Transcript GISによる災害予防・事前対策演習

GISによる災害予防・事前対策演習
防災業務におけるGIS高度活用人材育成プログラム
GISによる災害予防・事前対策演習
開発担当者：立命館大学文学部地理学専攻 教授 矢野桂司
Copyright © 2012 立命館大学文学部地理学専攻 教授 矢野桂司
0
GISによる災害予防・事前対策演習
防災業務におけるGIS高度活用人材育成プログラム
GISとは何か？
地理情報システム：GIS：Geographic(al) Information Systems
コンピュータ上に地理空間情報を持たせ、その情報を作成・保存・利
用・管理し、参照できるような表示・検索・分析機能をもったシステム。
地理空間情報：Geo-spatial information
地表上の位置が言及された情報
地理空間情報のデータ形式
１）ベクタ形式（ポイント、ライン、ポリゴン）
２）ラスタ形式（メッシュ、画像）
Copyright © 2012 立命館大学文学部地理学専攻 教授 矢野桂司
1
GISによる災害予防・事前対策演習
防災業務におけるGIS高度活用人材育成プログラム
GISのデータ形式
ポイント
ライン
ポリゴン
重ね合わせ
ベ
ク
タ
形
式
DEM（標高）
メッシュ
空中写真
ラ
ス
タ
形
式
Copyright © 2012 立命館大学文学部地理学専攻 教授 矢野桂司
2
GISによる災害予防・事前対策演習
防災業務におけるGIS高度活用人材育成プログラム
空間検索（地図Aと地図Bの重ね合わせ）
地図A
地図B
地図Aと地図Bが重なって
いるところがハイライト
Copyright © 2012 立命館大学文学部地理学専攻 教授 矢野桂司
3
GISによる災害予防・事前対策演習
防災業務におけるGIS高度活用人材育成プログラム
ネットワーク分析（ルートを検索する）
①
①
②
②
地点①から地点②への最短ルート
ハイライトをバリアとする
Copyright © 2012 立命館大学文学部地理学専攻 教授 矢野桂司
4
GISによる災害予防・事前対策演習
防災業務におけるGIS高度活用人材育成プログラム
最短ルートの検索
①
②
7.8km
Copyright © 2012 立命館大学文学部地理学専攻 教授 矢野桂司
5
GISによる災害予防・事前対策演習
防災業務におけるGIS高度活用人材育成プログラム
バリアを回避しての最短ルートの検索
①
②
8.6km
Copyright © 2012 立命館大学文学部地理学専攻 教授 矢野桂司
6
GISによる災害予防・事前対策演習
防災業務におけるGIS高度活用人材育成プログラム
GISデータの入手元
 政府は「地理空間情報活用推進基本法」のもとに、様々なGISデ
ータを作成している。
 地方公共団体の中では、各部局がそれぞれGISデータを持って
いる。
 地方公共団体にある住所情報は地図にすることができる。
 政府の提供
 数値地図、基盤地図情報、国勢調査、事業所・企業統計調査、自然環境基礎調査
 地方地方公共団体の提供
 住民基本台帳、都市計画図、ハザードマップ
 住所を含んだ様々な台帳（アドレス・マッチング）
 民間会社の提供
 住宅地図
Copyright © 2012 立命館大学文学部地理学専攻 教授 矢野桂司
7
GISによる災害予防・事前対策演習
防災業務におけるGIS高度活用人材育成プログラム
参考文献
 GISに関する入門書・解説書はたくさんあります。
 東京大学空間情報科学研究センター（CSIS）のＨＰから
有益な情報を得ることができます。
http://www.csis.u-tokyo.ac.jp/japanese/index.html
地理情報科学の知識体系
 http://curricula.csis.u-tokyo.ac.jp/bok201103.pdf
地理情報科学カリキュラム
 http://curricula.csis.u-tokyo.ac.jp/index.php
てくてくGIS
 http://home.csis.u-tokyo.ac.jp/~akuri/
Copyright © 2012 立命館大学文学部地理学専攻 教授 矢野桂司
8
GISによる災害予防・事前対策演習
防災業務におけるGIS高度活用人材育成プログラム
GIS演習の概要
地方公共団体が作製した防災マップに示された、災害データ
（水災害、地震災害、土砂災害）や防災関連施設などに基づいて、
避難勧告等発令前の、
１）被害想定地域の人口・世帯数の推計
２）被害想定地域の被害状況（要援護者、建物、病院など）
３）避難所の収容人員の評価
４）災害時避難者の避難所までの最短ルート検索
に関する各種情報の事前把握・可視化等に焦点をあて、空間的思考
に基づく政策・対策立案能力を高めることを目的とする。
Copyright © 2012 立命館大学文学部地理学専攻 教授 矢野桂司
9
GISによる災害予防・事前対策演習
防災業務におけるGIS高度活用人材育成プログラム
参考（地方公共団体の実施業務と本演習での実施事項との関係）
段階
予防
応急
復旧
業務内容（例）
GIS活用方策（例）
本演習での実施事項
組織・体制の整備
－
発災した場合の被害想定

