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バッテリーフリーリモコンのための
磁歪式振動発電スイッチに関する研
究
磁気応用グループ 知能電気機器研究室
澤田 駿
研究背景
リモコ
ン
飲食店などで利用される
ワイヤレスチャイム
電池が必要 →
処分
消耗
→
交換・
ボタンを押す力(エネルギー)を利用
した
振動発電スイッチ
乾電池
電池が不要
磁歪式振動発電スイッチ
振動発電スイッチ
ボタンを押す力→ 振動→電気エネルギー→無線送
信
磁歪材料を用いた磁歪式振動発電スイッ
チ
鉄ガリウム合金
【Galfenol】
(Fe81.6Ga18.4)
・大きな逆磁歪効
果
・延性材料
発電スイッチに適
高出力
高耐久性
小型
×
研究目的
電池フリーのリモコンを実現するには
…
無線送信には
0.5~1mJの電気エネル
ギー
3.5~5 V の電圧
発電スイッチの高出力
化
発電スイッチ
発電スイッチの構成図
発電スイッチの構成
発電原理
発電原理
振動
磁歪板が変形
逆磁歪効果
発電
高出力化のための磁石の検証①
高出力を目指し、発電スイッチの構造について検証を行った。
45
検証①
石
バイアス磁
変換効率の向上
↓
Output energy[mJ]
0,1
40
35
0,08
30
25
0,06
20
0,04
15
10
0,02
5
0
0
適正なバイアス磁石の選定が必
要
0
0,5
1
1,5
Bias flux density[T]
バイアス磁束密度と出力エネルギー及び変換効率の関係
断面積12mm2×厚さ2mm
(磁歪板端のバイアス磁束密度
0.98T)
バイアス磁石の検証
Conversion efficiency[%]
50
0,12
高出力化のための構造の検証②
0,8
Maximum flux density
検証②
石
スイッチ用磁
高い入力エネルギーが必要
↓
スイッチ用磁石の吸着力に依
存
断面積24mm2×厚さ1mm
(吸着力6N)
スイッチ用磁石の検証
Output energy[mJ]
Maximum flux density[T]
0,7
0,6
0,5
0,4
Output energy
0,3
0,2
0,1
0
0
2
4
6
8
Force[N]
力と出力エネルギー及び最大磁束密度の関
係
高出力化スイッチの電圧・変位の時間
応答
高出力化を行ったスイッチの発電体先端の変位と開放電圧
変位時間応答
電圧時間応答
開放電圧15V
負荷電圧7.5V→出力エネルギー0.58mJ,変換効率14.9%
発電スイッチによるLED点灯
スイッチによる200個のLED点灯
全波整流回路
発電コイルに全波整流回路を繋ぎ、キャパシタ電圧を測定
発電スイッ
チ
D1,D2,D3,D4は
ショットキーダイオード
全波整流回路
整流後のキャパシタ電圧とエネル
ギー
7
0,35
10μF
Voltage[V]]
5
0,3
Output energy[mJ]
6
33μF
4
47μF
3
100μF
2
0,2
0,15
0,1
0,05
220μF
1
0,25
0
0
0
0,05
0,1
0,15
Time[s]
キャパシタンスをパラメータとした電圧の時間
応答
0
50
100
150
Capacitance[μF]
200
キャパシタンスと出力電気エネルギーの関
係
WC
1
CVC2
2
47μFのコンデンサ使用時に最大エネルギー0.29mJ,電圧
3.6V
まとめと今後の課題
まとめ
磁歪式振動発電スイッチの考案
磁石の検証によるスイッチの高出力化
①バイアス磁石
②スイッチ用磁石
高出力化に成功
全波整流回路
最大エネルギー:0.29mJ
電圧:3.6V
今後の課題
さらなる高出力化
・共振周波数を高める
・より高効率な整流回路
エネルギーの向上を目指したい
ご清聴ありがとうございまし
た。