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大阪府地域医療再生計画「泉州医療圏」 (計画期間:平成22年1月8日~25年度末)
《南部編》 1. 現状と課題
現 状
課 題
泉州医療圏の医療提供体制は、府内でも相対的に脆弱
・人口あたりの病院従事医師数は全国平均以下
減少率(H14→H18)は府内最大
・一般病床を500床以上有する大規模病院が存在しない(府内医療圏で唯一)
・中核機能を担うべき公立病院において不良債務額が急増(H16~)
総じて南部の医療機能がより脆弱
・病院従事医師の不足状況・減少傾向が南部でより顕著
・比較的規模の大きな病院が北部に偏在
・南部で一般病床を150床以上有する病院は3公立病院のみ
『医療圏全体の医療水準の向上のた
めには、南部の医療機能の底上げ
に重点化することが必要』
『とりわけ、南部の公立病院の機能
再生への取り組みがキーポイント』
地域医療の中核機能を担うべき
南部の公立病院の医療提供機能が低下
・限られた医療資源の中、それぞれの病院が総花的な診療機能を
維持していくのは限界
・医師不足の影響などから、診療体制の縮小や二次救急告示の取
り下げを余儀なくされている
※この計画でいう「北部」は「岸和田市以北」を指し、
「南部」は「貝塚市以南」を指す。
《南部編》 2. 取り組みのイメージ(働きやすく・魅力ある医療体制、「強み」を活かした機能再編)
現状
大阪大学
近畿大学
医療機能再編のイメージ
その他関係大学
大阪大学
近畿大学
調整
取り組みの方向性
その他関係大学
「安定した医師確保による
泉州医療圏の地域医療水準の向上」
連携
【医療機能の再編】
それぞれが特長(強み)を活かした診療機能に
重点化しつつ、相互に連携
泉佐野市
阪南市
市立貝塚病院
市立泉佐野病院
阪南市立病院
内科、小児科、
外科、整形外科…
内科、小児科、
外科、整形外科…
内科、小児科、
外科、整形外科…
内科、小児科、外科、整形外科…
市立貝塚病院
市立泉佐野病院
阪南市立病院
『各病院の特長(強み)を活かした診療機能に重点化』
【特 長】
・それぞれの病院が、がん、救急などの強みを有する
・各病院間は交通至便
がん診療を中心とし
た急性期病院へ
検診からターミナル
ケアまで一貫したが
ん診療を提供
泉州南部の救急医療
のコア機能を担う
「府がん診療拠点病
院」として、がん診
療機能はもとより、
全般的な急性期病院
の機能を発揮
亜急性期・回復期医
療の機能を強化
泉佐野・貝塚病院を
後方支援
機能再編の骨格づくり(22~25年)
貝塚市
⇒「点」から「面」で支える地域医療ネットワークへ
医師確保のための環境づくりと各病院の特
長(強み)を活かした効率的で質の高い医療
提供体制の構築
「高度・先進的な医療提供」
「医師のスキルアップ」
「勤務条件の改善」 の実現
※市立泉佐野病院は平成23年度当初に
地方独立行政法人へ移行予定
※平成25年度までに府立泉州救命救急セ
ンターを市立泉佐野病院に移管し、同
病院の一部門として運営
【課 題】
・診療科の集約・再編により、医師の働きやすい(集ま
りやすい)環境を構築
【将来的な経営形態のあり方】
・医師不足により、診療機能・研修機能低下
一方、機能再編に取り組んだ診療科は医師数増加
・関係大学間の協調による効果的・効率的な医師派遣の
維持・拡大
本計画に基づく取り組みを通じて生まれた成果
や、顕在化する課題を十分検証しながら、将来
的な課題として検討
・それぞれの病院が複数の大学から診療科ごとに医師
の派遣を受けているため、円滑な人材交流が困難
・それぞれの病院組織が独立しているため、医療従事
職員の柔軟な配置が困難
・地方公共団体の一組織のため、財務面や組織面が硬
直化
抜本的な機能再編へ(26年~)
・各病院が総花的に診療科を標榜しており、配置医師
数が少なく、医師の負担大
・さらに抜本的な機能再編をすすめる場合、
より「自律性」「弾力性」「スケールメリット」
が発揮しやすい経営形態への移行が有効
・共同での地方独立行政法人設立など、将
