Transcript 営利会社の医療支配
急病になって救急車を呼んだら 日本では • 救急隊が病院をみつけて運んでくれる • 病院ではすぐに診てくれる • 受ける医療は差別なく平等 • 費用は保険診療で統一 • 入院が必要な時医師が病院に連絡 アメリカでは • • • • • 最初に保険の有無を聞かれる 次に保険の種類を聞かれる 保険と契約している病院に運ぶ 受ける医療は保険の種類によって差がある 病院では、最初に行うのが治療費を払うとい う「誓約書」のサイン • 主治医は治療内容と入院させてよいかどう か患者が契約している保険会社にお伺いす る 日本の場合 • • • • • 日本は 国民皆保険制度 誰でも いつでも どこでも おなじ医療 自由に診療所や病院を選べる 平等を重んじた社会主義的医療 無保険者 最近急増 500万人 アメリカの場合 • • • • • • • • 民間医療保険が主流(保険料により格差) 会社又は個人で加入 58% 公的医療保険 26% メディケア(高齢者・障害者) メディケイド(低所得者) 無保険者 16% 4700万人 自由を重んじる市場原理主義医療 アクセスやサービス内容に格差 保険会社が決める入院期間 • • • • • • • 病名・手術 出産 乳がん手術 虫垂炎手術 脳卒中 肺炎 冠動脈バイパス手術 心筋梗塞 標準入院期間 • 1 日 • 1 日 • 1 日 • 1 日 • 2 日 • 4 日 • 4 日 日米の病院職員数 テキサス大学癌センター ベッド数 ベッド利用率 職員数 医師数 看護師 薬剤師 総収入 456床 88,2% 14,250 663 1,800 924 1,639億円 愛知癌センター 473床 95,8% 881 95 318 13 133億円 医療機器が高価=技術料が低い 日本の医療費は高いのか • 日本の医療費は先進諸国(OECD)で何番目でしょう • アメリカと日本の医療費を比較すると… アメリカの医療費は日本に比べて 国民一人当たり 2倍 患者一人当たり 8倍 総医療費は 12倍 日本の医療費は世界で21番目 盲腸手術入院費の都市別比較 ニューヨーク ロサンゼルス 費用(万円) 243,9 193,9 入院日数 1 1 香港 152,6 4 ロンドン 台北 グアム ソウル 114,2 64,2 54,6 51,2 5 5 4 7 ローマ 46,4 2 日本 37,8 7 上海 バンコク 23,4 20,7 4 3 (AIU保険会社2000年データより) 何故医療費が高いと感じているのか 医療費の負担割合 (国・企業の負担と家計負担) 低医療費政策を長く続けた結果 • • • • 消える産科、縮む小児科 「いのちの医療」の危機 歯科医の5人に一人はワーキングプア 勤務医の9割近くが夜間当直の翌日も通 常勤務 「過労死ライン」 • 医療を削る、介護を削る、命を削る • 医療崩壊 政府や経済界はアメリカ型の医療を日本に 導入することを考えている • 強く主張しているのは • 規制改革会議 • 財務省 • 経済財政諮問会議 • 経済界 • ビジネスチャンスの拡大 • 株式会社による病院経営 • 混合診療(保険診療と自由診療)の拡大 医療崩壊 日本 アメリカ 医療費抑制、自己負担増 GDP比 8% 医療費高騰、自己負担増 GDP比 15% 厚労省の管理、統制強化 医療機関への圧力 市場原理医療(営利会社の医療支配) 保険会社による支配 無保険者への診療拒否 保険者への保険会社の支払拒否 医療費による自己破産 医師・看護師不足、偏在化 国民のモラル低下 ・医療費未払い者増 ・院内暴力増 ・医療コンビニ化 混合診療拡大 株式会社の医療参入 診察料等の日米比較 日本 初診料 処方箋料 合計 心電図 胃内視鏡 アメリカ 2,700円 11,500~ 400円 20,500円 3,100円 (日本の3.7~6.6倍) 1,500円 51ドル(内科) 58ドル(循環器専門 医) 11,400円 481ドル