敦賀市の防災について

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Transcript 敦賀市の防災について

敦賀市の防災システムの充実について
~被災して考える防災システム~
平成20年4月
美濃部武則
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minobe.takenori@fukui,west.ntt.co.jp1
1.全体イメージ
『関係者、関係機関の情報交換充実』『住民への情報伝達機能の高度化』
『メディアの多重化』 を機軸に、災害に強いまちをつくります。
緊急告知
緊急地震速報
緊急告知
IP告知端末
安否確認
関係機関、関係者間の
情報交換の充実
RCN
被災現場映像の配信
FMラジオ 緊急車両、CATV中継車
情報入手機能の充実
(テレメータリング、道路監視etc)
メディアの多元活用
(CATV、コミュニティFM、
地域防災無線、WiMAX)
地図を活用した住民の安全確保
(災害弱者の安否確認等)
緊急通報機能の充実
(TOMBOメール)
(FM告知・・コミュニティFMとの連携
・・RCNとの連携)
屋外拡声器と個別受信
電源、通信の自律化
近隣自治体や県との高速ネットワーク
屋外インフォメーション(文字)
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Minobe.takenori@
2.利用できる通信メディア
2-1無線系
①防災行政無線
防災用に周波数を割り当てた無線システムです。以下の3つに分類されます。
①移動系 : 防災情報を収集するため自動車へ搭載・持ち運び可能な移動局と役場などの基地局とで通信す
るもの。普段は一般行政事務の連絡に使用されている。
アナログ、ディジタルとも260MHzバンドを利用
②同報系 : 屋外スピーカや地域によっては戸別受信機で、住民に対して防災情報を周知するもの。普段は住
民に対しての広報にも使用可能。
アナログ、ディジタルとも60MHzバンドを利用
③テレメーター系 : 観測点と指令所を結び、降水量・河川の水位測定などのデータを収集するために使用す
るもの。
アナログ、ディジタルとも60MHzバンドを利用
戸別受信機
屋外拡声器
屋外サイレン
屋外インフォメーション
(文字等)
システムの参考サイト(ディジタル)
http://www.fujitsu-general.com/jp/news/2002/12/02-N12-27/index.html
戸別受信機の参考サイト(ただし アナログ)
http://www.town.kira.lg.jp/pub/kurashi/douhoumusen/index.html
戸別受信機の参考サイト
http://www.town.miyama.mie.jp/kouhou/200701/200701-7..pdf
統制台
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②簡易無線
資格は不要で、申請さえ行えば簡単に電波を出すことができる業務無線です。
このため、多数の人が利用することから混信の可能性もありますが、近年、トーンスケルチ機能などによ
る戸別呼び出し機能を搭載し、 混線を無くして公民館と地域住民との生活情報の連絡用の製品も発売さ
れています。
出力は5Wまで可能で、半径5kmから10Kmまで送信可能です。150MHz帯と460MHz帯に割当てが
あります。
住民宅
戸別受信機
エリアトーク親局
(公民館や学校)
公民館、小学校区単位の
コミュニティ無線システム
(簡易無線を利用したシステム
ex. エリアトーク)
参考 http://www.satuma-net.com/
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③WIMAX
いわゆる高出力の無線LAN
半径2kmから5km以上をカバーできる。
通信速度は、設定(出力、指向性、周波数の方向別分割)にもよるが、地域バンドの10Mbpsを利用すると、
下り速度数Mbps以上 上り速度1Mbps程度は可能
IEEE 802.16eの現時点での仕様は下記の通り
移動端末に用いられる方式。120km/hでの移動中も使用可能。Mobile WiMAXとも呼ばれる。 米国時間2005年12月7日、IEEE
が承認(ただし、ハンドオーバーの実現及び高速移動時の補正等は含まれない為、引き続きWiMAXフォーラムで調整)。この際
承認された規格名称は、「IEEE 802.16e-2005」。
最長伝送距離:1~3km
最大伝送速度:最大21Mbps(20MHz帯時)ベストエフォート方式(QoS実装可)
変調方式:OFDM/OFDMA/SOFDMA/QPSK/16QAM/64QAM
全二重通信実装方式:TDD/FDD(半二重も可)
使用周波数帯:6GHz以下(2.5/3.5/5.8GHz帯を推奨)
日本では2.5GHz帯を利用。
◆IP携帯電話による通話確保
RCN
◆災害映像伝送
防災における活用シーン
詳細情報
◆モバイル端末への
詳細情報の配信
