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重心の運動
平成23年10月4日(火)
3時間目
重心の運動
𝑚1 𝑣1
𝑚2 𝑣2
𝑥
A
B
𝑥=0
衝突!
時刻t=0
𝑥
A
B
𝑥 = 𝑥′1 𝑥 = 𝑥′2
𝑚1 𝑣′1
時刻t=t’
A
𝑚2 𝑣′2
B
𝑥
※衝突後、A,Bは等速直線運動したものとする
重心の運動
衝突後の重心の座標𝑥′𝐺 を求め
てみると
𝑚1 𝑥′1 + 𝑚2 𝑥′2
𝑥′𝐺 =
𝑚1 + 𝑚2
𝑚1 𝑣′1 + 𝑚2 𝑣′2
=
×𝑡
𝑚1 + 𝑚2
衝突後の重心速度𝑣′𝐺 とする
𝑚 𝑣′ +𝑚 𝑣′
𝑣′𝐺 = 1 1 2 2 : 定数
𝑚1 +𝑚2
⇒A,Bの重心は衝突後、等速直線運動する
重心の運動
重心速度
𝑚1 𝑣′1 + 𝑚2 𝑣′2
𝑣′𝐺 =
𝑚1 + 𝑚2
これに運動量保存の法則
𝑚1 𝑣′1 + 𝑚1 𝑣′2 = 𝑚1 𝑣1 + 𝑚2 𝑣2
を代入すると
𝑚1 𝑣1 + 𝑚2 𝑣2
𝑣′𝐺 =
= 𝑣𝐺
𝑚1 + 𝑚2
衝突前後で重心速度は変わらないことが分かる。
重心の運動
𝑥 = 𝑥𝐺
質量𝑚2
質量𝑚1
時刻t=0
𝑣𝐺
A
𝑥
B
分
裂
𝑥 = 𝑥′1
𝑥 = 𝑥′2
𝑚1 𝑣′1
時刻t=t’
A
𝑚2 𝑣′2
B
𝑥
※分裂後、A,Bは等速直線運動したものとする
重心の運動
運動量保存の法則
𝑚1 + 𝑚2 𝑣𝐺 = 𝑚1 𝑣′1 + 𝑚2 𝑣′2
これを分裂後の重心速度𝑣′𝐺 に代入すると
𝑚1 𝑣′1 + 𝑚2 𝑣′2
𝑣′𝐺 =
𝑚1 + 𝑚2
=
(𝑚1 +𝑚2 )𝑣𝐺
𝑚1 +𝑚2
= 𝑣𝐺
重心の運動
運動量保存の法則が成立
⇒重心速度は衝突・分裂の前後で変化しない
𝑚1 𝑣1′ +𝑚2 𝑣2′
重心速度 𝑣𝐺 =
より
𝑚1 +𝑚2
𝑚1 + 𝑚2 𝑣𝐺 = 𝑚1 𝑣1′ + 𝑚2 𝑣2′ =𝑚1 𝑣1
⇒重心の運動量は常に同じである
+ 𝑚2 𝑣2
一方の台車にばねを仕掛け、もう一台と向かい合わ
せて接触させる。一方にはおもりが乗せられている。
ばねのロックを外し、2台を分裂させる。分裂後の2台
の台車の適当な位置関係を表している図を下から選
びなさい。
1.
33%
33%
33%
ばね
おもり
分裂した地点
2.
おもり
3.
