OVOとは - 鹿児島大学

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Transcript OVOとは - 鹿児島大学

データベースOVOの自動化システム開発
鹿児島大学 物理科学科 宇宙物理学研究室
概
要
4年
木塲 亮太
OVO(Omodaka laboratory Virtual Observatory)は世界に向けてVERA単一鏡観測によるデータを公開しているデータベースである。 このデータベースは上田(2009年修士論文)が開
発し、塩崎(2012年修士論文)へ引き継がれ本研究が引き継いで自動化を進めた。従来、単一鏡観測によるデータはOVOの管理者によって手動でアップロードされており、管理に手間
がかかること、ヒューマンエラーの原因になること、管理者交代の度に引き継ぎが必要になることなどが問題になっていた。 また、データ更新の間隔(約1ヶ月)だけ、観測から公開までタ
イムラグがあった。 本研究の目的は観測データ更新の自動化によってこれらの問題を解決することである。 VERA観測システムからOVOサーバーへ自動的に観測データを転送するに
は、間にあるネットワーク上の「関所」を通過しなくてはならない。 本研究ではデータ送受信用のゲートウェイPCを設置し、さらに無料のオンラインストレージサービスであるDropboxを中
継バッファと用いることで、この技術的問題を解決した。
はじめに
従来のアップロード方法
OVOとは
VERA入来局20m電波望遠鏡の水・一酸化珪素メーザーのモニター観測の
結果をWeb上で公開しているデータベース
① 観測データをsingle計算機から管理者PCへ
② 管理者PCからmilkywayサーバーへ
※不定期にアップロード
ネットワーク構成
図
スペクトル図
①
天文台ネットワーク上での作業
OVOポータル
管理上の問題
ライトカーブ図
OVOの目的
②
•観測結果をインターネットで公開する
•観測データの格納
鹿児島大学ネットワーク上での作業
•毎回アップロードに手間がかかる
•管理者交代の度に引き継ぎ
•データ更新の間隔によるタイムラグ
•ヒューマンエラーが起こる可能性
自動化システムの導入
課題
結果
•データ転送をどう行うか?
•VERA運用・milkywayサーバーへ支障のないシステムが必要
① OVO PCで新しく観測されたデータのみをDropboxへ移動
② OVO-K PCでDropboxのデータを別の場所へ移動
③ OVO-K PCでアップデートを行いmilkywayサーバーへ転送
(サーバーへの負荷を軽減)
このシステムが必要
データ転送システム
全体の構成図
解決策
データ送受信用のゲートウェイPCを設置し、Dropboxを導入
②
OVO PC
データ送信側のPC
OS : CentOS
OVO-K PC
データ受信側のPC
OS : Mac OS X
③
①
天文台ネットワーク上での処理
鹿児島大学ネットワーク上での処理
今後の展望
まとめ
データベースの機能が乏しい
•Dropboxを用いることでデータ転送に成功
•検索機能の強化(現在は天体名と座標のみ)
•データの送受信にゲートウェイPCを設置
•複数の天体名での検索
•VERA運用・milkywayサーバーへ支障を来すことなく
(新しく観測された天体は一つの名前しか検索できない)
自動化運用
new OVOポータル
•初観測の天体も自動でリストに追加
宇宙物理に役立てるために望まれること
•入来に導入されるソフトウェア分光計PolariS との連携
•1m光赤外望遠鏡(@入来)の観測結果もデータベースに
天体のリスト
参考文献
上田耕介 (2009年) 「the Portal of OVO」
(http://milkyway.sci.kagoshima-u.ac.jp/groups/lab/wiki/25937/the_Portal_of_OVO.html)
Dropbox (http://www.dropbox.com)