Search for Shell Type SNRs with Non-Thermal X-Rays
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Transcript Search for Shell Type SNRs with Non-Thermal X-Rays
硬X線観測による
非熱的SNRの探査
植野 優
(京都大学)
馬場 彩、 小山 勝二(京都大学)
山内 茂雄(岩手大学)、 海老沢 研(ISDC)
Introduction
超新星残骸は宇宙線の起源か?
Hessによって1912年に発見
起源はそれ以来の謎
銀河起源?
SN1006から
シンクロトロンX線と
TeVガンマ線
(Koyama et al. 1995,
Tanimori et al. 1998)
高エネルギー電子の存在
加速に必要なエネルギー…
~5x1040ergs s-1
SNR?
Energy (eV)
(Sokolsky, 1989)
SNRで宇宙線加速
を説明できるか?
2つの課題
高エネルギーの電子のシンクロトロン放射
1. 加速を行うSNRの総数
系統的探査
ASCAによる銀河面サーベイ
(XMM, Chandraによる追観測)
2. それぞれのSNRでの加速量
高空間分解能を用いた詳細観測
X線
ASCAによる銀河面サーベイ
|銀経|<45°, |銀緯|<0.4°の領域
透過力の高い硬X線で、初めてのイメージングサーベイ
brightness
シンクロトロンX線を示す広がったSNRを探査
1 degree
RX J1713.7-3946が発見の始まり
(ASCA銀河面
(Koyama et al. 1997) サーベイチーム)
7つの候補天体と追観測
ASCA
Chandra
XMM
−
−
−
−
G25.5+0.0
−
−
G26.6-0.1
−
−
G11.0+0.0
G23.5+0.0
−
−
G28.6-0.1
G32.45+0.1
−
−
G38.55+0.0
−
−
結果
?
G28.6-0.1のChandraによる観測
ASCAでは混ざっていた
点源と熱的成分を分離
真に広がった放射
であることを確認
銀河面
5’
赤: 0.7-2.0 keV
青: 2.0-7.0 keV
輝線のないハードな
スペクトル:
G~2.1のpower-law
… SN1006に似る
G32.45+0.1のXMMによる観測
赤: 0.5-2.0 keV
青: 2.0-8.0 keV
等高線:電波1.4GHz
6’
銀河面
硬X線でシェル構造
電波でもシェル構造
輝線なくハードなスペクトル
(べき~1.7のpower-law)
X線吸収から、距離~10kpc
3つの候補天体のASCAによる観測
G25.5+0.0
G11.0+0.0
G26.6-0.1
分解能
10′
ASCA GIS 2.0-7.0 keV
硬X線でいずれも広がっている。
パルサーネビュラの可能性もある。
3つの候補天体のスペクトル
G25.5+0.0
G11.0+0.0
G = 1.6
NH = 0.9 x 1022 cm-2
G = 1.8
NH = 2.0 x 1022 cm-2
G 26.6-0.1
すべてハードで、輝線が見られない
G = 1.3
NH = 0.5 x 1022cm-2
熱的放射のモデルでフィッティング
温度、6.8 keV以上
power-lawモデルが妥当
候補天体の性質
距離 (kpc) 直径 (pc)
光子指数G
X線光度Lx
(1034erg/s)
G11.0+0.0
~ 3.0
~ 13
1.6 (1.4-1.9)
0.37
G25.5+0.0
~ 6.6
~ 18
1.8 (1.6-2.2)
2.3
G26.6+0.0
~ 1.5
~4
1.3 (1.2-1.5)
0.081
G28.6-0.1
~ 7.0
~ 20
2.1 (1.8-2.5)
2.2
G32.45+0.1
~ 9.4
~ 22
1.7 (1.4-2.2)
2.1
SN1006
~ 2.4
~ 16
~2.3
2.4
全部で何天体が予想されるか?
ASCA銀河面サーベイで見つかった個数
今回の4天体 + RXJ1713.7-3946 = 5
サーベイが覆った領域
(|l|<45°, |b|<0.4°の領域) x 0.9 (明るい天体の迷光)
仮定: |l|<60°, |b|<1°にSNRが一様に分布
5 x (120 x 2) / (90 x 0.8 x 0.9) ~ 19 天体
電波のS-D関係における位置
Case & Bhattacharya (1998)
半径大(年齢大)
表面輝度小
Cas A
表面輝度
表面輝度
Kepler
Tycho
SN1006
見つかった
天体
RCW86
G156.2+1.5
RXJ1713.7 RXJ0852
直径
直径
シンクロトロンX線
を伴うものは
電波で暗い
放射のbreakを決める原因
フラックス
B: 磁場強度
v: 衝撃波スピード
シンクロトロン冷却が効いている時の
電子の最高エネルギー
電波で明るい
X線
シンクロトロン
Em∝B-1v
シンクロトロン放射のカットオフ
電波バンド
ec
ec ∝ Em2B
X線バンド
密度が低い
vが大きい
カットオフは高い
∝ v2
磁場強度は小さい
電波強度は小さい
TeVで見てほしい天体
密度が高く
年を取ったもの
密度
若い
年齢
表面輝度
W44
W28
g-Cygni
シンクロトロンX線
が受からない
IC443
密度が薄い
直径
EGRET天体
既知の天体の詳細観測: Historical SNR
SN1006
Cas A (SN1680?)
Kepler (SN1604)
Vink & Laming (2003)
Cassam-Chenai
et al. (2003)
Tycho (SN1572)
Hwang et al. (2003)
他に、RCW86、RX J1713.7-3946 (平賀さん)
historical SNRはみな、
synchrotron X線を示す
空間構造から、磁場を決める → 馬場他ポスター
Bamba et al. (2003)
30 Dor C: 大規模な加速源
赤:0.7-2.0keV
青:2.0-7.0keV
シンクロトロンX線光度
~7x 1035erg/s
(SN1006の30倍)
Super bubbleにおける
大規模かつ長期的な加速?
40 pc
Cygnus OB2からのTeV-g線
と類似?銀河系にもある?
SN1987A
Bamba et al. (2003)
まとめ
シンクロトロンX線を示すSNRを探査
ASCA銀河面サーベイから7個の候補を発見
うち、3天体はSN1006に似る。
4天体はより高い分解能の観測が必要
銀河面に期待される数は~19個
シンクロトロンX線を示すSNRは電波が弱い
Historical SNRはすべて宇宙線加速
Super bubbleも興味深い観測対象