Transcript 飯本 武志
コミュニケータにとって線量の単位
『シーベルト』は混乱の一因か?
東京大学
飯本武志
放射線防護や計測を専門としないある学会員のはなし
モニタリングポストによる“nGy/h”と、サーベイメータによる“μSv/h”は何が
違う?」と聞かれても上手に答えることができず、心苦しいながらも「だい
たい一緒と思ってください」とつい言ってしまう。
「個人線量計を空間線量の測定に使用するのは本来の使い方ではない」と言
われてもピンとこない。
「きちんと測ったつもりでも、サーベイメータによる値と着用した個人線量
計による値が異なるのは測定誤差か?」
空間線量に関する年1ミリシーベルトに相当する管理すべき値は、
0.23μSv/hではなく、サーベイベータで測定する場合は0.25μSv/hが正しい、
というはなしも理解できない
線量限度は年1ミリシーベルト。長期目標として決めた食品の管理レベルは
年1ミリシーベルト相当、さらに除染発動に関するレベルも年1ミリシーベ
ルト相当。足して2ミリシーベルトになることの是非の解説ができない
➡ 「単位」の話題に留まらず、計測器の特徴や校正に関する知識や、
安全基準/目標値の決め方に関する知識も要求されるが…
単位に関する混乱のポイントはご講演の中で整理いただいたと理解
特に社会科学分野の方の率直な感想をお聞きしたい