X線発生器を床に配置

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Transcript X線発生器を床に配置

道路橋診断における
エックス線法の適用と有効性
2011年 7月13日
株式会社 ジャスコ
松本
章
株式会社 リガク
調査橋梁の概要
橋梁名称
松本環状線高家線「神戸橋」
橋梁形式
12径間単純RCT桁橋
架設時期
昭和10年(昭和59年L=42.2m架け替え、
昭和62年W=2.5m拡張)
橋
長
L=126.6m
幅
員
W=6.5(9.5)m
3.調査機器
①エックス線装置
表1
製造会社
株式会社リガク社製
型式 ラジオフレックス 300EGM2
エックス線仕様
管電圧
130kV~300kV
(2kVステップ)
管電流
5mA (160kV以上)
X線管
メタルセラミックスX線管
図1 露出線図
焦点寸法
2.5mm×2.5mm
②イメージングプレートスキャナー
製造会社
株式会社リガク社製
型式
CR-1012
表2
イメージングプレートスキャナー仕様
有効読取サイズ
24.4×29.5mm
読取ピッチ
100μm、50μm、25μm
図2
イメージングプレートスキャナー
4.調査会社
株式会社 ジャスコ
松本 章 (JIS Z 2305 放射線透過試験レベル3)
金 幸生 (JIS Z 2305 放射線透過試験レベル3)
株式会社 リガク
佐藤
池上
貴久
進吾
5.調査年月日
平成22年12月21日
6.調査場所
独立行政法人
土木研究所
図3
調査橋梁
構内
コンクリート
6
170
65
アスファルト
鉄板
単位:mm
エックス線調査の対象
コンクリート部材
・コンクリートの割れ
・ジャンカ
・コールドジョイント
・空洞等
鉄筋
・配筋状況
・鉄筋の破断
・腐食状態、爆裂
X線管
X線源
試験体
きず
ΔT
透過X線
T
X線フィルム
イメージングプレート
X線管
X線源
試験体
きず
きず
ΔT T
ΔT
透過X線
X線フィルム
イメージングプレート
撮影配置
7.調査位置
至
松本空港
至
3-①
図4
3-②
4-①
4-②
5-①
5-②
6-①
6-②
7-①
7-②
8-①
8-②
5-③
5-④
6-③
6-④
7-③
7-④
8-③
8-④
調査橋梁調査位置図
村井駅
8.撮影配置
線源フィルム間距離:1000mm
エックス線発生器
ゲージ
遮蔽筒
フィルム
鉄筋
フィルム
グリッド
鉛板
鉛板
グリッド
鉄筋
ゲージ
遮蔽筒
床
床
エックス線発生器
図5 撮影配置1
図6
撮影配置2
図7撮影配置1(状況写真)
9.調査結果
調査箇所1-②-L
3-①
470
9-1
3-②
4-①
4-②
5-①
5-②
6-①
6-②
7-①
7-②
8-①
8-②
5-③
5-④
6-③
6-④
7-③
7-④
8-③
8-④
L R
300
1210
撮影位置詳細図(1-②-L)
単位:mm
印は撮影位置中心を示す
撮影条件
撮影配置2
(X線発生器を床に配置)
電圧
300kV
照射時間
6分
グリッドの有無
無
散乱線防止対策
照射筒
フィルム感度
イメージングプレート
スキャナー
増感紙
-
版
厚
65mm(アスファルト)+170mm(コンクリート)
+6mm(鉄板)
鉄筋
鉄筋
鉄筋
図9
エックス線写真
調査結果
コンクリート
・ジャンカ、空洞、割れ
・・・検出できるものはありません
鉄筋
・鉄筋の腐食、爆裂配筋
・・・検出できるものはありません
・配筋状態・・・前頁の配筋状況の確認ができ
ました。
調査結果
鉄筋を識別しましたが、内部のコンクリート
の性状については、版厚が約235mmで裏面に
6mmの鉄板があるため放射線透過試験で判断す
る限界を超えている可能性があります。
調査箇所1-②-R
3-①
470
9-2
3-②
4-①
4-②
5-①
5-②
6-①
6-②
7-①
7-②
8-①
8-②
5-③
5-④
6-③
6-④
7-③
7-④
8-③
8-④
単位:mm
L R
300
1210
撮影位置詳細図(1-②-R)
印は撮影位置中心を示す
撮影条件
撮影配置2
(X線発生器を床に配置)
電圧
300kV
照射時間
6分
グリッドの有無
有
散乱線防止対策
照射筒
フィルム感度
イメージングプレート
スキャナー
増感紙
-
版
厚
65mm(アスファルト)+170mm(コンクリート)
+6mm(鉄板)
鉄筋
鉄筋
鉄筋
図11
エックス線写真
調査結果
コンクリート
・ジャンカ、空洞、割れ
・・・検出できるものはありません
鉄筋
・鉄筋の腐食、爆裂配筋
・・・検出できるものはありません
・配筋状態・・・前頁の配筋状況の確認ができ
ました。
調査結果
鉄筋を識別しましたが、内部のコンクリート
の性状については、版厚が約235mmで裏面に
6mmの鉄板があるため放射線透過試験で判断す
る限界を超えている可能性があります。
調査箇所1-①
3-①
3-②
4-①
4-②
5-①
5-②
6-①
6-②
7-①
7-②
8-①
8-②
5-③
5-④
6-③
6-④
7-③
7-④
8-③
8-④
1420
単位:mm
470
9-2
撮影位置詳細図(1-①)
図11
印は撮影位置中心を示す
エックス線写真
撮影条件
撮影配置1
(X線発生器を上側に配置)
電圧
300kV
照射時間
8分
グリッドの有無
有
散乱線防止対策
照射筒
フィルム感度
イメージングプレート
スキャナー
増感紙
-
版
厚
65mm(アスファルト)+170mm(コンクリート)
+(6+6)mm(鉄板)
鉄板は二重に施工
2枚の鉄板の隙間
図13
鉄筋
エックス線写真
鉄板は一重
鉄筋
調査結果
コンクリート
・ジャンカ、空洞、割れ
・・・検出できるものはありません
鉄筋
・鉄筋の腐食、爆裂配筋
・・・検出できるものはありません
・配筋状態・・・前頁の配筋状況の確認ができ
ました。
内部の状態
鉄筋を識別しましたが、内部のコンクリートの
性状については、版厚が約235mmで裏面に6
+6mmの鉄板があるため放射線透過試験で判断
する限界を超えている可能性があります。
道路橋診断におけるエックス線法の有効性
道路橋診断におけるエックス線法の有効性
道路橋診断におけるエックス線法の有効性
10
おわりに
今回の調査では鉄筋の配筋状況は確認でき
たが、コンクリート内部の異常部は検出する
ことはできなかった。今回の調査橋梁におい
ては、エックス線の照射方向に対し直角な方
向に層状の剥離が起こっている為に検出でき
ないと考えられる。
今後の課題
・他の非破壊検査法で検出された異常部の
詳細調査
・コンクリート内部のジャンカ、板厚方向
に発生した割れに対する検出性能の把握
・鉄鋼材料のように精度のよい人工きずの
ある試験体の製作
・フィールド実験により放射線透過試験の
コンクリート構造物の適用性を把握
・低線量でコントラストの高い画像の提供
できるデジタル装置の開発、
・撮影技術として散乱線の防止方法
・第三者への安全管理
・エックス線トモグラフィ法など新技術の
適用
改善することが今後の課題として期待される。
なお今回の調査にあたり、調査橋梁の提供、
場所の提供等ご配慮を頂きました。
関係者の方々ありがとうございます。
ご清聴ありがとうございました。