発表資料 - 静岡大学

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Transcript 発表資料 - 静岡大学

ビジネスコンテストにおける
情報系学生の課題設定・解決力向上の評価
静岡大学
戸辺 詩織
湯浦 克彦 孫 暁維
1
目次
 背景
 目的
 ITコンピテンシの定義
 静岡大学ビジネスコンテスト
 ビジネスコンテストとは
 過去のビジネスコンテストについて
 第3回静岡大学ビジネスコンテストについて
 評価基準について
 評価方法について
 コンピテンシ評価
チームCについて
 結論
2
背景
 社会的なコンピテンシへの注目
 あらゆる機関での議論
 OECD”キー・コンピテンシー”
 企業
経済産業省“社会人基礎力”
人材育成への導入
 行動基準・評価基準にコンピテンシを活用
 IT業界からの注目
 IT人材育成に活用
情報系学生は在学中にIT業界で活躍するためのコンピテンシを見つける必要がある
3
「コンピテンシ」とは何か?
広義のコンピテンシ:フレームワーク全体
本論文で扱う
コンピテンシ領域
狭義のコンピテンシ
本研究におけるコンピテンシの定義
特定の役職や業務に置いて優秀な成績を発揮する人に共通する行動特性
4
研究目的
コンピテンシの議論は盛ん
⇔育成過程は不明確
ビジネスコンテストにおいて
学生のコンピテンシを評価
コンピテンシの有効な育成過程を検討
5
ITコンピテンシの定義
集団の中で自分に
求められている役
割を正しく認識し
実行できる力
役割認識力
自分の意思をわかりや
すく伝えたり、相手の
意思を読み取ったりす
ることに留意して、周
囲の人間とコミュニ
ケーションを進める力
コミュニケーション力
自らが直面してい
る課題を発見し、
それを引き起こし
ている原因を見つ
ける力。
課題発見力
課題の解決に向け
てさまざまな角度
から課題を分析で
きる力
ITコンピテ
ンシ
課題分析力
課題を解決させ
る手段や方法を
作り出す力
自分や自分の属す
るチームの成果を
正しく評価できる
力。
評価力
課題解決力
6
静岡大学ビジネスコンテストについて
7
ビジネスコンテストとは
 ビジネスのアイディアや構想・便益を具体化、ビジネス実施上の課題へ
の解決法を検討した計画案を競う
 ビジネスの主体、パートナーおよび顧客におけるメリット・デメリット
をさまざまな視点から考察し、一貫性のある計画に
 アピール力の高いプレゼンテーションにまとめなければ評価されない
コンピテンシ育成に適した課外活動
8
静岡大学ビジネスコンテスト
 2011年
第1回静岡大学ビジネスコンテスト
 狙い:学生のスキル向上と同時に社会人との交流ができるイベント
 社会人は提案への助言者、また本番の審査員
 参加学生15名
 ワークショップの開催
 Facebookにおける議論
 2012年
第2回静岡大学ビジネスコンテスト
 目的:静岡大学情報学部または他の学生が、社会人とともにビジネスを論ずること
により、高度IT人材となるための構想力、行動力の育成を図る
 参加学生18名(津田塾大学・愛知教育大学からも参加)
9
静岡大学ビジネスコンテストの流れ
スタートアップ
セミナー
チーム決定、(仮)テーマ決定
第1回ワークショップ
1,5ヶ月
第2回ワークショップ
第3回ワークショップ
最終発表
各チーム10分程度で発表
有識者やビジコン経験者との議論
Facebookの活用
Facebookにグループ作成
発表資料を毎週提出し
ワークショップに来られない
有識者との議論を発生させる
10
活動内容
課題
探索
課題
分析
発表
課題
解決
11
活動内容
マイボトルの
利用促進は?
マイボトル式
自動販売機!
エコで安い!
課題
探索
どうしてマイボトルは普及しないのか?
聞き取り調査実施
課題
分析
発表
課題
解決
マイボトルを全員に持たせる
ためには何が必要か?
マイボトルに広告をいれて
無料配布!
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第3回静岡大学ビジネスコンテスト
 目的
 静岡大学情報学部ほかの学生が、社会人とともにビジネスを論ずることにより、高
度IT人材となるための構想力、行動力の育成を図る
 ビジネスの範囲
 学生が利用者であるビジネス
 学生が企業に提案するようなビジネス、あるいは自身で起業する対象となるビジネ
ス
 ビジネスの性格
 利用者へのメリットが明確で、かつ継続した利益が見通せる
 社会的貢献が明らかで、かつ事業を継続させる戦略をもつ
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第3回静岡大学ビジネスコンテスト
 参加チーム
 スケジュール
 参加学生
計22名
 専修大学からの参加あり
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コンピテンシ評価方法
 ワークショップやFacebookでの行動の観察
 成果物
 審査員審査結果
 学生に対するアンケートの実施
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評価基準の設定
プレゼンテーションに対する評価
提案に対する評価
論理的な簡潔さ
•企業理念が明確にあるか
•既存の競合サービスとの差別化
•スライドがまとめられているか
•発表で用いられる単語の定義ができているか
•発表時間を守っているか
•プロジェクトの特色にあった発表ができているか
利用者メリットの具体化
表現力
•ビジネスとしての提案力があるか(収益を確保できるか)
•企業との連携ができているか
•継続性が見込めるか
•独自手法の評価方法が定まっているか
(問題定義のみになっていないか)
•独自手法を用いることで起きる問題点を考慮できているか
•明快で丁寧な話し方、スピード
独創性とビジョンの明快さ
コストの検討と低減化
•収益源が明示されているか
•収支の計算ができているか
•それは現実味のある収支か
提案に至る過程に対する評価
Facebookへの投稿
•社会人と議論ができているか
•返信のスピード、適切な質問の仕方
サークショップでの発表と議論
•プレゼンテーションに対する評価に同じ
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最終発表における審査
提案に対する評価
 審査員審査
 審査員計7名
 各項目10点満点
• 企業理念が明確であるか
• 競合サービスとの差別化ができているか
• 実現可能性はどの程度あるか
• コストの検討と低減化はされているか
プレゼンテーションに対する評価
• 発表資料には論理的な簡潔さがあったか
• プレゼンテーションの表現力について。印象的なプレゼ
ンであったか
提案に至る過程に対する評価
• Facebookやワークショップでの議論において、回答は明
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確であったか
アンケート
 参加学生に対し、2回のアンケートを実施
 いずれもITコンピテンシに沿う内容を直接的に問う設問
 中間アンケート
 11月9日
対象18名中有効回答17件
 最終アンケート
 11月26日
全8問
全11問
対象18名中有効回答16件
18
学生へのアンケート_最終アンケート

