PowerPoint プレゼンテーション - 環境都市計画3

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都市文明の明日

2002 北村眞一

目次

• エコシティへ向けて 1.自然の概念をみる 2.環境倫理をみる 3.エコロジー都市論をみる 4.エコロジー都市論の基本思想を考 える 2

(前回)自然の二つの概念

自然 神 人間 神 人間 自然 キリスト教 アニミズム 3

自然と都市文明の概念

• • 人間・都市・農林業は自然のうち どこまで自然を開発するかの作法論 宇宙、地球 神はす べてに 宿る 自然 農山漁村 都市 人間 4

環境倫理の分類

エコ中心主義 ディープ・ エコロジスト 自頼心 ソフトテ クノロジー テクノ中心主義 順応型 環境主義者 コルヌ コピアン T.O’Riordan, 1981, Environmentalism,Pion London (オリオーダン、環境主義) 宇都宮深志、環境理念と管理の研究、東海大学出版会*(* 文献1) 5

1.コルヌコピアン(豊饒の角)

• • • • 進歩は科学、テクノロジー及び管理の 結果であり、コミットメントと政治的 支持があれば、克服できない様な障害 物は無いと信じる。 環境問題は科学とテクノロジーと人間 の知恵で解決できる。 (持続可能な開発、アメニティ) (出典:文献1) 6

2.順応型環境主義者

• • • 再配分や環境保護に多少妥協しなけれ ばならないことを認める一方では、ラ ジカルな改革には反対であり、インク リメンタル(漸変的)に対応する。 エコ中心主義者の要求に順応すること により妥協をはかる。 (国、自治体、国連) (出典:文献1) 7

3.エコ中心主義

(ディープ・エコロジスト、自頼心ソフトテクノロジー) • • • 地球の有限を信じ、技術的過信から離れて、 生態学的過程との調和に対し、よりつつまし く、人間的なアプローチと地球との真の一体 の方向に基本的な態度の変化なしには、生息 可能な未来は可能でないことを受け入れる。 人間以外のすべての生物などにもそれ自身の 生存権を主張する。 (ガイア仮説、環境の持続性) (出典:文献1) 8

エコ中心主義の最近

• • • • • エコ中心主義、人間生活も容認する。 健全な生態系の持続、生物多様性を目 標とする。将来世代と持続可能性。 「生態系管理」 → 人為と順応的管理 生態系が慣れ親しんだ攪乱の範囲なら 良い。(野焼き、狩猟採取) (鷲谷、生態系を蘇らせる、 NHK 出版) 9

環境を取り巻く思想の認識

• • • 1)人為による環境への影響はある。 2)影響は地域から地球環境へ及ぶ。 3)テクノ中心主義からエコ中心主 義環境へ環境イデオロギーがあり、 行動している。 • 4)自然と人間の認識は2種に分け る。3)と関連 10

エコロジー都市論

• • • • 過去から現在までのエコロジーを目標化した 都市計画を見る。 背景としてどんな思想がエコロジー都市には あるのだろうか? 1コルヌコピアン コ中心主義 2順応型環境主義 答えを見つけてください。 3エ 11

社会思想の転換期としての産業革命 ロマン主義・田園都市思想へ

出典:西山八重子 2002 、イギリス田園都市の社会学、ミネルバ書房 12

エマソン 1803-82 超絶主義

• 感覚と悟性による経験に「超絶して」 直感によって心理をとらえる。 • 自然の法則と精神の法則はただ一つの 法則(神)によって貫かれている。 • • →H.D. ソロー、 ロマン生活、理想の村、菜食主義など • → 「新しき村」白樺派(武者小路) 13

田園都市思想1 3つの磁石 E.ハワード 都市農村の融合 個人の自由 貧富差から平等 へ 地域社会の協同 出典:西山八重子 2002 、イギリス田園都市の 社会学、ミネルバ書房 14

出典:西山八重子 2002 、イギリス田園都市 の社会学、ミネルバ書房

田園 都市 2

土地共有 土地経営 田園都市 株式会社 15

田園都市3

レッチワース1903 (アンウイン) 出典:西山八重子 2002 、イギリス田園都 市の社会学、ミネルバ書房 出典:ロンドン空中散歩、朝日新聞 社 1989 16

メドウズ他 成長の限界 限界を超えて 1972-1992

• • • 地球の資源は限界がある。 成長を管理し、持続可能な生態的・経 済的安定状態を確立することは不可能 でない。 あらゆる人々の基本的物的ニーズを満 たし、すべての個人の潜在的可能性に 機会が平等に与えられ、均衡状態も設 計可能である。 出典:限界を超えて、ダイヤモンド社 1992 17

成長と発展

• • • 「成長する」とは、物質を吸収し蓄積 して規模が増すこと。 「発展する」とは、広がるもしくは潜 在的な可能性を実現すること。 成長するときには量的に大きくなり、 発展するときには、質的に良くなるか 変化する。成長に限界はあっても発展 に限界はない。 参考文献:限界を超えて、ダイヤモンド社 1992 18

