6-15 No. 3 - 大阪大学大学院生命機能研究科

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Transcript 6-15 No. 3 - 大阪大学大学院生命機能研究科

大阪大学 Global COE series
No. 3, June 15, 2009
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「留学」の勧め
Conflict of Interest
Miscellaneous comments/questions (OPEN SESSION)
Kunihiko Suzuki
Professor Emeritus, Neurology and Psychiatary
Director Emeritus, Neuroscience Center
University of North Carolina, Chapel Hill, NC, USA
「留学」 の勧め
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「留学」とは? 研究者(臨床医、など)としての
発展のために、外部の、通常は国外の、教室へ広い
意味での「勉強」に行くこと。
期間は数日から3-4年に亘り得るが、此処では少
なくとも半年以上の場合を考へる。
比較的最近まで、日本の研究者は学部卒業から独立
研究者までの何処かの段階で、所謂、「留学」をす
ることが普通であったし、屡々、Academia で生涯
を送るためには 殆ど必須であると見られてゐた。
果して現在は??
「留学」 の勧め; 目的、功罪とその変遷
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目的:何のために留学するのか?
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日本では出来ない研究が出来る。
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外国での生活によって、本当の国際感覚を身につける(=「国際」
の意識を失って、外国人を外国人と意識しなくなる)
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言語に慣れる
研究制度、研究室の運営、対人関係、
異なる歴史、文化、社会、日常生活の経験、知己、
マイナスの要素 (比較的最近)
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設備の問題、学内雑用や臨床義務なし
一流の研究者との接触
帰国した時の日本での見通し、職の不安定、子供の教育
現地での生活程度が日本より低い
戦後から現在まで、これらの要素は少しづつ変遷し、バランスが
入れ替って来た。然し、私は長い目で見て「留学」の「功」は
「罪」を遥かに凌ぐと考へる。
「留学」 の勧め; 行先を選ぶに当って
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最も重要なことは、留学によって何を得たいかを自分自身に
明確にすること。決った答はない。
ボス・研究室の選び方
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期間:目的によって異なる。
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短期留学 (数ヶ月から一年未満)
長期留学 (一年以上)一年間は短か過ぎる、最適期間はあるか?
至適時期があるか?
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有名な大物ボス 対 新進若手研究者
研究室のサイズ、運営方法
屡々、事前に見極めることは困難。可能だったら、経験者の意見を
聞く。
学部卒業直後(医学部のみ)、大学院在学中、学位取得直後、研究
者として独立してから(=「留学と言ふより、Sabbatical)
行先との交渉
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個人として、教室から推薦されて、知人を介して、招待されて (私
の例は 「Saul Korey と私」 に詳しい)
「留学」 の勧め; 滞在中に
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お客様意識を持つな。ボスのグラントによる、Give and Take の雇用関係の
下にあることを忘れない。
意識下ではあっても、日本人に依然として存在する外国崇拝、外国人に対
する劣等感を忘れよ。何処の国でも、阿呆の数に変りは無い。
臨時の客員メンバーとしてではなく、研究室の他のメンバーと同等の個人
