P6 福岡・小林班 発表

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Transcript P6 福岡・小林班 発表

Radon検出器の作成
小林親司 福岡亮輔
P6身内班
目次
実験目的及び動機 (福岡)
実験装置及び原理
本実験に向けて(Step1~4)
(本実験)
実験目的及び動機
物から放出されるRn量を
測定したい
なぜか??
⇒RnはμTPCのBG
(バックグラウンド)になる
物質から出るRnの量が分
かれば、よりBGの低い検出
器構成物質を選択できる
Rnとは?
U、Th系列の放射性
核種で唯一の希ガス
U系列の222Rnは半
減期が長く一部が空
間中に染み出す。
86Rn
3.824d
U系列一部
85At
84Po
222Rn(通称ラドン)の
T=3.824day
Th系列220Rn(通称ト
ロン)のT=55.6sec
83Bi
82Pb
α
6.003
α
7.687
22.3y
μTPCでのRnの働き
U
U
U
U
Rnの
Rn
娘核
Rnの
Rn
娘核
U
Rn
Rn
放射線
放射線
μTPC
Rnの
Rn
娘核
U
Rn
放射線
U
U
U
U
U
U
U
U
Chamber
回路
U
次の項目
実験目的及び動機
実験装置及び原理 (小林)
本実験に向けて(Step1~4)
(本実験)
実験装置と実験原理
HV
Divider
PIN
Chamber
Vacuum
Pump
Chamber
30cm
30cm
本体
直径φ325mm
・ Chamberはacitiveshop社製のステンレス密閉容器
・ 本体の上のふちにシリコン製のパッキンがついて
いる。
・ 内部は電解研磨されている。
市販の鍋のふたを使わず
に新たにふたを作った。
以下の点を注意して設計
図を作り発注していただ
いた。
・基盤を固定するためのね
じ穴が必要だった。
・真空を引けるか。
・真空の際にかかる外圧に
耐えうるか。
Siフォトダイオードの動作原理
・ 典型的なSiPhotoDiodeの
断面図。
・ 写真の黒い部分は受光面
で右図のP層に当たる。
・ α線は空乏層で電子正孔
対をつくり、これがバイアス電
場により正極と負極に流れる。
・ α線はエネルギー損失が
大きく空気や物質と反応し直
ちにエネルギーを落としてし
まうので絶縁膜はないものを
使った。
正電極
(アノー
ド)
空乏層
負電極
(カソード)
α線
P層
N N+
絶縁膜
(今回これはないものを用いた) N層
実験手順
① 試料をchamberの中にいれ、真空に引く。
② PINを-1.5kV程度に印加する。(試料からRnが染み
出す。さらに娘核であるPoも生じる)
③ 時間ごとにPINに入るα線を測定する。
HV-Divider
- - -PIN
- -
Po+
Chamber
Vacuum
Pump
Po+
Rn
Rn
Rn
Rn-source
vacuum
Rn、Poの生成
右のU系列の壊変
でRaの1.6*103year
以降が永続平衡
になっているとす
ればRaは時間に
対し一次関数的に
崩壊する。これに
Rn自身の崩壊を
あわせて考えれば
1-(1/2)^(1day/3.8day)
1day
次の項目
実験目的及び動機
実験装置及び原理
本実験に向けて(福岡)(~Step1)
(本実験)
本実験への道
実験段階 PINの位置
Step1
Step2
Step3
Step4
α線源
579/CsI型
プリアンプ
備考
回路上
使用
電圧
30V
使用
アンプ製作
回路上
30V
不使用
回路製作
チャンバー内
-1500V
不使用
HV回路製作
チャンバー内
-1500V
不使用
内部真空
P
I
N
HVdivider
pre-Amp&Amp
HVsupply
電源
オシロスコープ
各Stepの特徴
Step2
Step1
ここにPIN
CP社579/CsI型プリアンプ
非反転アンプ
自作Bias&PreAmp&Amp
(CS515及びLF356N使用)
各Stepの特徴
Step3
Step4
真空装置
Chamber上自作HV用回路
Chamberの静電遮蔽箱作成
Step3の静電遮蔽箱の効果
②
①
3V
0.8V
③
①遮蔽箱なし
②遮蔽箱作成(2/28)
③遮蔽箱にアルミを巻く
.05V
Step1
実験段階 PINの位置 使用電圧
30V
回路
備考
既製品
アンプ製作
Step1
回路上
Step2
Step3
回路上
30V
自作
回路製作
チャンバー内
-1500V
自作
HV回路製作
Step4
チャンバー内
-1500V
自作
内部真空
α線源
(579/CsI型)
P
I
N
HVdivider
pre-Amp&Amp
HVsupply
電源
オシロスコープ
Step1
線
源
2.0cm
α
Bias電源
8.0cm
電源
既製品プリアンプ
オシロスコープ
PIN
Amp
2.0cm
2.0cm
Amp回路図
Sig in
PIN用穴
既製品プリアンプ
0.1μ
+
-
Sig out
0.1μ
1k
10μ
-12V
50k可変
10μ
+12V
α線源:マントル
マントルとは?
 6-6ナイロン製でラン
タンの発光体
 Thが添加されており、
Th系列の線源として
使用できる
 過去P6でも使用
6.5cm
α
4.012
α
5.423
α
5.685
α
6.288
6.5cm
64.0%
α
6.779
36.0%
α
6.051
マントル
α
8.785
解析方法



