いるか座γ(二重星)

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いるか座γ(二重星)
天体観望会 2000/9/23
文部省国立天文台
ようこそ国立天文台へ

観望会について


国立天文台・三鷹キャンパス内に設置された口径
50cm社会教育用公開望遠鏡は、1995年春に観
測可能となりました。一般市民のために、この望遠
鏡による定例の天体観望会を1996年4月から開
催しています。関心のある方の参加をお待ちして
おります。
毎月2回開催
– 第2土曜の前の金曜・第4土曜
本日の流れ
受付 (本日の資料をお受け取りください)
 解説 (10-15分程度・講義室にて)
 ドームへ移動 (係の誘導に従ってください)
 観望 (50cm望遠鏡・双眼鏡)
 自由解散 (アンケートにご協力ください)

天文学トピックス

本日の東証株価指数(TOPIX)
今日の星空
夏の大三角形と天の川
 秋の星座

夏の天の川
いるか座 (Delphinus)
天の川東岸の小星座
 3個の4等星と1個の5等星が
作る小さな菱形が目印
 α星 Sualocin
星 Rotanev

– 奇妙な名前の由来は?
β
いるか座 (Delphinus)
地中海の神聖な動物「海豚」
 海神ポセイドンの使い
 楽人アリオンの物語

– ヘロドトスの伝えるBC7-6世紀
実在のギリシアの音楽家

西洋では旧約聖書のヨブの棺、
アラビアでは乗用のラクダ、
中国では瓜畑、日本では菱星
いるか座γ星
いるかの口先に輝く3.6等星
 主星 4.5等 K1型
 伴星 5.4等 F6型
 離角 10″.4
 橙色と青緑色の
色の対比が美しい

二重星とは

接近した1対の恒星を二重星(double star)、
3個以上の場合は多重星(multiple stars)と
呼ばれる
– 肉眼で見える有名なものにミザール・アルコル

見かけの重星
– 空間的に偶然同じ方向に見える無関係の2星

連星(binary)
– 互いに万有引力により共通重心の周りを公転

恒星の半分は連星・多重星
連星 (binary stars)

実視連星 (visual binary)
– 望遠鏡で2星が分離して見えるもの

分光連星 (spectroscopic binary)
– 分光観測により連星と確認されるもの

食連星 (eclipsing binary)
– 食現象により明るさが変化して見えるもの
実視連星 (Visual Binary)

望遠鏡を用いて2星が分離して観測される
– 2星の距離がある程度離れていないと分離し
て見えない。このため公転周期は一般に長い。

恒星の名前に明るい順にA,B,C…とアル
ファベット大文字をつけて表す。
– 最も明るい星 主星 (primary star)
– 残りの星
伴星 (companion)

例 シリウス、カストル・・・
分光連星

(Spectroscopic Binary)
分光観測により伴星の存在がわかる
– それぞれの星の公転運動によって、視線方向
に沿って近づいたり遠ざかったりする。それに
応じて、スペクトル線がドップラー効果によって
青方や赤方への偏移を周期的に繰り返す。

例 ミザール (ζUma)、北極星(αUMi)
食連星 (Eclipsing Binary)

食現象により星の光度が変化して見える
– 連星の公転面が視線方向と一致しているため
互いに相手の星を隠し合う食現象が起こり、
合成等級、色が周期的に変化する。

例 アルゴル (βPer)
連星からわかること
連星と質量
 Mass-Luminosity Relation

国立天文台のご案内

社会教育用公開望遠鏡による天体観望会
– 毎月2回 10月は13日・28日

常時公開
– 年末年始・指定日を除き毎日
– 10:00~16:00 (受付は15:30迄)

一般公開
– 年1回 本年度は11月11日
質問電話 0422(34)3688
 Webページ http://www.nao.ac.jp/

諸注意~観望にあたって~
天文台構内は暗くなっております。
足元にはくれぐれもご注意ください。
また、スタッフの誘導に従ってください。
 望遠鏡ドームにお手洗いは御座いません。
本館ロビーをご利用ください。
 お帰りのバスの時刻にご注意ください。
時刻表はロビーに掲示してあります。