として研究室の一員になる。「和を以って尊しとなす」が至上ではない。
立てるべき波風は立てる。揺らすべきボートは揺らす。
自分の殻に閉じこもらないで、全てのメンバー、~ ボス、同僚、技術員、
秘書、と付きあふ。
二回目の講義で強調した self-expression の 原則を守る。
大きな機械の歯車の一つにならないやうに注意する。活発で、大きな研究
室に留学した場合特に重要である。
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これを怠ると、自分で問題を捉へ、広いアプローチを使って実験計画を立て、
結果を出し、解析し、次の段階へ進む、といふ、研究者として最も大切なこと
が学べない。
歯車として、幾ら多くの論文を有名な雑誌に載せても、見栄以上、何の役にも
立たない。それでは独立研究者ではない。
論文のみならず、研究結果を学会で発表する機会を求める。
研究室の外でも 一般社会に融け込め。家と研究室を往復するだけの生活で
は留学の重要な意味の一つを失ふ。
「留学」 の勧め; 二つのタイプ
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自分の生来のタイプを見定めるための「留学」にも意味がある。
優等生タイプ
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我が道を行く(じゃじゃ馬)タイプ
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基礎的な知識を持ち、文献をよく読み、相談して決めた実験を遂行する
能力がある。然し、その実験を済ませると、ボスのところへ「次、何を
しませうか?」 と相談に行く。先を見る能力はあるが、屡々、見え過ぎ
る。やっても無駄だと思ふ実験はしない。
寝る時間どころか、文献を読む時間も惜しんで、我武者羅に働く。一つ
の実験を済ませると、自分で何かやってみる。結果を「こんなことを
やって見ましたが」とボスに見せる。文献の知識に欠けるから、屡々、
的外れであったり、既にやられてゐる、結果が判ってゐる実験をやる。
然し、時にはボスの気が付かないやうな独創的な面白い実験をやる。先
は見えないから「実験はやってみなくちゃ判らない」
優等生タイプは着実に安打を打つ、じゃじゃ馬タイプは三振か
ホームラン。
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この二つのタイプは生来の性格に基づく部分が多いが、それを意識する
ことによって、適当なバランスを目指すことは可能である。但し、「適
当なバランス」は定義として適当に決ってゐるので、実際に何処にその
「適当」があるかを見極めることは易しくない。
鈴木研究室へ留学した若き(若かりき)日本人研究者達 (slightly outdated)
花田 英輔
上白根病院
内科
鴨下 重彦
前東大小児科教授、東大医学部長、日本国際医
療センター総長,
泉 達郎
大分医科大学
鈴木 義之
国際医療福祉大学
授
大野 耕策
鳥取大学 脳幹性疾患研究施設
門 教授
衛藤 義勝
慈恵医科大学 小児科教授,日本小児科学会理
事長
中野 武
豊科赤十字病院
田中 あけみ
宮武 正
昭和薬科大学薬物治療学教室 教授
大阪市立大学大学院医学研究科発達小児医学 助教
授
五十嵐 正紘
五十嵐こどもクリニック,前自治医科大学教授
難波 栄二
鳥取大学遺伝子実験施設 教授
田中 晴美
国立精神神経センター
原 洋治
国立療養所中信松本病院 小児科
荻野 忠
東京都医学研究機構
西本 潤史
兵庫県立西宮病院
道家 まりこ
大阪大学 医学部小児科(故人)
西垣 敏紀
大阪警察病院
児玉 荘一
姫路日赤病院 副院長
西沢 正豊
新潟大学 神経内科 教授
藤田 信也
長岡赤十字病院 神経内科
伊岐須 英輝
産業医科大学産業生体科学研究所環境中毒学
教授
中安 弘幸
鳥取県立中央病院
小林 卓郎
九州大学 医学部,脳研究所,神経内科 教授
(故人)
松本 暁子
宇宙開発事業団 宇宙医学研究開発室 医長
江添 隆則
東京都立東大和療育センター
遠山 潤
国立療養所西新潟中央病院
松田 純子
東海大学 未来科学技術共同研究センター 助教授
臨床医学研究センター 教
理事長
片山 盛雄
京都大学医学部,生化学教室
山口 修一
埼玉県立小児医療センター 保健発達部 部長
山中 龍宏
緑園こどもクリニック
小児科教授
脳神経小児科部
小児科
小児科
神経内科
Fellow Travellers, 1965 - 2003
Coworkers in my lab who used to be young or are still young
Gideon Bach
Corina Budde
Debbie Belchis
Myung-Un Choi
衛藤 義勝
江添 隆則
五十嵐 正紘
