太陽極大期 - 京都大学生存圏研究所

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Transcript 太陽極大期 - 京都大学生存圏研究所

太陽圏の中の地球環境を理解する
グローバル観測ネットワーク
~アジア・アフリカ経度の基盤構築~
Ground-networks for understanding the earth's
environment in the heliosphere over Asian and
African longitudes (GEASA)
(A)大型施設計画 :調査対象は、総額が数十億円以上の施設の建設(装置、設備等を含む。
運営費は除く)を行う大型研究施設の計画
(B)大規模研究計画(大型施設計画は除く):調査対象は、科学研究費補助金等では実施
が困難であり、個別研究プロジェクトの枠を超えた大分野の根幹となる、総額が数十億円
以上(設備、ネットワーク構築、データ集積、運営費等の経費)の大型研究計画
塩川和夫・草野完也(名古屋大学太陽地球環境研究所)
太陽活動と気候変動
中世温暖期
小氷期
北半球平均気温
Mann et al. 1998, 1999
Moberg et al. 2005
Pollack & Smerdon 2004
Dahl-Jensen et al. 1998
宇宙線生成核種
Δ14C(太陽活動指標)
Stuiver and Quay 1980
Klein et al. 1980
Raisbeck et al. 1990
Usoskin et al. 2002
熱帯アンデス氷河
Kirkby
(Surv
Geophys.
2007)
Polissar et al. 2006
太陽活動と地球の気候変動に
相関があることが最近の研究
から明らかになっている。
1000
2000 西暦
太陽活動と気候変動(短周期)
年輪中の酸素
同位対比=梅
雨時期の湿度
の逆数
June
Relative
Humidity
In Japan
酸素同位体比が
低い=梅雨時期の
湿度が「高い」(上
下逆)
10Beの量
(アイスコア)
=宇宙線量
=太陽活動の
逆数
Galactic
Cosmic
Rays
(dating error
: a few years)
11年周期程度の時間スケールでも太陽活動と地球の気候変動に相関がある。
Yamaguchi, Yokoyama, Miyahara et al., PNAS, 2010
太陽活動と気候変動:物理モデルの例
Gray et al. (Rev. Geophys, 2010)
宇宙線による雲核生成
Svensmark and Friis-Christensen (1997)
宇宙線電離に伴う雲-電離圏間電流によるエアロゾル変化と雲生成
Tinsley et al. (2000)
中層大気の加熱・NOx, O3変化による大気波動を介した大循環変動
Kodera and Kuroda (2002)
いくつかのメカニズムが提案されているが、定量的な評価が難しい。
太陽活動と超高層大気変動
衛星-地上間通信の障害を引き起こす
プラズマバブルの発生率
太陽
極大期
太陽
極小期
Nishioka et al. (JGR, 2008)
太陽活動と超高層大気変動には強い相関がある。また、経度による違いもあり、
アジア・アフリカはプラズマバブルの発生率が最も高いが、原因は未解明。
プラズマバブルによる衛星ー地上間通信障害の例
(衛星雲画像の縞模様)
[Courtesy of Dr. Maruyama of NICT]
太陽活動と超高層大気変動
衛星-地上間通信の障害を引き起こす
プラズマバブルの発生率
太陽
極大期
太陽
極小期
Nishioka et al. (JGR, 2008)
太陽活動と超高層大気変動には強い相関がある。また、経度による違いもあり、
アジア・アフリカはプラズマバブルの発生率が最も高いが、原因は未解明。
中層大気加熱
寒冷化
温暖化
大気波動
雲生成
C14変動
NOx, O3
大気大循環
変化
電離圏
変動
熱圏大気加熱
太陽風
放射
線帯
極端紫外線
高エネルギー粒子
紫外線
宇宙線
太陽磁場
太陽フレア・CME
オーロラ
加熱
大気
波動
積乱雲
エアロゾル
GEASAの研究領域
研究目的:太陽から地球大気までをシームレスに観測・モデリングする
ことにより、太陽活動が地球環境変動に与える影響を理解する。
なぜアジア・アフリカか?
