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Closed String Field Theory
with Dynamical D-branes
京都大学 大学院
人間・環境学研究科 人間・環境学専攻
阪上研究室 博士課程
小林 晋平
JHEP0310 (2003) 023
共同研究者
浅川 嗣彦 (京大基研)
松浦 壮 (理研)
於東工大
2004年2月3日
目次
1.
2.
3.
4.
5.
6.
導入と動機
弦理論とは
HIKKO型閉弦の場の理論
ソース項を持つ閉弦の場の理論
結果とまとめ
今後の展望
1.導入と動機
宇宙の創生
宇宙はどうやって誕生したのか?
構造の形成
プランクスケールで何が起きたのか?
物質の構成
宇宙全体に存在する物質の10%しかわかっ
ていない
→超弦理論を用いて
これらの問題に取り組む
超弦理論とは?
弦という「ひも」状の1次元物体を基本構成要
素とする理論
cf.) 量子力学/場の理論の点粒子的描像
開いた弦(open string)と閉じた弦(closed
string) の2種
弦の振動状態で各種粒子を表す
点粒子
閉弦
開弦
弦の長さのスケール
(string scale
 Planck scale(?) )
遠方(低エネルギー)から観測すれば、
弦も点粒子に見える
エネルギースケール
超弦理論
超重力理論
相対性理論
ニュートン力学
超弦理論の特徴
重力まで含めた統一理論の候補
4次元以上の高次元時空の存在を示唆
 ボゾン的弦理論では26次元
 超弦理論では10次元
 D-braneのような高次元オブジェクトを内包
時空の非可換性を示唆
 相対論的にも興味深い
開弦が励起
端点がくっつく
閉弦を放出
閉弦のソース
D-brane
T-dual, S-dual などの操作
→ 別の摂動論のD-braneへ
→ 別の摂動的超弦理論へ移行
超弦理論の問題点
摂動論しかわかっていない
 摂動的には無数の弦理論を定式化可能
それぞれいろいろな場・チャージを持つ
どれが「真の」理論なのかわからない
 弦同士の相互作用の仕方がわからない
不安定な系・時間依存する系が扱えない
 低エネルギー部分の効果しかわからない
今のところ何も予言していない
数学的な整合性にのみ立脚
摂動的超弦理論のいろいろ
IIB型
超弦理論
E8E8
ヘテロ型
超弦理論
SO(32)
ヘテロ型
超弦理論
IIA型
超弦理論
I型
超弦理論
各種摂動論
「完全な」弦理論の
ポテンシャル
本当の真空にいるのはどの理論か?
D-braneの発見
(Polchinski, ’94)
弦理論の非摂動的効果を表す物体




