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確率・統計Ⅰ 第7回 二項分布(続き)、幾何分布など ここです! 1. 2. 3. 4. 5. 6. 7. 8. 9. 10. 11. 12. 13. 確率論とは 確率変数、確率分布 確率変数の独立性 / 確率変数の平均 確率変数の平均(続き)、確率変数の分散 確率変数の共分散、チェビシェフの不等式 ベルヌイ試行と二項分布 二項分布(続き)、幾何分布など 二項分布の近似、ポアソン分布、正規分布 正規分布とその性質 i.i.d.の和と大数の法則 中心極限定理 統計学の基礎1(母集団と標本、確率論との関係) 統計学の基礎2(正規分布を用いた推定・検定) 二項分布(続き)、幾何分布など 1. 二項分布の平均と分散 2. 幾何分布 ・幾何分布の公式 ・幾何分布の平均と分散の公式 ・クーポンコレクター問題 二項分布の平均と分散 X が二項分布 B(n, p) に従うとき、 平均 分散 E( X ) np V ( X ) npq (問) 二項分布の式を用いて、これを証明せよ。 二項分布のグラフ p = 0.5 n=4 np=2 0.4 0.375 0.3 0.25 0.25 0.2 0.1 0.0625 0.0625 0 0 1 約3割 2 約4割 3 4 約3割 二項分布のグラフ p による変化 (n = 10) np=1 np=2 np=3 np=4 np=5 0.45 0.4 0.35 p = 0.5 p = 0.4 0.3 0.25 0.2 p = 0.3 0.15 p = 0.2 0.1 p = 0.1 0.05 0 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 二項分布のグラフ n による変化 (p = 0.2) np=0.1 0.45 0.4 n=5 n=10 n=15 n=20 n=25 n=30 n=35 n=40 n=45 n=50 0.35 0.3 0.25 np=10 0.2 0.15 0.1 0.05 ~50は省略 0 0 5 10 15 20 50 [再演習] 確率変数と分布関数・平均・分散 (離散的な場合) [1] 偏りのないコインを3回投げる実験で、表の出る 回数を X とする。 (1) 確率変数 X の確率分布を求めよ。 (2) Xの平均 E(X) 、分散 V(X) を求めよ。 (3) 表が出たら2ドル貰え、裏が出たら1ドル失うとし て、獲得金額を Y とするとき、確率変数 Y の平 均 E(Y) 、分散 V(Y) を求めよ。 (二項分布の概念と公式を利用して求め、 前の労力および結果と比較せよ) [まとめ演習] 二項分布とその平均・分散 [2] 1/100で当たるくじを考える。 (1) 100回引いて、ちょうど1回当たる確率を求めよ。 (2) 100回引いて、1回も当たらない確率を求めよ。 (3) 100回引いたときに当たる回数 X の、平均およ び分散を求めよ。 (4) 「少なくとも1回当たる」確率が75%以上であるた めには、最低何回引く必要があるか。 二項分布(続き)、幾何分布など 1. 二項分布の平均と分散 2. 幾何分布 ・幾何分布の公式 ・幾何分布の平均と分散の公式 ・クーポンコレクター問題 幾何分布 ・(無限)べルヌイ試行(一回あたりの「成功」 確率pとする)で、はじめて「成功」するまで の回数を X とする。 ・確率変数 X の分布を幾何分布と呼ぶ。 X のとりうる値は、1, 2, 3, …(無限) ・幾何分布のパラメータは、 p だけ (特に記号はない) (離散型) 幾何分布 例: サイコロを何度も投げ、初めて1が出るまでの回 数 を X とする。 X の確率分布は「成功」確率 p=1/6 の幾何分布。 X 1 2 3 4 確率 1 6 5 1 6 6 2 3 5 6 1 6 (1/6)がp, (5/6)がq=1-p 5 6 …… 1 6 …… 幾何分布 一般に、 X が幾何分布(パラメータ p ) に従う場 合の確率分布表 X 1 2 3 確率 p qp q2 p …… …… r qr-1 p …… …… 幾何分布 確率変数 X が幾何分布(パラメータ p)に従うとき、P( X = r ) は次の公式 で与えられる: r 1 P( X r) q p (問) これが確かに確率分布であることを確かめよ。 幾何分布(例題) 例題:2人がじゃんけんをするとき、グー・ チョキ・パーを出す確率はどれも1/3ずつとす る。2回目までに勝負がつく確率を求めよ。 確率変数 X を「勝負がつくまでの回数」 とすると、 X は パラメータ p = 2/3 の幾何分布に従う。 幾何分布(例題) 確率変数 X を「勝負がつくまでの回数」とすると、 X は パラメータ p = 2/3 の幾何分布に従う。 よって P( X 2) P( X 1) P( X 2) 2 1 2 8 0.89 3 3 3 9 幾何分布の平均と分散 X が幾何分布(パラメータ p) に従うとき、 平均 分散 1 E( X ) p q V (X ) 2 p (問) 幾何分布の式を用いて、これを証明せよ。 クーポンコレクター問題 n種類のクーポンが、毎回1/nずつの等 確率で出るくじを考える。はじめてn種類 目が出る回数 X の期待値はいくらか。 答: 1 1 1 1 E( X ) n n 1 2 3 クーポンコレクター問題 考え方 1種類目のクーポンが現れるまでの回数の期待値 …1 2種類目のクーポンが現れるまでの回数の期待値 …n/(n-1) 理由: すでに1種は持っているから、目当ての クーポンはn-1種類。それらが出る確率は p = (n1)/n パラメータ p の幾何分布の期待値だから、1/p 3種類目のクーポンが現れるまでの回数の期待値 …n/(n-2) 理由: すでに2種は持っているから、目当ての クーポンはn-2種類。それらが出る確率は p = (n2)/n パラメータ p の幾何分布の期待値だから、1/p クーポンコレクター問題 考え方 3種類目のクーポンが現れるまでの回数の期待値 …n/(n-2) 理由: すでに2種は持っているから、目当ての クーポンはn-2種類。それらが出る確率は p = (n2)/n パラメータ p の幾何分布の期待値だから、1/p …… 以下同様 …… n種類目のクーポンが現れるまでの回数の期待値 以上を加えれば、答えを得る。 …n/1 メニューに戻る メニューへ