製作 2680地区 PDG 田中 毅

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Transcript 製作 2680地区 PDG 田中 毅

Service above self
He profits most who serves best
2007年版
製作
2680地区 PDG 田中 毅
ロータリーの奉仕理念
事業の繁栄を願う職業奉仕理念
He profits most who serves best
弱者を助ける人道的奉仕活動の理念
Service above self
最もよく奉仕する者、最も多く報いられる
職業奉仕は
アーサー・フレデリック・シェルドン
が提唱したロータリー固有の
奉仕理念である
シェルドンの奉仕理念と異なる考え方
は職業奉仕理念とは言えない
シェルドンの奉仕理念を知ることが
職業奉仕を理解することにつながる
シェルドンによる奉仕理念の提唱
• 1910年 シカゴ大会
• 1911年 ポートランド大会
私の宣言
• 1913年 バッファロー大会
事業を成功させる哲学と職業倫理
• 1921年 エジンバラ大会 ロータリー哲学
The Rotarian に対する数回の小論文
He profits most who serves best の解説
アーサー フレデリック シェルドン
• 1868年 ミシガン州
バーノンで生まれる
• ミシガン大学経営学
部修士課程で販売学
専攻
• 図書販売のセールス
マネージャー
• 1899年 出版社経営
• 1902年 ビジネス
スクール開校
サービス理念を中
核にした販売学を
教える
• 1908年 シカゴ・ク
ラブ入会 情報拡
大委員長
• 1910年 全米ロー
タリークラブ連合会
Business Method
委員会委員長
1910年 シカゴ大会のスピーチ
1910年8月17日
第1回全米ロータリークラブ連合会年次大会
He profits most who serves his fellows best を提唱
1910年 シカゴ大会のスピーチ
• 19世紀の実業界は、人間の本能をむき
だしにした弱肉強食の競争主義
• 20世紀の実業界は協力すること
• 正しい経営学とは他人に利益をもたらす
こと
• 販売学と は他人に対して奉仕する学問
1911年 ポートランド大会のスピーチ
He profits most who serves best を提唱
He profits most who serves best
1911年8月23日
第2回全米ロータリークラ
ブ連合会年次大会
ポートランド大会3日目
Arthur F. Sheldon
チェスレー・ペリーが演
説原稿を代読
ロータリー宣言の結語と
して採択
大会議事録に全文掲載
1911年 ポートランド大会のスピーチ
私の宣言
• 事業を営むことは、経営学という学問
を実践すること
• 事業の発展は、末長く利益をもたらす
顧客を確保すること・・・販売学
• 人生の成功は、自然の法則を調和さ
せることで得られる
• 利他の心を持って、他人の成功を願う
ことが、自らが成功する秘訣である
1913年 バッファロー大会のスピーチ
事業を成功させる哲学と職業倫理
• 大きなServiceを行えば、大きなprofits
が得られる 原因結果論
• Serviceを行った人が現世において受
け取る見返りがprofitsである
• 黄金律を実業界に適用した言葉が
He profits most who serves bestである
• 奉仕の三角形の原型はインド哲学で
ある
1921年 エジンバラ大会のスピーチ
ロータリー哲学
• 奉仕は継続的な利益を得るための人
間関係の基本的法則
• 職業奉仕はリピーターを得るための
科学的かつ道徳的な経営方法
• 職業は利益を得るための手段ではな
く、社会に奉仕するために存在する
• 実業家の倫理基準を、専門職種の倫
理基準に引き上げる
幸福の三角形
L
H
C
M
• L: Love & Respect
同僚からの愛・尊敬
• C: Conscience
良心・自尊心
