重症児教育に生かす授業づくり ~VTR視聴・教材の紹介・授業づくりの視点~ あかねさん 現在35歳 田中茂 2010.8.23 1 はじめに~自己紹介       現在、63歳 退職3年目 障害児と関わって40年~知的・肢体・視覚・聴覚障害・ 重症の子どもたち 教師生活~37年(高校3年・障害児学校34年) 最近思うこと~到達点までの歴史の重みや関係者の努 力を大切に! 特別支援教育と関わって~教育文化の重み (同窓会・老人介護) 最高の「生活の質・人生の質」の実現~豊かさ 2 子どもを担任して ~一人ひとりは、一度きりの人生を送る主体~ かけがいのない人生生きている喜び~子どもも私も ◆子どもたちの姿 ~教育の大切さ~~今回は2ケースの紹介 ① ★二人にとって遅まきの青春~教育が再会されたダブルS君 DVD ②生きていく力を育む~I君のうんち学習 ③障害のない友達との友情~共同学習で障害を克服したOさん ④ことばは子どもの心を豊かにする~「ゆきがきれい」と表現出来たK君 ⑤安心できる環境づくりの大切さ~仰向けで生活出来るようになったS君 ★絵本文化との出会いで「楽しさ」を獲得~おはなしが大好きなS君 DVD ⑥恋人に出会えるような学校~人を好きになり元気になったKさん ⑦子どもの成長は、周りの大人を変え、制度をもつくる~家族の主人公になったEさん ⑧★子どもにあった教材づくりの大切さ~私にもできる道具を作ってほしいと願った Tさん ★子どもにあった教材づくりの大切さ! ①私にもできる道具を作って ほしいと願ったTさん どうして引っ張らないの~紙すき の実践より ②私も合奏がしたい! 1994年(平成6年) ★安心できる環境づくりの大切さ~ 仰向けで生活出来るようになったS君 ★絵本文化との出会いで「楽しさ」を獲得 ~おはなしが大好きなS君 ◆親の子どもたちへの思い~かけがいのない子どもたちへ ①♪君に会えてよかったよ~「ハッピー・バースデー」 詩:成井 豊 曲:林 あづさ ②★♪ほんとうの やさしさと いきかたをしりました~ 「しのへ」 原詩:しのちゃんのおかあさん ♫ ハッピー・バースデー 3 障害や障害者を科学的に見ていくことの 大切さ ~略 4 障害のある子どもたちに「豊かさ」を追求 して~教育実践を通して 「毎日 心地よい 学校生活」を送るためには、ゆったりとした、生活・学習空間と諸実 態に応じた生活・学習のリズムが大切。 ➀健康で元気に生活できる取り組み~苦しみなく生活を楽しめる基盤をつくる。 生命を守る機能を育てる ・健康観察・排尿便指導・健康促進(呼吸の管理、体温管理、姿勢保持と管理、心 身のリラックス、身の清潔さ、血行の促進、発作への配慮、口腔内ケア、側わ んの防止、外気浴、休養のバランス等) ➁障害を軽減し、主体性や能動的活動を増やす取り組み ・自立活動・補助具やテクノロジーの活用・その他 ➂人間としての豊かさを獲得できる取り組み~文化的な取り組み 生きていることを豊かに楽しむ。 ・教科・領域学習・特別活動 ➃社会とのつながりを大切にする取り組み。 ・にこちゃん体操・ふれあい体操 ・共同学習・生活総合学習 ふれあいリラックス体操について 元盤 改訂版 5 具体的な実践の紹介 ◆ 授業を展開するまでの環境づくりの大切さ~人的環境 と物的環境 ①人的環境~指導者間の意思統一 (子どもへの見方・専門性の追求) ②物的環境~子どもへの補助具(姿勢づくりなど) 授業をする空間の整備 「06.1学期の実践のまとめ」PP参照 「うた・あそび」「音楽で遊ぼう」の実践 <北吸分校での実践の場合> ◆「音楽で遊ぼう」は、 

Download Report