アジア
・アジア赤道域は世界で最も対流活動が活発な地域であり、グローバルな気候変
動の駆動源の一つである。
・日本と同じ経度帯に位置し、北海道大学、NICT、名古屋大学、京都大学、九州
大学などがこれまで海外観測を展開してきた経緯があり、既設の観測点が充実し
ている。
アフリカ
・アフリカ赤道域はアジア赤道域についで対流活動が活発な領域である。雷雲発
光頻度に関しては、世界で最も活動が活発な地域である。
・アフリカ経度の中低緯度域は、九州大学の磁力計ネットワークをのぞけば、大気
圏や電磁気圏に関する観測がほとんどなされていないmissing領域である。
・アフリカ経度の両極である南極昭和基地とノルウェー北部(EISCAT)に、国立極
地研究所、名古屋大学を初めとした拠点観測が整備されている。
アジア・アフリカ
・赤道電離圏の顕著な変動であるプラズマバブルは、アジアとアフリカの経度が、
他の経度に比べて最も発生率が高い(原因は不明)。
・両地域には発展途上国が多く、現地研究者と共同研究を展開することにより、発
展途上国の支援・capacity buildingを行うことができる。
GEASAによる地上観測ネットワーク
世界第一級の観測を実施してきた国内各機関が相補的に連携し、アジアの経度とヨーロッパ・アフリカ・南
極昭和基地の経度において、南北両極域から赤道域までの地上ネットワーク観測基盤を構築し、太陽圏か
ら地球大気までのシームレスでグローバルな観測システムを構築する。
北海道大
東北大
信州大
気象研
NICT
極地研
名古屋大
京都大
九州大
TBD
太陽圏
太陽望遠鏡観測
太陽中性子
銀河宇宙線観測
太陽風
オーロラ
電波
衛星受信器
電磁気圏
熱圏
中間圏
成層圏
大気圏
高
度
太陽電波
地磁気多点観測網・電離圏レーダー
SDレーダー
光学観測網・地磁気
オーロラ
地磁気
PANSY
レーダー NOx, O3
観測
MF/流星
レーダー
衛星受信器
MFレーダー
流星 レーダー
MSTレーダー
大気電気
対流圏
南極
中低緯度
赤道
SDレーダー ISレーダー
オーロラ
ライダー
地磁気
光学観測
MF/流星
磁力計
レーダー
NO , O
MUレーダー
ライダー
x
観測
3
エアロゾ
ル観測
AMS年輪C14 解析
中低緯度
北極
複雑に相関する太陽圏の中の地球環境を理解するためには、
多様な全地球的地上観測ネットワークが不可欠
既存
GEASAによる地上観測ネットワーク
北海道大
東北大
信州大
気象研
新規雷観測(北海道大学)
新規磁力計(九州大学)
新規
極地研
NICT
東京大 名古屋大
京都大
九州大
オーロラ電波
SDレーダー
NOx,O3観測
太陽磁場・光学
磁場・GPS等
エアロゾル
磁場・GPS等
磁場・GPS等
光学観測
磁場・GPS等
銀河宇宙線
NOx,O3観測
TBD
太陽風
光学観測
光学観測
磁場・GPS等
太陽電波
統合データベース
地上ネットワーク観測、モデリング、人工衛星
観測を統合するメタデータベース
人工衛星データ
ひのでデータ
ERGデータ
ISS/IMAPデータ
宇宙環境計測データ
地球観測衛星データなど
統合モデリング
太陽活動にともなうジオスペース環境
変動の実証型モデリング
宇宙線による雲核生成、全球電流系
太陽紫外線、太陽プロトンによる中層
大気ダイナミクス
太陽光学望遠鏡、太陽磁場、太陽風シンチレーション、太
陽中性子、太陽電波
電離圏電場、電離圏電流、地磁気、熱圏風、熱圏温度、
熱圏波動、電離圏変動、宇宙線入射
中層大気NOx・O3、大気波動、宇宙線と雲生成、過去の
太陽活動と気候変動、大気電場・雷放電活動、エアロゾル
地上観測ネットワーク