RRチャージを持つ
開弦の端点がくっつく領域
その上にゲージ場が住む
空間p次元に広がっているとき、Dp-braneという
IIA型超弦理論・・・D(2p)-braneが安定に存在
IIB型超弦理論・・・D(2p+1)-braneが安定に存在
各種摂動的超弦理論の間の双対性の発見に役
立った
IIB型
超弦理論
E8E8
ヘテロ型
超弦理論
T双対性
IIA型
超弦理論
M理論 コンパクト化
?
T双対性
T双対性
SO(32)
ヘテロ型
超弦理論
I型
超弦理論
S双対性
D-braneの研究を通じ、
各種摂動的超弦理論の間に双対性を発見
→ 非摂動的弦理論の存在を示唆
D-braneからわかったこと
各種摂動的超弦理論の間に双対性
AdS/CFT対応
 D-brane上のゲージ場とD-brane周りの時空に対
応関係がある
これらの解析は全て
BPS状態の(安定な)D-brane
に限られている
D-braneと重力系
D-brane系は重力系への応用として面白い
D3-braneは4次元時空 (空間3次元)
 我々の宇宙?
D-braneとblack p-brane
 D-braneを低エネルギー近似
→ブラックホールと同じ計量
→D-braneでブラックホールが記述出来る?
不安定なD-brane系
重力系はほとんどが不安定で動的
これまで理解されているのは安定なD-brane
系のみ
しかし、不安定で動的なD-brane系も存在
→重力系へ応用出来る
不安定なD-brane系
不安定なD-brane系の例 (1)
 非BPS状態D-brane
閉弦を放出
(チャージのないD-brane)
D-braneが崩壊
真空に遷移
不安定なD-brane系
不安定なD-brane系の例(2)
¯
 D/D-brane系
互いに逆符号のチャージをもつ2枚のD-brane
互いに引き合う
消滅
不安定なD-brane系の応用
相対論・宇宙論的観点
インフレーション
(Dvali et al., Alexander et al., …)
cf.) Ekpyrotic 宇宙
(Khoury et al., …)
cf.) ブレーンワールド
(S.K. & Koyama, and too many authors!)
 タキオン宇宙論
(Gibbons, Mukohyama, …)
 (ブラックホールの蒸発)
 D-brane
不安定なD-brane系の応用
素粒子論的観点
 時間依存性のある時空上での弦理論の定式化
 タキオン凝縮
(A.Sen, …)
弦の相互作用の構造理解
非摂動的弦理論の構築
タキオン凝縮
不安定なD-braneの崩壊は、D-brane上のタ
キオン場の凝縮過程によるもの
崩壊(または変形)後の時空にはタキオンは
存在しない
タキオン凝縮後には「真の」真空が選択され
る
Sen の予想
1.
非BPS D-brane上のタキオン場が凝縮する
と、D-braneは崩壊して閉弦の真空へ移行
2.
タキオン場のポテンシャルの高さがもともと
のD-braneの張力に一致
3.
タキオン場に非等方性があると、低い次元
のD-braneに移行することもある
真空の遷移
不安定D-braneの
ある真空
遷移
遷移
安定D-braneの
ある真空
閉弦の真空
(D-braneのない真空)
タキオンポテンシャルの高さがもとも
とのD-braneの張力に一致
Tachyon potential
V(T)
Tension of
non-BPS D-brane
T
非等方性のあるタキオン場
Non-BPS D(2p+1)-brane
in type IIA string
BPS D(2p)-brane
in type IIA string
ここまでのまとめ
重力系で、高エネルギー領域を解析するには弦理
論が必要
弦理論は未完成 (摂動論のみ完成)
D-braneは弦理論の重要な構成要素
不安定D-brane系の研究は弦理論の非摂動的効果
や相互作用の性質を明らかにすることにつながる
不安定・動的なD-braneは重力系に応用可
不安定D-brane系の記述・解析が重要
D-braneの崩壊過程や生成などの
ダイナミクスを記述することで
これらの問題を解明する
従来の(超)弦理論での
解析を超える目的のために・・・
閉弦の場の理論
(Closed String Field Theory)
を用いる
なぜならば・・・
相互作用が本質的な役割を果たすので、弦
の場の理論が必要になる
(弦理論は弦の一体系、
on-shellしか扱えない)
宇宙論、BHなどとの関連を見越し、重力子を
含む閉弦を考える
超重力理論に含まれていない、弦のmassive
modeの効果も取り入れたい
(低エネルギーに限らない解析を試みる)
閉弦の場の理論
古典解
D-brane
EOMを解く
h, B,
massless
超重力理論
massless(?)
古典解
Black p-brane解
EOMを解く
h
h
戦術
閉弦の場の理論
 HIKKO型
(Hata,Itoh,Kugo,Kunitomo & Ogawa, ’86)
 Witten型 など
相互作用が単純なことからHIKKO型を選ぶ
議論は型に依らないようにする
ソースを閉弦の場の理論に付け加える
・・・ ソースがD-braneの一般化
宇宙論・相対論では馴染み深いテクニック
本研究のまとめと結果
動的なD-braneのような一般的なソースを、
閉弦の場の理論で扱うための形式を構築
理論の対称性から、ソースが従うべき拘束条
件を導いた
拘束条件が低エネルギー理論における「エネ
ルギー・運動量テンソルの共変保存則」に対
応することを発見
2.弦理論とは
1.
作用・対称性・臨界次元・場