世界モデル 出典:成長の限界、 ダイヤモンド社 1972 19

スタン ダード・ ラン 従来通り に成長し て限界に 来る

出典:限界を超えて、 ダイヤモンド社 1992 20

シナリオ2 2倍の資源 を使い続け ていく

出典:限界を超えて、 ダイヤモンド社 1992 21

シナリオ1 2 持続性対応 政策が遅れ た場合

出典:限界を超えて、 ダイヤモンド社 1992 22

アン・W・スパーン 1984

• • 都市は「非自然的な」なものでというわけで なく、ちょうど食糧や材木の生産のために農 地や森に手を加え、管理するのと同じように、 人類が自分たちの必要性から「野生」の自然 を改変したものだ。。。人類の欲望によって 引き起こされる環境問題は、最古の都市の出 現と同じぐらい古い数千年の歴史をもつ。 都市は自然である → 都市のエコシステム解明 出典:アン・W・スパーン 1984 、アーバンエコシステム、公害対策技術同友会 23

アーバンエコシステム

アン・W・スパーン 自然と共生する都市 1984 24

リチャード・レジスター 1987

• • • • エコシティとは生態学的に健全な都市である。 こぢんまりとして活気に満ち、土地やエネル ギーの消費も少ない。地元の建材を用い、何 世代にも渡り徐々にしか変化しなかった。 (例)古いヨーロッパの都市や町 (例)インディアンのプエブロという部落 出典:リチャード・レジスター 1987 (訳 1993 )、エコシティ、工作舎 25

エコシティの原則

• • • • • • • 地球上の生命を守り、共存する。 美しく建設し生活する 人々の間の公正 生命地域 生物学 都市 (リチャード・レジスター 1987 ) 出典:リチャード・レジスター 1987 (訳 1993 )、エコシティ、工作舎 26

生命地域 多様性 自然地 収容力 出典:リチャード・レジスター 1987 (訳 1993 )、エコシティ、 工作舎 27

出典:リチャード・レジスター 1987 (訳 1993 )、エコシティ、工作舎

都市

中密度住宅 商店街活性化 道狭く庭広く 省エネ交通 屋上庭園 都市アート 快適な生活 事例 バークリー 28

品田穣 1992 文明の生態学

• • 文明化(機械道具で効率便利化) ・食料入手の効率化:家畜・耕作 → 農耕 ・食品の多様化:数百種 ・家庭用道具や刃物の効率化・便利化 文明の行きすぎの証拠 ・分散・流出(都市・行動の拡大) ・総合性回復(エコアップ) ・自然保護・回復運動 出典:品田穣 1992 、文明の生態学、海游社 29

エコポリスのまとめ(内藤)

近年のエコポリスの一般的特徴 ・環境負荷の低減 ・適正なメタボリズム ・資源利用の適正化 ・自然との共生、保全 ・豊かなアメニティ ・アイデンティティ (出典:内藤正明 1992 、エコトピア、日刊工業新 聞) 30

環境調和型都市 内藤 1992

• • • • • • • パラダイムシフト 生活様式:自足・節約・質素 都市社会基盤:適正エネ、開発、処理 技術体系:安定、適量、多様 法制度:保全・節約制度 経済:ストック重視、環境資源有料化 (出典:内藤正明 1992 、エコトピア、日刊工業新聞) 31

サスティナブル・ コミュニティ

川村・小門 1995 アイデンティティ・自 然との共生・自動車の 削減・職住近接・オー プンスペース・個性的 住宅・省エネ省資源 出典:川村健一、小門裕幸 1995 、サスティナブル・コミュニティ、学芸出版社 32

エコシティ・モデル(環境白書1998 ) 自然と人間の共存の歴史、地域内資源循環の適切な 組み込み、人、機能、土地利用の多様性、身の丈に あった地域づくり 33

持続する都市

ライトマン 1999 1)1人あたりのエコロジカルな影響が少ないか減少させ ている都市 2)1人あたりの富を減少させず生み出している都市 3)日との健康の危険性を減少させ、汚染を最小化し、再 生可能な資源を最大限に利用している創造的な都市 持続する都市ー都市デザインにおける環境計画の運用 Leitmann,J(1999) Sustaining Cities - Environmental Planning Management in Urban Design, McGraw-Hill (出典:海道清信 2001 、コンパクトシティ、学芸出版) 34

持続可能な経済発展 宇沢弘文

• 経済発展が持続可能であるというのは、 自然環境の状態が年々一定水準に保た れ、自然資源の利用は一定のパターン のもとに行われ、しかも、消費、生活 のパターンが動学的な観点から見て最 適、かつ世代間を通じて公平な経路を 形成している時であると定義される。 (出典:宇沢弘文 2000 、社会的共通資本、岩波新書) 35

持続可能性は、経済開発、社会開発、環境に配 慮した開発の3つの開発からなる。 Newman,P and Kenworthy,J.1999:Sustainability and Cities - Overcoming Automobile Dependence,Island Press (出典:海道清信 2001 、コンパクトシティ、学芸出版) 36

エコシティの背景のまとめ 精神主義:生活レベルを下げて精神的満足と環境を達成 技術理想主義:効率よい技術、豊かな生活と環境を達成 37

人間

再び自然の二つの概念

自然 神 人間 神 自然 キリスト教 アニミズム 38

自然と都市文明の概念

• • 人間・都市・農林業は自然のうち どこまで自然を開発するかの作法論 自然 農山漁村 都市 人間 宇宙、地球 持続可能な範囲 の合意形成 39

作法論:

我々は世界を知り得るか? 生活を変えられるか? どこまで我慢できるか? • • • どこまで生活を変えられるか? 持続?何年持続させるか、何を資源として? 地下資源の利用は控えられるか? 環境をクリーンにするのにエネルギーがか かる → 結局 CO2 へ帰着しないか? 40