片山 盛夫
Hans Holtschmidt
鴨下 重彦
Elizabeth Bourque
道家 まり子
藤田 信也
伊岐須 英輝
Willem Kleijer
西本 潤史
中野 武
西沢 正豊
松田 純子
中安 弘幸
荻野 忠
Gil Ribeiro
Maria Schröder
Donald Siegel
田中 あけみ
山口 修一
田中 晴美
山中 龍宏
遠山 潤
Silvia Kreda
Michelle Muscillo
Ted Kurczynski
Rosy Boustany
Alex Brown
Rosario dos Santos Leslie Einhorn
花田 英輔
Mark Israel
小林 卓郎
松本 暁子
難波 栄二
大野 耕策
原 洋治
泉 達郎
児玉 荘一
宮武 正
西垣 敏紀
Joe Poduslo
Norbert Stahl
鈴木 義之
Anna Maria Vaccaro Yan-ming Wang
Main collaborators
Saul R. Korey
Peter Berman
Allen Crocker
Charlie Epstein
Nick Gonatas
Panas Ioannou
Horst Klima
Carlos Morales
Bill Norton
Ben Poorthuis
Cedric Raine
Herb Schaumburg
Robert Terry
鈴木衣子
Ed Kolodny
Hugo Moser
Fernando Aleu
Roscoe Brady
Sandra d’Azzo
Tom Fletcher
Klaus Harzer
Robert Katzman
Mario Kornfeld
Rachel Myerowitz
岡田伸太郎
大矢 寧
Brian Popko
Isabelle Rapin
Labe Scheinberg
Wally Tourtellotte
Jim Powers
Murray Bornstein
Leo Davidoff
Klaus Ferlinz
Jim Goldman
石塚稲夫
斎藤 祐子
Doris Schnabel
Marie T. Vanier
Jim AustinAJ Bermudez
Elvira Ceccarini
Hong Chen
Phil Duffy
榎原 智美
藤本弘一
Pierluigi Gambetti
Margarete Henseler P. Hoogerbrugge
Yasuo Kishimoto
Andreas Klein
Clara Sa Miranda
Miriam Meisler
Liz Neufeld
Pierre Morell
Peter Pentchev
Shirley Poduslo
Rick Proia
Hope Punnett
Konrad Sandhoff
F. Scaravilli
S. Srivastava
只野-有冨 桂子
D. van Bekkum
David Wenger
Conflict of interest
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Conflict of interest (利益相反)は日本では比較的
最近の概念。研究者は個人的な関係、偏見、利害関
係、感情などによって客観的で公正なサイエンスの
遂行を妨げる全ての行動を避けなくてはならない。
最近は、その可能性があってもいけない。例へば、
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研究費の援助を受けてゐる、或ひは自分が株主である会
社の製品に就いての研究をする。
先生が弟子の、弟子が先生の研究を審査・評価する。
自分の所属する大学、研究所からのグラント申請を審査
する。共同研究者、逆に競争相手のグラント、原稿を審
査する。
多くの大学が Nepotism Rule を持ってゐるが、これも広
い意味で Conflict of interest を避けるため。
Conflict of Interest
現在の米国の基準では、「Conflict of Interest があっては
いけない」 のみならず、「Conflict of Interest があり得る、
あるのではないか?」 と疑はれ得る状態も許されないので、
例へば、先年話題になった 製造会社から研究費の援助を
受けて Tamiflu の研究をすることは、事前に全てを公開し
て審査を受け、然るべき監視機構を設定しなくては不可能。
「研究費援助は客観的な研究結果、その報告には影響しな
い」 といふ事後説明では不充分。
此処までする必要があるか? 論文に研究費の援助を明記すれば良
いのではないか? サイエンスは相互の信頼の上に築かれるべきも
のではないのか?  研究者性善説 対 性悪説;最近の傾向は 研
究者性悪説に傾いてゐる。 責任は何処にあるのか?