想定被災範囲・被災内容の把握
防災訓練の実施

図上訓練におけるGISの活用
物資・資材の備蓄・整備・点検

物資・資材の備蓄・整備状況のGISによる管理
避難施設・防災拠点施設の整備

避難施設の妥当性検討
3.避難所の収容人員の評価
避難経路・避難方法の検討・計画

避難経路の検討
4.災害時避者の避難所までの最短
ルート検索
警報・避難勧告・避難指示の発令

避難勧告・指示の判断
消防・水防などの応急措置

被害状況・応急対策状況の情報集約・可視化・管理
被災者の救難・救助・保護

避難状況の情報集約・可視化・管理
被災した児童・生徒の教育

児童・生徒の避難状況の情報集約・可視化・管理
施設・設備の応急の復旧

施設・設備の被災状況・復旧状況の情報集約・可視化・管理
清掃・防疫など保健衛生対策

疫病発生状況の情報集約・可視化・管理
犯罪予防・交通規制等

交通規制情報の情報集約・可視化・管理
緊急輸送の確保

緊急輸送対応のための道路被災状況・交通規制情報等の
集約・可視化・管理
復旧対策の遂行

復旧状況の情報集約・可視化・管理
避難施設の状況把握・生活支援

避難施設の状況の情報集約・可視化・管理
Copyright © 2012 立命館大学文学部地理学専攻 教授 矢野桂司
1.被害想定地域の人口・世帯数の
推計
2.被害想定地域の被害状況の把握
10
GISによる災害予防・事前対策演習
防災業務におけるGIS高度活用人材育成プログラム
GIS演習の目的
 防災分野（特に災害の予防・事前対策および応急対策）の
業務において、活用できる（すべき）地理空間情報とその所
在について理解すること
 防災分野の業務において活用できる（すべき）GISの基本操
作を理解・習得すること
 防災分野の業務において、地図による表現や空間的思考
の方法について理解・習得すること
Copyright © 2012 立命館大学文学部地理学専攻 教授 矢野桂司
11
GISによる災害予防・事前対策演習
防災業務におけるGIS高度活用人材育成プログラム
【参考】 避難勧告発令に関する業務フロー（例）
■一般的なフロー
■実際のフロー例（岐阜県）
出典：「避難勧告等の判断・伝達マニュアル策定ガイドライン」内閣府
出典：「避難勧告等の判断・伝達マニュアル」岐阜県
Copyright © 2012 立命館大学文学部地理学専攻 教授 矢野桂司
12
GISによる災害予防・事前対策演習
防災業務におけるGIS高度活用人材育成プログラム
GIS演習の内容
１．被害想定地域の人口・世帯数の推計
２．被害想定地域の被害状況
（要援護者、建物、病院など）の把握
３．避難所の収容人員の評価
４．災害時避難者の避難所までの最短ルート検索
Copyright © 2012 立命館大学文学部地理学専攻 教授 矢野桂司
13
GISによる災害予防・事前対策演習
防災業務におけるGIS高度活用人材育成プログラム
GISを活用した地域の現状把握と対策立案プロセス
 地域の現状把握
どこにどのような人が住んでいるか？
どこに災害リスクがあるか？
どこにどのような防災関連施設が立地しているか？
 対策立案のプロセス
災害によってどのような人がどのくらい被害を受けるのか？
災害によって、施設がどのくらい被害を受けるのか？
避難所の容量や配置は最適か？
避難ルートはどのように設定すべきか？
Copyright © 2012 立命館大学文学部地理学専攻 教授 矢野桂司
14
GISによる災害予防・事前対策演習
防災業務におけるGIS高度活用人材育成プログラム
GIS演習のスケジュール
 １日目午後：（4.0h）
 被害の地図化
 国勢調査の人口データの地図化
 避難勧告のリスト化
 ２日目午前：（2.5h）
 避難所の収容人員
 アドレス・マッチング
 避難ルートの設定
 ２日目午後：（2.5h）
 グループワーク
Copyright © 2012 立命館大学文学部地理学専攻 教授 矢野桂司
15
GISによる災害予防・事前対策演習
防災業務におけるGIS高度活用人材育成プログラム
防災関連データ
京都市消防局 防災マップ http://www.city.kyoto.lg.jp/shobo/soshiki/25-22-0-0-0_6.html