2.
BRST量子化

3.
Polyakov作用・共形対称性・26次元・X,b,c
BRST不変性から物理的状態が決まる
D-brane

弦以外にも重要なオブジェクトがある
2.弦理論とは (1)
~ 作用・対称性・場 ~
1次元に広がった「ひも」状物体の古典的・量子
論的運動を考えたい
(背景時空は平坦)
cf.) 自由な相対論的点粒子の作用
S   m  ds ,
ds:微小な世界線
→粒子の世界線の長さが極値をとるように
運動が決まる
0
0
X
X
=0
=
=2
=2
=1
=1
=0
=0
 = -1
点粒子の
世界線
i
 = -1
X
i
X
開いた弦の
世界面
自由な相対論的「ひも」(弦)の作用
D次元の平坦な時空中を運動する弦
点粒子との類推
→弦の世界「面」が作用になる
→南部・後藤作用
S NG  
1
2  '
 d  d   det h ab 
1
2
,
h ab   a X  b X  , a , b    ,  

→これが極小をとるように運動が決まる
Polyakov作用
補助場として世界面の計量 ab を導入
→南部・後藤作用を書き直す
S X ,    
1
4  '
 d  d   
  ab  a X   b X 
1/ 2
Polyakov 作用の特徴
一般座標変換不変性
時空の各点で座標変換可能
Weyl変換不変性
時空の各点でスケール変換可能
上記2つを使ってゲージ固定した後も
共形変換不変性がある
エネルギー・運動量テンソル
作用の対称性より、エネルギー・運動量テン
ソルが特定の条件式を満たす。
T
ab
( ,  )  
4

  
1/ 2
 ab
S
1  a  b
1

 X  X   
'
2
ab

 X cX  

c

エネルギー・運動量共変保存則
一般座標変換不変性より、エネルギー・運動
量テンソルの共変保存則が得られる
 ab    a ;b   b ; a
 aT
ab
0
臨界次元
Weyl不変性より、エネルギー・運動量テンソルは
tracelessになる。
 ab  2
T
a
a
ab
0
量子論でもこれが成立するために、ボゾン的弦理論
なら26次元、超弦理論なら10次元が必要
ゲージ固定後の作用
座標をEuclideanにWick回転
 ,
1
2
 i
複素座標を導入
w    i , w    i ,
1
  w 
2
1
2
1
 1  i  2 ,
2
  w 
1
2
b  b ww , b  b w w , c  c , c  c ,
w
w
 1  i  2 ,
ゲージ固定後の作用 (つづき)
ゲージ固定することで、(b,c)-ghost が入る
2
 ab  e  ab : conformal
gauge
 1


S 
d z
X X   b c  b c 

2
'

1
2
ゲージ固定後も共形対称性を持つ
運動方程式を解き、解をモード展開
→質量などの各スペクトルを調べる
モード展開
~





'

'






n
 X ( z )   i    n  1 ,  X ( z )   i    nn 1 ,
 2  n   z
 2  n   z
~



bn
bn
b( z )   n2 , b ( z )   n2 ,
n   z
n   z




cn
c~n
c ( z )   n 1 , c ( z )   n 1 ,
n   z
n   z
~


Ln ~
Ln
T ( z )  T zz ( z )   n  2 , T ( z )  T z z ( z )   n  2 ,
n   z
n   z

ここで、

z  exp  iw   exp  i   
1
2

共形対称性
(Conformal Symmetry)
一般座標変換・Weyl変換を使って、計量を固定した
後でも残る対称性
w → w’ = f(w) という変換のもとで作用が不変

Holomorphicなものをholomorphicに移す変換
世界面をゴム膜のように自由に変形することが出来
る
弦理論の計算に共形場の理論が使える
弦理論に現れる状態
第1量子化



ˆ
ˆ
[ X ( ), P ( ' )]  i   (   ' )