Conflict of Interest
以下の申請の審査には関与し
ない。審査中は室外に出る
• 現在又は過去5年程度自分
が所属する(した)大学、研究
機構 (州立大学などは、全て
のキャンパスを同じ大学とす
る)
• 過去10年以内に共同研究を
行った研究者 (論文共著者)
• 師弟の関係にある研究者
• 現在鎬を削ってゐる競争相手
同じ大学からの申請、
自分の弟子からの申請、
共同研究者からの申請、
競争相手からの申請、
などを審査することは日
常的にある。審査を担
当しないまでも、室内に
留まって議論を聞くこと
が出来る。
Miscellaneous comments / questions I
• 何故、47年住んだアメリカから日本に帰って来たのか?
• Alternative career の可能性は?
– Teaching position, Industrial Laboratory, Laboratory technician, and
perhaps, also Administrator or Entrepreneur
• 原稿査読者の意見が分かれた時、Negativeであった reviewer
のコメントに答へる実験をし、さらに良い原稿にして再投稿しても、
また reject された(さらに追加実験を要求される)。 Editor に対
する 効果的な rebuttal は?
• (a) 面白くかつ重要でありそうな現象を見つけ、それを分子で説
明するアプローチ、(b) ある分子に着目して分子が関る現象を追
ひ求めていくアプローチ、いずれが相対的にbetter ? (c) 現象に
関わる分子を網羅的にスクリーニングするアプローチは?
何故 日本へ帰って来たのか?
1955 東京大学教養学部教養学科、科学史・科学哲学分科卒業
1959 東京大学医学部、医学科卒業
1960 Resident in Neurology,
Albert Einstein College of Medicine
1965 Assistant Prof. Neurology,
Albert Einstein College of Medicine
1969 Associate Prof. Neurology,
Univ. Pennsylvania School of Medicine
42年
1972 Prof. Neurology and Neuroscience,
Albert Einstein College of Medicine
1985 Prof. Neurology and Psychiatry
Univ. North Carolina Chapel Hill
Director, Neuroscience Center
Univ. North Carolina Chapel Hill
2002 Univ. North Carolina 退職 名誉教授
2003 東海大学未来科学技術共同研究センター教授
同、糖鎖工学研究施設長
4年
何故 日本へ帰って来たのか?
1. 科学には国境は無いが、科学者には祖国がある。 (Pasteur) (私
にとっては文化的な意味であって、政治的な意味は無い)
2. 現役で働いてゐる間は、米国は多くの利点を供給してくれる。出身
国、出身校、人種は問題にならない。個人の能力が主体。半世紀
住んで、仕事・職の面で差別されたと感じたことは無い。
3. 然し、米国籍を取得する気にはならなかった。それは、
4. 私にとって日本の歴史、文化の根があまりにも深いことに依る。長く
住めば住むほど、アメリカは外国だといふ意識が強くなった。
5. その違和感の根底にあったのは、(1)異常に強力な神様、(2)米
国流資本主義の極端な実利主義 (“全てのものはお金に換算でき
る。”“役に立たないものに価値がある筈がない“)、(3) 米国は大
きいけれど心理的には島国である(日本は小さな島国)、(4)米国
には高度な「文明」はあるかも知れないが、たった200年の歴史で
はまだ独自の文化を持つには至ってゐない。
6. 私の背中に最後の一押しを与へたのは George W. Bush.
Miscellaneous comments / questions II
• 優れた研究者に共通した資質とは何か・失敗や挫折のパターン
– 本能的な、自分でもコントロール出来ない知的好奇心に駆り立てられるこ
と。 失敗や、挫折にパターンがあるか?
