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全国規模のMLの有用性
ー16万人のネットは可能かー
本田整形外科クリニック 本田忠
平成23年2月13日(日)
日本医師会医療情報システム協議会
日本医師会会員数
・165,841人
(平成22年12月1日現在)
日本医師会は3層構造
1
47
日本医師会
県医師会
890
郡市医師会
平成19年12月12日現在
代議員数:354名
(会員約500名に一人)
組織の生産量をあげる
・参加意識
納得なければ決議事項は守れない
・実行
納得する方が多ければ多いほど力になる
代議員制度は上手く機能し
ているのか
代議員数:現在1人/500人が基本
1)16万人の代表として354名は妥当
か否か
2)ボトムアップになっているのか
十分内部で討論された意見が出ているのか
代議員の単なる個人的意見ではないのか
直接民主主義:双方向性の確保
公益法人改革では法人は総会が基本
となる
1)書面議決権の導入
白紙委任状は望ましくない
2)電磁的議決権の導入:
電子投票システム
ネットの書面決議は認証必要
16万人の総会は困難
1)会場確保は困難
2)総会コスト増
3)郵送:返事が確保できるのか
ネットの有効利用をはかる
日本医師会のネットの現状
双方向性の観点から
1)談話室:BBS 会員同士の対話
2)目安箱:会長への直接の意見
医療系ネットの現状
単独のMLで行っている
1)中央医療情報メーリングリスト(SIMINC-ml)
Construction of Medical Information Network with
Communication
2)インター医師会ネットメーリングリスト(IINET-ml)
Inter Medical Associations Network
複数のMLで行っている
1)広域医療情報ML(wami-ml)
Wide Area Med Info(wami-ML)
2)日本臨床整形外科学会ML(JCOA-ml)
JCOA:The Japanese Clinical Orthopaedic
Association
中央医療情報ML(CMINC-ml)
参加資格:医療に興味ある方ならどなたでも
参加者数:687名
管理者:安藤潔 荒川医院 東京都中央区京橋2-1-4
特徴
1)マスコミ、議員など、他業種が多い。
2)オフミの有効利用をはかる。
インター医師会ネットML(IINET-ml)
参加資格:医師会会員のみ
参加者数:175名
管理者:高橋徳 高橋医院 大阪府高槻市藤の里町24-29
特徴
医師会会員のみ
広域医療情報ML(wami-ml)
参加資格:医療従事者
参加者数:1434名
管理者:複数(医師、歯科医師、薬剤師)
特徴
Think Globally ,Act Locally
ネットは楽しい。地域で一人で悩まない。
仲間を集めましょう。
3つの常設ML
1)医療に直接関わる話題(WAMI)
2)医療に、関係ない話題(NAGOM
I)
3)お知らせ専用(wamiinfo)
新規入会情報、事務局からの連絡事項。
WAMI-MLでの禁止事項
以下のメールの送信は禁止です。
・WAMI-MLの趣旨に反するメールや、趣旨に反す
る議論や論争を誘発するメール
・送信者本人以外の個人のプライバシーに抵触す
るメール
・公序良俗に反する情報を記載したメール
・WAMI-MLの運営を妨害または混乱させるメール
・禁止している事項を推奨あるいは指示するメール
・その他、一般的なネチケットに反しているとWAMI
事務局が判断するメール
利用の停止と登録取り消し
事務局が開院の利用停止が適切であると判
定した場合
これには次の場合が含まれます。
・会員が本規約に違反したと事務局が判断
した場合
・会員が第2条に掲示された禁止事項に抵
触する可能性のあるメールを送信したと事
務局が判断した場合
・その他、WAMI-ML利用を不適当と事務局
が判断した場合
第4条 利用登録の拒否
申込者に他のネットにおいて第2条に掲示
された禁止事項に類する可能性のある行
為があったと事務局が判断した場合には
事務局は該当する申込者のWAMI ML利
用登録を拒否することができます。なお事
務局は拒否理由を明らかにする責務を負
いません。
日本臨床整形外科学会ML
(JCOA-ml)
参加資格;日本臨床整形外科学会会員
参加者数;2014名
管理者;IT戦略委員会(担当理事 本田忠)
HP: http://www.jcoa.gr.jp/
日本臨床整形外科学会
開業医と私的病院の勤務医で構成している
団体。会員数は6000名。
下部組織として、全国都道府県に、それぞ
れ臨床整形外科医会があります。
会員向けメーリングリストは3つ
1)JCOAメンバーメーリングリスト(jmem)
2)健康相談メーリングリスト(jheal)
3)連絡専用メーリングリスト(jlet)
入会のおしらせ、会や各県、各委員会からのおし
らせ専用
理事会以下全委員会メーリング
リストがある
ML同時配信:自動定型投稿文とは?
