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>>> FUTAMOTO Lab.
Chuo Univ.
>> 庄司研究室・二本研究室 卒業論文発表会 2011
磁気記録媒体の記録情報解析
および記録磁化安定性の検討
2011年2月4日(金)
二本研究室
中山 大輔
はじめに
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• 磁気記録媒体が日常生活に浸透している
• 記録されている磁気情報の可視化
– 記録磁性材料の磁化機構や磁気特性を調べる
最も簡便なビッター法による磁区構造観察
目的
① 記録情報のコーディングの解析
② 外部磁界に対する記録磁化状態の安定性の検討
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ビッター法
漏洩磁界
磁壁
磁化
磁性微粒子
磁性微粒子
磁区
粒径 10 nm
50 nm
Ref.) F. Bitter: Phys., Rev., 38, 1093 (1931).
光学顕微鏡や電子顕微鏡、原子間力顕微鏡などを用いて観察
Ref.) K. Goto and T. Sakurai: Appl. Phys. Lett., 30, 355 (1977).
K. Nagano, Y. Yano, and M. Futamoto: Abs. IEICE 2009, C–7–1(2009).
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実験方法
ビッター液
ビッター液
 シグマハイケミカル社製
塗布方法: 綿棒
希釈液: 水道水
顕微鏡
 実体顕微鏡
 光学顕微鏡
観察試料
 磁気切符
 磁気カード(パスネット)
 フロッピーディスク
実体顕微鏡
光学顕微鏡
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実験結果
記録情報のコーディング解析
記録情報に及ぼす外部磁界の影響
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実体顕微鏡による磁気切符の磁区構造観察
250 μm
周波数変調方式
“1”を記録
磁化反転
“0”を記録
磁化非反転
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0 1 1 1 0 1 0 1 1 1 0 1 0 1 0 1
1 1
1 1
250 μm
プリアンプル・ポストアンプル(磁気切符)
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切符(裏面)
トラック
プリアンプル
500 μm
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1 1 1 0 0 0 0 0
ポストアンプル
500 μm
1 0 0 0 0 1 1 1 0 1 1 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
プリアンプル・ポストアンプル(パスネット)
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パスネット(裏面)
トラック
プリアンプル
500 μm
0000000000000000000000000000011111111
ポストアンプル
500 μm
00101111 1 1 1 1 0 0 00 0 0 00 0 0 00000 0 0 00 0 0 000000 0 0
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磁気切符の日付情報(1)
11月06日
1
1
0
1
0
0
0
0
0
1
1
0
500 μm
0
1
1
0
0
0
0
1
1
0
500 μm
11月16日
1
1
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磁気切符の日付情報(2)
11月13日
1×20+1×21+0×22+1×23 = 11
1
1
0
1
1
0
0
0
1
1
0
0
500 μm
0
1
1
0
500 μm
11月16日
1×20+1×21+0×22+1×23 = 11
1
1
0
1
1
0
0
0
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実験結果
記録情報のコーディング解析
記録情報に及ぼす外部磁界の影響
記録磁化状態に及ぼす外部磁界の影響
 磁気切符
垂直方向
0 Oe
水平方向
0 Oe
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外部磁界印加方向
3.0 kOe
4.0 kOe
5.0 kOe
3.0 kOe
3.5 kOe
外部磁界印加方向
2.0 kOe
500 μm
記録磁化状態に及ぼす外部磁界の影響
 パスネット
垂直方向
0 Oe
水平方向
0 Oe
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外部磁界印加方向
4.5 kOe
5.0 kOe
6.0 kOe
3.0 kOe
4.0 kOe
外部磁界印加方向
2.5 kOe
250 μm
記録磁化状態に及ぼす外部磁界の影響
 フロッピーディスク
垂直方向
0 Oe
水平方向
0 Oe
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外部磁界印加方向
3.0 kOe
1.5
4.0 kOe
2.0
5.0 kOe
2.5
3.0 kOe
1.0
3.5 kOe
1.5
外部磁界印加方向
2.0 kOe
0.5
10 μm
500
まとめ
目的
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ビッター法を用いて磁気記録媒体の記録磁化状態を観察し,記録情報の
コーディングおよび外部磁界に対する磁化状態の安定性を検討した
① 記録情報のコーディング解析
 磁気切符およびパスネットにおいては,プリアンプルおよびポストアンプルの存
在が確認できた
 磁気切符に関しては,日付情報をビッター法によりコーディングすることが可能
であることを示した
② 記録情報に及ぼす外部磁界の影響
 記録面に対して水平方向に磁界を印加した場合の方が,垂直方向に印加した
場合よりも低い磁界強度で記録情報が失われる傾向が認められた
 記録密度が高いフロッピーディスクでは,比較的低い磁界印加強度で記録情報
が失われることが分かった
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Chuo Univ.
謝辞
様々な助言や論文製作の御指導をしてくださった二本先生
論文執筆の御指導をしてくださった大竹さん
実験の御指導や論文の添削をしてくださった長野さん
研究発表の際に,適切な助言や御指摘をしてくださった
Masterの皆様
そして,時折励ましのお言葉をくださった同卒研生の方々
充実した1年を過ごすことができました
ありがとうございました