 [ xˆ , pˆ ]  i 
重心の量子化

,

m

n
[ ,  ]  

 m  n ,0
振動モードの量子化

 state   n i , n l ; k  (  i ) e
l
ik xˆ
x0
弦の運動を表すのは南部・後藤作用もしくは
Polyakov作用
作用はいくつかの対称性をもつ
運動方程式を解く
→解をモード展開して量子化
→弦の状態を決めていく
2.弦理論とは (2)
~BRST量子化~
ゲージ固定した後の作用には、ゲージ不変性
の名残りのBRST不変性がある
→BRST変換


~
 B X  i (c   c  ) X ,
~
~X
~g
X
g
 B b  i  (T  T ),  B b  i  (T  T ),
 B c  i  ( c   c~  ) c ,  B c~  i  ( c   c~  ) c~ .
のもとで作用が不変
BRSTカレントとチャージ
BRSTカレント
j B  cT
X
 : bc  c : 
3
 c
2
2
BRSTチャージ
QB 
1
2 i
~
 dz j B  d z j B 



n  

cn L n 

m , n  
mn
2
: c m c n b m  n :  
BRSTチャージの性質
冪零性 (nilpotency)
BRSTチャージQBは、 Q  0 を満たす
ただし、26次元のときのみ
(超弦理論では10次元)
2
B
物理的状態条件
物理的状態|はBRST不変
QB   0
物理的状態
BRST不変性を満たす閉弦の物理的状態の例
基底状態 (tachyon state)
0; k
k 
2
4
'
 m 
2
4
'
第1励起状態 (massless state)
e ; k  e   1~ 1 0 ; k




k e   k e   0 , k  0  m  0
2
2
閉弦と重力子
閉弦のmassless mode
→時空中では2階のテンソル
→重力子・B場・ディラトンに分解できる

1
e; k  [
2
2
1

2





hˆ  ( k )  1~ 1  ~ 1 1
2
1
2

1
2






B  ( k )   1~ 1  ~ 1 1

~
ˆ
D ( k ) c 1 b 1  c~1 b 1


重力子


~
S ( k ) c 1 b 1  c~1 b 1 ] c1 c~1 k
B場
ディラトン
BRST不変であることから、弦の物理的状態
が決まる
閉じた弦(閉弦)のmassless modeには、
重力を媒介する粒子(重力子:graviton)が
含まれている
2.弦理論とは (3)
~D-brane~
開弦 (open string) の端点がくっつく領域
閉弦 (closed string) のソース
←これら2つの読み替えは共形対称性が
保証
空間p次元に広がっているとき、Dp-brane
開弦・閉弦と並ぶ、弦理論の代表的配位
超弦理論では、RRチャージを持つ
 IIA型ではD(2p)-braneが安定に存在
 IIB型ではD(2p+1)-braneが安定に存在
開弦での見方
~D-brane~
D-brane
0
X

X


X
  0 ,1,  , p  :   X  |  0  0
i
i  p  1,  , 25  : X i |  0  x i

開弦
i

X
X
Open string channel
& Closed string channel
開弦
閉弦




D-brane
境界状態
w    i   w '   iw    i  &    
 ( ,  )  ( ,  )
閉弦での見方
~境界状態~
閉弦


D-brane (境界状態)



 X   0 ,1,  , p  :   X |  0 B  0
 i
i
i


X
i

p

1
,

,
25
:
X
|
B

x
B

 0

Black p-brane 解
超重力理論の古典解
D-braneと同じ対称性を課して超重力理論の
運動方程式を解く
質量・チャージを持つ
D-braneの低エネルギー表現だと考えられて
いる
Black p-braneの具体的な形
S 
ds
e
1
2
2
2
d
D
x

1
1
2
 a
2
 g  R     
e
( Fn 1 )  ,
2
2 ( n  1)!