HP上の掲示板やDBに書かれた内容は、自
動的にメーリングリストに流れる。
1)健康相談
健康相談掲示板への書き込みは、
jhealメーリングリストへ流れます
参加者全員で討議して、回答する。
2)整形外科医の視点
IT戦略委員会でjmem-mlに流れた意
見から原稿執筆をお願いする。
執筆者は編集委員会mlに参加して委
員と討論してまとめてから公開する。
3)各種アンケートはネット併用
WEB上にアンケートDB作成。
郵送分も入力。
担当委員会にはCSVファイルで提供
有意義なメーリングリストになるために
あくまで会員相互の努力で造り上げる空間です。
1)発言数が多すぎるとか、つまらない話題が多いと
はいわないでいただきたい
2)情報は必ずしも正確である必要はありません。対
話のなかで訂正されればよい。
3)ルールは最低限
テキスト形式にすること。jisコードにすること。誹謗中傷はし
ないこと。
引用は発言者に断る事だけであります。
4)とにかく発言すること。参加すること
全国の会員の活発な交流により、平板に流れがちな日常診
療の刺戟になる。時には診療の質の向上になる。これは使
い方次第かと思います。
ML内容の引用に当たっての注意
「会内で使用する」限りは引用自由とします。
「会外」で引用する場合は、必ず「引用元であ
る先生」に引用許可を得てください。
またメーリングリストの「発言者」は「会内」
では、「引用許可」を取られずに「自由に引
用」され、利用されることを前提に「ご発言」を
お願いいたします。
メーリングリストの登録者数は配信
速度に制限される
1)登録者が増加すれば配信時間がかかる。
1万人程度であればスプレッド配信でそうは遅く
はならない。
2)配信が極端に遅くなれば分けて行く。
3)サーバの機能にも依存する。
大学病院医療情報ネットワーク
(University Hospital Medical Information
Network = UMIN)
全国42の国立大学病院のネットワーク組織。
東大病院内にセンターが設置
現在MLは6000以上動いている。
登録者総数;約30万名(平成20年9月)
発言数の増大対策
メール数の増大に対する対策としては
1)とにかく瀕回に読む
2)メールの自働振り分け
分けないと、話の前後の脈絡がわからなく
なります。
3)回線スピードのアップ。PCの機能のアップ
早ければ早いほど快適に操作できる
組織の活性化
Q:単なる世間話のために、コストを掛けて16万
人集まる必要があるのか。
内部対立が生じ、収拾がつかなくなるのではないか。
A:組織の活性化のためにネットは必須
「どうせ自分だけ言ってもムダ」「余計な事はしない方
がいい」
なあなあで協調しあう組織(負のエネルギーによる見
せ掛けの安定)から会員同士が協力し合える関係(正
のエネルギーによる不安定)を作る
なぜ組織は変われないのか
(柴田昌治著日本経済新聞社1998年刊より)
16万人のネットは可能か
1)十分可能。ただしノウハウは必要。
2)ネットに「気軽にまじめな話をする場」を作る
・答えがあらかじめ用意されていない(価値観の押し付けをしな
い)
・結論を出すことがノルマ化されていない(まとめることはあえて
必要ない)
・決まったプログラムがない(進行はあくまでその時の状況しだ
い)
・気楽な場とする。
(柴田昌治:オフサイトミーティング)
日常比と接触率
• 実際会う会議
• テレビ会議
• メーリングリスト
日常比 接触率
△
○
×
×
○
△
普及率と技術力=慣れ=意欲の問題
• 日常比:日常的に使う度合い
• 接触率:接する度合い=普及度
各メディアの比較
時間
コスト
実際会う会議
×
テレビ会議
×
メーリングリスト ○
距離
コスト
×
○
○
金銭
コスト
×
△
○
はいり
やすさ
○
△
×
• メーリングリストはもっと有効利用されるべき
動画とテキスト
情報圧縮率
サイズ
普及度
理解度
テキスト
○
○
○
△
動画
×
×
×
○
ベースはテキスト=新聞や雑誌は生き残る
動画は情報圧縮率は低いしサイズは大きい。
理解度という観点からは動画が優れている可能性は
ある。
各メディアの使い分けは明確に
実際会う会議、テレビ会議、メーリング
リスト。各々、明白な欠点と利点がある。
機能分担をする必要がある。
1)きちんと使い分ける
2)ひとりひとりが、すべて使いこなす
実際会う会議
明白な限界があるから、機能を絞り込
んで使う
「意見調整」と「対人関係の円滑化」に
使うべき
1)回数はいらない=コスト削減
2)相互の親睦=飲み会を主とする
実際会う会議の限界
1)議事録を見れば、話し言葉の限界はわかる
話し言葉の冗長性、繰返しの多さ、議論の雑さ。 話したことの半分も議
論されない。結論もでない。会議は常に時間が足りない。
2)会議は時間空間コストがかかりすぎる
3)意思決定が遅い
会議まで時間がかかるから、その間は何も討論されない。
4)討論時間不足
常に討論不足のまま意思決定される。
5)参加者が限られる
参加しない方は参加意識は育たない。
ネットでつかえそうなツール
1)mailを利用
メーリングリスト
2)browserを利用
a)電子掲示板 BBS