１） 防災関連施設
広域避難所、避難所、警察、消防、病院
２）被害想定
（１）水災害編（地図面）
京都市防災マップ水災害編（地図面）は，市内を流れる主要河川がはん濫した際に予想
される浸水想定区域と浸水深を，3段階に色分けし，過去に浸水した区域と合わせて地
図上に表示，また，浸水の様子と避難行動について掲載しています。
（２）地震編（地図面）
京都市防災マップ地震編（地図面）は，平成15年に策定された京都市第3次地震被害想
定を基に，各行政区で最も被害を及ぼすと想定される地震の震度分布とその被害につ
いて掲載しています。
（３）土砂災害
傾斜度30度以上、高さ5m以上の急傾斜地（人口斜面を含む）で保全人家が存在するか
住宅等の新規立地が可能と考えられる箇所について掲載しています（京都府防災課）
Copyright © 2012 立命館大学文学部地理学専攻 教授 矢野桂司
16
GISによる災害予防・事前対策演習
防災業務におけるGIS高度活用人材育成プログラム
対象地域
Copyright © 2012 立命館大学文学部地理学専攻 教授 矢野桂司
☞ 警戒すべき区域・箇所の特定
17
GISによる災害予防・事前対策演習
防災業務におけるGIS高度活用人材育成プログラム
浸水想定ランク
☞ 過去の被害実績の把握、被害想定（浸水）
Copyright © 2012 立命館大学文学部地理学専攻 教授 矢野桂司
18
GISによる災害予防・事前対策演習
防災業務におけるGIS高度活用人材育成プログラム
震度
☞ 過去の被害実績の把握、被害想定（地震）
Copyright © 2012 立命館大学文学部地理学専攻 教授 矢野桂司
19
GISによる災害予防・事前対策演習
防災業務におけるGIS高度活用人材育成プログラム
土砂災害
☞ 過去の被害実績の把握、被害想定（土砂災害）
Copyright © 2012 立命館大学文学部地理学専攻 教授 矢野桂司
20
GISによる災害予防・事前対策演習
防災業務におけるGIS高度活用人材育成プログラム
１．被害想定地域の人口・世帯数の推計
 目的：京都市防災マップで示された災害データから被害想定地
域の人口・世帯数を推計する。
 データ：
 災害データ
 浸水想定、震度、土砂災害
 人口・世帯数
 国勢調査の小地域統計（基本単位区)
 国勢調査の小地域統計（町丁・字等）
 国勢調査の地域メッシュ統計（1kmメッシュ、500mメッシュ）
 GIS機能
 空間検索、属性検索、オーバーレイなど
Copyright © 2012 立命館大学文学部地理学専攻 教授 矢野桂司
21
GISによる災害予防・事前対策演習
防災業務におけるGIS高度活用人材育成プログラム
１．被害想定地域の人口・世帯数の推計
 手順１：被害想定地域を選ぶ
水災害データを主たる対象とし、災害シナリオとして浸水想定
ランク1-3を想定する
※グループワークの際は以下の災害および被害想定も対象とする。
 地震災害データ（震度：4.34-6.82）
 土砂災害データ（急傾斜ランク：1-3）
 手順２：属性検索で被害想定地域を特定する
選択、属性検索、レイヤの指定
地図上で特定された該当地域を確認
オプション：特定した被害想定地域を新たなレイヤとして保存
Copyright © 2012 立命館大学文学部地理学専攻 教授 矢野桂司
22
GISによる災害予防・事前対策演習
防災業務におけるGIS高度活用人材育成プログラム
１．被害想定地域の人口・世帯数の推計
 手順３：人口・世帯数の空間単位・属性を設定する
小地域統計（基本単位区）
小地域統計（町丁・字等）
地域メッシュ統計（500mメッシュ）
属性の選択（総人口、世帯数、年齢階級別人口、・・・）
 手順４：空間検索で、被害想定地域と重なる人口・世帯
数の空間単位を特定する
選択、空間検索、レイヤの指定、重なり方法の選択
地図上で特定された該当地域を確認
属性テーブル
Copyright © 2012 立命館大学文学部地理学専攻 教授 矢野桂司
23
GISによる災害予防・事前対策演習
防災業務におけるGIS高度活用人材育成プログラム
１．被害想定地域の人口・世帯数の推計
 手順５：被害想定地域の人口・世帯数のリスト化
