設計工学

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設計工学
内容
★もの作りのための設計
★実際の現場で役立つ設計
目的
★機械設計や機械作りの楽しさを知る。
★工学的な正しい考え方を身につける。
★ 機械を作り上げる能力を身につける。
第1章 機械設計の概要
★機械工学における「設計」とは何か?
★機械設計における注意点とは?
★機械設計の考え方と進め方は?
機械を作り上げるためには「設計」が必要
1.1 機械設計とは
(1)
(2)
(3)
(4)
機械工学における機械設計の位置付け
設計と製図の相違
機械設計の手順
設計計算の必要性
(1) 機械工学における機械設計の位置付け
●機械の形や構造を
考える過程。
●力学,製図,加工な
どの幅広い知識が必
要。
●考える能力が必要。
(2) 設計と製図の相違
(3) 機械設計の手順
(4) 設計計算の必要性
機械部品の寸法や形状を決める際には,明確な根拠(理由)
が必要であるので,設計計算が必要になる。
機械の最適化や高性能化を目指す場合,設計計算やコン
ピュータシミュレーションが必要になることが多い。
工学的な考え方が適切であることが重要
本日の課題①
(a) 右図のように,
機械を台に載せる。
台が,どの程度傾く
と倒れるか,解き方
(考え方)を機械設
計の観点から説明
しなさい。
(b) 台を倒れにくくする方法を考えなさい。
【回答例】どのように解けばよいか?
①各部品の重心を求める。
②全体の重心Gを求める。
③台座の支点位置Oと重心G
がバランスする位置を求める。
【回答例】どのように解けばよいか?
④安全性に余裕があるかを判断する。
機械が動
くかも?
重心位置
が違うか
も?
【回答例】倒れにくくする方法は?
①重心を低くする。
②台座を大きくする。
③台座を固定する。
④台座と地面の摩擦を大きくする。
1.2 機械設計の要点
(1)
(2)
(3)
(4)
(5)
設計コンセプトの明確化
機械加工の知識
規格部品の流用とカタログの活用
バランスのよい設計
他の設計者の考えを参考にすること
(1) 設計コンセプトの明確化
何を目的とした「機械」なのか?
(2) 機械加工の知識
「作りやすさ」
形状の工夫,大きい許容公差・・・
作りやすい形状と作りにくい形状
(3) 規格部品の流用とカタログの活用
ボルト・ナット
軸受
歯車
シール部品
カタログを読み取る技術が重要
日本工業規格(JIS)の標準化・規格化
(4) バランスのよい設計
製作コストが高いほど高性能な自動車になり,製作コス
トを低くすると高い性能は望めなくなる。
(4) バランスのよい設計
要求されている機能を把握することが重要
(5) 他の設計者の考えを参考にすること
1817年
1870年
1879年
1928年
●安全性や操作性を向上させるため,だんだん現在の形に進
化(適応)してきた。
●直接前輪を駆動するより,チェーンを使った方が力と回転数
を調整できるし,シートの位置も比較的自由に決められる。
●タイヤの大きさを同じにすることによって,コストを下げられる。
1.3 機械の設計例
模型スターリングエンジンボート
模型スターリングエンジンボートの設計例
【開発目的】
模型スターリングエンジンを搭載し,高速で進み,しかも安
定した模型ボートを開発する。
模型スターリングエンジンボートの設計例
【目的達成のための方法】
①浮力と重力のバランスを適切に見積もること,
②転ぷくしない安定した船型を採用すること,
③水の抵抗が小さい船型を採用すること,
④出力が大きいエンジンを搭載すること,
が重要である。
模型スターリングエンジンボートの設計例
①浮力と重力のバランス
を適切に見積もること
アルキメデスの定理(右図)
船体の容積計算
模型スターリングエンジンボートの設計例
②転ぷくしない安定
した船型を採用する
こと
船の安定性(右図)
船体形状の決定
模型スターリングエンジンボートの設計例
③水の抵抗が小さい船型を
採用すること
小さい浸水面積(右図)
小さい造波抵抗(下図)
模型スターリングエンジンボートの設計例
④出力が大きいエンジンを搭載すること
少ない死容積
小さい摩擦
軽量化
船体に適したエ
ンジン形状
模型スターリングエンジンボートの設計例
本日の課題②
(a) 飛行機はなぜ現在のような形になったのか。機械
設計の観点から考えなさい。(下図参照)。
1950年代
1960年代
1910年代
(b) 将来の飛行機はどのよう
になるのか考えなさい。
現在