筑波大学 第一学群 自然学類 物理学専攻 200610370 田中 直斗 指導

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3次元飛跡検出器のためのFlash ADC,
FPGAを搭載した高速信号読み出しシステ
ムの試作と評価
筑波大学 第一学群
自然学類 物理学専攻
200610370 田中 直斗
指導教官
三明 康郎
2011.2.7 卒業論文発表会
INDEX
■IntroductionーIntroduction
ー3次元飛跡検出器
■課題 ー高速信号読み出しの必要性
ー信号読み出しシステムの小型化
■回路設計ー読み出し回路の概念図
ーFlash ADC
ーFPGA
ー読み出し回路の構成
ーFPGA内部のプログラム
ー設計から製作・実験まで
■ 製作基板ープロトタイプの製作
ー実験結果①
ー実験結果②
ー製作中のプリント基板
■今後の展望
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Introduction
http://blogs.uslhc.us/tag/heavy-ion-physics
高エネルギー原子核衝突実験
Pb-Pb衝突で生成された粒子の飛跡
粒子密度が高い環境で、情報を失うことなく、
検出器の信号を読み出す信号読み出し回路が重要である。
3次元飛跡検出器の信号を読み出し、PCで解析できる
信号読み出しシステムの開発を目的とする
3
3次元飛跡検出器
TPC(Time Projection Chamber)
35cm
入射窓
35cm
20cm
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課題①(高速信号読み出しの必要性)
TPC (Time Projection Chamber)のしくみ
TPC の波形
2μs
粒子の多重度が
高い!
■高速でサンプリングしデジタル変換
■システムの不感時間を短くする
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課題②(読み出しシステムの小型化)
信号読み出し部分
TPC
PreAMP
CAMAC
Delay
PC
既存のシステムは
複雑・大規模
読み出し回路
信号読み出し部分を
一つの基板に搭載!
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読み出し回路の概念図
検出器
PC
FPGA
ADC
ADC
変換時間[sec]
Flash型
1p〜100n
■高速な信号の制御・伝達
■情報を持ったデータのみを選ぶ
■TPCの信号を高速にサンプリング
FPGAの仕様
Flash ADCの仕様
名称
AD9283BRS-80
分解能
8bit
サンプリング
80MSPS
http://www.altera.co.jp/
名称
EP1C6T144C6
LEs
5980
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読み出し回路の構成
機能
アナログ入力信号
保護回路
JTAG
電源回路
●保護回路:外部からの電圧からICを守る
●電源回路:各ICに電圧を供給する
●JTAG:FPGAにプログラムを書き込むポート
●CLOCK:動作のタイミングを作る
●USB I/F:信号をUSBで読み取れる規格にする
Flash ADC
FPGA
USB I/F
CLOCK
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設計から製作・実験まで
仕様決定・Parts select
手書き回路図
OrCADによる回路図
手書き回路図の作成
OrCAD Capture
プリント基板設計図
OrCAD Layout
基板加工機で加工
ハンダ付け
ハンダ付け
動作確認
実験
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製作基板(プロトタイプ)
逐次比較型ADC搭載プロトタイプ
ADCの入力を
変化させる
可変抵抗
Analog入力0〜5V
JTAG
CLOCK
Digital出力
8bit:0000_0000
〜
8bit:1111_1111
逐次比較型
ADC
CPLD
データ用
LED×8
RS232C
シリアルデータ送信
電源回路
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実験結果①(AD変換の表示)
Analog入力0〜5V
AD変換したデータをLEDに出力できているか
LED配置
QuickTimeý Dz
Photo - JPEG êLí£ÉvÉçÉOÉâÉÄ
ǙDZÇÃÉsÉNÉ`ÉÉǾå©ÇÈǞǽDžÇÕïKóvÇ­ Ç•
ÅB
LSB
1bit
2bit
3bit
4bit
5bit
6bit
MSB
Analog入力を連続で
4回AD変換し、平均をデ
ータLEDに表示する
データ用LEDに
8bit:0000_0000
8bit:1111_1111
が表示できた
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実験結果②(シリアル送信)
ADC
データLEDの表示
10100100
10100100
1111110101001001
CPLD
データLED
RS232C出力
RS232C
RS232Cに
出力できている
か
LED:ON = 1
LED:OFF = 0
RS232C規格
HIGH:0
LOW :1
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制作中のプリント基板
電源回路
FlashADC
ADC
Flash
FPGA
水晶振動子
JTAGポー
JTAGポー
ト
ト
USB I/F
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今後の展望
■現在製作途中である読み出し回路の完成
ー基板の製作・動作確認
■読み出し用のソフトウェアの開発
ー読み出した信号のグラフ化・データ保存
■製作した読み出し回路の性能評価
ー制作した読み出し回路・ソフトウェアを用いての解析
■TPCを用いての3次元飛跡検出
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ご清聴
ありがとうございました
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BACK UP
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FPGA
FPGA内部プログラム
FPGA内部のメモリ構成
①
RESET
②
③
St = 1
AD変換したデータを一時
的に保存
粒子が入射
St = 2
メモリ③に
移動終了
St
位置情報が入った
データを保存
状態
1 ・荷電粒子が入射していない
転送
転送
終了
終了
St = 3
粒子が入射
St = 4
St = 1
St = 3
Repeat
Repeat
・荷電粒子が入射
2
・データをメモリ③に移動
・データをメモリ③からPCへ転送
3
・メモリ①には新しいデータを保存
・PCへ転送中に粒子が入射
4
・メモリ②のみにデータを保存
9
アナログ入力電圧
実験結果③(AD変換の表示)
20mV
LEDの表示を十進数
に変換したもの
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マイコンとFPGA
ハードウェアである回路を処理に合わせて構成するため
FPGA
、リアルタイム性が必要な機能は並列化して高速化、速 FPGA は、1サイクル内に複数の処理ができる
度が遅くて良い機能は回路を兼用して小さくするなど独 のでスループットが高い
自の特徴を出すことができる
マイコン
マイコンは、細分化された機能の処理順番
をソフトウェアで制御する
FPGA
ハードウェア処理
『命令数が少ない=専用回路数が少ない』の
で、コンパイルすると1つの命令をマイコン
用の小さな機能に分散させて処理します
マイコン
ソフトウェア処理
http://www.marutsu.co.jp/
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波高弁別器による遅延時間
TPCを使った実験のセットアップ
波高弁別器ごとの遅延時間
module
遅延時間[ns]
PMT
10~15
ディスクリミネータ
10
コインシデンス
10
同軸ケーブル
5[/m]
合計
35~70
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FPGA内部プログラム
JTAGポート
USB Blaster
開発ツール QuartusⅡ
ハードウェア言語
Verilog-HDLで記述
Error, Warningなど
メッセージの表示
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CLOCKの波形(分周CLOCK)
水晶振動子のパルス(48MHz)
搭載したCLOCK(水晶振動子)
約40ns ≒ 24MHz
20[ns]
分周CLOCK(500KHz)
CPLD
500kHzのCLOCKを
作るようにプログラム
QuickTimeý Dz
ÉtÉHÉg - JPEG êLí£ÉvÉçÉOÉâÉÄ
ǙDZÇÃÉsÉNÉ`ÉÉǾå©ÇÈÇ žÇ½Ç …ÇÕïKóvÇ­Ç•
ÅB
400[ns]
2μs ≒ 500kHz
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