レイケ管

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熱音響管の解析とシミュレーション
早稲田大学理工学部
電気・情報生命工学科4年
神保直史
2007/01/27 -卒業論文合同発表会-
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研究内容
「レイケ管」と呼ばれる熱音響管を解析する
2007/01/27 -卒業論文合同発表会-
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レイケ管とは?
• レイケ管(Rijke tube)
1859年,オランダ人のレイケにより報告された現象.
①パイプの中に金網を入れ
②その金網をバーナーで加熱
③十分過熱したところで加熱を止める
④大きな音が鳴り始める
実際にやってみます。
⇒簡単に出来る熱音響現象
2007/01/27 -卒業論文合同発表会-
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熱音響とは? ①
• 音響学では、一般的に「断熱」として考える
しかし、狭い空間を伝播する音波は
• 熱伝導や粘性効果の影響を受ける
つまり、
熱⇔音波
2007/01/27 -卒業論文合同発表会-
の変換が無視出来なくなる
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熱音響とは? ②
• 熱によって音が出る場合
熱い
冷たい
高温
低温
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温度↓
温度↑
温度↑
温度↓
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過去の研究内容
• 山崎研での研究内容
– 自然エネルギーを駆動源とした熱音響システム,水野,2005
– 熱音響現象を用いた水の生成,井田,2005
– 多様な共鳴現象を利用した騒音制御,劉,2004
– 音を駆動源とした熱音響システム,柳,2003
⇒
音波⇒熱が主なテーマ
2007/01/27 -卒業論文合同発表会-
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研究の目標
熱音響管から大きな音を出す
2007/01/27 -卒業論文合同発表会-
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研究の概要
レイケ管の解析
(物理的解明)
どのような管で
どのような音が
出るか?
より効率良く
大きな音を出せる
廃熱の有効利用
解析に
基づいてレイケ管を実際に製作する
新しいエネルギー
としての可能性
レイケ管内のシミュレーションをする
太陽だけで
音が出る
太陽光を用いた
冷房とか
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環境問題の
解決へ
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レイケ管の実作①
• レイケ管を作る材料
– ステンレスパイプ+金網
→簡単に現象を確認可能 →音の持続が難しい
– 強化ガラス管+金網
→内部の観察が容易
レーザーでの解析も可能 →ガラスが高温に耐えられない
– ステンレス太管+スタック
→熱を伝えるのが難しい
→大きな音を得られる
内部を加圧させる事も可能
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レイケ管の実作②
• 加熱方法
– ガスバーナー
⇒簡単に高温になるが高温を持続させにくい
– ニクロム線
⇒ショートしやすく加熱が難しい
– 不導体で加工された電熱線
⇒温度調整が容易,ショートもしない
– パラボラ・虫めがね
⇒高温が可能,管内を温めるのが難しい
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レイケ管のシミュレーション①
• 先行研究
– Stirling engine nodal analysis program
(Schock,A., “Stirling engine nodal analysis program,” Journal of Energy,1978)
スターリングエンジンの数値シミュレーションに用いら
れる解析手法.
※野川らが,熱音響管の解析に応用.
(Nogawa,
M., Shu, S., Inoue, T.,
Numerical simulation analysis of thermal acoustic generator, 日本機械学會論文集, 2006. )
この方法を、より簡単なモデルにし、
製作したレイケ管に合わせてシミュレーション
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レイケ管のシミュレーション②
• 用いる基本式(定義式)
圧力
体積流量
質量流量
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レイケ管のシミュレーション③
• 用いる基本式(保存式)
質量保存式
運動量保存式
エネルギー保存式
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レイケ管のシミュレーション④
• 保存式において時間変化を考える
質量保存式
運動量保存式
エネルギー保存式
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レイケ管のシミュレーション⑤
• 計算に関して
時間変化を考えた差分式を使用
両端は大気圧,室温により,常に一定と仮定
i+1
i
i-1
網部分の温度が急激に上昇したとして計算開始
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むすび
• 様々な管において、
熱から音に変わる現象が確認出来た。
• 計算機シミュレーションによって、
レイケ管内の動きをシミュレーションする
可能性を示した。
2007/01/27 -卒業論文合同発表会-
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