Excelの作成
レポートの作成
Copyright © 2012 立命館大学文学部地理学専攻 教授 矢野桂司
24
GISによる災害予防・事前対策演習
防災業務におけるGIS高度活用人材育成プログラム
１．被害想定地域の人口・世帯数の推計
 応用・展開
どのような災害を考えるか？
人口属性は？
避難勧告を出す範囲は？
Google Earthでの表示
 3次元建物
Copyright © 2012 立命館大学文学部地理学専攻 教授 矢野桂司
25
GISによる災害予防・事前対策演習
防災業務におけるGIS高度活用人材育成プログラム
人口（基本単位区、町丁・字等＋代表点）
Copyright © 2012 立命館大学文学部地理学専攻 教授 矢野桂司
☞ 対象地域の人口分布の確認
26
GISによる災害予防・事前対策演習
防災業務におけるGIS高度活用人材育成プログラム
人口（500mメッシュ＋代表点）
Copyright © 2012 立命館大学文学部地理学専攻 教授 矢野桂司
☞ 対象地域の人口分布の確認
27
GISによる災害予防・事前対策演習
防災業務におけるGIS高度活用人材育成プログラム
浸水想定ランク３（全体、桂川下流）
☞ 被害想定地域の設定（浸水）
Copyright © 2012 立命館大学文学部地理学専攻 教授 矢野桂司
28
GISによる災害予防・事前対策演習
防災業務におけるGIS高度活用人材育成プログラム
浸水想定ランク３と基本単位区との重ね合わせ
☞ 被害想定地域内の人口分布の把握
Copyright © 2012 立命館大学文学部地理学専攻 教授 矢野桂司
29
GISによる災害予防・事前対策演習
防災業務におけるGIS高度活用人材育成プログラム
浸水想定ランク３と町丁・字等（ポリゴンと代表点）との重ね合わせ
☞ 被害想定地域内の人口分布の把握
Copyright © 2012 立命館大学文学部地理学専攻 教授 矢野桂司
30
GISによる災害予防・事前対策演習
防災業務におけるGIS高度活用人材育成プログラム
浸水想定ランク３と500mメッシュ（ポリゴンと代表点）との重ね合わせ
☞ 被害想定地域内の人口分布の把握
Copyright © 2012 立命館大学文学部地理学専攻 教授 矢野桂司
31
GISによる災害予防・事前対策演習
防災業務におけるGIS高度活用人材育成プログラム
浸水想定ランク３（桂川下流）
☞ 被害想定地域の設定（浸水）
Copyright © 2012 立命館大学文学部地理学専攻 教授 矢野桂司
32
GISによる災害予防・事前対策演習
防災業務におけるGIS高度活用人材育成プログラム
浸水想定ランク３（桂川下流） 基本単位区、町丁・字等
☞ 被害想定地域内の人口分布の把握（詳細）
Copyright © 2012 立命館大学文学部地理学専攻 教授 矢野桂司
33
GISによる災害予防・事前対策演習
防災業務におけるGIS高度活用人材育成プログラム
町丁・字等（ポリゴン）のリスト化
☞ 被害想定地域の人口・世帯数の推計
Copyright © 2012 立命館大学文学部地理学専攻 教授 矢野桂司
34
GISによる災害予防・事前対策演習
防災業務におけるGIS高度活用人材育成プログラム
町丁・字等（代表点）のリスト化
☞ 被害想定地域の人口・世帯数の推計
Copyright © 2012 立命館大学文学部地理学専攻 教授 矢野桂司
35
GISによる災害予防・事前対策演習
防災業務におけるGIS高度活用人材育成プログラム
１．被害想定地域の人口・世帯数の推計
 防災業務における結果の活用イメージ
被害想定地域の人口・世帯数の推計結果から、実際に災害
が発生した場合の人的被害の規模・内容（どのような人が、ど
のくらいの数、被害を受けるか）を想定する。
上記の被害想定を踏まえて、以降の災害予防対策の基礎と
する。
Copyright © 2012 立命館大学文学部地理学専攻 教授 矢野桂司
36
GISによる災害予防・事前対策演習
防災業務におけるGIS高度活用人材育成プログラム
２．被害想定地域の被害状況
 目的：京都市防災マップで示された災害データから被害想定地
域の被害状況を把握する。
 データ：