b)SNS;ブログ
c)twitter
利用者が多いツールが主流となる
1)どれが生き残るかはユーザが
決める
2)特徴のはっきりしているツール
(HPやML)は、生き残る可能性
が高い。
ネット上のツールは目的により
明確に使い分けする
比較
browser vs mail
1)クリック数:browser>mail
ブラウザ使用の場合は最低2クリックとなる。
メールであればワンクリック。
この差は「日常比」の差となって現れる。
少しでも面倒であれば日常的に使用しない。
2)情報量:HP>ML>BBS,SNS>>twitter
広報としては情報量は多いほうが良い。
組織内のツールとしては双方向性
の高いMLを基本とすべき
組織運営上は委員会等の代用として
の「双方向性」が、もっとも大切。
「安全性」や「クリック数の少なさ」、
「双方向性」、「情報量」からも、MLが
メイン。
browserを利用した各種ツールは
広報の道具
HPやBBS、SNS等は、「不特定多数」
を対象とした「対外広報」の道具。
MLに比較すれば「双方向性」が若干
弱い。
MLの利点欠点
MLは日常比は高い
ネット上のコミュニケーションツールとしては、
MLが他のツールより利点も多い(日常比が高
い)のでやはり今後も主流か。
(日常比:毎日使う率)
MLの利点欠点
MLは接触率が低い
MLの欠点としては、参加していなければ一切
読めない。よって参加者が少なければ影響力
は、はなはだ減ずる。参加者を増やす努力は
継続する必要あり。(接触率;一般的に目にす
る率)
様々なハードル
1)コスト;経費の増大、サーバーへの負荷
2)管理
3)スパム
4)会員同士の争い
コスト
1)インターネットは金食い虫
業者まかせにしない。会内で開発する。
Do it myself
2)サーバは複数台必要
参加者は幸い徐々に増えて行く
管理
管理委員会の組織化が必要
1)入退会管理
2)ネット会員名簿
3)入退会連絡ML
(新規入会自己紹介とマニュアル)
スパム対策
1)添付ファイルを禁止する
テキスト形式が基本
2)サーバレベルでフィルターを付ける
最近の傾向
a)メールの90%から95%がスパムメールでかつ
増加している
b)午前中に最も多くのスパムを受け取る。
c)アジア太平洋地域からの比率は26%、南米は
25%。
d)2kbから5kbのメッセージが20%増加し、5kbか
ら10kbが18%減少。
e)Adobe AcrobatやFlashといったプラグインの脆
弱性を狙う攻撃増。
会員同士の争い
1)退会規定の明示
2)匿名性の排除:署名の励行
ウイルス対策、フレーム防止など、安全性を高める
ために、署名を励行する。
3)信号雑音比 S/N比(signal-noise ratio)をあげる
悪貨Nは良貨Sを駆逐する。しかし悪貨Nの「物理的
駆逐」は困難。
悪貨Nそのもの批判は非生産的。参加者の発言努力
で良貨Sを増やす。
16万人のネットの具体的デザイン
MLの基本設定
1)登録アドレス以外書き込めない
2)添付ファイルは流せない(物理的に禁止)
テキスト形式のみとする。
3)HP上にファイルや画像をアップする場を準備
する
1)MLは複数立ちあげる
話題で分けると明確には分別が困難。参加者で分けるほうが良
い
a)対話用(メイン)
内科系、外科系、開業医、勤務医、研修医
必要に応じて増やす。(サブで話題別;感染症、医療
事故)
b)入退会管理専用:新規入会案内とマニュアルを同時に
流す
c)情報伝達専用:メールマガジン:会よりのおしらせ
運用
1)匿名性の排除;署名を励行する
2)規約:退会規定の明記
3)管理委員会をつくる
医師があくまで責任を持つ
プログラミングをできるだけ自前で行う。
4)ネット会員名簿の作成
ネットの名簿にかけば自動的に入退会管理MLに
新規メンバーとして自己紹介がマニュアルとともに流
れる。常にマニュアルが流れてかつ新規参加者が明
示される。
会員の制裁:日医定款
第12条 会長は、会員について次の各号の1に
該当するものがあると認めるときは、裁定委
員会の審議裁定を経て、戒告又は除名の処
分をすることができる。
(1) 医師の倫理に違反し、会員としての名誉又
は本会の名誉を毀損したもの
(2) 本会の定款に違反し、又は本会の秩序を著
しく乱したもの
情報伝達の合理化
1)郵送とネットの重複を避ける
a)郵送のみ
b)郵送とネット双方
c)ネットのみ
2)データ形式はテキスト基本
PDFやjpgはやむをえない時のみ。
配信法
1)HPに文書を蓄積する
2)MLに自働配信する
HPのDB(データベース)に書き
込むと自動的に情報伝達MLに
流れる
参考
ネット上のコミュニケーションツール
http://www.orth.or.jp/Isikai/manual/tool/nettool.html
http://www.umin.ac.jp/million/
MilLion で運用中のメーリングリストが6000
を超えました(平成19年1月)
http://www.umin.ac.jp/umin/statistics/
登録者総数;約30万名(平成20年9月)
ご静聴ありがとうございました