共通プラットフォームに関する概要説明資料

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Transcript 共通プラットフォームに関する概要説明資料

水・物質循環を解析する
共通プラットフォームとは
国土技術政策総合研究所
日本の河川のデータ、ソフトの現状
データの一部は
河川局標準化
データの構造をソフトごと
に処理している
各社のエンジン、各社のソフト専
用の互換性のないデータがその
都度ばらばらの構造で作られ、汎
用化されていない
D社
I/F
水文水質DB
エンジン
水利権DB
I/F
I/F
A社
E社
河川環境DB
河川現況DB
エンジン
I/F
B社
I/F
I/F
ダム諸量DB
△△△
○○○
河川基盤地図
各社のエンジンに合わせ
た独自のデータ仕様
エンジン
F社
C社
I/F
I/F
I/F
I/Fもソフトごと
ソフトの計算の考え方はどれも似
通っているが、各社がエンジンを独
自に開発しているため、そのエンジ
ンが扱えるデータフォーマットへ
データを変換している。
各社解析ソフトも独自に開発し、デー
タ構造も独自に決めているため、同じ
流域の計算をするときでもソフトの違
いによって複数のデータ構造のデータ
を準備しなければならない
DHIの統合ソフト
用意された作業で固定。
拡張性はDHIに委ねられる。
取排水系統
水利権DB
検索プログラム
河川環境DB
ダム諸量DB
水文水質DB
河川現況DB
プD
ロB
グ呼
ラ出
ム
エンジン
ArcGIS
基本ソフトの統合
プ
ロ表
グ
ラ示
ム
浸水想定区域
地図・DB接続
プログラム
地
図
DHI独自仕様データ群
統合ソフトを動かすエンジン
DHIを使えば、用意された複数の
作業は効率的。データは、DHIを使
う限りは共通利用可能。
米国HEC(陸軍工兵隊水文工学センター)の標準ソフト
ベンダーは、サポートを担当
表現部分を追加して販売
取排水系統
検索プログラム
水利権DB
河川環境DB
ダム諸量DB
水文水質DB
プD
ロB
グ呼
ラ出
ム
エンジン
プ
ロ表
グ
ラ示
ム
エンジンとソフトの基
本部分を政府が提供
河川現況DB
浸水想定区域
地
図
HEC独自仕様データ群
地図・DB接続
プログラム
政府の役割と民間の役割分
担が明快。政府は、安定した
計算結果と調達コストの低減
を確保。ベンダーは、構想と
表現に活躍の場がある。
アメリカ政府が水害
保険料率の算定ソフ
トとしてHECを指定
CWMS(工兵隊水管理システム)概要図
HECでは、単体ソフトウェアを組み合わせた工兵隊水管理システム(CWMS)を開発しており、工兵
隊の現地事務所で活用されている。
工兵隊外部でもコロラド下流開発公社が、このシステムを活用している。システム運用は、民間コ
ンサルに依頼している模様。
工兵隊水管理システムCWMS(Corps Water
Management System)は、工兵隊の現地事務
所の管轄の水管理(統合水資源管理、リアル
タイムデータ監視)のためのソフトウェアであ
る。
GIS:氾濫域な
どの可視化
HEC-HMS 降雨
-流出解析(水文)
モデル
HEC-ResSim
貯水システム解
析モデル
HEC-RAS 1次
元水理解析モデ
ル
HEC-FDA 洪水
被害解析モデル
HEC-DSS
• HECソフト間のデータ互換性はHEC-DSSを介する。
• DSSは、Data Storage System(データ保管システ
ム)の略
• 例えば、HEC-HMS(水文ソフト)とHEC-RAS(1次
元水理ソフト)間のデータ互換性のイメージ
1.流出量のデータ
ファイルを取り込む。
Q: 流量データ
HEC-HMS
水文ソフト
Out
2.HEC-RASにHECDSSのデータをイン
ポートする。
Q: 流量データ
HEC-DSS
データベース
システム
In
H: 水位データ
3.HEC-RAS の出力データ
(水位)は、DSSに取り込む
ことが出来る。
HEC-RAS
1次元水理ソフト
ソフトの選択、データやパラメータの入れ替えが可能
で操作は視覚化(米国OMS画面)
Modeling Projects
プロジェクト一覧
Component Editor
コンポーネントの編集
Output Analysis
計算結果の表示、分析