  H ( r )    dx dx
 ( r )

2A
 H ( r ) 
a/2
Qp
H (r )  1 
r
D  p 3
,

  H ( r )   ij dx dx ,
2B
i
j
C 01 p ( r )    H ( r )  ,
, A
1
D  p3
2( D  2)
,B 
p 1
2( D  2)
,
2章のまとめ
平坦なD次元時空中を運動する弦の作用を
考えた(南部・後藤作用 or Polyakov作用)
弦が掃く世界面上の理論は、conformal対称
性を持ったD個のスカラー場の理論
ゲージ固定により、(b,c)-ghost という場も入
る
26次元(超弦理論なら10次元)のときのみ量
子異常がなくなる。このときBRSTチャージは
冪零性をもつ
2章のまとめ (つづき)
物理的状態はBRST不変 Q|=0
 閉弦のmassless
mode には重力子(graviton)
やディラトン(dilaton)が入る
D-braneと呼ばれる物体が存在
D-braneは弦と並ぶ代表的配位
理論の重要な構成要素
 開弦の端点がくっつく領域
 閉弦のソース(境界状態)
 低エネルギーでblack
いる
p-brane解だと考えられて
3.HIKKO型 閉弦の場の理論
1.
記法
弦理論と弦の場の理論の違い
2.
HIKKO型閉弦の場の理論の作用
3.
HIKKO型閉弦の場の理論のBRST対称性
3.HIKKO型閉弦の場の理論 (1)
~記法~
モード展開

n


X ( z )   i

n  
z
n 1
1
 '
 X (z)  x  i
p ln z  i   
2
n z
 2 
μ

b(z) 

n  
μ
bn
z
n2
'


,
c( z) 

n  
cn
z
n 1

n
n
 交換子
x

, p

  i


c
b

0

0


,  m ,  n m 
b m ,
 Ghost


c n    m  n ,0
0-mode

1
2
 b0
c 0
~ ,
 c
0
~
 b0 ,
b

0
b

~ ,
c0  c0  c
0

0

, c0

1
2
  1.
b
0

~
 b0 ,
 m  n ,0
量子力学と場の理論の関係
~点粒子の場合~
第1量子化
[ xˆ , pˆ ]  i
 state k  e
ik xˆ
x0
古典場の理論
第1量子化で現れる全ての状態を足し上げる
 
 dk
ck k
 ( x)  x  
dk
c
k

x k
量子力学と場の理論の関係
~弦理論の場合~
第1量子化



ˆ
ˆ
[ X ( ), P ( ' )]  i   (   ' )


 [ xˆ , pˆ ]  i 
重心の量子化
 state

,

m

n
[ ,  ]  

 m  n ,0
振動モードの量子化

n i , n l ; k  (  i ) e
l
ik xˆ
x0
古典場の理論
第1量子化で現れる全ての状態を足し上げる
 

dk


k
ni , nl ; k
ni ,nl
 dk T ( k ) 0 ; k

 A   1 0 ; k

 B  ( k ) 1 1 0 ; k  C  ( k )  2   0 ; k


 [ X ( )]  X ( ) 

閉弦の場
|の中にタキオン(tachyon)・重力子
(graviton)・ディラトン(dilaton)などのいろいろ
な場が入っている。
Massiveなものも含む。具体的には

の下、
 c

0

0

0
 c c 
弦の場の物理的場による分解
 

26
d k 
1
 ~
~   )
T
(
k
)

h
(
k
)(





1 1
1 1
26  
( 2 )  
2 2

1
2 2

1
2
B 
~
S ( k )( c 1b 1  c~1b 1 )   ]c1 c~1 k },
26
 
d k
 ( 2 )

26
i
2
~
1



~
~
( k )(   1   1 1 ) 
D ( k )( c 1b 1  c~1b 1 )
2

1
{[ 
i
2
~ 

~
b  ( k )( b 1 1  b 1 1 )
~ 

~
e  ( k )( b 1 1  b 1 1 )   ]c1 c~1 k }.
閉弦の場が満たす条件
1.
Level matching condition
閉弦の対称性から決まる条件
L
2.