GEASAでは、アジア・アフリカに地上観測ネットワークを構築するとともに、その結果を統
合モデリングを用いて人工衛星観測データと結びつけ、太陽圏の中の地球環境を総合的
に理解する。このための統合データベースも整備する。
国際協力1
ICSU参加の国際組織 SCOSTEP(国際太陽地球系物理
学・科学委員会)は、2009-2013年に国際協同研究「太陽
地球系の気候と天気-II」(Climate And Weather of the
Sun-Earth System-II - CAWSES-II)を実施。
関連国際委員:柴田一成(京大)、塩川和夫(名大)
対応国内機関:日本学術会議・国際対応分科会・SCOSTEP小委
員会(地球惑星科学委員会所属)及び国内CAWSES-II委員会
委員長:荻野龍樹(名大)
国連の基礎宇宙科学イニシアティブ(The United Nations
Basic Space Science Initiative - UNBSS)は、2010-
2012年に国際宇宙天気イニシアティブ(International
Space Weather Initiative - ISWI)を実施。
関連国際委員:湯元清文(九大)
対応国内機関:日本学術会議・国際対応分科会・STPP小委員会
(地球惑星科学委員会所属) 委員長:湯元清文(九大)
これらの国際プロジェクトに我が国がリーダーシップを持って貢献す
ることが期待されている。
国際協力2
ケニア(ナイロビ大学)
南アフリカ(クワズル-ナタル大学)
インドネシア(インドネシア航空宇宙庁)
タイ(チェンマイ大学)
アジア・アフリカで観測機器を設置し、現地研究者と共同研究を進め
ることにより、日本が国際的なリーダーシップをもって、当該分野にお
ける発展途上国支援・Capacity Buildingを行うことができる。
準備状況1
大学間連携事業
「超高層大気長期変動の全球地上ネットワーク観測・研究」
極地研究所と4大学の連携、期間:2009-2014年、総額約3億円
5つの国内機関が連携して、超高層大気長期変動のネットワーク観測のためのメタデータ
ベースを作成。観測を通したより密接な連携の機運が高まっている。
準備状況2
共同利用・共同研究拠点事業
「太陽極大期における宇宙嵐と大気変動に関する調査研究」
名古屋大学太陽地球環境研究所 期間:2010-2015年、総額約4億円
共同利用・共同研究
共同利用・
共同研究
委員会
共同研究
75件/年
共同研究集会
40件/年
データベース共同
同利用10件/年
計算機共同利用
30件/年
大型共同研究に
よる地上ネット
ワーク観測支援
15件/年
分野横断型プロジェクト
プロジェクト1
プロジェクト2
プロジェクト3
プロジェクト4
サイエンスセンター機能
地上ネットワーク観測・人工衛
星データとモデリングの融合、
総合解析ツールの提供
全国共同利用による地上ネットワーク観測の支援が新たに開始されている。
平成22年度の採択数:17件、 1件あたりの予算:49万円~498万円
参加メンバーと役割分担
太陽観測班:
三澤浩昭(東北大学):日本でのVHF/UHF太陽電波観測、フレア・CMEの活動予測
宗像一起(信州大学):南アフリカでの宇宙線観測(GMDNネットワーク)
柴田一成(京都大学):アルジェリアでのFMT望遠鏡(CHAINネットワーク)、太陽面磁場全体の24時間計測
徳丸宗利(名古屋大学):日本でのIPS観測、太陽風の長期変動
増田智(名古屋大学):野辺山ヘリオグラフなどによる太陽面のフレア観測
松原豊(名古屋大学):日本での太陽中性子観測、フレア粒子加速
電磁気圏観測班:
岡野章一(東北大学):ヨーロッパ極域でのオーロラ電波・光学地上観測