~問題について~

(1)ビジネスプランを立てる中でぶつかった問題や課題を教え
てください。(特に難題だったもの3つを教えてください。

(6)自分たち以外のチームで、最も優れたプランを提案した
と思うチームをひとつ選び、その優れた点をおしえてくだ
さい。
チーム名(



(2)その問題の原因・真髄を探るために何をしましたか?
(3) (2)の結果、その問題はなにが原因で引き起こされているも
のだとわかりましたか?さらに具体化するとどんな問題でし
たか?

~提案について~

(5)発表資料や、発表方法で工夫した点を教えてください

~コミュニケーションについて~

(1)どの程度の頻度で、どのようにチームでの作業を進めて
きましたか?中間アンケート以後の様子を教えてください

(2)FBでコメントに回答する際、苦労した点、工夫した点が
あれば教えてください。

7.役割分担

(1)チーム内でどのように役割分担をして作業を進めました
か?
(3-2)その問題にどのような解決策を導きましたか

~評価について~

(4)自分たちのビジネスプランや発表方法について、他のチー
ムより優れていると思う点はどこですか?

)
(5)他のチームに比べ、足りなかった、劣っていると思う点は
どこですか?
19
11月9日実施、自由記述形式
18名を対象に行い、有効な回答は17件
最終アンケート


~問題について~

(1)ビジネスプランを立てる中でぶつかった問題や課題を教え
てください。(特に難題だったもの3つを教えてください。
課題発見力

(2)その問題の原因・真髄を探るために何をしましたか?

