スライド(ppt) - NPO法人 放射線教育フォーラム

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放射線教育PPTシリーズ6
原子力事故から
何を学ぶか
放射線教育フォーラム
次
第1部
福
島
第
一
原
子
力
発
電
所
の
事
故
福島原発事故による
健康への影響
次
水素爆発する福島第一原発3号機
(2011年3月14日、福島中央テレビより)
当初政府発表よりはるかに
深刻で広範囲にわたり
放射性物質が飛散
次
事故原因は 2011年3月11日の大地震と
大津波に襲われ全電源が喪失したため 次
30km以上離れた市や町までが
集団避難をさせられることになった
双葉町は1,200人以上を
さいたま市に集団避難させた
次
「念のため」という避難指示だったが
一部はチェルノブイリ原発事故の
強制移住地域の放射線の線量を超え
長期立ち入り禁止区域になった光景を、
事前に誰が想像できただろうか
次
スピーディ
による
放射性物質は目には見えないが
放射性物質
広がり方は、煙突から出た煙が
しかし、スピーディ情報は
飛散予測
公表されなかったため、
風に乗って帯状に流れて行く様子と同じ
北西方向の二本松市に
避難した浪江町住民は
同心円状に
ならず
放射性物質の
風下に帯状に
飛散方向と重なった
伸びている
次
放射性物質は南東の風に乗って北西に伸び
飯舘村などを計画的避難地域にした
福島県による
2011.4.5~4.7の実測
放射性物質の飛散方向は
スピーディの予測とほぼ一致している
その後放射性物質は
北東の風によって南下した
スピーディ情報が生かされていれば
避難経路と放射性物質の落下経路が
重なることがなかった。
次
緊急時でも
放射線を防ぐことができる
遮蔽(しゃへい)物中へ
離れる
短時間で
コンクリートの建物など
あわてず あせらず
風の流れの直角方向に
風下方向に逃げては放射性物質が追いかけてくる
次
一関
放射能汚染地図
ホットスポット
放射性物質が
雨粒に吸着されて
落下
8μSv/h以上
4μSv/h以上
2μSv/h以上
50km
ホットスポットが生じることも
放射性物質汚染が
100km
沼田
150km
1μSv/h以上
0.5μSv/h以上
同心円状に広がるのではない
200km
柏、松戸、流山、三郷
ことを示している
図::群馬大学早川由紀夫教授
0.25μSv/h以上
次
原子力発電のしくみ(復習)
ウランの原子核が分裂するときに
発生する熱で水を加熱し、
発生する水蒸気によって
タービンを回して発電する。
核分裂生成物
ウランの核分裂生成物の中には
放射線を出す原子(放射性物質)がある。
核分裂は圧力容器の中で行われるので、 次
正常運転で放射性物質が外に出ることはない。
水素爆発で飛散した放射性物質
半減期
ヨウ素131
セシウム134
セシウム137
8日
2年
30年
危険性
甲状腺がん
発がん
発がん
爆発直後に影響が大きいのはヨウ素131
特に成長の盛んな幼児は敏感
長年土壌中に残って影響を及ぼすのは
セシウム137
次
セシウムの化学的性質は
カリウムに似ている
カリウムを必要とする動植物は
誤ってセシウムを吸収する
長年土壌に残って影響を及ぼす
セシウム137
次
セシウム137の土壌汚染地図
文部科学省は
約2200地点の
土壌を測定した
チェルノブイリ
原発事故で
強制移住基準超の
汚染濃度の地域は
6市町村34地点
次
セシウム134、137の蓄積量
汚染度の高い地域は
北西へ60km延び
汚染地帯は250kmを超え
栃木県から群馬県まで続いている
次
次
放射線が安全か
安全でないかは
量で決まる
次
医薬の大部分は劇物・毒物
次
食塩は必要だが、多すぎると有害
次
急性毒性
物 質
マウスが半数死ぬ量
mg/kg
物 質
mg/kg
砂糖
5000 ニコチン
24
食塩
3000 青酸カリ
10
アスピリン
400 ダイオキシン
ビタミンC
390 フグ毒
カフェイン
174 食中毒毒素
砂糖でさえ多量は有毒
0.1
0.0085
0.00000032
次
全身