Transcript 重症児教育に生かす授業づくり ~VTR視聴・教材の紹介・授業づくりの視点~ あかねさん 現在35歳 田中茂 2010.8.23 1 はじめに~自己紹介       現在、63歳 退職3年目 障害児と関わって40年~知的・肢体・視覚・聴覚障害・ 重症の子どもたち 教師生活~37年(高校3年・障害児学校34年) 最近思うこと~到達点までの歴史の重みや関係者の努 力を大切に! 特別支援教育と関わって~教育文化の重み (同窓会・老人介護) 最高の「生活の質・人生の質」の実現~豊かさ 2 子どもを担任して ~一人ひとりは、一度きりの人生を送る主体~ かけがいのない人生生きている喜び~子どもも私も ◆子どもたちの姿 ~教育の大切さ~~今回は2ケースの紹介 ① ★二人にとって遅まきの青春~教育が再会されたダブルS君 DVD ②生きていく力を育む~I君のうんち学習 ③障害のない友達との友情~共同学習で障害を克服したOさん ④ことばは子どもの心を豊かにする~「ゆきがきれい」と表現出来たK君 ⑤安心できる環境づくりの大切さ~仰向けで生活出来るようになったS君 ★絵本文化との出会いで「楽しさ」を獲得~おはなしが大好きなS君 DVD ⑥恋人に出会えるような学校~人を好きになり元気になったKさん ⑦子どもの成長は、周りの大人を変え、制度をもつくる~家族の主人公になったEさん ⑧★子どもにあった教材づくりの大切さ~私にもできる道具を作ってほしいと願った Tさん ★子どもにあった教材づくりの大切さ! ①私にもできる道具を作って ほしいと願ったTさん どうして引っ張らないの~紙すき の実践より ②私も合奏がしたい! 1994年(平成6年) ★安心できる環境づくりの大切さ~ 仰向けで生活出来るようになったS君 ★絵本文化との出会いで「楽しさ」を獲得 ~おはなしが大好きなS君 ◆親の子どもたちへの思い~かけがいのない子どもたちへ ①♪君に会えてよかったよ~「ハッピー・バースデー」 詩:成井 豊 曲:林 あづさ ②★♪ほんとうの やさしさと いきかたをしりました~ 「しのへ」 原詩:しのちゃんのおかあさん ♫ ハッピー・バースデー 3 障害や障害者を科学的に見ていくことの 大切さ ~略 4 障害のある子どもたちに「豊かさ」を追求 して~教育実践を通して 「毎日 心地よい 学校生活」を送るためには、ゆったりとした、生活・学習空間と諸実 態に応じた生活・学習のリズムが大切。 ➀健康で元気に生活できる取り組み~苦しみなく生活を楽しめる基盤をつくる。 生命を守る機能を育てる ・健康観察・排尿便指導・健康促進(呼吸の管理、体温管理、姿勢保持と管理、心 身のリラックス、身の清潔さ、血行の促進、発作への配慮、口腔内ケア、側わ んの防止、外気浴、休養のバランス等) ➁障害を軽減し、主体性や能動的活動を増やす取り組み ・自立活動・補助具やテクノロジーの活用・その他 ➂人間としての豊かさを獲得できる取り組み~文化的な取り組み 生きていることを豊かに楽しむ。 ・教科・領域学習・特別活動 ➃社会とのつながりを大切にする取り組み。 ・にこちゃん体操・ふれあい体操 ・共同学習・生活総合学習 ふれあいリラックス体操について 元盤 改訂版 5 具体的な実践の紹介 ◆ 授業を展開するまでの環境づくりの大切さ~人的環境 と物的環境 ①人的環境~指導者間の意思統一 (子どもへの見方・専門性の追求) ②物的環境~子どもへの補助具(姿勢づくりなど) 授業をする空間の整備 「06.1学期の実践のまとめ」PP参照 「うた・あそび」「音楽で遊ぼう」の実践 <北吸分校での実践の場合> ◆「音楽で遊ぼう」は、 

重症児教育に生かす授業づくり
~VTR視聴・教材の紹介・授業づくりの視点~
あかねさん 現在35歳
田中茂
2010.8.23
1 はじめに~自己紹介






現在、63歳 退職3年目
障害児と関わって40年~知的・肢体・視覚・聴覚障害・
重症の子どもたち
教師生活~37年(高校3年・障害児学校34年)
最近思うこと~到達点までの歴史の重みや関係者の努
力を大切に!
