東南アジア 1 東南アジアの位置と主な国々 東経120度 ラオス ミャンマー 南シナ海 タイ ヴェトナム フィリピン カンボジア 赤道 マレーシア シンガポール インドネシア 東ティモール 2 大地形 2004年12月26日 10メートルの津波 で250,000の死者がでたスマトラ沖大 津波を起こした巨大地震の震源(バン ダアチェ) フィリピン海 プレート ユーラシアプレート フィリピン海溝 スンダ海溝 インド・オーストラリアプレート 3 小地形 (1)主な山脈と河川 ベトナムで大乗仏教が栄えた要因 パトカイ山脈 半島部 アンナン山脈 エーヤワディー川 チャオプラヤ川 メコン川 島嶼部 1,500 Miles (2) インドネシア周辺の島 マラッカ海峡 カリマンタン スマトラ ジャワ スンダ海峡 バリ スラウェシ ティモール 4 多様な民族と文化からなる多文化社会 (1)歴史的背景 日本 インド 中国 ■古くから中国とインドを結ぶ交 通の要衝で,( 華僑)や(印僑 ) 等の移民→中国,インドの影響 ■10世紀の後の海上から訪れ たイスラム商人の影響 アメリカ →中東の影響 ■16世紀の後の欧米列強による 進出 →ヨーロッパ諸国の影響 中東 ヨーロッパ ■第2次大戦中の日本の占領 → 日本の影響 【 第二次世界大終了までの植民支配 】 韓国 フランス 日本 台湾 ビルマ イギリス 香港 マカオ スペイン (1898年以後 アメリカ) インドシナ マレーシア フィリピン インドネシア ポルトガル オランダ 東ティモール (2)宗教分布 ■ヒンドゥー教・仏教(←インド) ・ミャンマー・タイ・カンボジア・ラオス…インドからの上座仏教 ・ ベトナム バリ ・ ・・・・・・・………中国からの大乗仏教 島(インドネシア)…ヒンドゥー教 ■イスラム教(←イスラム商人) ・ インドネシア (世界で最もイスラム教徒多い国) ・マレーシア・ブルネイ ・ ミンダナオ 島のモロ族(フィリピン南部)→独立運動あり ■キリスト教(←ヨーロッパ) ・ フィリピン (カトリック)・東ティモール(カトリック) (3)言語分布 チベット語族 オーストロアジア語族 ベトナム語 ミャンマー語 タイ語 クメール語 オーストロネシア語族 マレー語・インドネシア語・フィリピン語 パプア族 (4)複雑な民族関係 「多民族国家の形成」を課題にしている国が多い ①マレーシア:[ マレー ]語(マレー人(6))(公用語) 中国語(華僑・華人(3))・タミル語(インド人(1)) ■マレー人が約60%、「[

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Transcript 東南アジア 1 東南アジアの位置と主な国々 東経120度 ラオス ミャンマー 南シナ海 タイ ヴェトナム フィリピン カンボジア 赤道 マレーシア シンガポール インドネシア 東ティモール 2 大地形 2004年12月26日 10メートルの津波 で250,000の死者がでたスマトラ沖大 津波を起こした巨大地震の震源(バン ダアチェ) フィリピン海 プレート ユーラシアプレート フィリピン海溝 スンダ海溝 インド・オーストラリアプレート 3 小地形 (1)主な山脈と河川 ベトナムで大乗仏教が栄えた要因 パトカイ山脈 半島部 アンナン山脈 エーヤワディー川 チャオプラヤ川 メコン川 島嶼部 1,500 Miles (2) インドネシア周辺の島 マラッカ海峡 カリマンタン スマトラ ジャワ スンダ海峡 バリ スラウェシ ティモール 4 多様な民族と文化からなる多文化社会 (1)歴史的背景 日本 インド 中国 ■古くから中国とインドを結ぶ交 通の要衝で,( 華僑)や(印僑 ) 等の移民→中国,インドの影響 ■10世紀の後の海上から訪れ たイスラム商人の影響 アメリカ →中東の影響 ■16世紀の後の欧米列強による 進出 →ヨーロッパ諸国の影響 中東 ヨーロッパ ■第2次大戦中の日本の占領 → 日本の影響 【 第二次世界大終了までの植民支配 】 韓国 フランス 日本 台湾 ビルマ イギリス 香港 マカオ スペイン (1898年以後 アメリカ) インドシナ マレーシア フィリピン インドネシア ポルトガル オランダ 東ティモール (2)宗教分布 ■ヒンドゥー教・仏教(←インド) ・ミャンマー・タイ・カンボジア・ラオス…インドからの上座仏教 ・ ベトナム バリ ・ ・・・・・・・………中国からの大乗仏教 島(インドネシア)…ヒンドゥー教 ■イスラム教(←イスラム商人) ・ インドネシア (世界で最もイスラム教徒多い国) ・マレーシア・ブルネイ ・ ミンダナオ 島のモロ族(フィリピン南部)→独立運動あり ■キリスト教(←ヨーロッパ) ・ フィリピン (カトリック)・東ティモール(カトリック) (3)言語分布 チベット語族 オーストロアジア語族 ベトナム語 ミャンマー語 タイ語 クメール語 オーストロネシア語族 マレー語・インドネシア語・フィリピン語 パプア族 (4)複雑な民族関係 「多民族国家の形成」を課題にしている国が多い ①マレーシア:[ マレー ]語(マレー人(6))(公用語) 中国語(華僑・華人(3))・タミル語(インド人(1)) ■マレー人が約60%、「[

東南アジア
1 東南アジアの位置と主な国々
東経120度
ラオス
ミャンマー
南シナ海
タイ
ヴェトナム
フィリピン
カンボジア
赤道
マレーシア
シンガポール
インドネシア
東ティモール
2 大地形
2004年12月26日 10メートルの津波
で250,000の死者がでたスマトラ沖大
津波を起こした巨大地震の震源(バン
ダアチェ)
フィリピン海
プレート
ユーラシアプレート
フィリピン海溝
スンダ海溝
インド・オーストラリアプレート
3 小地形
(1)主な山脈と河川
ベトナムで大乗仏教が栄えた要因
パトカイ山脈
半島部
アンナン山脈
エーヤワディー川
チャオプラヤ川
メコン川
島嶼部
0
375
750
1,500 Miles
(2) インドネシア周辺の島
マラッカ海峡
カリマンタン
スマトラ
ジャワ
スンダ海峡
バリ
スラウェシ
ティモール
4 多様な民族と文化からなる多文化社会
(1)歴史的背景
日本
インド
中国
■古くから中国とインドを結ぶ交
通の要衝で,( 華僑)や(印僑 )
等の移民→中国,インドの影響
■10世紀の後の海上から訪れ
たイスラム商人の影響
アメリカ
→中東の影響
■16世紀の後の欧米列強による
進出 →ヨーロッパ諸国の影響
中東
ヨーロッパ
■第2次大戦中の日本の占領
→ 日本の影響
【 第二次世界大終了までの植民支配 】
韓国
フランス
日本
台湾
ビルマ
イギリス
香港
マカオ
スペイン
(1898年以後
アメリカ)
インドシナ
マレーシア
フィリピン
インドネシア
ポルトガル
オランダ
東ティモール
(2)宗教分布
■ヒンドゥー教・仏教(←インド)
・ミャンマー・タイ・カンボジア・ラオス…インドからの上座仏教
・
ベトナム
バリ
・
・・・・・・・………中国からの大乗仏教
島(インドネシア)…ヒンドゥー教
■イスラム教(←イスラム商人)
・ インドネシア
(世界で最もイスラム教徒多い国)
・マレーシア・ブルネイ
・ ミンダナオ 島のモロ族(フィリピン南部)→独立運動あり
■キリスト教(←ヨーロッパ)
・ フィリピン
(カトリック)・東ティモール(カトリック)
(3)言語分布
チベット語族
オーストロアジア語族
ベトナム語
ミャンマー語
タイ語
クメール語
オーストロネシア語族
マレー語・インドネシア語・フィリピン語
パプア族
(4)複雑な民族関係
「多民族国家の形成」を課題にしている国が多い
①マレーシア:[ マレー ]語(マレー人(6))(公用語)
中国語(華僑・華人(3))・タミル語(インド人(1))
■マレー人が約60%、「[ ブミプトラ]政策」
■宗教は仏教・[ イスラム ]教(国教)・ヒンドゥー教
■互いの文化を尊重、共存する政策
②シンガポール(1965年マレーシアから分離独立)
■[中国]語(国語)・[ マレー ]語・[ 英 ]語・[ タミル ]語の
4つを公用語とする
■[ 華僑 ]が人口の70%
③その他の民族問題
■インドネシアの分離独立運動
・・・[ アチェ ]、パプア州(イリアンジャヤ)
■フィリピン南部のモロ族(イスラム教徒)の独立運動
5 東南アジアの農業
(1)背景となる気候環境
モンスーンの影響
Aw気候
Am気候
北緯5度
赤道
Af気候
(2) 農業
①自給的農業
・
焼畑 …乾季に火入れ、雨季に種まき(山地の少数民族)
・河川流域は
稲作 …雨季に種まき・生育・乾季に収穫
②稲作地帯
■ミャンマー… エーヤワディー川 流域
■タイ…
チャオプラヤ川 流域(世界一の米の輸出国)
■カンボジア… メコン川
流域
■ベトナム…ホン川・ メコン川
流域
■インドネシア( ジャワ島・バリ島 )…傾斜地利用の 棚田
■フィリピン( ルソン島
)…傾斜地利用の 棚田
モンスーンの影響の強いAm,Aw気候地域のデルタ
③
緑の革命
。