0

 0
Reality condition
場が実であるための条件
 hc


弦場には、弦のありとあらゆる物理的状態が
入っている
3.HIKKO型の閉弦の場の理論 (2)
~作用~
S 
1
  Q 
2
g
    ,
3
ここで、  は|の汎関数表示
  X ( ) 

 dX
X
X 
BRSTチャージ Q
Qは冪零性 Q 2  0 をみたす
Ghost 0-modeで分解する




Q  c 0 L 0  b0 M
 Q '  ,
~

2
2
L0  L0  L0    m ,
M


~ c
~ ),
   n (c n cn  c
n
n
n 1
Q'

n0
(cn L
(m )
n
~( m )
~
 c  n L n ),
作用の形について
運動項
S0 
1
  Q
2
で変分
Q  0
On-shellでの、物理的状態であるための条件
低エネルギー有効作用との関連
S0 
1

1
  Q
2

0
d


0
 c c L  
2


0
26
x{
1
1
2
|  T |  2T
2


 c0 c0 M


2
2
1
2
(  g R ) (2)  6 | D | 
2
2

   c0 c0 Q ' 
1
12
2
| H  | }
重力理論の運動項を再現
相互作用項
対応する
グラフ
相互作用
場の理論のグラフ
(4点相互作用が1つ)
相互作用
弦理論のグラフ
(3点相互作用が2つ)
弦の相互作用の一般論
(Le Clair, Peskin and Preitschopf)
3 disks
sphere
h3
h1
h2
v LPP  3
123
3
2
2
1
1
 h3 [ 3 ]( z 3 ) h 2 [ 2 ]( z 2 ) h1 [ 1 ]( z 1 )
d
 dz i 
  ( z i ),
hi  i  w i   

 dw i 
hi ( w i )  z i
S
2
LPP’s 3-point vertex
v
(3)
LPP
1
~

~

~
 
2
3
 1
 exp  
 2

d
 
D
p1 d

(r )
n
D
N
p2d
rs
nm

D
p 3 ( 2 ) 
(s)
m
D

r ,s n ,m  0

(r ) 
r
     M im b m  ,
i 1 , 0 ,  1  m   1 r

r , s   1, 2 ,3 : labels
of strings
D
( p1  p 2  p 3 )
 c
(r )
n
r ,s n  2 ,m  1
~ rs ( s ) 
N nm b m 


(例) bc-ghostの2点相関関数
b( z) c( z')

CFT
1
z  z'
これを満たすようにNeumann係数を決める
~ rs
N nm 

dw r
2 i
w
 n 1
r
(h
( r )'
( w r ))
2

dw s
2 i
1

h
(r )
(wr )  h
(s)
w
.
(ws )
n2
s
(h
( s )'
( w s ))
1
HIKKOの3点相関関数
<0
w1
w3
0
>0
1
3
gr
ρ

2
3
2
1
w2
fM
hr  fM  gr
  0 , 0  |  |  1
 1 ln w1 ,

   2 ln w 2  i  2  ,
  0 , 0  |  |  ( 1   2 ) 
 ln w  i (   ) ,   0 , 0  |  | (   )
3
1
2
1
2
 3
   1 ln( z  z 1 )   2 ln( z  z 2 )   3 ln( z  z 3 )
z
,
z3
z2
z1
積の定義
内積
Reflector
-積
    R (1, 2 ) b
R (1, 2 ) A
2
1 A
     
(2)
0

2

1
-積の性質
(1)     (  1)
|  ||  |
( 2 ) Q      (  1)
( 3 )      (  1)
  ,
| |
|  ||  |
  Q ,
  ,
( 4 ) Q (    )  Q     (  1)
( 5 ) (  1)
|  ||  |
(    )    (  1)
( 6 )   (    )  (  1)
|  |(|  |  |  |)
| |
  Q ,
|  ||  |
(    )    (  1)
  (    )  (  1)
|  ||  |
|  |(|  |  |  |)
(   )    0,
  (    ).
HIKKO型閉弦の場の理論は3点相互作用を
持つ
グラフを書き下せば、全ての反応の様子がわ
かる
低エネルギー極限で、われわれがよく知って
いる重力理論を再現
3.HIKKO型閉弦の場の理論(3)
~BRST対称性~
BRST変換

