J
Heliotron
京都大学エネルギー理工学研究所
岡田浩之
[email protected]
内容
J
1.はじめに
2.データ処理プログラムの推移
3.使用可能インタフェース、モジュール等
4.ソフトウェア構成
5.データ形式、ユーティリティ
6.S-SINET利用(研究、会議)
5.まとめ
プラズマ実験におけるデータ処理
J
プラズマ閉じ込め評価、物性研究には多変量分布測定が必要
多数の計測器が同時に稼動
多チャンネル、多種(ADC、スケーラー等)の効率的なデータ収集
多人数で相互的なデータ参照
実験パラメータ(ショット番号、磁場強度、ガス条件等)の参照
固有のデータ処理システム
ヘリオトロンにおけるデータ処理の推移
J
1980年(ヘリオトロンE実験開始)
沖電気製ミニコンと特殊ADC、CAMAC、IO。
Tektro4014端末。
CAMACを増強、M200導入。
1992年
ミニコンからSunSPARCへの変更。
CAMACのみ。デジタルIO製作(PC98、接点入力)。
ディレイトリガー新設。
WS、X端末(グラフィックはTektroモード)。
1999年(12月にHeliotron JのFirst Plasma)
SunからAT cloneとDEC alphaへ。
セキュリティ強化と拡張性の増大。
グラフィックをXへ。PC-UNIXを活用。
ヘリオトロンにおけるデータ処理
J
2001年
Grasper3種類を処理系に加える。
(独自インターフェース)
2002年(NBI実験開始)
NBI用ローカルシステムの追加。(CAMAC)
ヘリオトロンJと同期、非同期取り込み。
2003年
アンプ更新に伴いGPIB制御機能追加。
DASBOX(TCP/IP)、CAMAC(PHA用ヒストグラムメモリ)
2種類の処理ソフトを加える。
通電カウントダウン表示機能を追加。
2004年
データ処理LANをプライベートLANに変更。
2005年
実験室内にGigabitLAN(光ケーブル)敷設。基幹をGigabit化。
データ処理システムの概要
J
• ショット番号、磁場設定値等の1500点のリレー信号は
RS232CでCAMACサーバーへ
• CAMAC用トリガー設定値もRS232CでCAMACサー
バーへ
• データ保存はデータファイルサーバーの4TBのハード
ディスクと5”MO(4GBor9.1GB/枚)、DLT320へ
• サーバーの電源は二重化+UPS
Main System
Analog, Scaler
Signals
KUINS Network
CISCO
Router
10BaseT
HUB
‘Fusion’ Network
INS1500
Grasper Sub System
Signal AmplifiersCAMAC System
Relay Signals
ASCEND
Router
Local Laser Printer 10Base5
RS232C
19.2kbps
Grasper,
DASBOX ADC
Relay Signal Processor
Grasper Controller
RS232C
9.6kbps
Discharge Parameter Display System
Shot No. 12345
HV 100% AV 100%
Shot No. 12345
TA 100% IV 0%
Video Signal
Splitter
CAMAC Server(NetBSD)
Delay Trigger
Timing Processor
MO
HV 100% AV 100%
TB 100%
No. 12345
TA 100%Shot
IV 0%
TB 100%HV 100% AV 100%
TA 100% IV 0%
TB 100%
DAT
Data File Server(NetBSD)
100BaseTX SW.HUB
Display Controller
18“ LCD
MO
Power Supply Monitor
Relay Signal
Relay Signal Input Interface
Print Servers
Client Computers
(Linux)
Coil Power Supply Voltage,
Current Signals
Local Laser Printer
Signal Amplifiers CAMAC System Server for System
Maintenance
17台
Calculation Server
(Alpha21264, 21164)
(Linux)