・・・・生育期間の短い、高収量品種の開発・普及 →1960年代
以降各地に拡大
■灌漑・排水施設の整備、農業機械の導入
■化学肥料・農薬の投入、雇用労働時間の利用
→タイでは収量が倍増(乾季稲作・二期作の導入)
(伝統的な稲作→浮き稲による一期作)
→ 地域間・農家間
格差が拡大(資本力が必要)
④プランテーションの発達…19世紀以降、欧米資本で発達
■マレーシア…天然ゴム →
油やし 生産へ転換
(イギリス資本中心)
■フィリピン… フィリピン のミンダナオ島(アメリカ・日本資本)
■インドネシア…オランダ植民支配下の 強制栽培 制度
→コーヒー、天然ゴム、油ヤシ
6 東南アジアの林業
(1)1960年代~日本向けの木材伐採(丸太)盛ん
■ラワン材やチーク材の伐採
樹種が多いため森林全体を伐採( 皆伐
方式)
(2)1980年代~林業日本向け丸太の輸出規制
1960年代 フィリピンでラワン材乱獲 → 1986年8月~規制
1970年代 インドネシアのカリマンタン島で乱獲
→ 1986年1月~規制
1980年代 マレーシア(サバ・サラワク州)の開発進展
→1993年から規制が進む
アジア諸国の丸太輸出量の推移
(100万㎥)
50
40
30
20
インドネシア
10
マレーシア
フィリピン
0
1960
1965
1970
1975
1980
1985
1989
1986 1993
7 ASEANの結成
(1)ASEAN結成の歴史
①東南アジア諸国の独立
フランス
ミャンマー ラオス
イギリス
香港
マカオ
アメリカ
ベトナム
カンボジア
マレーシア
シンガポール
フィリピン
インドネシア
ポルトガル
オランダ
東ティモール
②東南アジア諸国連合の結成(1967年 本部 ジャカルタ)
■目的…インドシナ半島の社会主義化に対抗(ベトナムに対抗)
→経済・社会・文化面で協力へ
■原加盟国:マレーシア・シンガポール・フィリピン・タイ
インドネシア
■のちに加盟した国
:ブルネイ・ベトナム・ラオス
ミャンマー・カンボジア
③ASEANと他地域の比較 人口・面積・GDP・貿易額
→
人口
規模が大きいのが特徴
アジア主要国のGDP成長率
8
ASEANの工業
(1)植民地時代…宗主国への資源供給地域
原油、天然ガス、すず、ボーキサイトなど
(2)独立後,1980年代以降
[ 輸入 ]代替型工業化→[ 輸出 ]指向型工業化
日本、アメリカなど企業が 輸出加工区 に進出
(再輸出を条件に原料や製品の関税を免税)
輸出品目は1次産品から 工業製品 へ
(3)工業化の推進
①シンガポール・・・東南アジア最大の工業地域へ
→[ ジュロン ]工業地域中心(アジアNIESへ)
②マレーシア・インドネシア・フィリピン・タイ
・・・外国企業の誘致→1990年代から急速な工業化
石油・天然ガス生産、電気・電子分野が発展
※マレーシアでは[ ルック=イースト ]政策
・・・日本の集団主義と勤労倫理を学べという政策
③タイ
→首都バンコクの発展による一極集中( プライメイトシティ )
(4)アジア経済危機(1997年~)による一時的危機
(現在は回復)
・・・[
タイ ]→インドネシア・マレーシア→韓国→世界に影響
(5)近年、工業化をすすめている国
①ベトナム
1986年~社会主義政権下で市場経済導入と
対外開放政策をとる[ ドイモイ ]
(刷新)を展開
→ 経済制裁解除により1995年より発展
②ブルネイ… 石油
・天然ガスに依存
③カンボジア・ラオス・ミャンマー
・・・・近年先進国の投資先として発展へ
今、日本の製造業の新たな製造拠点として注目される「
CLMB(カンボジア、ラオス、ミャンマー、バングラデッシュ」の
中の一つ。
9 ASEANの近年の動向
(1)生活の変化と人口移動
①都市生活の変化
■ショッピング街の発展(豊富な品揃え)
■自動車の急増
■都市交通機関の整備(高速道路・地下鉄)
■家庭電化製品の普及(冷蔵庫・電子レンジ)
■情報化の進展(衛星放送・携帯電話・インターネット)
②人口移動…都市から農村へ
■農村と都市との所得格差拡大
■就業機会の確保
→バンコクやクアラルンプールなどの大都市の発展
→ 都市問題 の発生(交通渋滞、スラム化など)
(2)これからのASEAN
①期待される将来像
■ASEAN市場の拡大によるさらなる発展
■中国、インドに隣接する地域として大きな可能性
(→20億人市場)
②発展のための連携
■APEC(アジア太平洋経済協力会議)参加
■ASEM(アジア欧州首脳会議)参加
■[ AFTA
](ASEAN自由貿易圏)構想