0
 Bb  


S

 B   Q   g   .
BRST変換の冪零性
 0
2
B
弦場の理論の作用のBRST対称性
   0  BS  0
2
B
ゲージ対称性
BRST変換の冪零性  B2   0
作用のゲージ不変性
BS  0
ここでゲージ変換は
    Q   2 g  
HIKKO型閉弦の場の理論は、BRST対称性
を持つ
cf.) 世界面上の理論のBRST対称性
HIKKO型閉弦の場の理論は、ゲージ対称性
も持つ
4.ソース項を持つ弦の場の理論
HIKKO型の閉弦の場の理論に、ソース項J
を入れる
弦の場が従う運動方程式を導く
ソース項Jが従う拘束条件があることを示す
ソースとしては特に境界状態に注目
境界状態・・・D-braneを閉弦の見方で
あらわしたもの
4.ソース項を持つ閉弦の場の理論
1.
作用・運動方程式・ソースの拘束条件
2.
ソースとしての境界状態
3.
摂動展開
4-1.ソース項を持つ閉弦の場の理論
~作用・運動方程式・拘束条件~
S 
1
  Q 
2
g
      J
3
HIKKOの
閉弦の場の理論の作用
ソース項
Jが任意の物質カレントを表す
閉弦の場の運動方程式
Q   g    J  0
ソース項入りの
運動方程式
整合性条件
BRSTチャージQの冪零性
整合性条件が存在
0  Q (Q   g     J )
 Q ( J  g   )
 QJ  2 g   J .
BRST変換の冪零性と
整合性条件
0  
2
B
  Q  B   2 g   B 
 QJ  2 g   J .
ここで以下を使った
 B   Q   g     J
BRST変換の定義と運動方程式
ソースが従う拘束条件
以下の拘束条件を得る
QJ  2 g   J  0
Jが従う運動方程式ともいえる
これは本研究により初めて定式化された
拘束条件の物理的意味(1)
~Chern-Simons理論との比較~
作用
S 
1
  Q 
2
g
      J
3
対
応
S 
1
 2 A  dA 
g
3
A A A A J
運動方程式と微分

  B    Q   g     J
対応
( F  DA  ) dA  gA  A   J
BRST変換 B=Q+g が
共変微分 D=d+gA に対応
Bianchi恒等式と拘束条件
DF  D A  0  DJ  dJ  g ( A  J  J  A )  0
2
対応
 B      0   B J  QJ  2 g   J  0
2
B
冪零性  B=0 は
Bianchi恒等式の存在と等価
2
拘束条件の物理的意味(2)
~低エネルギー理論との比較~
閉弦の場の理論
Einstein重力
G   T 
Q   g    J  0
BRST変換の冪零性
QJ  2 g   J  0
Q ( J  g   )  0
Bianchi恒等式

 T   0
対応

 [(  g ) (T   t  )]  0
拘束条件の物理的意味(3)
これより、
 B J  QJ  2 g   J  0
は、
閉弦の場の理論における
物質のエネルギー・運動量保存則
だとわかる
→実際、展開した形は低エネルギーのものと
一致
古典解の導出について
運動方程式だけでなく、ソースに対する拘束
条件(エネルギー・運動量保存則)も満たさな
ければならない
任意のソースに対して運動方程式の解が整
合的であるとは限らない
4-2.ソース項を持つ閉弦の場の理論
~ソースとしての境界状態~
ソースとして境界状態を考える
D-braneを
閉弦の見方で記述したもの
閉弦のソース
ghost modeまで含めた正しい境界条件
Q B p  0  Q ' B p  0, M

Bp  0
0
X
X
x
i

閉弦
閉弦のソースとしての
境界状態
境界状態の具体形
Bp 
Tp

25  p
i
(x )
2
   1 
~
  ~

~
~
exp   
  n S    n  c  n b  n  c  n b  n   c 0 c1 c1 0

 n 1  n
Tp : D-brane(境界状態)の張力
S  (, -ij)
Ghost number は 3
物理的なセクターとカップルするソースにする
J0  c
すると