特別支援教育と関わって~教育文化の重み
(同窓会・老人介護)
最高の「生活の質・人生の質」の実現~豊かさ
2 子どもを担任して
~一人ひとりは、一度きりの人生を送る主体~
かけがいのない人生生きている喜び~子どもも私も
◆子どもたちの姿
~教育の大切さ~~今回は2ケースの紹介
① ★二人にとって遅まきの青春~教育が再会されたダブルS君 DVD
②生きていく力を育む~I君のうんち学習
③障害のない友達との友情~共同学習で障害を克服したOさん
④ことばは子どもの心を豊かにする~「ゆきがきれい」と表現出来たK君
⑤安心できる環境づくりの大切さ~仰向けで生活出来るようになったS君
★絵本文化との出会いで「楽しさ」を獲得~おはなしが大好きなS君 DVD
⑥恋人に出会えるような学校~人を好きになり元気になったKさん
⑦子どもの成長は、周りの大人を変え、制度をもつくる~家族の主人公になったEさん
⑧★子どもにあった教材づくりの大切さ~私にもできる道具を作ってほしいと願った
Tさん
★子どもにあった教材づくりの大切さ!
①私にもできる道具を作って
ほしいと願ったTさん
どうして引っ張らないの~紙すき
の実践より
②私も合奏がしたい!
1994年(平成6年)
★安心できる環境づくりの大切さ~
仰向けで生活出来るようになったS君
★絵本文化との出会いで「楽しさ」を獲得
~おはなしが大好きなS君
◆親の子どもたちへの思い~かけがいのない子どもたちへ
①♪君に会えてよかったよ~「ハッピー・バースデー」
詩:成井 豊
曲:林 あづさ
②★♪ほんとうの やさしさと いきかたをしりました~
「しのへ」
原詩:しのちゃんのおかあさん
♫
ハッピー・バースデー
3 障害や障害者を科学的に見ていくことの
大切さ ~略
4 障害のある子どもたちに「豊かさ」を追求
して~教育実践を通して
「毎日 心地よい 学校生活」を送るためには、ゆったりとした、生活・学習空間と諸実
態に応じた生活・学習のリズムが大切。
➀健康で元気に生活できる取り組み~苦しみなく生活を楽しめる基盤をつくる。
生命を守る機能を育てる
・健康観察・排尿便指導・健康促進(呼吸の管理、体温管理、姿勢保持と管理、心
身のリラックス、身の清潔さ、血行の促進、発作への配慮、口腔内ケア、側わ
んの防止、外気浴、休養のバランス等)
➁障害を軽減し、主体性や能動的活動を増やす取り組み
・自立活動・補助具やテクノロジーの活用・その他
➂人間としての豊かさを獲得できる取り組み~文化的な取り組み
生きていることを豊かに楽しむ。
・教科・領域学習・特別活動
➃社会とのつながりを大切にする取り組み。 ・にこちゃん体操・ふれあい体操
・共同学習・生活総合学習
ふれあいリラックス体操について
元盤
改訂版
5 具体的な実践の紹介
◆ 授業を展開するまでの環境づくりの大切さ~人的環境
と物的環境
①人的環境~指導者間の意思統一
(子どもへの見方・専門性の追求)
②物的環境~子どもへの補助具(姿勢づくりなど)
授業をする空間の整備
「06.1学期の実践のまとめ」PP参照
「うた・あそび」「音楽で遊ぼう」の実践
<北吸分校での実践の場合>
◆「音楽で遊ぼう」は、
 手話入りのテーマソング
 季節のうた、数曲
 音楽キャラクターと遊ぶ
 好きなうた
 ふれあいあそび
 名曲鑑賞
DVDで紹介
など、ほぼ同じ展開で学習を組み立てる。
(その時の時間の関係で教材を選択して行う場合がある)
「読み聞かせ」
「おはなしを聞いて遊ぼう」の実践
<北吸分校での実践の場合>
◆ 「おはなしを聞いて遊ぼう」は、
 おはなしのテーマソング
 読み聞かせorペープサート
 おはなしのエンディングテーマ
 おはなしと関係するあそび
 又は、詩の朗読や群読を聴く。
DVDで紹介
ほぼ同じ展開で学習を組み立てる。
「読み聞かせ」の絵本~一部
作・松谷みよ子、絵・和歌山静子、童心社、
1992年9月1日(平成4年)
1995年(平成7年)
作・村上八千世、絵・せべまさゆき、ほるぷ出版
日本民話、絵・和歌山静子、すずき出版、
1991年(平成3年)
文・LA ZOO、絵・藤枝りゅうじ、学研教育出版
1999年4月16日(平成11年)
6 最後に
★子どもも大人もたった一度きりの人生を送る主体
生きる楽しさ、生きる喜びを!
学ぶ楽しさ、学ぶ喜びを!
★子どもも大人も「毎日学校に来てよかった」といえる
学校づくり
★そのためにも、「授業づくり」が一番大切。
★まず、教師が健康でいきいきしなくては!