維持管理(昨年度の例)
J
データ処理のOS、機器の更新
03/14/2005
1.クライアントの更新(3月7日から12日)
2.サーバー類の更新(4月中旬に予定)
1-1 機器の更新
クライアントコンピュータを5台更新(P3、400MHz、1台、600MHz、3台、800MHz
1台をP4、3-3.2GHzに、メモリ256MBを1GBに、ネットワークを100から1000Base
にそれぞれ変更。ただしケースなどの使用可能な部分は以前のまま。
1-2 OSの更新
16台のクライアントのOSをRedAHat9.0からFedora Core 3に変更。
1-3 インテルFORTRANの更新
最新のものに更新
5月連休明けにデータ処理講習会
1-4 IDLを6.0から6.1に更新
1-5 内部の清掃、冷却ファンの交換
2006年度の予定
J
1500接点の取込装置をPC98からAT互換機に変更。
24枚のPCIカード(Interface、PCI-2104C)を制御するため、
PCI拡張ボックス(Interface、PCI-U14DSJ)2台を設置。
接点入力カードにはカード識別用(0-F)スイッチあり。
ドライバは新たに製作。
9.1GBーMOを30GBーUDOドライブに変更予定。
サポート済みインターフェース
J
1.CAMAC関係
KineticSystems 2915(PCI)、2927(AT)
TOYO
CC/PCI(PCI)
2.GPIB
National Instruments PCI-GPIB、AT-GPIB
3.Grasper関係
PCI-DMAC2(PCI)、PCI-DMAC3(PCI)
4.接点入出力
Interface
CONTEC
PCI-2105A(PCI)
PI-64T(AT)
主なサーバー類
J
CAMAC サーバー: 4台(6、1、1、1クレート)
Grasperサーバー: 2台(3、1ユニット、データサーバ)
DASBOXサーバー: 1台(2ユニット、データサーバ)
データサーバ:
3台(2台はデータ(8TB)、1台は個人ファイル)
サポート済みCAMACモジュール
J
CAMACモジュールはさまざまなものがあるため、パラメータ設定
も1つの画面設定では対応できない。現在は7種類の画面を作成
して下記のモジュールに対応している。今後も実験者の使用に
応じて対応モジュールを増やしていきたい。
ADC/Memory
4008/4054
8212A/8/8800/12
5909
スケーラー/Memory
HNE320/HNE280
クロック発生器
8501
接点入力
3473
Memory
8201
T3500
8212A/32/8800/12
8210
8212A/16/8800/12
2250L
8590/8801
403
8206
629(ヒストグラム)
2161
サポート済みのその他のADCモジュール
J
1.System Design 社
Grasper-12 (32チャンネル、2台、300kHz、12bits)
Grasper-12/300III (40チャンネル、300kHz、12bits)
Grasper-820 (16チャンネル、20MHz、8bits)
DASBOX530 (32チャンネル、2台、1MHz、14bitsと16bits)
2.部分的サポート
Yokogawa DL2240(ディジタルオシロ)
実験では500μ秒(NPAのスケーラー)から
50ナノ秒までのサンプリング
シーケンスの流れ
J
通電1分前
heldap起動
CAMAC
サーバー
パラメータ
設定
heldapシーケンス
スタート
LAM用3474
スタート
タイマーソフトの
リセット
Joule遮断10秒前
LAM用3474
接点待ち
Relay、Trigger
モジュールへの送信要求
Relay Signal
Processor
スタート
CAMACサーバーへ
データ送信
Delay Trigger
Processor
スタート
CAMACサーバーへ
データ送信
アンプ設定
読込
コントローラ
GPIB
スタート
Controller
ショット
トリガー
CAMAC
サーバー
全てのCAMACにパラメータを
送信しADCスタート
タイマーの
監視
CAMAC
サーバー
受信
DataとHeaderをデータファイル
サーバーのHD、MOに書き込み
タイマーの
監視
全てのCAMACの
計測終了を示すQ待ち
Qの出たものから1次
ファイルをHDに書きこみ
タイマーソフトの
リセット
Graphic
スタート
heldapシーケンス
スタートへ戻る