• M: Money
物質的な富
• H: Happiness
幸福・満足
職業奉仕の実践
profit
• 物質的な富
• 物質的な富によって得
られる精神的な価値
同僚からの愛・尊敬
良心・自尊心
清貧
奉仕の三角形
Q1
•
•
•
•
Q2
S
M
Q1: Right Quality
正しい質
Q2: Right Quantity
正しい量
M: Mode of Conduct
正しい様態
S: Satisfactory Service
満足感のある奉仕
シェルドンの文献に
は神という言葉が使
われていない
ロータリーの職業奉
仕を天職論で説明す
ることは誤り
イギリスにおけるシェ
ルドンへの反発
顧客に満足度を与える具体的経営方法
•
•
•
•
•
•
•
高い品質
適正な価格
経営者・従業員の接客態度
豊富な品揃え
公正な広告
高い商品知識
アフター・サービス
リピーター新規顧客の獲得
結果として高い職業倫理に繋がる
事業における人間関係学
• 自分が事業上得た利益は、自分ひとりのも
のではない。
• 自らの事業は、従業員、取引業者、顧客、
同業者によって支えられている。
• これらの人々と、利益を適正に配分すれば、
自らの事業は継続し発展することを、自らの
事業所で実証する。
• 同業者がそれを模倣することによって、同業
者全体の繁栄と、業界全体の職業倫理を向
上させる。
職業奉仕実践のまとめ
顧客の満足度を最優先して、自ら
の職業を通じて他人に奉仕する
リピーターと新規顧客の獲得
継続的な事業の発展
職業倫理の高揚
職業倫理訓(道徳律)の策定
• 1913年 バッファロー大会
ロバート・ハントによって、事業上適用すべき実
践例の収集がおこなわれる。
• 1914年 ヒューストン大会
パーキンスによってその成果が発表される。
• 1915年 サンフランシスコ大会
「職業人のためのロータリー道徳律」として、正
式承認される。
• 1916年 「A Talking knowledge of Rotary」に収
録、配布される。
職業倫理訓の具体的内容
1.自らの職業に誇りを持ち、職業を通じて社会
に奉仕すること
2.自己改善によって実力を培い、He profits
most who serves bestの成果を実証すること
3.経営者が自分の事業の成功を夢見るのは当
然のことである。しかし、最高の正義と道徳に
基づかない成功は望んではならないこと
4.商行為による対価の授受は、関係者全員に
利益をもたらさなければならないこと
5.自らの職業の倫理基準を高め、そのことが最
高の利益をもたらすものであることを、同業
者に実証すること
6.自分が扱った商品には、最後まで責任を負う
こと
7.ロータリアンの最も大きい財産は友人であり、
友情を通じて得られたものに大きな価値があ
ることを理解すること。
8.利益のために友人の信頼関係を利用しては
ならない
9.道徳的に疑義のあるような条件や機会を利
用した取引をしてはならない
10. ロータリアンだからという理由で、特別な配
慮を払ったり、期待してはならない。
11. 「すべて人にせられんと思うことは、他人に
もその通りにせよ」という黄金律の普遍性を信
じ、地球上の資源をシェアしなければならない
四つのテスト
ハーバート・テーラー
1954年 RI会長
1932年、倒産寸前のク
ラブ・アルミニューム社
再建のために考え、実
践したスローガン
1954年、その版権をRI
に寄贈
Four way test
1. Is it the truth ?
2. Is it fair to all concerned ?
3. Will it build goodwill and better friendships ?
4. Will it be beneficial to all concerned ?
1.真実かどうか?
事実かどうか ?
2.みんなに公平か?
すべての取引先に対して公正かどうか ?
3.好意と友情を深めるか?
信用を高め取引先をふやすかどうか ?
4.みんなのためになるかどうか?
すべての取引先に利益をもたらすかどうか ?