 災害データ
 浸水想定、震度、土砂災害
 要援護者
 住所データからアドレスマッチング
 公共施設など
 数値地図2500（空間データ基盤）
 建物
 京都市DM（2500分の1）、あるいは基盤地図情報25000
 GIS機能
 空間検索、属性検索、オーバーレイなど
Copyright © 2012 立命館大学文学部地理学専攻 教授 矢野桂司
37
GISによる災害予防・事前対策演習
防災業務におけるGIS高度活用人材育成プログラム
２．被害想定地域の被害状況
 手順１：被害想定地域を選ぶ
 水災害データを主たる対象とし、災害シナリオとして浸水想定ランク1-3を
想定する
 ※グループワークの際は以下の災害および被害想定も対象とする。
 地震災害データ（震度：4.34-6.82）
 土砂災害データ（急傾斜ランク：1-3）
 手順２：アドレスマッチングで被害対象を特定する
 名前、住所からなるExceｌファイﾙを作成
 アドレスマッチング・ソフト（AGtoKML）
 名前、住所、新住所、経度、緯度からなるExceｌファイﾙを作成
 点データの発生
 点のshapeファイルの作成
Copyright © 2012 立命館大学文学部地理学専攻 教授 矢野桂司
38
GISによる災害予防・事前対策演習
防災業務におけるGIS高度活用人材育成プログラム
２．被害想定地域の被害状況
 手順３：属性検索によって、対象施設を選択する
公共施設
例えば、幼稚園・保育所
 手順４：空間検索によって、被害想定地域に含まれる対
象を特定する
選択、空間検索、レイヤの指定、重なり方法の選択
地図上で特定された該当地域を確認
属性テーブル
Copyright © 2012 立命館大学文学部地理学専攻 教授 矢野桂司
39
GISによる災害予防・事前対策演習
防災業務におけるGIS高度活用人材育成プログラム
２．被害想定地域の被害状況
 手順５：被害想定地域の被害対象のリスト化
Excelの作成
レポートの作成
Copyright © 2012 立命館大学文学部地理学専攻 教授 矢野桂司
40
GISによる災害予防・事前対策演習
防災業務におけるGIS高度活用人材育成プログラム
２．被害想定地域の被害状況
 応用・展開
どのような災害を考えるか？
どのような被害対象を考えるか？
Google Earthでの表示
 3次元建物
Copyright © 2012 立命館大学文学部地理学専攻 教授 矢野桂司
41
GISによる災害予防・事前対策演習
防災業務におけるGIS高度活用人材育成プログラム
浸水想定ランク
☞ 過去の被害実績の把握、被害想定（浸水）
Copyright © 2012 立命館大学文学部地理学専攻 教授 矢野桂司
42
GISによる災害予防・事前対策演習
防災業務におけるGIS高度活用人材育成プログラム
幼稚園保育所と浸水想定ランク３との重ね合わせ
☞ 被害想定地域内の施設の抽出（幼稚園・保育所）
Copyright © 2012 立命館大学文学部地理学専攻 教授 矢野桂司
43
GISによる災害予防・事前対策演習
防災業務におけるGIS高度活用人材育成プログラム
建物と浸水想定ランク３との重ね合わせ
☞ 被害想定地域内の施設の抽出（建物）
Copyright © 2012 立命館大学文学部地理学専攻 教授 矢野桂司
44
GISによる災害予防・事前対策演習
防災業務におけるGIS高度活用人材育成プログラム
２．被害想定地域の被害状況
 防災業務における結果の活用イメージ
被害想定地域の中で、要援護者や各種公共施設（病院、幼
稚園等）など、重点的な対応を検討すべき対象の被害状況を
想定する。
各種公共施設（病院、幼稚園等）については、その場所に所
在すると思われる人々（病人、要介護者、子ども等）の被害想
定の試算に結びつける。
上記の被害想定を踏まえて、以降の避難計画（避難所の配
置、避難ルートの検討等）の基礎とする。
Copyright © 2012 立命館大学文学部地理学専攻 教授 矢野桂司
45
GISによる災害予防・事前対策演習
防災業務におけるGIS高度活用人材育成プログラム
３．避難所の収容人員の評価
 目的：京都市防災マップで示された避難所の収容人員の評価