0
Bp
Q J0  0
 B J  QJ  2 gJ    0 を満たさない
相互作用 g を考えたとき通常の境界状態は
閉弦のソースとして整合的ではない!
相互作用の効果で境界状態は変形される
今までの境界状態の捉え方
重力子を放出しても
境界状態は不変
本研究でわかった境界状態の様子
境界状態(D-brane)が閉弦を放出
閉弦との相互作用あり
→境界状態は変形したり、反跳して動いたりする
→崩壊して消滅したり、安定な別の境界状態へ
Senのタキオンマターについて
g 0
運動方程式
拘束条件
保存則
g 0
Q   J  0 Q   g    J  0
QJ  0

 T   0
QJ  2 g   J  0

 T   0
整合的なソースとは?
bulkとD-braneの相互作用
back reaction
開弦がブレーン上に励起
我々の予想
gが0でないときの整合的なソースは
J  exp  S b [ X ; g ] B p , s .t .  B J  0
4-3.ソース項を持つ閉弦の場の理論
~摂動展開~

 
g

n
n,
J 
n0
g
n
Jn
n0
運動方程式と保存則の式に代入
n

 Q  n 1   J n 1    m   n  m

m 0

n
 QJ
 2  J m   nm
n 1

m 0

0
ただし、 J 0  c B p
物理的なセクターのみに注目

0
 c  ,

0
 n  c n ,
M

 0

0
Jn  c c

0
jn
Ghost 0-mode による分解(1)
-
c0 |・・・ セクター

 Q '  n 1  0 ,
 
M
j

0
.

n

1

はL0 |  =0 (on-shell condition) 以外の物理
的条件を満たす
+
jnはもともとj0がもつ性質M |j0 =0を保持
+
Ghost 0-mode による分解 (2)
c0
c0+ |・・・ セクター
n
 
 
L


j

b
b
 m   nm ,
n 1
0 0 
 0 n 1

m 0

n


Q ' j
 2 b0 b0  J m   n  m ,
n 1

m 0
|の式は運動方程式。右辺が0ならon-shell。右
辺はソースの効果と相互作用の効果によるon-shell
からのズレを表す。
conformal background からのズレを表す。
漸化式の物理的解釈 (1)
Q ' j0  0
我々がおいた仮定からすでに満たされている。
背景時空が conformal background であることを表
す。
漸化式の物理的解釈 (2)

0
L  0  j0
ソースが off-shell 効果を表す。
ソースにより時空が歪むことを表す。
古典解のリーディングを担う。
ref.) Di Vecchia et al.
漸化式の物理的解釈 (3)

0
Q ' j1  2 b b

0
J0 0
バルクの場による反作用で、ソースが変形すること
を表す式。
cf.) D-brane recoil
漸化式の物理的解釈 (4)

0

0
L  1  j1  b b

0
0 0
変形されたソースと、バルクの場自身の相互作用に
より、バルクの場が受ける反作用を表す式。
D-braneの変化の様子(D-brane recoil)とバルクの
場の自己相互作用を確かに記述出来ている。
5.結論
閉弦の場の理論に、任意の物質を入れた系
を扱う方法を開発した。
閉弦の場の理論の作用のBRST不変性から、
ソースに対する拘束条件を発見した。
 これは低エネルギーでの物質のエネルギー・運
動量保存則に対応
 古典解を求めるには、運動方程式と拘束条件を
同時に解く必要がある。
結論(つづき)
バルクからの反作用を受けて、境界状態は
変化していく
 通常の(ボゾン的)境界状態は整合的なソースで
はない
 Senのrolling tachyon境界状態も変更が必要
 閉弦の放出は我々の方法で扱うべき
境界状態の変化は開弦の励起によって表さ
れると考えられる。
6.今後の展望
具体的な系に応用し、拘束条件を解く!
 時間依存解
(rolling tachyon revised,…)
 古典的に不安定な重力系
 D-brane inflation
 特異点回避?
開弦/閉弦の双対性
超弦場の理論への拡張
量子場への拡張