ミリシーベルト
皮膚
10000以上
↑
7,000
部位
症状
急性潰瘍
東電敷地以外の被ばく地域に
急性障害を起こすほどの
放射性物質が降った所はない
100%の人が死亡
↑
4,000
50%の人が死亡
2,000
5%の人が死亡
1,000
10%の人が悪心・吐き気
500
白血球・リンパ球の減少
200
臨床症状が認められず
100
眼
白内障
皮膚
脱毛
眼
水晶体混濁
次
短時間に多量の放射線を受けたときの急性障害
ミリシーベルト mSv
200
全身
臨床症状が認められず
100
20
事故継続緊急時の暫定基準
20~100mSv/年
事故収束後の暫定基準1~20mSv/年
10
ブラジル(ガラパリ)の自然放射線(1年)
5.0
CT検査(6.9mSv/1回)
2.5
世界の自然放射線(2.4mSv/1年)
50
2.0
1.5
日本の自然放射線(1.4mSv/1年)
1.0
被ばく許容量1mSv/年(除自然放射線
0.5
胃のX線集団検診(0.6mSv/1回)
医療)
0.1
0.01 以下
平常時の原発敷地境界線付近
低線量放射線の被ばく
次
全身
臨床症状が認められず
事故継続緊急時の暫定基準
20~100mSv/年
事故収束後の暫定基準1~20mSv/年
被ばく量が100ミリシーベルト以下では、
がんになったとしても、
放射線によるものか、
それ以外の原因かわからない。
臨床的に証明することは困難。
被ばく許容量1mSv/年(除自然放射線
医療)
次
被ばくしたときの除染方法
•
•
•
•
体外被ばくの除染は花粉の除染と同じ
マスク・衣服などによる被覆
帰宅後衣類等のブラッシング
身体はシャワーで洗う
• 体内被ばくの除染は簡単ではない
• 食物・水などとともに口から入るのを防ぐ
• ヨウ素131はヨウ素剤で予防
次
放射性物質が
食品の放射性ヨウ素、セシウム汚染
ホウレンソウからも
お茶の葉からも
• 食物・水などとともに口から入るのを防ぐ
牛乳からも次々に・・・
次
食物連鎖による放射能汚染
放射性セシウムで汚染
された牧草を
牛が食べると
牛の肉に
放射性セシウムが入る
農林水産省はいち早く
なぜ?・・・
牧草を餌にしないよう通達を出した、が
2,600頭を越える肉用牛に
暫定基準値を超える放射性セシウムが検出
次
稲わらと同様のことが砕石でも起きた
盲点は稲わら
福島県二本松市のマンション室内から
屋外より高い放射線量が測定された
屋外に保管してあった稲わらから
基礎のコンクリートに
高濃度の放射性セシウムが発見された
放射性物質が付着した砕石を使ったのが
稲わらを餌に混ぜたため
原因とみられている
牛の体内に放射性セシウムが
今後同様の汚染物質の広がりは
取り込まれたと考えられる
出るかもしれない
国の対応はいつも後手
次
次
水田の土壌が放射性セシウムで汚染されると
その1部は稲の葉や茎に吸収される
稲わらには
放射性セシウが含まれている可能性が高い
コメの主成分はデンプンとタンパク質であり
コメにセシウムが含まれることは少ないが
籾(モミ)やコメの胚芽の無機成分に
セシウムが混入することがある
一部に暫定基準値を越えたコメがあり
出荷が停止された
次
シイタケからも
暫定基準値を超える放射性セシウムが検出
原木の樹皮に付着した放射性セシウムを
シイタケが吸収する
次
川・海の食物連鎖
コウナゴ
カレイ
放射性セシウムが暫定規制値を
超える魚の種類が増えている
次
何を食べたら安心か
正規に流通している食品の
放射性物質汚染は
健康に影響を与える量ではない
と言われているが
ホウレソウ、牛肉、牛乳、のように
単品ごとにバラバラに発表される
呼吸、飲み水、いろいろな食物からの
合計放射線量がどれだけかわからない
次
食品被ばく
生涯100ミリシーベルト
「正規に流通している食料品を普通に食
べている限り過剰に心配することはない」
内閣府食品安全委員会の答申
と言われても、なお心配という人がいる
厚生労働省は具体的検討を始めたが、
1.検査を受けて正規に流通している
1人ひとり人の被ばく蓄積量は
食料品であることを確認して買う
どうしたらわかるのだろう?