 実際の最近隣ネットワーク距離内の人口
 データ：
 災害データ
 浸水想定、震度、土砂災害
 道路ネットワーク
 数値地図25000（空間データ基盤）
 避難所
 広域避難所・避難所
 GIS機能
 ネットワーク分析
 空間検索、属性検索、オーバーレイなど
Copyright © 2012 立命館大学文学部地理学専攻 教授 矢野桂司
46
GISによる災害予防・事前対策演習
防災業務におけるGIS高度活用人材育成プログラム
３．避難所の収容人員の評価
 手順１：道路ネットワークによる到達圏の設定
ネットワークの特定
到達圏
施設の設定（消防広域Point）
最大距離の設定（5,000m）
 手順２：到達圏内の人口・世帯数の推計
到達圏のポリゴン化
到達圏ごとの町丁・字等単位での人口・世帯数の集計
Copyright © 2012 立命館大学文学部地理学専攻 教授 矢野桂司
47
GISによる災害予防・事前対策演習
防災業務におけるGIS高度活用人材育成プログラム
３．避難所の収容人員の評価
 手順３：各避難所のリスト化・地図化
各避難所ごととの推計人口・世帯数
予定収容人員と推計人口のギャップ分析（地図化）
Copyright © 2012 立命館大学文学部地理学専攻 教授 矢野桂司
48
GISによる災害予防・事前対策演習
防災業務におけるGIS高度活用人材育成プログラム
３．避難所の収容人員の評価
 応用・展開
避難者の属性を考慮する？
避難所を何にするか？
避難所までの距離は？
道路ネットワークの属性（幅員等）を考慮する
道路ネットワークを閉塞する要因を考える
評価基準
Google Earthでの表示
 3次元建物
Copyright © 2012 立命館大学文学部地理学専攻 教授 矢野桂司
49
GISによる災害予防・事前対策演習
防災業務におけるGIS高度活用人材育成プログラム
広域避難所
☞ 広域避難所の分布と道路ネットワークの確認
Copyright © 2012 立命館大学文学部地理学専攻 教授 矢野桂司
50
GISによる災害予防・事前対策演習
防災業務におけるGIS高度活用人材育成プログラム
5000m到達圏と1000m到達圏
☞ 各広域避難所がカバーする地域の範囲特定
Copyright © 2012 立命館大学文学部地理学専攻 教授 矢野桂司
51
GISによる災害予防・事前対策演習
防災業務におけるGIS高度活用人材育成プログラム
5000m到達圏と1000m到達圏（立命館周辺）
☞ 各広域避難所がカバーする地域の範囲特定（詳細）
Copyright © 2012 立命館大学文学部地理学専攻 教授 矢野桂司
52
GISによる災害予防・事前対策演習
防災業務におけるGIS高度活用人材育成プログラム
5000m到達圏と1000m到達圏（立命館周辺）と基本単位区
☞ 各広域避難所がカバーする地域の範囲特定（詳細）
Copyright © 2012 立命館大学文学部地理学専攻 教授 矢野桂司
53
GISによる災害予防・事前対策演習
防災業務におけるGIS高度活用人材育成プログラム
5000m到達圏の推定人口と収容人員の比較
☞ 各広域避難所がカバーする地域の人口と収容人員の比較対照
Copyright © 2012 立命館大学文学部地理学専攻 教授 矢野桂司
54
GISによる災害予防・事前対策演習
防災業務におけるGIS高度活用人材育成プログラム
３．避難所の収容人員の評価
 防災業務における結果の活用イメージ
被害想定地域において、災害発生時に避難所に集まると思
われる人数の規模を想定する。
上記の想定結果と各避難所の収容人員とを照らし合わせて、
避難所の過不足、配置等の確認、見直し等を行う。
上記検討結果を整理し、以降の避難ルートの検討のための
基礎とする。
Copyright © 2012 立命館大学文学部地理学専攻 教授 矢野桂司
55
GISによる災害予防・事前対策演習
防災業務におけるGIS高度活用人材育成プログラム
４．災害時避難者の避難所までの最短ルート検索
 目的：京都市防災マップで示された避難所までの避難者の最短
ルートを検索する
 データ：
 道路ネットワーク
 数値地図25000（空間データ基盤）
 避難所
 広域避難所・避難所
