3.実際の交信(自由文メッセージ)

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JA4YAM
デジタル通信勉強会
JT65HF(JT65/JT9)編
平成27年8月23日 13:00~14:30
於 津山市コミニュテイーセンター
「あいあい」
作成 JA4CXX
JT65HFデジタルモードとは
ノーベル物理学賞を受賞したことで有名な米国のK1JTによって、もともと小さな設備でEME
(月面反射) 通信を行うために開発されたモードです。
これを特にHF帯に特化したものをJT65HFと呼んでいます。
運用するためのソフトウエアとして当初は、この通信方式の開発者であるK1JTのWSJTが有り、
その後、使い勝手の良いW6CQZのJT65-HFによりJT65モードが普及しました。
最近ではJT9モードも運用できるWSJT-Xも多く使用されており、特にJT9はHF帯MF帯及
びLF帯でのQSOのために設計されています
この勉強会でもWSJT-Xソフトウエアを対象にします。
特徴
文字通信
:定型文、自由文(13文字)
デジタル技術 :情報の符号化、エラー訂正(FEC)、デジタル信号処理
微弱信号
:JT65A
-25dB以下
JT9-1
-27dB
狭帯域
:JT65A
174.96Hz
JT9-1
15.6Hz
(参考 :了解しうるSSBでの最小信号レベルは 0dB、CWは約-10dB、PSKは-15dB、JT65は-25dB以下)
極めて弱い信号でも復調できるので低出力、簡単なアンテナでもDX通信が可能。
運用に必要な機材
• SSB トランシーバとアンテナ
• Windows XP以降のOSが走るパソコン WSJT-XはLinux、OS-X、
そして他のUnix系OSでも走ります
• 動作クロック1.5GHzかそれ以上のCPU 100MBの空きメモリ
• 1024x768以上の解像度をもったディスプレイ
• パソコンから無線機のPTTやCATを操作するためのインター
フェイス または送受信切替できるVOX
• 48KHzサンプリング及びOSでサポートされたオーディオ入出
力デバイス
• 無線機とパソコンを結ぶオーディオインターフェース
• パソコンの時刻をUTCに対して1秒以内の誤差で合わせられ
る手段
*** ソフトウエアダウンロード ***
WSJTホームページへアクセスして左側のWSJT-Xをクリックして移動します。
URL http://www.physics.princeton.edu/pulsar/K1JT/
*** ソフトウエアダウンロード ***
Downloadsまでスクロールして wsjtx-1.5.0-win32.exe をダウンロードします。
*** ソフトウエアインストール ***
ダウンロード先のwsjtx-1.5.0-win32.exe を実行します。
1
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*** ソフトウエアインストール ***
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*** ソフトウエアインストール ***
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*** ソフトウエアインストール ***
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*** WSJT-X Settings ***
*** WSJT-X Settings ***
*** WSJT-X Settings ***
*** WSJT-X Settings ***
*** 無線機とパソコンのインターフェース ***
基本構成
パソコン
デジタル インターフェース
無線機
MIC IN
or Line IN
レベル調整
AF(SP)出力
SP OUT
or Line OUT
レベル調整
マイク入力
又は USBオーディオ
COM ポート 又は
USBシリアル変換
RS232 ヌルモデム
or RS232レベル変換
or DTR/RTSレベル変換
コマンドコントロール
or PTTコントロール
*** 免許申請はどのようにする? *** (総通直接 「軽微な変更」 or 保証認定)
第1送信機系統図
デジタル通信付属装置(JT65/JT9計算機プログラム)諸元
JT65
JT9
電波形式
F1D
F1D
方式
65FSK
9FSK
通信速度
2.7ボー, 5.4ボー, 10.8ボー
0.58, 1.28, 3.41, 6.91, 21.00Sec
副搬送波周波数/トーン数
1270.5Hz
9(データ信号=8, 同期信号=1)
周波数偏移幅
+174.96Hz, +349.92Hz,
+699.84Hz
15.6, 7.0, 2.6, 1.3, 0.4Hz
符号構成
JT65
JT9
接続図
デジタル通信
付属装置
マイク入力
マイク
第1送信機
SSBモード
*** どのように運用するか? ***
1.受信
JT65Aは1分毎に送・受信を繰り返す片側交互通信方式ですから自局が偶数分(EVEN)でCQ呼び出しす
る時は、偶数分は勿論のこと受信の奇数分(ODD)の同じ周波数付近に送信している局がないかどうか
確認します。JT65は1分毎の片側交互通信方式ですから1つのQSOは最低5分間必要です。
JT65モードで送信されている信号をUTCの毎分の01秒から47.8秒の間に受信するとがウオーター・