◆映像監視
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④コミュニティFM放送
敦賀FM放送・ハーバーステーション
周波数77.9MHz 出力 20W
地域密着型のFM放送サービスができる。
防災における活用シーン
コミュニティFM網
もしくは
CATV網
FMラジオ
緊急告知FMラジオ
緊急告知FMラジオ
⑤携帯電話
防災メール
(tomboメール)
災害伝言板サービス
http://www.nttdocomo.co.jp/info/disaster/
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2-2有線系
①CATV、CATVインターネット
防災における活用シーン
防災チャンネル+データ放送
緊急告知FMラジオ
(CATVで利用)
(価格 1万円程度)
IP告知端末
(3~4万円程度)
詳細情報
②NTT網(電話、ADSL、光フレッツ)
インターネットの活用
災害伝言ダイヤル
http://www.ntt-west.co.jp/dengon/index.html
詳細情報
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3.被災して気付いた防災ネットワーク
序章
出水開始
我が家の集落
◆被災者は状況が何も分からない
◆『避難してください』だけでは、その気にならない。
◆本当の被災地には取材は来ない。来れない。
◆必要な情報はその人ごとに異なる
◆停電する。
耐えている鉄橋
後で崩壊
我が家から100m下流
◆電柱が道路ごと流される。
◆NTT、電力会社は頼りになる が 道次第
アナログ電話は停電でも使える
濁流が壊したテニスコート
我が家の隣
携帯基地、電話交換所のバッテリー次第
ケーブルが道ごと流されると・・・・
じゃあ どうしよう?
・ネットワークは合板で。ロープのようにより線ワイヤーで。
・できれば耳と目に情報を。
・あらゆる人へ(家、車、畑、漁、歩)(若い人、高齢者、子供)
濁流が残していった大量のごみと泥
我が家の前
敦賀にたとえると
・自賠責保険 NTT ? 全国均一
・任意保険
RCN ケーブル&ワイヤレス かゆいところに手が届く
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4.敦賀市における整備の考え方
①防災行政無線(片方向)
伝送できる情報は音声あるいは低速度のデータ通信(32kbps程度)であるが、全区間無線であり、自然災
害に強く、屋外拡声器など最低限の整備が必要。
戸別受信機の配備については、全戸無料配布、あるいは災害弱者への無料配布、全戸対象で一般世帯に
ついては有償とするなどの検討が必要。
②コミュニティFM(片方向)
設備は民間が運営しており、災害時の運転が保障できないという課題があるが、全区間無線であり災害に
強いため、活用する必要あり。
有償での緊急告知FMラジオの配布あるいは災害弱者への無償配布等の検討が必要。
③簡易無線(片方向)
コミュニティのつながりが強い地区などから、要望がある場合は、宝くじ助成金などで整備可能
④WiMAX(双方向)
緊急時の通話確保、被災映像伝送等詳細な情報の伝送ができるため、防災システムの充実のために活用
する必要がある。
ただし、基地局までの回線が光ファイバー回線等で伝送する場合は、有線区間が含まれるため耐災力は低
下する。
⑤IP告知系システム(双方向)
CATVインターネット、WIMAXで利用できる双方向系の同報通信システム
導入を検討する価値あり。
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参考.有線系の告知放送システム
有線系の告知放送システムは、地域イントラネットやCATVインターネットの普及に伴い現在IP告知システム
が主流を占めています。
システム構成
告知放送装置
IP通信システム
管理装置
VPN対応
ルータ
イントラネット
インターネット
CATVインターネット
屋外放送設備
◆告知放送
一斉放送
グループ放送
避難所や公共施設、区長宅等
さらには一般住民宅
告知放送端末
●告知放送機能
センタ(役所/役場)からすべての告知端末または、
VPN対応
指定した グループ、指定した告知端末に放送します。
ルータ
IP電話
●緊急放送機能
災害発生時等は、その他の放送に優先して強制音量で放送することができます。
●告知放送録音機能
各種放送の内容を、端末側で自動的に録音し、いつでも放送内容を確認することができます。
・・・聞き逃した放送や、再度、放送内容を確認したい場合に便利です。
●地域内無料IP電話としての利用もできます。
◆システム方式(通信プロトコル)の注意
マルチキャスト方式が主流ですが、インターネットを利用してこのマルチキャスト告知放送を行うには、VPN
ルータが必要です。
ユニキャスト方式の場合は、一斉告知先数に上限があるので、規模によって複数のセンターシステムが必
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要になります。