Transcript デベロッパー ＝ 床を購入する人

～『職人の街』－安城ギルドの具体化に向けて～
勉
強
会
テーマ：街づくりにおける資金計画
（共同化はどうすればできるか ）
平成１７年７月１５日
末広まちづくり協議会
商業部会
『職人の街』小委員会
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□講師：伊藤 公一 氏ご紹介□
「官庁・民間を通じて街づくりの事業に精通」
略歴
●1989年～2002年
名古屋市住宅都市局 勤務
●2004年～
株式会社 都市経営戦略研究所
代表取締役 就任
設立
○株式会社 都市経営戦略研究所の主な業務
□不動産の証券化
□ＰＦＩ事業導入可能性検討
□費用便益分析（Ｂ/Ｃ）
□その他関連業務
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1.共同化の定義
• 共同化するモノ
⇒ 「建物」
• 建物の共同化
⇒ 土地所有者や借地権者（＝「地権者」）
が共同して建物を建設すること
But！
建物の所有方法や建て方のルールによって、
①手続き、②補助金、③税制に違いが生じる。
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2.共同化のメリット
①敷地を細分化しない
⇒ 間口が広く使えて、床の有効利用が可能
②協調化した施設計画が可能
⇒ まちの魅力づくりに寄与
まちのグレードが向上
③事業メリットを得る
⇒ 法律に定める一定要件を満たすことに
よって資金負担が軽減
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3.共同化基本方式フローチャート
Yes
建物をすべて
地権者が所有
No
資金調達可能
余剰床の処分
共同建替方式
デベロッパーの参入
※デベロッパー
＝ 床を購入する人
等価交換方式
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4.共有と分有の違い
①共有
1筆の土地を持分
割合によって所有
する形態
土地は1筆
1,000㎡
②分有
各人がそれぞれの
土地を所有する形態
Aさん：4/10
Bさん：3/10
Cさん：2/10
Dさん：1/10
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Aさん：400㎡
Bさん：300㎡
Cさん：200㎡
Dさん：100㎡
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5.地上権と賃借権の違い
①地上権
・物権
・貸主に登記協力義務
・貸主の承諾なく譲渡、
転貸が可能
②賃借権
・債権
・登記は一般的ではない
・譲渡、転貸には貸主の
承諾が必要
ただし！
借地借家法や契約内容により、両者の差異を
なくすこともできる
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6.共同化の種類 ①
敷地共有型
・敷地は1筆の共有
・所有権付の区分所有建物として第三者(X)
に処分が可能
A
B
共同化
A
AX
A
B
A
BB
X
BX
土地の一部を建物と交換
A B X
1筆の土地として共有
等価交換方式向き
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7.共同化の種類 ②
地上権設定型
・敷地は分有のまま、それぞれに地上権を
設定
・地上権付の区分所有建物として第三者(X)
に処分が可能
等価交換方式向き
A B
共同化
A
A
X
B
B
土地の権利の一部を建物と交換
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A B X
A
B
土地は分有
地上権を設定
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8.共同化の種類 ③
賃借権設定型
• 敷地は分有のまま、それぞれに賃借権を
設定
• 賃借権付の区分所有建物として第三者に
共同建替方式向き
処分が可能
A
共同化
A
B
X
B
A B X
A
B
土地は処分せず
ただし資金調達が必要
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A
B
土地は分有
賃借権を設定
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9.共同化の種類 ④
敷地分有型
• 敷地を分有のまま、敷地の相互使用という
形態で、敷地面積に見合った建物を所有
• 地権者だけの区分所有建物に適する
共同建替方式向き
A
A
共同化
A
B
B
土地は処分せず
ただし資金調達が必要
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B
A
B
土地は分有
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10.共同化の基本方式①
「等価交換方式」
⇒ 地権者は土地を、
デベロッパー（DV）は建設費を負担
A
X
A
地権者：土地提供
DV：建物建設
B
A
BB
Y
建物
土地
土地の一部を建物と交換
土地の一部を処分して建物に置換するので、
原則として地権者の費用負担なし
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11.収支モデル①
等価交換方式（敷地共有型）
【モデルの一例】
• 従前資産額：5億円(補助金、移転補償金含む)
• 敷地は共有、一部等価交換
• 工事費：5億円
建物
売却
• 共同ビルの価額：10億円
• 地権者が取得する
地権者
権利床は50％（5億円相当）
共有
土地
• 残り5億円は売却して調達
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12.共同化の基本方式②
「共同建替方式」
⇒ 地権者が建設費を負担
地権者間の取り決めで建物を所有
地権者：資金調達
DV：建物建設
土地
建物
土地
土地を処分することがない反面、資金調達が
必要となる。
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13.収支モデル②
共同建替方式（敷地分有型）
【モデルの一例】
• 従前資産額：いくらでもよい
• 工事費：5億円
• 地権者の敷地面積比等で
工事費を按分負担
建物
土地
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14.共同化における公共団体のサポート体制①
「優良建築物等整備事業」の概要
•
•
•
•
優良開発型（共同化タイプ）
市街地住宅供給型（優良住宅供給タイプ）
対象地域：人口5万人以上の市の区域
規模：原則として概ね1,000㎡以上
（マンション建替タイプは300㎡以上）
• 敷地：一定規模の空地を確保、幅員6ｍ
以上の道路に4ｍ以上接すること
• 構造、階層：地上3階以上で耐火又は準耐火構造
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15.共同化における公共団体のサポート体制②
「優良建築物等整備事業」の補助対象
①調査設計計画費
事業計画作成費、地盤調査費、建築設計費
②土地整備費
建築物除却費、整地費、（補償費）
③共同施設整備費
空地等整備費、供給処理施設整備費
④附帯事務費
※各プロジェクトのタイプにより補助対象の項目
は異なる。
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16.共同化の推進上の課題
• 床をどのように所有するのか。
• 所有⇒公租公課
（「不動産取得税」「登録免許税」
その後「固定資産税」「都市計画税」）
• 誰かが転売する可能性
（永久に同じメンバーで所有できない）
• 建替時には全員の同意が必要
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17.共同化した床の将来性
• 「法人化」により安定した運営を行える可
能性
• 資金調達を、別に設立する法人を通じて行
える可能性（「証券化」の可能性）
• 共同化した床を、資産流動化法に基づく
「特定目的会社」に売却し、販売リスクを
回避できる可能性
• 建物管理や処分を「特定目的会社」を
利用して行える可能性
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お問い合わせ先
株式会社 都市経営戦略研究所
所在地 名古屋市中区錦二丁目2番13号
名古屋センタービル701
TEL：
FAX ：
URL ：
052-201-5103
052-201-5104
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