2.検査結果を気にせずに食べる
3.被ばく地の食品は一切食べない
あなたは1~3のどの考え方?
次
(復習)
放射線 と 放射能
遮蔽(へい)物
放射線
放射性物質
イメージ
実際には見えない
放射線 を出す物質を
放射性物質 という
放射性物質のことを 放射能 とも言っているが
放射線と混同するので 使わない方かよい 次
光源を除けば
後に明かりが残らないように
放射線
放射性物質
• 放射性物質を除けば
後に放射線は残らない
次
光源を除けば
後に明かりが残らないように
• 放射性物質を除けば
後に放射線は残らない
次
放射性物質を除く(除染)
校庭の放射線量測定
高さ1mの放射線量
次
地表面の放射線量
校庭の土入れ替え作業
次
福島県相馬市立玉野小学校
瓦、アスファルト、コンクリートなどは
放射性物質は校庭だけに降るのではない
凹凸部に放射性セシウムが入り込んでいて
あまり効果のあがらないこともある
コンクリートの割れ目、さびたトタン屋根、
屋根、雨どいを洗浄し
吹き付け塗装の外壁などの除染も困難
様々な方法で
溝の泥を除かなければならない
除線の実験を行っている
屋根や壁、道路などは高圧水で洗浄
次
下水処理施設の汚泥焼却灰から
高濃度の放射性物質が検出
放射性物質を含む汚水が下水管に流れ込み
下水処理場に運ばれ
焼却濃縮され放射性物質が高濃度になった
次
汚泥焼却灰は
セメント、レンガなどに再利用していたが
千葉県柏市で局所的に
高濃度の放射性セシウム汚染土を発見
放射能汚染汚泥焼却灰を
引き取る加工工場はなく、
原理は下水処理施設の汚泥と同じ
広範囲の汚染土を雨が除染し
1箇所に集積したことになる
下水処理場では対策に苦慮、しかし、
汚染汚泥焼却灰を濃縮保管できたのは、
雨が地面の放射性物質を除染し
下水処理場へ送り込んだからである
次
放射性物質汚染汚泥や焼却灰の
保管に較べたら
田畑、山林に降った放射性物質を除染して、
安心して生活できる土地に戻す方が困難
それでも
平常時1ミリシーベルト/年以下に
することを目指して
除染しなければならない
次
樹木に降り注いだ放射性物質の多くは
葉に付着している
急いで除染するためには
枝払い、伐採しかない
落葉樹の場合は
落ち葉を集める必要がある
次
水田の土壌をどれだけ交換すれば
効果があるかの実証試験が始まった
最も肥沃な表層部を取り除くと
新たに土づくりをしなければならない
単に汚染土壌を除去すればよい
というような簡単なことではない
次
放射性セシウム処分の課題①
そこで 環境省は
•
•
•
•
放射性物質汚染土 汚染稲わら
福島県内の
放射性物質汚染がれき
原発汚染土等
下水処理施設の汚泥焼却灰
ふ
自治体が集めたごみの焼却灰
中間貯蔵30年
3年後から搬入
• これらの受け入れ先が決まらない
工程表を作成
次
放射性セシウム処分の課題②
• 政府は
• 汚染土の仮置き場として
• 国有林の敷地を自治体に無償で貸与する方針
• しかし、
• 埋め立て処分の最終受け入れ先が
• 決まらなければ解決にならない
• 原子力発電高レベル核廃棄物
• 最終処分埋め立て場の受け入れ先が
• 決まらない理由と同じ
次
深刻な放射性物質汚染事故ではあったが
放射線による急性障害や死亡事故は
1件も起きていない
しかし、今後のことはわからない
放射性ヨウ素を被ばくした幼児が
10年、20年後に
甲状腺がんになるかもしれない
次
親の心配
「直ちに健康に影響を与える量ではない」
と言われても、将来はどうなる?