全てのデータの
Header作成
データ処理のプログラム構成
J
Main
Sequence
Control
Parameter Editors
(CAMAC, Graphics)
CAMAC
Control
GPIB
Controller
PC98
Communication
Relay Signal
Processor
Delay Trigger
Delay Trigger
Communication
Timing Processor
Graphic
Graphic Task
Manager
Output Control
Data Storage
(HD, MO)
Relay Signal
Monitoring
Discharge Parameter
Display
Time Control
取り込みデータの種類
J
1.ADC、スケーラー等の信号
2.ADC、スケーラー等の設定値(周波数、モジュール名等)
3.ショット番号、磁場設定値、アンプゲイン、フィルター種類
4.ディレイトリガーの設定値
5.測定値(電圧)から物理量への変換係数
6.各測定器のコメント
7.加熱装置、測定装置の設定値
8.生成プラズマに対するコメント
保存データ形式
J
収集されたデータは信号名
の表(別に定める)から得た
各ファイル名を付けられて次
のようなディレクトリの下に格
納される。
xxx/日付/shot番号
例えば
xxx/991126/00400/ECHG1
の意味は1999年11月26日
のECHG1信号のデータファ
イルということになる。各ファ
イルはヘッダー部とデータ部
に分かれている。ヘッダーは
CAMACモジュールの設定
値と通電条件(接点データ)
からなる298バイトであり、
データ部はビット数により1,
2、4*(データ数、binary)バ
イトとなっている。
項目
No.
記入例
バイト数
1
日付
99-11-26
8
2
通電データ(時刻、ショット番
号、コイル電流)
10:1000400
…
55
3
モジュール名
8212a/32-1
15
4
チャンネル名
25
2
5
データワード数
1234567
7
6
サンプリング時間(3桁)、
0(m秒)、1(m秒)、2(n秒)
1000
4
7
遅延時間
170
3
8
アンプゲイン(負のときは100
分の1)
1000
4
9
アンプフィルタ
2
3
10
パネル設定値
11
スケール
1000
20
12
ユニット
/cc
20
13
最小-最大電圧とADC分解
ビット数
-10+1012
8
14
Information
50
15
データ
データワード
数×1,2,4
99
データライブラリ、ユーティリティ
J
データ取得ライブラリ(CおよびFORTRAN)
getdata
入力 信号名、ショット番号、電圧出力・ビット出力切り替え
出力 データ、サンプリング時間、AQDC情報等
データダンプユーティリティ
getfile
入出力
同上
通電データ取得ライブラリ
入力 ショット番号
出力 ECHパワー、パルス幅、プラズマに対するコメント等
データ名、責任者のリストはWebで公開(データ処理LAN内)。
セキュリティ制御
Data files
• データファイルの共有はNFS
によって行う。データファイル
とユーザー領域は完全に分離
した。
• CAMACサーバーへのユー
ザーアクセスはできない。
• データファイルサーバへは読
み込み専用でアクセスできる。
• 大学内部のネットワークには
ルータを通して接続。IPによる
通信制御を行っている。
Temporary data files
J
CAMAC Server
(CAMAC, Delay Trigger
PC98)
User forbidden area
Data File Server
Prese
rved
data
fi
les
MO
User File Server
MO
User files
Gateway
KUINS
exphost
Core area
Client Computers
データ処理Gigabit LAN敷設
2005年6月27日
岡田、矢口、芝野
Gigabit Switching Hub
(192.168.1.x)
Gigabit Switching Hub
(Intelligent Type)
(192.168.2.x)
H-J室
Fiber Cable
制御室
測定室
225
UTP 5e
J
操作
J
• 操作はXlibによって記述され
たGUIによって行う。
• 右のメインWindowによって