津川卓也(NICT):アジア・アフリカでの衛星受信器多点観測網による電離圏電子密度の2次元観測
佐藤夏雄(極地研究所):アフリカ経度でのレーダー・光学観測による極域電離圏変動の観測
小川泰信(極地研究所):ノルウェー・EISCAT長期連続運用、極域電離圏の太陽活動依存性
西谷望(名古屋大学):日本での大型レーダーによる電離圏観測、中緯度電離圏の力学過程
家森俊彦(京都大学):アジアを中心とした電離圏電子密度・地磁気観測、大気波動と電離圏変動
山本衛(京都大学):アジア・アフリカでの大型レーダー・衛星受信器観測、電離圏変動
湯元清文(九州大学):アジア・アフリカでの磁場・FM-CWレーダー観測(MAGDASネットワーク)、電離圏長期・短期変動
中性大気観測班:
高橋幸弘(北海道大学):アジア・アフリカ域における大気電気の観測、大気電流、雷活動
五十嵐康人(気象研):アジア域における雲とエアロゾルの観測 (TBD)、エアロゾルと雲生成
塩川和夫(名古屋大学):アジア・アフリカでの子午面光学・電波観測、電離圏・熱圏変動
松見豊(名古屋大学):、アジアでの大気化学変動観測、下層大気の化学反応過程
水野亮(名古屋大学):ノルウェー、南アフリカでのミリ波中層大気観測、中層大気のNOx、O3観測
佐藤薫(東京大学):アフリカ経度の極域でのレーダー観測による大気力学過程
野澤悟徳(名古屋大学):ノルウェー・EISCATレーダーと光学観測による極域中間圏の観測、大気波動
増田公明(名古屋大学):宇宙線と雲生成の実験、加速器質量分析器(AMS)によるC14の解析
津田敏隆(京都大学):アジアでの大気レーダー観測、赤道域の大気波動、電離圏変動
統合モデリング班:
草野完也(名古屋大学):太陽ー地球の磁場・プラズマ構造のモデリング(宇宙天気予報)、宇宙線による雲核生成のモデリング
関華奈子(名古屋大学):太陽活動にともなうジオスペース環境変動の実証型モデリング
小寺邦彦(名古屋大学):太陽紫外線、太陽プロトンによる中層大気ダイナミクスのモデリング
安成哲三(名古屋大学):太陽紫外線、太陽プロトンによる中層大気ダイナミクスのモデリング
余田成男(京都大学):太陽紫外線、太陽プロトンによる中層大気ダイナミクスのモデリング
柴田清孝(気象研究所):太陽紫外線、太陽プロトンによる中層大気ダイナミクスのモデリング
統合データベース班:
村田健史(NICT):ワールドデータセンター構築
荻野龍樹(名古屋大学):統合データベース構築
家森俊彦(京都大学):統合データベース構築
予算案と年次計画
予算規模:
GEASAシステム(太陽観測部、電磁気圏観測部、中性大気観測部で構成される多点
ネットワーク観測システム):30億円
データベースの構築経費:5億円
統合モデリング関連経費:5億円
運用経費:10億円/5年間
2019
2013
2014
太陽活動は11年周期で変動しており、次期太陽
極大期は2013-2014年頃と想定されている。こ
の太陽極大期に向けて観測・予測体制を整える
ために、2012-2013年に設備を導入していくこと
が望ましい。しかし予算スケジュールの関係で
難しい場合には、それ以降でも実行は可能。気
候変動の解明のためには、長期観測が必須。
2010
年次計画
2012-2013:GEASAの導入と国内外への設置
2013-2015:太陽極大期(2013-2014)を中心としたGEASAの維持運用
2016以降も可能な限り継続
2012-2015:統合データベース整備
2012-2015以降:データを取り込んだ統合モデリングの開発
他の大型研究計画との関連
全球的地上衛星連携計画
太陽極域観測計画
宇宙放射線や宇宙嵐、超高層大
気膨張の研究。電磁信号による地
震・火山・地滑り前兆現象の解明
電離圏の全球観測