来的には、より良い経営形態のあり方の
検討を進めていく
《北部編》《救急医療体制編》
◆北部における
公立病院の連携強化
大阪市立大学
関西医科大学
周産期医療体制の拡充
・ハイリスク分娩の増加
傾向が顕著
・市立泉佐野病院(地域周
産期母子医療センター)の
NICU稼働率がほぼ100%
和泉市立病院
泉大津市立病院
各大学に
寄附講座開設
●医師(産婦人科医・新生児科
医)の確保体制の充実
⇒周産期センターの機能の強化と
運営の安定化を実現
連携
分娩機能を集約化
周産期センターの運営開始
◆救急医療体制の再構築
・救急搬送受入における
北部の病院への依存が
大きい
・救急需要と医療供給の
バランスが崩れている
・搬送困難事例が急増
一部の対応可能病院に
過剰な負担
《救急医療提供体制の強化》
《後方病床の確保》
・市立泉佐野病院を中心に地域の救急
基幹施設を整備
・阪南市立病院の後方転院受入れ機能
を強化
負担の分散
●南部に救急医療拠点を確保
【南部の公立病院の機能再編】
・市立泉佐野病院の内科救急再開
・府立泉州救命救急センターを市立泉佐
野病院の一部門として運営
転院
救急搬送
救急病院
《消防と医療の連携による
搬送・受入の円滑化》
・消防法改正に基づく救急患者の搬送及び受入れにつ
いてのルール(実施基準)の策定
後方転院協力病院
《円滑な後方転院調整のしくみづくり》
・救命救急センター、二次救急病院等から急性期処置
後の救急患者の転院を円滑にするための関係者間の
協議の場を立ち上げ、連携を強化
●救急協力機関の裾野を広げ、軽
症者の受入ルールを定める
●搬送困難事例の受入当番制の確
立
併せて、府全域で効率的な施策を展開、本医療圏の医療再生を側面支援
医師確保策の充実…『奨学金制度を活用した医師確保対策』『就業環境改善による女性医師の確保対策』
《主な施策と再生基金額概算》
《泉州南部における公立病院再編》
再生計画合計:25億円
〔病院の機能再編〕…基金額5.8億円
○それぞれの病院の特長(強み)を伸ばすための施設・設備の整備
・がん医療提供体制の強化:市立貝塚病院・市立泉佐野病院の高度かつ先進的な医療提供に必要となる施設・設備整備
・基幹的救急医療体制の形成:市立泉佐野病院の二次救急対応機能を強化するための施設・設備整備
府立泉州救命救急センターのICU拡充
・亜急性期・回復期医療体制の充実:阪南市立病院の円滑な医療機能を発揮するための院内環境整備
など
〔診療機能の一体的な提供〕…基金額8.5億円
○公立病院間で診療機能を一体的に提供するための体制整備
・病院間ネットワークシステムの構築による診療情報共有化
・医師の相互連携、患者の相互受診調整・共同ベッドコントロールの運用
など
〔機能再編に関する検討〕…基金額0.8億円
○円滑な機能再編の実施に向けた検討
・現状分析、機能再編シミュレーションの実施、将来の経営形態のあり方に対する課題整理等
〔地域の医療機関との連携〕…基金額0.6億円
○地域の医療機関との相互連携強化に向けた取り組み
・地域医療連携室の機能強化
・地域の医療機関との研修会、合同症例検討会や連携会議の開催
〔医師にとっての魅力ある病院づくり〕…基金額5.4億円
○安定的な医師の養成と確保に向けた取り組み
・医師の養成機能の向上
(関係大学への寄附講座開設、共有の医師研修プログラムの開発、海外研修制度の創設等医師の研修研究活動への支援)
・多様なライフスタイルに対応した勤務環境の改善(院内保育所の整備等)
など
《泉州北部における公立病院の連携強化》
〔医師の養成・確保〕…基金額1.2億円
○関係大学への寄附講座開設
《救急医療体制の再構築》
《医師確保策の充実》…基金額0.7億円
〔医師偏在の改善〕
○奨学金制度を活用した医師確保対策の実施
〔就業環境改善による女性医師の確保〕
○短時間正規雇用制度を導入する医療機関への支援事業
の実施
〔初期から二次、三次に至る救急医療体制の構築〕…基金額2億円
○民間病院の協力を得た二次救急医療体制の連携強化の検討・受入体制の整備
○それぞれの病院の特長(強み)を伸ばすための施設・設備整備(基幹的救急医療体制の形成)【再掲】