Th系列の崩壊α線を
永続平衡を仮定
⇒ガウス関数重ね
合わせで右図のス
ペクトルが期待され
[a.u]
る
取れたスペクトルと
右図の一致を見た
い
典型的な分解能
(FWHM:0.3525MeV)
[MeV]
データ取得
データ取得にはオシロとPC(Linux)をLanで接続させ、
神岡グループのプログラムを改変したものを用いた。
オシロ
TDS3034B
②データ送信
LAN
PC
①コマンド送信
プログラムコマンド一覧
RUN / ON / STOP / OFF / RUNSTop / Continue
/ACQuire STOPAfter / SEQuence / ACQuire STATE
データ取得レート:約1Hz(製造元曰く最大30Hz)
サンプリングレート(可変):約100ns(最小0.002ns~最大105ns)
縦のビット数(垂直分解能):9Bit (スペックシートより)
解析
スペクトル取得
取得データを解析ソフト
MAX値
『ROOT』を使って解析。
手法Ⅰ
手法Ⅱ
Height
高さ(右図Height)のヒス
トグラム作成
[V]
Area
Base line
Threshold
Area積分(右図Area)の
ヒストグラム作成
分解能のいい手法を用
いたい。 ⇒不明なので双
方採用
[Sec]
波形のサンプル
Step1の結果
ここがない
[a.u]
[a.u]
[MeV]
黒:取れたスペクトル
赤:Th系列α線スペクトル
⇒スペクトルが合わない?
[MeV]
Step1の結果
[a.u]
[a.u]
[MeV]
[MeV]
緑:U系列α線スペクトル(Th系列の半分の割合)
青:Th系列とU系列の足し合わせ
⇒すこしマシになった。
このずれはそのうち検討
Step2 (小林)
Step2
でやったこと
PINの位置
使用電圧 回路
実験段階
30V
回路上
既製品
Step1
備考
アンプ製作
30V
回路上
自作
回路製作
Step2
-1500V
チャンバー内
自作 HV回路製作
・ BIAS回路の作成
Step3
・ 反転アンプの作成
-1500V
チャンバー内
自作
内部真空
Step4
・ それらを用いたランタンのスペクトル取得
及び解析
PPD
BIAS 30V
Signal
検出器にピンを取り付
ける回路をつくった。
いくつかのものはP6
の先輩方のものを参
考にさせていただきま
した。
プリアンプにはCP社のCS515を
利用した。
BIAS回路
プリアンプ
反転アンプ
BIAS回路
・ CP製の筒型アンプと自作アンプの比較を行うため
にPINにBIAS電圧をかける回路を作成した。
・ 抵抗分割せず直接PDに30Vの逆電圧がかかって
いる。
30V
電源
30V
10MΩ
1GΩ
PD
PreAmp
アンプ回路:反転アンプ
-12V
+12V
R2
電源
PreAmp
オペアンプ
R1
オペアンプを用いた反転
増幅回路
Signal
out
抵抗値はR11kΩ、
R2は最大50kΩの可変抵抗
にした。
Step2の結果
黒:マントルのスペクトル
赤:バックグラウンド
Step3
実験段階 PINの位置 使用電圧
30V
回路
備考
既製品
アンプ製作
Step1
回路上
Step2
Step3
回路上
30V
自作
回路製作
チャンバー内
-1500V
自作
HV回路製作
Step4
チャンバー内
-1500V
自作
内部真空
α線源
(579/CsI型)
P
I
N
HVdivider
pre-Amp&Amp
HVsupply
電源
オシロスコープ
HV回路
Step2に続いてHV回
路をつくった。HV回路
はPINを負に印加する
と同時にPINにBIAS
電圧もかけられる回
路になっている。
PPD
プリアンプ
反転アンプ
HV-BIAS回路
-1457V
-1500V
HV
21M
Ω
30M
Ω
PreAmp
200M
Ω
1GΩ
PIN
-1427V
抵抗分割によって1.5kVのうちの30V
がPPDにかかる。
PINから出たシグナ
ルは200MΩ抵抗側
にはほぼ流れずコン
デンサを通して
PreAmpに流れてい
く。
BGとの戦い
Step2にもあったようなおかしなBGが見え
たのでそれの源を探索
Step1のセッティングで右図の窓に
アルミやキムワイプをまく
⇒BG消えず⇒外部放射線でない?
 HV電源、回路全般は2種類試して両方
BG乗る⇒これらでもない?
 ①アース②電源③オシロ④PIN
のどれかか?⇒すぐ検証できるPINを検
証⇒PINを変えてBG減発覚(本日、朝)
本実験に向けての課題
Step2~:BGの特定
Step2~:分解能の向上(アース強化な
ど)
Step2~:対振動の強化
Step4:真空におけるHV印加時の安定
性(HVはかかったのでPIN待ち)
まとめ
本実験までに必要な装置はあらかた完成
スペクトル取得&解析はStep2止まり
⇒BGやノイズを低減しスペクトルの取得・解析
さえ進めば本実験へ