Component Library
コンポーネントライブラリー
Assembled Model
モデルの結合状況
Parameter Editor
パラメータの編集
OpenMIの概念想像図
OpenMI メインプログラム
OpenMI対応入出力
Engine Engine Engine
MIKE11
インプット
データ
アウトプット
データ
OpenMI対応入出力
OpenMI対応入出力
Engine
Engine
Engine
新規ソフト
InfoWorks
インプット
データ
アウトプット
データ
Engine
Engine
インプット
データ
アウトプット
データ
1. 既存ソフトの内部構造も公表されたOpenMIのI/F仕様に改造が必要
2. 新規ソフトウェアであれば、初めからOpenMI仕様に従って作成する
3. 既存統合ソフトの融合を目指したものであるため、統合ソフトの改造
要望には直ちには対応できない可能性が高い
4. 公表されたOpenMIのI/Fを実装しただけでは、稼働させることができ
ない可能性があるが、未確認
5. 入力データは各ソフト毎のフォーマットで、それぞれ別個に供給
世界のソフトの水準は、共有利用型ソフトシステムに移行
日本
流出
水位
欧州
米国
評価
個別に計算
氾濫
統合ソフト(MIKE11)
流出 水位 氾濫
現
統合ソフト(HEC)
流出
水位
一連の水理解析
氾濫
可視化
OpenMI
状
今
水循環フレームワーク
水理、気象、物質
生物→可視化
後
国内外のDB・アプリ
ケーションなどとの共
用環境の構築
OMS
水循環解析
フレームワーク
水循環解析
フレームワーク
水理、気象、物質
→可視化
水理、気象、物質
生物→可視化
GEOLEM
環境解析、表現に関
して、全米レベルで
DBとアプリケーショ
ンの共通利用が可
能な枠組みの構築
水循環に関し、ソ
フト、言語、バー
ジョンを選ばず、
複合現象を解析
地理情報を利用し
たアプリケーション
間のデータ交換シ
ステム
GEOLEM
- Geospatial Object Library For Environmental Modeling
• GEOLEMとは、環境に関するモデリングを行うための地理空間オブジェ
クトのライブラリを構築するプロジェクト
• 米国連邦関係省庁が開発・作成した各GISエンジン、GISデータ、可視化
ツール、モデルフレームワークおよびモデルを相互接続し、様々な用途
に利活用することを目指している。
視覚化、表示
GISのデータと
モデル、データ
システム
の統合
モデルフレーム
ワーク(モデル構
築と計算実行)
流出
計算
OHyMoSの概要
河道
計算
局所流
計算
降雨
予測
流出
計算
○○
計算
氾濫
計算
河道
計算
OHyMoS
OHyMoSの特徴
 要素モデルを容易に交換・追加・削除できる
 新規の要素モデルを開発するとき
・ 開発者は計算部分のみをプログラミングすれば良い
・ 計算以外の部分のプログラムは用意されている
・ 他のモデルとdtをそろえる必要はない
 モデル間の接続関係を定義すれば、プログラミングの記述を持たない
者でも、水文解析を行える
OHyMoSの概念図
OHyMoS(C++)
河道計算Engine
(C++)
氾濫計算Engine
(C++)
貯留関数法Engine
(C++)
C++
特性曲線法Engine
(Fortran)
入れ替え可能
新規追加可能
氾濫計算Engine
(C++)
1.
2.
3.
4.
5.
インプット
データ
アウトプット
データ
内部構造が明らかになっている
ソフトの追加と変化に対応できる
誰もが参加できる
先行技術を学習でき反映できる
インプットデータの二重管理の必要がない
特性曲線法Engine
(C++)
水循環フレームワーク構築のコンセプト
• 徹底的なシステムの公開を保障
– プログラムソース、ドキュメントの完全公開
• 完全な参加型システムを構築
– 産学官(海外を含む)でシステムを運営、国土交通省(国
総研)が主導
– 日本版colabを運営し、参加型、透明性を保障
– 進化する仕組みを内包
• 使いやすいシステム操作環境を構築
• アジアモンスーン地帯共通の水循環解析のための
解析フレームワークを構築
• 水循環に関するあらゆる複合現象を解明できるシス
テムを構築