超我の奉仕
社会奉仕・国際奉仕
Service, not self
1911年8月22日
第2回全米ロータリークラ
ブ連合会年次大会
ポートランド大会2日目
コロンビア川をさかのぼ
るクルージング
B. Frank Collins
ミネアポリスクラブ会長
即興演説
自らの利益を得るために、ロータリーに参
加するのは間違い
いろいろな機会を通じて、会員同士の取引
を拡大する
会員同士の相互取引には限界があるので、
その対象をロータリアン外に広げる必要が
ある
従来は会員同士で行っていた取引を
ロータリアン以外の人にも広げていく
Service, not self の真意
• コリンズがクラブの方針をスピーチに引
用したに過ぎない
• 大会においてモットーとして採択された記
録はない
• Service, not self の真意が「自己の存在を
否定して他人に奉仕すること」と取り違え
られて伝えられる
• 自己犠牲の奉仕・・・無我の奉仕
• 1910年 He profits most who serves his
fellows best…シェルドンのスピーチ
• 1911年 Service not self コリンズのスピーチ
He profits most who serves best…
シェルドンのスピーチ
• 1913年 He profits… シェルドンのスピーチ
• 1915年 Service not self アレン・アルバート
会長のスピーチ
• 1916年 Service not self ロータリーテーマ
• 1918年 Service not self 、He profits…
• 1920年 Service above self 、He profits…
の双方をロータリー・モットー
• 1921年 Service not self 、 Service above self
Service before self を廃止して
He profits… に一本化する 否決
• 1934年 Service above self 、He profits… を
ロータリー・モットーとする
決議34-11 否決
• 1949年 Service above self のみをモットーと
する 決議49-10 否決
• 1950年 Service above self 、He profits… を
ロータリー・モットーとする
決議50-11 採択
奉仕活動の実践をめぐる論争
利益の
適正配分
職業倫理
高揚
理念提唱
人道主義
的活動
自己改善
個人奉仕
実践活動
金銭的
奉仕
団体奉仕
理事会の対応
• 決議22-17 身体障害児対策の推奨
• ロータリアンが身体障害児対策に狂奔す
ることを戒める理事会決定
• 決議23-8 全米身体障害児協会を支援し、
人頭分担金1ドルを徴収する
• シカゴクラブは激しい反対運動を行い決
議23-29を提案して対抗
• 決議23-8、決議23-29を取り下げ、その代
わりに決議23-34を提案することで収拾
決議23-34
ロータリーの綱領に基づくすべての活動に
対する指針
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ロータリーとは
ロータリークラブの役割
RIの役割
実践哲学
クラブ自治権
社会奉仕活動の指針
職業奉仕理念の衰退
1931年 道徳律の頒布禁止
1948年 RI職業奉仕委員会廃止
1951年 道徳律の廃止
1980年 RI細則より道徳律の文字削除
1987年 「職業奉仕に関する声明」発表
職業奉仕の理念の変更
クラブが行う職業奉仕の実践
ボランティア活動の定義
職業奉仕理念の衰退
1989年 He profits most who serves best
の順位格下げ 第二モットーとなる
2001年6月RI理事会 第二モットー使用停止
2001年11月RI理事会 使用停止を撤回
2004年 They profit most who serve best
人道的奉仕活動の場の拡大
• Communityの拡大解釈
• 世界社会奉仕
社会奉仕
国際奉仕
ロータリー財団
国際奉仕を含めた全ての人道的奉仕活動
Service above self
Service above self
社会奉仕・国際奉仕のモットー
• 弱者に涙する人道的奉仕活動
• 利己の心を超越して、他人のことを思い遣
り、他人のために尽くす
• Ideal of Service, which is thoughtfulness of
and helpfulness to others. Chess Perry
社会奉仕活動実践の原則
• 私たちが地域社会のニーズを推測するのでは
なく、地域社会の人たちが必要だと感じるもの
を見つける
• 自らが地域社会に入り込んで、地域社会の関
心を探る
元RI会長 クリフ・ドクターマン
• 地域社会の既存団体に寄付するのではなく、
自分たちの力で、プロジェクトを完成すべき
元RI会長 グレン・キンロス
21世紀の地球環境
年 度
2005
2025
2050
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世界総人口
64億5105万人
78億9798万人
92億2437万人
先進国人口
11億8797万人
12億1489万人
11億5540万人
開発途上国・発展途上国の人口爆発
開発途上国・発展途上国の先進国化
先進国の少子化、地域格差の増大
環境破壊、資源の枯渇
貧困を原因とする地域紛争
人口爆発を抑える唯一の方法
計画的出産
開発途上国の若い女性の識字率向上
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非識字者・・・10億
成人の25%
女性の2/3
アジア人が75%
• 地球人口は確実に増加する
• 50年間で地球上の資産を使い切った愚
かさ
• 物質至上主義からの決別
• 価値観の変化
• 人類愛に基づく分かち合いの精神
ロータリーの存在価値
ロータリーが生き残る道
経済不況による職業倫理低下の抑止力
産業構造変化に対処した事業存続
職業奉仕理念の確認
職業奉仕実践方法の再構築
経済不況による国家の財政基盤脆弱化
福祉・社会保障制度のNPO依存
ボランティア活動を可能にする環境整備
ロータリーの二つの奉仕理念の何れを欠いても、
Service above self
He profits most who serves best
製作
2680地区 PDG 田中 毅