 避難者
 病院、要援護者、文化財などのポイントデータ
 GIS機能
 ネットワーク分析
Copyright © 2012 立命館大学文学部地理学専攻 教授 矢野桂司
56
GISによる災害予防・事前対策演習
防災業務におけるGIS高度活用人材育成プログラム
４．災害時避難者の避難所までの最短ルート検索
 手順１：道路ネットワークによる最寄り施設の検出
平常時
災害時の設定
 想定被害地域の道路が閉塞
 細街路が閉塞
避難所・避難者の設定
 避難所：広域避難所
 避難者：病院
 手順２：平常時の避難者ルートの検索
平常時のネットワークの特定
個別の避難者の最近隣ネットワーク上の避難所までのルート
を特定する。
Copyright © 2012 立命館大学文学部地理学専攻 教授 矢野桂司
57
GISによる災害予防・事前対策演習
防災業務におけるGIS高度活用人材育成プログラム
４．災害時避難者の避難所までの最短ルート検索
 手順３：災害時の避難者ルートの検索
災害時のネットワークの特定
個別避難者における最近隣ネットワーク上での避難所までの
ルートを特定する。
 手順４：平常時と災害時の避難者ルートの比較
平常時と災害時のネットワークの地図化
Copyright © 2012 立命館大学文学部地理学専攻 教授 矢野桂司
58
GISによる災害予防・事前対策演習
防災業務におけるGIS高度活用人材育成プログラム
４．災害時避難者の避難所までの最短ルート検索
 応用・展開
避難者を何にするか？
避難所を何にするか？
道路ネットワークの属性（幅員等）を考慮する
道路ネットワークを閉塞するものを考える
評価基準
Google Earthでの表示
 3次元建物
Copyright © 2012 立命館大学文学部地理学専攻 教授 矢野桂司
59
GISによる災害予防・事前対策演習
防災業務におけるGIS高度活用人材育成プログラム
広域避難所と避難者（病院）
☞ 広域避難所と要援護者所在地（病院）の分布の確認
Copyright © 2012 立命館大学文学部地理学専攻 教授 矢野桂司
60
GISによる災害予防・事前対策演習
防災業務におけるGIS高度活用人材育成プログラム
平常時の避難ルート
☞ 要援護者所在地（病院）から避難所への経路の確認
Copyright © 2012 立命館大学文学部地理学専攻 教授 矢野桂司
61
GISによる災害予防・事前対策演習
防災業務におけるGIS高度活用人材育成プログラム
浸水想定ランク３の道路閉塞
☞ 浸水により閉塞する道路の想定
Copyright © 2012 立命館大学文学部地理学専攻 教授 矢野桂司
62
GISによる災害予防・事前対策演習
防災業務におけるGIS高度活用人材育成プログラム
災害時の避難ルート
☞ 浸水による道路閉塞を前提とした避難ルートの検討
Copyright © 2012 立命館大学文学部地理学専攻 教授 矢野桂司
63
GISによる災害予防・事前対策演習
防災業務におけるGIS高度活用人材育成プログラム
避難ルートをGoogle Earthで確認
Copyright © 2012 立命館大学文学部地理学専攻 教授 矢野桂司
64
GISによる災害予防・事前対策演習
防災業務におけるGIS高度活用人材育成プログラム
４．災害時避難者の避難所までの最短ルート検索
 防災業務における結果の活用イメージ
被害想定地域において、災害発生時に遮断されることが想定
される交通ネットワークを特定し、利用できる避難ルートを検
討・設定する。
被害想定地域の各世帯（一般世帯や要援護者等）や各種公
共施設等から避難所への避難ルートを検討する。
検討結果を整理し、住民や公共施設等に避難マップとして配
布する。
Copyright © 2012 立命館大学文学部地理学専攻 教授 矢野桂司
65
GISによる災害予防・事前対策演習
防災業務におけるGIS高度活用人材育成プログラム
グループワーク＋プレゼンテーション
 各チームで演習１－４の中から１つテーマを選ぶ
 ５分プレゼンテーション
問題設定
GISによる分析結果
結論
感想・問題点
 質疑・コメント
Copyright © 2012 立命館大学文学部地理学専攻 教授 矢野桂司
66