Transcript パート03
コンピュータアーキテクチャ 第
3
回
1
オブジェクトプログラムの略記
ソースプログラム ラベル ニモニック オペランド PLUS START LD GR5,DATA1 ADDA GR5,DATA2 ST GR5,RESULT RET DATA1 DC 20 DATA2 DC 12 RESULT DS 1 END オブジェクトプログラム アドレス：機械語：第２語 ↓ ↓ ↓ #1000: #1050 #1007 #1002: #2050 #1008 #1004: #1150 #1009 #1006: #8100 #1007: #0014 #1008: #000C #1009: #0000 ソースプログラムとオブジェクトプログラムを対比し易くするため， ２ワード命令の第２語を第１語のあとに付けアドレスを省略
比較演算命令
• • レジスタ間命令 メモリ・レジスタ間命令 の両方あり CPA GR2, #1000 ・・・ (ComPare Arithmetic) CPL GR2, #1000 ・・・ (ComPare Logical) 第１オペランドの値と 第２オペランドの値を 比較
*
第１ 第１
<
第２ なら
=
第２ なら
SF
は
ZF
は
1 1
比較演算命令 実行時は 常に
OF
は
0 #000A < #0014
3
分岐命令
*
フラグレジスタ
FR
の値によってプログラムレジスタ へ実効アドレスをわたす
PR
正分岐 負分岐 非零分岐 零分岐 JPL adr[,X] ・・・ (Jump on PLus) JMI adr[,X] ・・・ (Jump on MInus) JNZ adr[,X] ・・・ (Jump on Non Zero) JZE adr[,X] ・・・ (Jump on ZEro) オーバフロー分岐 JOV adr[,X] ・・・ (Jump on OVerflow) 無条件分岐 JUMP adr[,X] ・・・ (Unconditional JUMP) 分岐命令によってフラグレジスタは変化しない 4
分岐条件
(
フラグレジスタ
)
JPL JMI JNZ JZE JOV OF 1 SF ZF 0 ＆ 0 1 0 1
5
1
から
10
の整数の総和を計算し
GR0
へ格納する
6
CASL Ⅱ
のエミュレーションソフト
– CaslBuilder ・・・ フリーウェア Windows7, xp 等で動作 http://www.vector.co.jp/soft/win95/prog/se059919.html
– Mac OS でもインストール可能 http://mikuinstaller.sourceforge.jp/ – – CASL2000 ・・・ フリーウェア Windows98, 2000, ｘp 等のうえで CASLⅡ の動作環境をエミュレーション http://www5a.biglobe.ne.jp/~teamcasl/ 等で入手可能 – – CASL Ⅱ シミュレータ ・・・ フリーウェア 情報処理技術者試験センター提供 Windows7 未対応 7
JIS 情報交換用符号 (JIS X 0201)
例：
X 0201
では
*
‘
&’ = # 2 6
‘
3’ = # 3 3
‘
A’ = # 4 1 ↑↑
列行
1
ワードの中では
*
‘
&’ = # 0 0 2 6
‘
3’ = # 0 0 3 3
‘
A’ = # 0 0 4 1
8
二つの数字を二つの数値に変換して それらの積を求める．
9
単語の中の特定文字数を数える
= #0063 = #006F = #006D = #0070 = #0075 = #0074 = #0065 = #0072
10
文字データの入出力
マクロ命令 IN, OUT を使用 パラメータ – – 入力文字長領域： 入力文字数 * を格納 – – 出力領域: 1 レコードの出力データ格納領域 出力文字長領域： 出力文字数 * を格納 命令書式 IN 入力領域，入力文字長領域 OUT 出力領域，出力文字長領域 11
大文字と小文字の変換
標準入出力装置から 英字をひとつ読み， 大文字は小文字に， 小文字は大文字に 変換する 12
論理積・論理和・排他的論理和命令
AND GR2, #1000 ・・・ (AND) OR GR2, #1000 ・・・ (OR) XOR GR2, #1000 ・・・ (eXclusive OR) * • レジスタ間命令 • メモリ・レジスタ間命令 の両方あり AND, OR, XOR 命令 では OF は常に 0 13