• 科学と宗教
– 今日配布した小文をご参照下さい。但し、私の立場は 一方の端に偏った、
過激なものであることは百も承知です。自分で考へるための材料だと思っ
て下さい。私に同意せよ、などとは間違っても言ひません。
• 科学と社会
– 第二回の講義で、科学者の社会一般への発言、似非科学などに就いて、
ある程度議論しました。
• 科学行政の改革
– これは、日本のサイエンスの将来にとって極めて重要な題目です。第一回
に配布した 「お上のことに間違ひはござゐますまいから」 をご参照下さい。
• 役に立つサイエンス vs 役に立たないサイエンス
– 第一回に配布した 「文化活動としてのサイエンス」 をご参照下さい。
Unique character of Scientific Discussion


政治家、弁護士は その職業上、議論に勝つために議論
しなくてはならない=相手を折伏することが至上目的。
科学者は議論に勝つために議論をするのではない。議論
を通して何が本当であるかを見つけるために議論する。
何が正しいかが重要であって、誰が正しいかは二次的。

如何に自分は正しいと固く信じてゐても、ことによ
ると、自分は誤りで、相手の意見が正しいかも知れないと考
へない限り、サイエンスの議論は成り立たない。
「自分は常に正しい」人はサイエンスには向かない。
「権威」 を崇拝するな
• サイエンスに「絶対の権威」は存在しないし、存在してはならない。
• 所謂 「権威」を尊敬することは良いが、「権威」を崇拝したり、「権
威」に怖気づいてはならない。「権威」の衣の下にあるものは自分
と同じ人間である。「盲目の尊敬は、たまたまそれを差し向ける対
象が正鵠を得てゐても、何にもならぬのである。」(寒山拾得、鴎
外)
• 常に「健康な懐疑心」(healthy skepticism) を持ち、「権威」に挑戦
することでサイエンスは進歩する。それは「非礼」ではないどころか、
むしろ研究者としての義務である。
• 決して自分自身の思考を停止するな。自分の目で見て、自分の手
で触って、自分の心で考へたものだけが本物なんだ、本で読んだ
ことなんか、風が吹けば吹っ飛んじゃふんだ。(木村雄吉)
Guiding Principle
それぞれの国には独自の歴史、伝統、社会
のしきたりがあります。単に、どこかの国が
やってゐるといふだけで、安易にそれに追従
することは危険です。然し、それと同時に、現
状維持は誰にとっても気楽なものですが、そ
れを盾にとって、良いお手本が目の前にある
のに、やるべき改革をしないのも、間違って
ゐます。 鈴木 「今浦島の目に映る日本の科学研
究制度 -- 束の間の幻影」 蛋白質・核酸・酵素
49:2303, 2004)
今、日本が必要としてゐるのは
風車に突進する Don Quixote
• あるがままの世の中と折合ひをつけることが出
来なくて、いつも、うつけた夢ばかり見てゐるの
は、それは狂気に違ひない。 然しな、本当の狂
気といふものは、あるがままの世の中と折合ひ
をつけるだけで、あるべき世の中のために戦は
うとしないことなのさ。 Cervantes、「Man of La
Mancha」
Last comment
三回の講義で述べた全てのことは、個人としての私自身
の経験に基づいた正直な意見であって 「権威」とは無縁
のものです。聴いてくださった方々にその内容を押付ける
気は毛頭ありませんし、口だけ開けて、鵜呑みにした挙
句、消化不良を起しても、責任は持ちません。強調したい
のは、常に自分自身でものを考へることです。私の講義
は聴いた方々が自分で考へるための素材を提供したに
過ぎません。同じ素材でも異なった背景、経験を持つ何
十人もの人が聴いて、自分で考へれば、何十もの異なっ
た結論が出て当然です。私の言ったことに賛成か、反対
かはたいした問題ではありません。 自分自身の思考の
結果、自分自身に納得の行く結論を出して戴ければ、講
義の目的は達したと考へます。
Power Point Files available
三回に亘った講義に使用した Power
Point ファイルを米田先生のオフィスに
お預けしてあります。ご自由に閲覧して
くださって結構です。
(Global COE の Home page に??)