フォールに表示されます。受信信号の左側にドット列で表示されるのが1,270.5 HzのPN(pseudorandom)同期符号列(縦の細いドット列)です。
2.送信
JT65A の運用者はCQ 呼び出しの開始に先立ちWSJTXのTx even チェックボタンにより、TX Even Odd の選
択する必要があります。例えば自局が偶数分にCQ を送信した場合には、相手局は偶数分で受信し、奇
数分で応答を送信します。そして、自局は奇数分で受信します。送信の場合は選択した偶数分または奇
数分の1 秒~48 秒まで送信側は連続送信されます。受信側は0秒~48秒まで受信し、49秒~58秒まで
受信信号のデコード処理とデコード信号が表示されます。
Wide Graph
Bins/Pixel: 周波数解像度を示します。この値を1にセットすると最大解像度になります。
N Avg : スペクトラム表示を更新する際に、平均値を求める際に使用するFFTデータの数を
設定します。
Gain とZero: ウォーターフォールの表示振幅のスケーリングと参照値を設定します。
Flatten : 必要に応じてWSJT-Xは、受信通過帯域全体で不均一な応答を補償します。
JT65 nnnn JT9: JT9+JT65モードにてJT65とJT9の境界を設定します。デコーダは何処でもJT65の
信号が見えますが、 JT9は、この周波数以上の信号が見えます。
Current/Cumulative/JT9 Sync : グラフィックウィンドウの下部3分の1の表示項目を設定します。
Currentは、もっとも最近のN Avg FFT計算結果を表示します。
Cumulative は、現在の受信シーケンスのスタートからの平均値を表示します。
JT9 Syncは、JT9信号が存在するかどうかの一時的な評価値を表示します。
JT65 nnnn JT9以外の制御値は、受信信号の表示が変わるだけで、信号のデコード条件には
影響を与えません。
Palette: パレットラベルの下のドロップダウンリストでは、ウォーターフォールの
カラーパレットから選択することができます。
Adjust: ユーザ定義のパレットを作成することを可能にします。
*** WSJT-X メイン画面 操作 ***
Main Window
*** どのように運用するか? ***
3.実際の交信(既定文メッセージ)
- Calling CQ
0618
0619
0620
0621
0622
0623
0624
Tx
1400 @ CQ JA4CXX PM74
-4 1.6 1400 @ JA4CXX ZS6WN KG46
Tx
1400 @ ZS6WN JA4CXX -04
-3 1.6 1400 @ JA4CXX ZS6WN R-03
Tx
1400 @ ZS6WN JA4CXX RRR
-2 1.6 1400 @ JA4CXX ZS6WN 73
Tx
1400 @ ZS6WN JA4CXX 73
- Answering CQ
0618 -15 0.7 686 # CQ HB0WR JN47
0619
Tx
0620 -13 0.7 681 # JA4CXX HB0WR -15
0621
Tx
0622 -11 0.6 683 # JA4CXX HB0WR RRR
0623
Tx
0624 -14 0.6 681 # JA4CXX HB0WR 73
686 # HB0WR JA4CXX PM74
686 # HB0WR JA4CXX R-15
686 # HB0WR JA4CXX 73
*** どのように運用するか? ***
3.実際の交信(自由文メッセージ)
自由文メッセージはプロトコル上、スペースも含めて13文字以内にまとめる必要があります。
Setting -> Tx Macros で予め、作成しておき呼び出す。
他に Free msg ボックスに書込んで送信することも出来ます。この場合は記憶させることは出来ません。
2324
2325 -10 0.2 1803 # JA4CXX K2NCC CN85
2326
2327 -15 0.2 1803 # JA4CXX K2NCC R-10
2328
2329 -14 0.2 1804 # 10W TY GL 73
2330
Tx
1803 # CQ JA4CXX PM74
Tx
1803 # K2NCC JA4CXX -10
Tx
1803 # K2NCC JA4CXX RRR
Tx
1803 # TU FRANK 73
デジタル・モードを始めよう!
デジタル周波数変調
電波型式
主搬送波の変調の型式
変調信号の性質
主な用途例
F1D
周波数変調(FSK)
単一チャネルの
デジタル信号
(主搬送波SSB)データ通信
(FMパケット通信等)
FSK変調は多くの場合、電圧制御発振器VCO(Voltage Controlled Oscillator)を使用します。
VCOは変調信号の電圧に比例して周波数が変化し、ビット間の位相は連続的になります。
位相連続FSKのことをCPFSK(Continuous Pahse FSK)と呼び、さまざまな弊害を及ぼす
スペクトラムの不要輻射(スプリアス)が少ないのが特長です。
多値FSK
多値化したFSKである。通常のFSKはデジタルデータ (NRZ) の0と1をそれぞれ、-fと+fに変化さ
せるが、
4値の場合は00・01・10・11をそれぞれ、-f・-f/3・+f/3・+fに変化させる。
こうすることで、倍の情報が送れる。または、同じ情報であれば、半分の帯域幅で済む。
*** JT65理論編 ***
ディジタル通信システム情報の流れの概要
メッセージ
作成
情報の
符号化
FEC
符号化
変調
伝送路
メッセージ
表示
情報の
復号
FEC
復号
復調