(3) (2)の結果、その問題はなにが原因で引き起こされているも
のだとわかりましたか?さらに具体化するとどんな問題でし
たか?
課題分析力


~評価について~

(4)自分たちのビジネスプランや発表方法について、他のチー
ムより優れていると思う点はどこですか?
評価力

評価力
(5)他のチームに比べ、足りなかった、劣っていると思う点は
どこですか?
)
チーム名(

~提案について~

(5)発表資料や、発表方法で工夫した点を教えてくださ
い

~コミュニケーションについて~

(1)どの程度の頻度で、どのようにチームでの作業を進
めてきましたか?中間アンケート以後の様子を教えて
ください
コミュニケーション力
(3-2)その問題にどのような解決策を導きましたか
課題分析力
(6)自分たち以外のチームで、最も優れたプランを提案
したと思うチームをひとつ選び、その優れた点をおし
えてください。

(2)FBでコメントに回答する際、苦労した点、工夫した
点があれば教えてください。

7.役割分担

(1)チーム内でどのように役割分担をして作業を進めま
したか?
役割認識力
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コンピテンシ評価
全8チーム中5チームに対し評価を実施、今回はチームCに対する評価を報
告
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コンピテンシ評価_チームCについて
 チームの特性
 同じ研究室に所属する同じ年齢、同じ学部の男性1名E君、女性2名YさんAさんの計3
名
 仲が良いが、とても仲が良くていつでも一緒にいるというわけでもなく、コミュニ
ケーションをするのに害のない程度の程良い関係性
 テーマについて
 浜松市内におけるEVカーシェアリング「Convenience Car」
 カーシェアリングは大手コインパーキング企業が着手している事業だが、浜松市内
ではほとんど普及していない
 市内のセブンイレブンをカーステーションとすることで、どこのステーションで乗
り降りができ、レンタカーよりも気軽に安価で使える
22
チームC アンケート結果
23
チームC アンケート結果
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コンピテンシ評価
チームC
(1)
(2)
提案
(3)
(4)
(5)
(1)
プレゼン
(2)
議論
(1)
採点者別小計
項目別小計
56
47
49
46
53
54
58
53
416
項目別順位 評価軸順位
3位
2位
2位
3位
5位
1位
1位
2位
2位
1位
1位
全体1位
「実現可能性はどの程度あるか」
全8チーム中5位
企業側の合意なしに
企業の協力なくしては成立しない
プラン
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チームCコンピテンシ評価
課題発見力
• チームとして課題に対する意識が統一され
ていたことは評価できる
• 実現可能性について課題を発見することが
できなかったので課題発見力が向上してい
ない
課題分析力
コミュニケーション力
• 議論する際のコミュニケーションにおいて
向上
評価力
• さまざまな方法で分析
• コストに対しての課題を発見してから、
分析力は向上
• 自分たちの弱点に関して評価できていない
• 他チームに対する評価はできていた
課題解決力
役割認識力
• 課題に対して具体的な解決案を提示できて
いることもわかる。
• 課題解決力が向上
• それぞれの適正に合わせた専門タスク別役
割分担に成功している
• コンテストが進むにつれ、役割認識力が向
上
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コンピテンシの育成方法に対する考察
27
コンピテンシ評価全体に対して
全体的に低いコンンピテンシ
差のついたコンンピテンシ
課題発見力
課題発見力
評価力
課題分析力
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ビジネスコンテスト主催者として
 ビジネスプランの発展しやすいチーム特徴
 モチベーションの一致
 挫折の経験
 昨年の参加者として
 コンテストを主催することの難しさ
 参加者を観察することでの自身の評価
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結論
 結論
 コンピテンシ評価の多くは著者による主観的な評価となり、ITコンピテンシの
定義に添う形でまとまりきらなかった
 「振り返り」による自己評価がコンピテンシ向上に有効であると示唆された
 今後の展望
 静岡大学ビジネスコンテストの継続的な開催
 「振り返り」の機会の与える、その効果の測定
 コンピテンシ評価の継続、評価結果の分析によるコンピテンシ指標の定義
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ご清聴ありがとうございました
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