ネットワーク
未知の領域である太陽の極
域構造の詳細観測
太陽フレア・磁場構
造の詳細情報
GEASA計画
地上観測ネットワークを用いて、太陽活動が地球
環境に及ぼす影響を太陽から地球大気までシー
ムレス・グローバルに理解する。
アジア経度の赤道
域での拠点観測
赤道大気でのエネルギー・
物質の噴流・循環過程、大
気上下結合
赤道大気研究センター計画
アフリカ経度の両極
域での拠点観測
両極域大気の力学過程・大
気上下結合
両極域大型レーダー計画
他の大型研究計画との関連
大型レーダーを用いた南北両極の大気科学の推進(代表:佐藤 薫(東京大学))
南極(昭和基地)と北極(ノルウェー)にPANSYレーダーとEISCAT-3Dレーダー
を設置し、極域の下層大気から電離圏までの力学過程を集中的に観測する計
画。アフリカ経度の北極・南極域での大気・プラズマの力学的な変動の高度分布
の情報を与えることができる。
国際赤道大気研究センター (代表:津田 敏隆(京都大学))
インドネシア周辺の赤道域において、地表から超高層大気に至るエネルギー・物
質の噴流・循環過程(ファウンテン現象)をとらえるために、大型の赤道レーダー
の強化を中心として、ライダー・気球などの各種機器群を整備する計画。これら
の集中観測は、アジア赤道域での大気・プラズマの力学・化学的な変動の高度
分布の情報を与えることができる。
これら2つの計画は、GEASAで整備するグローバルな観測ネットワークの中の
重要な拠点観測と位置づけられ、太陽活動が地球環境に及ぼす影響を太陽か
ら地球大気までシームレス・グローバルに理解する本計画とは相補的な関係に
ある。
他の大型研究計画との関連
全球的地上衛星連携観測による宇宙嵐・地震前兆に関する研究
(代表:湯元 清文(九州大学))
全球地磁気ネットワーク観測とJAXA静止衛星による宇宙環境観測との連携に
より、人類の宇宙利用の障害となる宇宙災害の原因である宇宙放射線や宇宙
嵐、超高層大気膨張のメカニズムを究明する。また、インドネシア域での密な地
磁気観測網を構築し、全球観測と比較することにより、地殻活動と関連する電磁
信号を把握し、地震・火山・地滑り等による前兆現象を解明する。
上記の計画は、GEASAで整備するグローバルな観測ネットワークの中で、
主に電離圏変動をアジア・アフリカ経度で計測する重要な観測ネットワーク
と位置づけられ、太陽活動が地球環境に及ぼす影響を太陽から地球大気
までシームレス・グローバルに理解する本計画とは相補的な関係にある。
太陽極域観測ミッション (代表:川勝康弘(JAXA))
これまでほとんど観測が行われていなかった太陽の極域を、ようこう、ひので衛
星からさらに発展させた衛星により各種波長で観測し、その詳細な磁場・プラズ
マ構造を明らかにする人工衛星計画。
GEASAで整備する太陽の地上観測は、太陽の全球の磁場・プラズマ構造
をさまざまな周波数で24時間観測する。上記の計画は、その中の特定周
波数の詳細構造を与え、両者は相補的な関係にある。
本件連絡先: 塩川和夫
名古屋大学太陽地球環境研究所
〒464-8601 愛知県名古屋市千種区不老町
tel:052-747-6419 fax:052-747-6323
e-mail: [email protected]
Backup 資料
アフリカは世界で最も雷の発生率が高い。
Kirkby (2007)
放射線帯粒子によるオゾ
ン減少・NO生成
Thorne (Science, 1977)
放射線帯の高エネルギー電子
により、オゾンの減少やNOの
生成が予想される。
宇宙線により電離したエアロゾルイオンによる雲生成
Kirkby 2007