サーバーのすべての機能を
コントロールする。
• 下はデジタイザーの制御パ
ラメターを定義するエディタ。
• グラフの出力制御するエディ
タはクライアントでも動作。
時間
監視
PC98
通信
メイン
シーケンス
MO
保存
コントロール
エディタ
グラフ
表示
グラフ
エディタ
印刷
出力
メッセージ
‘Crate’ Editor
‘Module’ Editor
‘Function’ Editor
ユーザーの入力
J
• データ名とCAMACチャンネルの関連付け。
• 物理量への変換データ入力。
• 各データファイルへのコメント
グラフ出力
J
• 実験中にデータ参照が十分できるような操作性と高速性を考慮して開発。
• ディスプレイ出力ではデータ表示を対話的に変えることができる。
• 時間変化(下図)、X-Yプロット、shot by shot変化の3パターンを作成。
• 出力はディスプレイとPSプリンタ(カラーを含む)をサポート。
• プラットホームはXWindowが動作する全てのマイクロコンピュータ。
システムのコンポーネント
J
ショット番号、コイル電流設定(18インチLCD)
CAMACサーバーとファイルサーバー
CAMACとアンプ
ファイルサーバー2
ディレイトリイガーと接点取り込み部分
クライアントコンピュータ
システムのコンポーネント
J
接点付アンプ
接点入力器
CAMACクレート
接点ボード
トリガー発生器
サーバー群
システムの特徴
J
• メインコンピュータにATクローン、周辺機器にも一般部品のみで
システムを構成したため維持管理が廉価・簡便で、アップグレー
ドも容易。
• CAMAC(現在約500チャンネル)、Grasper、DASBOX、リレー
接点(1500点)、GPIB経由の設定値を一括して処理。
• CAMACサーバー、データファイルサーバーは必要に応じて拡
張可能。
• データ表示(時間発展、X-Y、shot by shot)もサポート。
• C、FORTRANからのデータ利用のためのライブラリ。
• 全てのプログラムはソースコードレベルで管理。
• デバイスドライバーを除いて移植性を考慮したプログラム。
S-SINET利用
J
•機器の遠隔制御
•LHDデータ解析
•遠隔会議
•(理論)
分光器諸元と計測位置
J
Junction Box
ポロイダル面
CCD
Camera
#2-10
#2-5
#2-1
Entrance Slit
Focal Length
F Number
Wavelength Region
Nominal Resolution
Reciprocal Linear
Dispersion (656nm
付近)
1.2 m
28
500~700 nm
0.00145 nm
0.075 nm/mm
( 0.0018nm/pixel
)
Minimum Temporal
Resolution
150ms
外形寸法
(W×H×D)
398×277×1344
mm
#2-5 #1-5
#3-5
トロイダル面
スーパーSINETを用いた計測器の遠隔操作
J
• スーパーSINETを用いて京大側サーバ(kycl1)からNIFS側Ha計測用サーバ(kechell1)
を遠隔操作
• リモートデスクトップを利用して分光データを取得
• 取得データをリモート処理
S-SINETを利用したTV会議
J
• 核融合科学研究所大型ヘリカル装置実験会議への
TV会議システムによる参加
– 2週間に1回
– 多極間通信(京大、那珂研、?)
• 那珂研究所JT-60サブテーマリーダーor/andサブ
テーマ班のTV会議による打合せ
– 随時
– 2局間通信(NIFSがキー局となって多極間でのTV会議が
可能となるよう原研からNIFSへ要請中)
最初につながらないことが多い。
集音が十分でない(多人数のとき)
NIFS経由のみ?
S-SINETシステムの初期構成
J
スーパーSINET
用ルータ
接続装置
ルータ
計測器
スーパーSINET
用ルータ
京大KUINS
ファイバー
42“ PDP
接続装置
ルータ
ユーザー用端末
無停電電源
ビデオ配信用
サーバ計算機
NIFS側システム
データ取得用計算機
ビデオ受信用計算機
京大エネルギー理工学研究所側システム
建物内配線
J
端末
3F
増設予定(理論系)
研究室
制御室
2F
端末
端末
測定室
端末
Catalyst
3550
NIFS
端末
1F
遠隔会議
システム
会議室
ネットワークはNIFSのサブネット
増設する毎に配線作業をする必要がある。
京都大学エネルギー理工学研究所北4号棟