おもり
1
2
3
解説
重心速度は分裂の前後で変わらない。そして、
台車は初め静止していたので、重心速度はゼ
ロ。そのため分裂後も重心速度はゼロ、つまり
二台の台車の重心の位置が変わらない位置関
係で二台の台車は動くはずである。
重心の位置は、二台の台車をその質量の逆比
にわける内分点になっている。
解説
重心の座標
𝑚1 𝑥′1 + 𝑚2 𝑥′2
𝑥′𝐺 =
𝑚1 + 𝑚2
重心
𝑚1
𝑚2
おもり
おもり
𝑚2
𝑚1
別解
おもりの乗っている台車の方が重いのだから、
分裂したときに勢いが付きにくいはずだから。
運動方程式𝑚𝑎 = 𝐹より𝑎 = 𝐹 𝑚
・作用反作用の法則より、二台の台車に働く力
𝐹の大きさは同じで、向きは反対になる。
・𝑚:大⇒𝑎:小
速度変化:小
2次元衝突
平成23年10月7日(金)
3時間目
2次元衝突
y
𝑚𝑣𝑥′
x 成分: 𝑚𝑣𝑥′ − −𝑚𝑣𝑥 = 𝐹𝑥 ∆𝑡
y 成分: 𝑚𝑣𝑦 のまま
𝐹𝑥 ∆𝑡
𝑚𝑣𝑦′
𝑚𝑣′
//////////////////////////////
運動量と力積の関係や運動量保存の法則は、
直線上の運動に限らず、平面上および空間内
での運動においても成り立つ。
−𝑚𝑣𝑥
⇒適当な座標を取り、 x
𝑚𝑣𝑦
𝑚𝑣
成分に分けて考える。
壁
𝑚1
𝑚1 𝑣1𝑦
𝑚1 𝑣1𝑥
x
𝑣1′
′
−𝑚1 𝑣1𝑦
𝑣1
y
𝑚1
−𝐹𝑦 ∆𝑡
𝑣2
𝐹𝑦 ∆𝑡
−𝑚2 𝑣2𝑦
𝑚2
𝑚2
′
𝑚2 𝑣2𝑦
𝑚2 𝑣2𝑥
x成分
′
𝑚1 𝑣1𝑥
= 𝑚1 𝑣1𝑥
′
𝑚2 𝑣2𝑥
= 𝑚2 𝑣2𝑥
′
𝑚1 𝑣1𝑥
′
𝑚2 𝑣2𝑥
𝑣2′
y成分
′
𝑚1 𝑣1𝑦
− (−𝑚1 𝑣1𝑦 ) = −𝐹𝑦 ∆𝑡
′
𝑚2 𝑣2𝑦
− (−𝑚2 𝑣2𝑦 ) = 𝐹𝑦 ∆𝑡
2次元衝突-2次元での重心速度
y
𝑟1
𝑚1
x
𝑣1
𝑚1
𝑣1′
𝑟1′
−𝐹
𝐹
𝑣2
𝑟2′
𝑚2
𝑟2
𝑚2
𝑡 = 0s
𝑡 = 1s
𝑡 = t ′ [s]
𝑣2′
𝑡 = t ′ + 1[s]
2次元衝突-ベクトル図
𝑚2 𝑣2
𝑚1 𝑣1′
𝑚1 𝑣1 + 𝑚2 𝑣2
𝑚1 𝑣1
保存する
𝑚2 𝑣2′
𝑚1 𝑣1′ + 𝑚2 𝑣2′
ベクトル形式で書くと
𝑚2 𝑣2
𝑚1 𝑣1′
𝑚1 𝑣1 + 𝑚2 𝑣2
𝑚1 𝑣1
保存する
𝑚2 𝑣2′
運動量保存の法則
𝑚1 𝑣1′ + 𝑚2 𝑣2′
2次元衝突-2次元での重心速度
y
𝑟1
𝑚1
x
𝑣1
𝑚1
𝑣1′
𝑟1′
−𝐹
𝐺𝐴
𝑣𝐺
𝐺𝐵
𝐹
𝑣2
変化しない
𝑟2
𝐺𝐴′
𝑡 = 1s
𝐺𝐵′
𝑟2′
𝑚2
𝑚2
𝑡 = 0s
𝑣𝐺
𝑡 = t ′ [s]
𝑣2′
𝑡 = t ′ + 1[s]
実験~2次元衝突~
◎演示実験
1、物理スタンドから糸で吊るした二つの剛球を
衝突させ、それをビデオカメラで録画する。
2、動画をPCに取り込み、ホワイトボードをスク
リーンにしてプロジェクターで投映する。
3、衝突直前・直後でコマ送りにして、剛球の位
置をホワイトボードにプロットする。
4、プロットした点を結び速度ベクトルとして、さ
らに質量倍することで運動量ベクトルとする。
実験器具
物理スタンド
糸
剛球×2
ここから撮影
VTR
..\VTR資料他\ムービー.avi