Menjo et al. (2005); Miyahar et al. (2004, 2006, 2007, 2010)
太陽活動と気候変動(短周期)
Camp and Tung (2007)
11年周期程度の時間スケールでも太陽活動と地球の気候変動に相関がある。
11月15日 地球惑星科学連合(JpGU)への提出〆切
11月29日 TV会議(SCOSTEP/STPP小委員会)
12月4-5日 JpGUの委員によるヒアリング(12分+8分)と35提案の調整
12月22日 日本学術会議への提出
ヒアリングまでにやるべきこと
・サイエンスの柱:太陽紫外線・プラズマによる地球環境の短期・長期変化
・サイエンスの柱に沿って、各機器やモデリング、データベースを位置づける。
・ポンチ絵の製作
・サイエンス全体図・目的
・科学的意義、波及効果(新聞など)
・機器のポンチ絵
・研究組織と役割分担
・国際協力
・発展途上国支援という側面の強調
・アジア・アフリカの意義づけ(サイエンスとしての重要性、国際協力という面)
・予算
・年次計画
・予算案の作成(各担当者から予算案をいただく)
・研究組織の策定
・冊子体の作成
2010年11月29日 GEASAのTV会議メモ
出席者(順不同、敬称略):
九大:湯元、河野
NICT:亘、長妻、津川、國武、久保田
東北大:三澤、坂野井、岡野
京大:家森
信州大:宗像
北海道大:高橋幸弘
名大STE研:松見、草野、西谷、増田公明、荻野、塩川、関、伊藤
極地研:佐藤夏雄、小川泰信、田中良昌
・まず、塩川の方からこれまでの経緯と申請案のたたき台を説明。大きなサイエンスの柱として、「太陽活動が地球環境に及ぼす影響を明
らかにする」という「宇宙気候」的な側面に絞った提案を提示。「宇宙天気」はその中の一部になる。
・参加者が定足数に足りていないので、SCOSTEP小委員会・STPP小委員会としては成立していない。
いただいたコメント
・長期計画・ロードマップの中での位置づけが必要。
・学会としても長期計画(ロードマップ)を策定する必要がある。
・この計画案の中で名大STE研の要求額が他機関に比べて突出するのはおかしい。
・地球惑星科学連合では、今回の大型計画に関連して、「夢ロードマップ」を策定している(家森先生より、別途、メールで資料配付)。この
中に本計画を位置づけてもらう必要有り。
・サイエンスの目標として、何を明らかにするのかをはっきりさせるべき。その中で、必要となる機器を位置づけていく。
・各大学から出ている要望をロードマップを作成してその中で位置づける。
・解かなければならない問題がここには書いていない。黒点数と気候変動などの図を含めるべき。
・衛星計画はデータ利用という意味だけで、衛星自体の提案を含めているわけではない、ということを図の中ではっきりさせる。
・なぜ地上観測が重要か、ということをはっきりさせる(長期観測、時間変化と空間変化の切り分け、地球環境のその場観測)
・対流圏の観測が弱い。ちゃんと気象学の人を含めるべき。
ー>草野先生より、安成先生(名大、アジアモンスーン)、五十嵐先生(気象研、エアロゾル)に参加して頂けないか打診する。
->CAWSES-II TG1の人から参加して頂ける方を考える(松見・高橋)
->大気電気に関して、北大で観測が可能
・太陽から大気までシームレスに調べるべきである。
・ロードマップの中で、ジオスペース・超高層大気から、下層大気への新たな展開を示す。
・研究領域の図の中に、温暖化・寒冷化や雲と電離圏をつなぐグローバルサーキットを含める。
・なぜアジア・アフリカかを、観測面だけでなくサイエンスの面で説明する必要有り。
アジア:対流が世界で最も強い領域。世界の気候変化を左右する。
アフリカ:プラズマバブルはアジア・アフリカが最も発生確立が高い。