次
1950年代から60年代にかけて
米ソ英仏中が行っていた
核実験
放出された放射性物質は世界中に飛散
その量は公表されていないが
チェルノブイリ事故の100~1000倍であった
次
と推定されている
福島原発事故で水素爆発が起きた直後
放射性物質降下量は
核実験最多年前後の
セシウム137が
550ベクレル
数年間より1桁以上多い
/1平方メートル
最大値1963年6月
ベクレル 1000
/1平方
100
メートル
/月
10
測定地 筑波
測定地 東京高円
寺
1962年
核実験最多年(178回)
1
0.1
0.01
1986年
チェルノブイリ事故
平常時
0,01ベクレル/1平方メートル前後
アメリカ、旧ソ連
の核実験
中国の核実験
0.001
年
年代別セシウム137、ストロンチウム90の降下量
気象庁気象研究所資料より引用
次
福島原発事故で水素爆発が起きた直後
放射性物質降下量は核実験最多年前後の
放射性物質降下量は
数年間より1桁以上多い
核実験最多年前後の
数年間より1桁以上多い
が、急性放射線障害を起こした人はいなかった
2011.4月以降は減少して核実験最多年程度
日本に降った核実験による放射性物質が
健康に影響するなら
1950~1960年代に生まれた世代の
がん発生率や死亡率が高くなるはず
そのような統計的データはない
核実験最多年程度の放射性降下物を被ばくしても
健康に影響はないと考えてよいのではないか?次
それでもなお 将来を
心配する人が多いので
甲状腺超音波検査(福島県)
事故当時0~18歳の子供全員(約36万人)を対象
検査は2年ごとに実施
20歳以降は
5年ごとにチェック
親の不安はかなり緩和される
次
福島原発事故以降 経済産業省が
原子力行政の 推進と 規制の 両方を
行っていたことが問題視され
原子力規制庁を新設
① 原子力の利用と組織の分離
安全よりも強い監督権限をもlたす
②
原子力発電所の規制強化
③
原発事故など緊急事故に対処
次
2012年4月発足する
原子力規制庁の組織図
経済産業省
原子力安全・保安院
内閣府
環境省
外局
原子力規制庁
原子力安全委員会
文部科学省
環境モニタリング部門
健康被害
担当部署
次
被ばくして将来発がんするか否かは
個人差、体力差などによって異なる
バランスの良い食事を摂り、
良く運動して健康な身体をつくっていれば
細胞が放射線を受けて
DNAが損傷を起こしても
修復力も強くなる
次
宇宙飛行士が受ける放射線の量は
1日に1~3ミリシーベルト
地上1年間分の線量を1日で受ける
それでも健康に異常なし
6ヶ月宇宙に滞在した宇宙飛行士が
受けた線量の積算値は400ミリシーベルト
健康な体力づくりをすれば
過酷環境にも耐えられる
次
政府は国の予算で徹底除染をする
自治体単位でも除染作業を始めた
何年かけてもやり抜くしかない
次
福島原発事故による
健康への影響
第1部
完