演習問題
3.1
テキストの＜プログラム ２＞開始から終了までに， よび GR1 の値がどのように変化するか順番に示せ．ただし， どちらかのレジスタが変化するごとにその直後の値を 数で示すこと． GR0 16 お 進 14
演習問題
3.2
テキスト p59 の演習問題 ぞれの機能を説明せよ． (8), (9), (10) のプログラムそれ 15
演習問題
3.3
名前 A でラベル付けされたメモリ領域の値から，名前 B で ラベル付けされたメモリ領域の値をひいた値の絶対値を， 名前 C でラベル付けされたメモリ領域に格納するプログラ ムを書きなさい．ただし，領域 A, B には適当な数値を入れ ておくこと． 16
演習問題
3.4
標準入出力装置から 4 個の数字を読み込み， 4 桁の 10 進 数とみなして汎用レジスタ GR2 へ格納するプログラムを示せ． ただし，数字の読み込みには，マクロ命
IN
を使うこと． 17
演習問題
3.5
テキストの＜プログラム 3 ＞をアセンブルせよ． 18
演習問題
3.6
テキストの＜プログラム 4 ＞をアセンブルせよ． 19
シフト演算命令
算術シフト演算命令 （算術シフト命令） * 算術左シフト演算命令 算術右シフト演算命令 論理シフト演算命令 （論理シフト命令） * 論理左シフト演算命令 論理右シフト演算命令
算術左シフト演算命令
SLA GR0, 3 ・・・ (Shift Left Arithmetic) 実効アドレス値 * だけ，レジスタの内容を 左へシフト 最上位の 符号ビット * はシフトしない レジスタの左側から送り出されたビットの値は 消失 * する OF にはレジスタから 最後に * 送り出されたビットの値を入れる レジスタの右側の空いたビット位置には 0 * を入れる
SLA
による
2
のべき乗倍
SLA GR1, 2 ・・・ (GR1) = 5 レジスタ GR1 の値 (5) 10 * を 4 倍（2 の 2 乗倍）して (20) 10 * とする
2 進数で値 4 を 5 倍する方法 4 * 5 = 4 * (4 + 1) = 4 * (2 2 + 2 0 ) = 4 * 2 2 + 4 * 2 0 4 = #0004 = (0000 0000 0000 0100) 2 4 * 2 2 = (0000 0000 0001 0000) 2 ← 4 を 2 ビット左シフト * 4 * 2 2 + 4 * 2 0 = (0000 0000 0001 0000) 2 + (0000 0000 0000 0100) 2 = (0000 0000 0001 0100) 2 ← 4 の シフトなし を加算 *
A の値を 5 倍して B へ格納するプログラム ← GR1 の値を ← GR1 に A の 2 2 2 0 倍 * 倍を加算 *
正整数
A, B
の積を計算する方法
A = a 14 * 2 14 + a 13 * 2 13 + ・・・ + a 2 * 2 2 + a 1 * 2 1 + a 0 * 2 0 B = b 14 * 2 14 + b 13 * 2 13 + ・・・ + b 2 * 2 2 + b 1 * 2 1 + b 0 * 2 0 ← 16 ビット符号つき 2 進数 * A * B = A * (b 14 * 2 14 + b 13 * 2 13 + ・・・ + b 2 * 2 2 + b 1 * 2 1 + b 0 * 2 0 ) = b 14 * A * 2 14 + b 13 + ・・・ * A * 2 + b 2 13 * A * 2 2 + b 1 * A * 2 1 + b 0 * A * 2 0 = b 14 + b 13 + b + b + b 2 1 0 * A の * A の ・ ・ ・ 14 13 ビット左シフト ビット左シフト * A の * A の 2 1 ビット左シフト ビット左シフト * A の シフトなし
A の値を B 倍する プログラム ← GR1 をカウンタとして初期化 ← 結果を累積保存 ← GR5 の第 0 ビットだけを 1 * ← B の第 i ビットを抽出 * ← 終了判定 (GR1 = 15 ?) ← GR5 を 1 ビット左シフト ← GR6 を 2 倍 *
演習問題
3.7
前出の < プログラム 7 > の開始から終了までに GR7 の値がどのように変化するか順番に示せ．